「あとがき」より抜粋 「和歌と狂歌の歴史的分裂関係を解消せよ」という 天の声に始まる長い旅を終えるにあたって、 はっきりと見えてきたことがあった。 とりわけ最後の「仮名遣いと五句三十一音詩」を書きながら、 気がついたことである。 それはなにか―。 /私は近代短歌を相対化する試みに賭けてきたのである。 /その実相、 五句三十一音詩史に日本語史を重ねるという視点に、 少しでも関心を持って頂けるならばこれ以上の幸いはない。 |
装画に寄せて ようやく辿り着いた階段 この先にあるのは出口のはずだが 出口とは入口の謂いでもある 一段、一段 希望と相半ばする不安 だが、たとえ開かれるのが 全く未知の世界であるとしても 分け入るほかはないだろう マイルストーン マイルストーン 私の足跡が途絶えるまでは |