パキスタン地震 長期支援活動記録(2006年10月〜12月)
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パキスタン地震の震源地周辺地図はこちらから
ファリダバード村の地図はこちらから


<2006年12月24日の記録>
今月の支援物資到着です。
ファリダバードに、砂糖、油、冬用衣類などの支援物資を届けました。

雪が降って、既に山を降りている家族もいますが、山の上のテントで頑張っている人たちがたくさんいます。
現在、NWAに登録の220世帯(約1200人)分の物資です。
ファリダバードに到着した支援物資


<2006年12月19日の記録>
12月に入って降り続いた雪の影響で、学校テントが倒壊しました。雪の重みで、テントのポールも折れ曲がり、使い物になりません。

子どもたちは、雪のため登校していないので、このまま冬休み…となりました。

次に学校を再開する時には、新しいテントを運び上げるところから始めなければなりません…。今は、ジープ道も閉ざされてしまっているので、少し時間が掛かりそうです。
雪の重みで倒壊した学校テント


<2006年12月16日の記録>
ヌーリー村にも雪が… センター建設予定地に積もる雪 建設中の家
12月に入って降り続いていたイスラマバードの雨は、ヌーリー村では雪となりました。
ジープ道も雪で閉ざされ、子どもたちも雪が降ってしまうと、山道を学校まで通って来ることが難しくなっています。特に小学校低学年・幼稚園組には大変な山道…。
12月から2月末までに掛けては、学校は冬休みにしなければならないような気配です。

夏休みもなく頑張ってきた子どもたち。
ここらでちょっと、お休みしますか…。


<2006年12月10日の記録>
12月に入って、雨の降ることが多くなったイスラマバード。もちろん被災地も雨、そして雪の毎日です。

先週(3日〜5日にかけて)降り続いた雨の影響で、バラコットから先、ファリダバードへと向かう道路が土砂崩れで寸断。4日から被災地へ出かける予定が、足止めを食っています。

お天気の様子を見ながら、11日から出かけよう!と思っていたら、今日も朝から雨…。
NWAテント小学校の子どもたち−元気だけど、寒そう!
この分では、なかなか被災地へ行けそうにありません。

パキスタンは、今月30日からイスラームの大祭であるイード(犠牲祭)を迎えます。その前には、被災地へ食糧など届けたい…と気持ちばかりが焦っています。


<2006年12月05日の記録>
ピッタリの長靴はあった? 先生に長靴を履かせてもらう子 長靴を履いた子どもたち
イスラマバードでは、日曜日から降り始めた雨が未だに止まず、今日で雨も3日目です。
地震被災地でも冷たい雨が降り、山の方はまたまた雪になりました。被災者たちは、今年の冬も暖かい平野部のテント村へ呼んでもらえる…と思っていたらしいのですが、それではいつまでたっても復興にならない…との政府の考え方から、「テント村支援」は許可されませんでした。
今年も多くの人々が、それぞれの村でテントのまま冬を越す予定です。

NWAでは、ヌーリー村のテント小学校の子どもたちに長靴を配布しました。
冷たい雪の中を学校へ通って来る子どもたちが少しでも暖かく、そして楽しく…と。
少しずつ、少しずつ、できることから進めています。


<2006年11月30日の記録>
イスラマバードのNWA被災民救済テント村での人気者だった双子の兄弟「サード」と「ハマード」。

今日は、サードが、お姉ちゃんのフメーラと一緒に、ヌーリー村にあるNWAのテント小学校へ遊びに来てくれました。イスラマバードでは、絶対に学校へ来ようとしなかったフメーラも、この夏からテント小学校の幼稚園クラスに来ることに。

2人とも、少し背が伸びて大きくなりました!
サードとフメーラの姉弟、少し背が伸びました!
NWAテント村の様子は、過去の活動記録(2005年12月〜2006年3月をご覧ください。)


<2006年11月27日の記録>
黄色い袋入りの食用油です 配布者リストをチェックします 食用油の配給を受けに来た少女
NWAでは、月に2回の食糧配布支援を続けています。
村人の要望が最も高いのが砂糖、そして食用油…です。
パキスタン料理では、日本人には考えられないくらいの量の油が使用されます。「ホントに、こんなに入れるの?」と聞きたくなるくらいの量です。が、私たちは、「身体に悪いから、あんまり使いすぎないようにね!」と配布しながら付け加えます。
でも、これからの寒さ対策にも、カロリーの取れる食事はとても大切です。


<2006年11月24日の記録>
11月から、NWAのテント小学校に、新しい先生が着任しました。ディル・パズィール先生、21歳。

今までのカーリッド先生と一緒に、これからは2人体制で子どもたちを教えます。カーリッド先生が幼稚園・1年生クラスと6年生を、ディル・パズィール先生が2〜5年生を教えることになりました。
ディル・パズィール先生


<2006年11月20日の記録>
イスラマバードからヌーリー村へ向かう途中に通過するマンセラのバザールです。

ここも、去年の地震の際には影響を受けました。が、今では活気を取り戻し、大勢の人で賑わっています。

もうすぐ、冬支度が始まります…。
大勢の人で賑わうようになったマンセラのバザール


<2006年11月17日の記録>
作業をする人たち 建設予定地の整地 斜面の切り出し作業中
断食月も終わり、ようやく本格的なコミュニティセンター建設準備が開始しました。断食中も、石の切り出しや木材の切り出し作業が続けられていましたが、11月に入ってからは、土地の整地が進んでいます。とにかく、険しい斜面ばかりのヌーリー村。センター建設も、斜面の切り出しから始まります。

雪が降るまであと1ヵ月半ほど…。
子どもたちに、1日でも早く暖かい場所を提供したい…と気持ちばかりが焦ります。


<2006年11月14日の記録>
日曜日に引き続き、ラワルピンディ(イスラマバードの隣街)の古着問屋さんへ行ってきました。

今年は、イギリスから届いたという中古衣類が山積みにされ、圧縮された衣類のパックは重さ45kg、1パックに大・中・小のサイズの衣類が100着入っているとのこと。値段は1パックが1600ルピー(約3200円)。
1着あたり、32円です!

毛布も、1パック20枚入が2800ルピー(5600円)。1枚280円という値段で買えます。
ラワルピンディの古着問屋さん
日本から、高い送料と時間を掛けて送っていただくよりも、こちらの方が断然、お得です。

今回は、子どもたち用に…とフリース上着のパックを5つ(500着)と、パキスタン服の下にはくことができるフリース地のズボン下のパックを5つ(500着)、買って帰ってきました。
さすがに衣類1000着は450kgもあり、帰りのハイエースが重さで沈みました。


<2006年11月12日の記録>
サンデーマーケット 中古衣類が並ぶ この山は全て40ルピー
昨日から降り続いた雨で、一気に気温が低下したイスラマバード。
被災地カシミールやバラコット、ヌーリー村にも冷たい雨を降らせました。今年、最初の「冬の雨」。被災地の人たちは、きっと寒い思いをしているのだろうな…と思います。
今年も、180万人がテントで冬を越します。

今日は、イスラマバードのサンデーマーケットへ中古衣類を探しに出かけました。被災地で2度目の冬を迎えようとしている人たちへ、少しでも暖かい衣類を届けたい!と。
サンデーマーケットで売られていた衣類は、思っていた以上に安く(例年の半値以下)、厚手のコートなどが40〜50ルピー(80〜100円)で買えました。が、NWAが支援を続けるヌーリー村(6集落)に暮らす子どもたち(12歳以下)は500人もいます。その全員分の衣類…となると膨大な量になるので、明日、ラワルピンディ(イスラマバードの隣街)の古着問屋さんへ行くことになりました。


<2006年11月07日の記録>
ヌーリー村NWAテント小学校には、今日も元気な子どもたちの声が響いています。

これは、2年生の授業の様子。国語(ウルドゥー語)の時間です。

現在、テント小学校の先生は1人ですが、もう1人、増やすことを検討中。いい先生が見つかると良いのですが…。
音読の時間


<2006年11月05日の記録>
砂糖の配布準備 住民登録名簿を確認しながら配布 薬の飲み方を読む人
NWAでは、被災者の希望に沿って、砂糖、油、米、粉ミルクや紅茶の葉など、生活必需品ともいえる物資を配布しています。特に砂糖は配布物資の中でも一番人気!

配布対象者のリストを作成し、何度も何度も確認を重ねていますが、それでも毎回、「食糧の配布を知らなかった」「リストに登録してください!」と新しい家族が何家族か追加されます。同じ集落に暮らしていても、実は隣家までは山道を30分も行ったところ…となると、なかなか情報が行き渡っていないところもあるようです。なるべく被災住民全員に配布できるよう、耳を研ぎ澄まし、情報収集を心がけています。

今回は、砂糖と一緒にビタミン剤・鉄剤の薬も配布。野菜も不足しがちになる今冬を乗り切るためのサプリメントです。


<2006年10月29日の記録>
ヌーリー村で新しい命が誕生しました。パルウェーズさん宅の長男です。

パルウェーズさんには、16歳になる長女を筆頭に、女の子が7人も生まれました。そのうち2人は病気で、そしてまた1人は、去年の地震の際に亡くなりました。

地震から1年経って生まれてきた子は、初めての男の子。昨年、亡くなった子の生まれ変わりだ!と家中が大喜び。
男の子はファハードと名付けられました。
パルウェーズさん宅の長男


<2006年10月25日の記録>

「イード・ムバーラク!」
(明けましておめでとう!)

パキスタンは今朝、無事に断食明けのイード(大祭)を迎えました。

昨年は、地震直後ということもあって、被災地の瓦礫の中でイードを迎えた人、収容先の被災者キャンプでイードを過ごした人…と家族もバラバラでしたが、今年は、みんなが家族一緒にイードを迎えることができたようです。
ヌーリー村の朝 無事にイードを迎えました
被災地は、また、これから冬に向かって、どんどん厳しい生活状況になります。昨年は、世界中からたくさんの支援が集まりましたが、支援の途切れた今冬の方こそが、被災者にとっては過酷だと言われています。私たちは、「できること」を確実に進めて行きたいと思います。


<2006年10月21日の記録>

子どもたちが少しでも快適に勉強できるように…と、コミュニティーセンター(兼小学校)の建設中です。

寒くなる前に…と、今、材木の切り出し作業が行われています。

冬は、もう目前です。
センター建設用の材木を切り出しています


<2006年10月19日の記録>

NWAヌーリー小学校は、朝8時から12時過ぎまで。
誰もいなくなった昼過ぎ…。

学校前の広場に座って、宿題をする上級生を発見!家に帰ると水汲みや薪拾い、家畜の世話などたくさんのお手伝いが待っているので、学校前でさっさと宿題を済ませて、そのまま遊びに行こう!という計画のようです。
放課後、学校前で宿題をする子たち


<2006年10月16日の記録>
今日は炊き込みご飯です 村の女の子たちが給食当番 お味はいかが?
NWAヌーリー小学校では、週3回の学校給食を開始しました。
今日のメニューは、簡単な炊き込みご飯です。お肉のかたまりとジャガイモ入り。学校近くに住む女の子4人が給食を作ってくれることになりました。

さてさて、給食の時間…。
皆で一緒に「ビスミッラ〜!(いただきま〜す!)」
手で食べるのが一般的な村の子どもたち、スプーンを使っての給食は、なんとなく食べ方がぎこちなかったです…。でも、それもすぐに慣れるのかな?


<2006年10月13日の記録>
緊張しながら順番を待つ子 怖々と体重計に乗りました… 身長を測られるのは初めて?
NWAヌーリーテント小学校へ通う子どもたちの身体測定を行いました。今まで身体測定なんて受けたことのない子ばかり…。体重計に乗るのも初めて、身長を測られるのも初めてです。

さて、身体測定の結果…。
子どもたちは、予想していた通り、標準よりも痩せていました。…ということで、学校では、週3回の学校給食を開始することになりました。引き続き、子どもたちの成長を見守りたいと思います。


<2006年10月11日の記録>

NWAヌーリー村テント小学校に通う子どもたち。
テントへはぞうりを脱いで上がりますが、それをキチンと並べ直します。家では脱いだら脱ぎっぱなしの子どもたちも、テント小学校へ通うようになって、自分たちのぞうりを揃えることを覚えました。

新しいコミュニティーセンターが出来上がったら、下駄箱を備え付ける予定です。
靴を並べ直す子どもたち


<2006年10月08日の記録>

パキスタン地震から1年が経ちました。
本日は、パキスタン各地で追悼式典が開催され、地震発生の8時50分には、たくさんの「祈り」が捧げられました。

瓦礫の街と化していたバラコットの街は、バラック小屋の商店がいくつも立ち並んではいるものの、一歩裏通りへ入ると、未だにテント暮らしの人も多く、崩壊した家の瓦礫をそのままにしているところも、多く残っています。

ナシーマちゃん、9歳になりました
昨年の地震直後に出会ったナシーマちゃん(額に大きな傷を負った少女)も未だにテント暮らし(それも、人の土地にテントを張らせてもらっているためか、テントを張る場所も転々としているの)です。久しぶりに会った彼女、背が少〜し伸びていました。

私たちNWAが長期支援を続けるヌーリー村では、今も時々余震があるそうです。
私たちは、多くの皆さまに支えられ、現在もヌーリー村で長期支援を続けています。
10月8日を忘れることなく、これからも支援を続けて参ります!皆さま、これからもパキスタンの被災地を見守り、応援してください!


<2006年10月04日の記録>

バラコットからファリダバード、そしてその先のナラーンへと続く道は、遠い将来、カラコルムハイウェーと合流することになる、とっても重要な幹線道路です。が、地震の影響で地盤が緩んで、あちこちで土砂崩れが起きています。

運転手さん、落石が来ないか、崖の上を睨みながら運転していました!
ファリダバードへの幹線道路、修復中


<2006年10月01日の記録>
絵本「ぞうのボタン」を紹介 絵本に見入る子どもたち おりがみをして遊びました!
『パキスタン地震 被災者支援プログラム』では、NWAヌーリー村テント小学校にお邪魔しました。
学校では、参加者の田中さんと吉田さんが、子どもたちに「ぞうのボタン」という絵本を紹介。字のない絵本なのですが、田中さんが、絵本に合わせて手作りのぬいぐるみも持参くださいました。

ぞうさんのおなかにボタンが4つ。何だろう!?開けてビックリ!ボタンを外すと中から馬さんが…。
馬さんのおなかにもボタンが4つ…。
次々と現れる、いろいろな動物に子どもたちの目は輝きっぱなし!

絵本の後は、みんなでおりがみをして遊びました。