パキスタン地震 緊急支援・中期支援活動記録(2005年12月)
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<2005年12月28日の記録>
クッションを作ってます 真剣に学ぶ子どもたち! 起立して読本中
テント村で暮らす子どもたち(15歳以下)は、現在50人ほど。
その内40人ほどがテント村の学校テントで勉強しています。
お母さんたちが縫ってくれたクッションをお尻に敷いて、算数やウルドゥー語、英語を学ぶ子どもたちの元気な声が、テントの外まで響いてきます。

学校で使用する教科書は、子どもたちが暮らしていたマンセラ県より取り寄せませした。黒板やノートは、パキスタンで活動する青年海外協力隊員(JOCV)の方々にもご寄付いただきました。

先生は、テント村で暮らす大学生のお兄さんです。
お兄さんが大学へ行くまでの、朝8時から11時までの時間を利用して、小学校が開かれます。

家のお手伝い、小さい弟・妹たちのお世話、そして勉強…と何事にも真剣に取り組む子どもたち。
テント暮らしは大変だけど、がんばれ!
応援しているからね!!


<2005年12月25日の記録>
どんな模様にする? 感謝の気持ちを込めて! 子どもたちも粘土あそび
今日はクリスマスです。
でも、イスラーム国パキスタンでは、何の関係もない、普通の日曜日です。

さて、テント村では、各テントにガスコンロを配布しています。が、火事の心配もあるため、テント内での使用は禁止されています。ガスコンロは、テントの外で使用!と決まりがあるのですが、女性たちが風よけの囲いをガスコンロの回りに築きました。

囲いは、レンガを積み上げて粘土で囲んだものです。囲いには、様々な模様が付けられました。テントごとに、囲いの模様が違っていて、女性たち自慢の苦心の作です。そして、囲いの側面に、「JAPAN」「PAKISTAN」の文字と国旗が刻まれました。

テント村で生活するみんなからの、ご支援くださった日本の方々へ、「感謝の気持ちを込めて!」なんだそうです。


<2005年12月22日の記録>
奥が女性用のテント ミシン教室開始! どんな服ができるかな?
テント村に大き目のブルーのテント2張りが建てられました。
1つは子どもたちの学校テントとして、もう1つは女性を対象とした縫製教室や保健・衛生教室として使用されます。ミシンも10台購入しました。これも、ご支援・ご協力くださっている皆さま方のおかげです。
ありがとうございます!

そして、女性用のテントに村の女性たちが集まってきました。
女性たちは、当初、「シャルワール・カミーズ(民族服)くらい作れるわ」と言っていたのに、実際にミシンの前に座ると、使ったことのある人は1人だけ。それでも、その人に習いながら、みんなワイワイとハギレを使って運針練習を開始しました。目標は、1月半ばの犠牲祭(イスラームの大祭)までに自分で縫った「新しい服」を着ること!です。そのための布も差し入れました。

テントが、女性たちの集会場所となって、自分のテントに引きこもりがちで震災を思っては暗くなっている女性たちの交流の場になればいいな…と思っています。そして、テント村を去る来春までに、女性たちが何かを学んで帰ってくれればいいのですが…。


<2005年12月20日の記録>
道路修復中 ビスケットの袋を抱きしめて ヌール村へと向かいました
2週間ぶりにバラコットの街を訪問しました。
ご寄付いただいたビスケットの配布と、巡回医療が目的です。
バラコットの街は、メインロードは瓦礫が取り除かれスッカリきれいになっていました。また、テント生活をする人たちが一段と増えていました。

緊急支援を行っていたシャー・イスマイール村(NWAのベースキャンプ地)に車を止め、病気の人がいないか、困っている人がいないかを確認。顔見知りの子どもたちが、心なしかふっくらとして元気だったので安心しました。ナビールもナシィーマも元気にしていました。

今回はバラコットから更に車で3時間半奥のファリダバードという村も訪問しました。
イスラマバードのテント村に入っている住民のほとんどが、このファリダバード出身なのですが、彼らの暮らすところはこの村から今度は徒歩で山道を1時間も登ったところにありました。現在、ほとんどの村人が山を下り、家畜の世話をするために数軒だけが村に残っているとのことでした。


<2005年12月19日の記録>
届いたテントの山 積み下ろしも重労働です こんな感じのテントです
ようやく、コールマン・ジャパン社からご支援いただいたテント796張が、テント村へと到着しました。

元々は、チンタオに保管されていたこれらのテント、パキスタン北部地震のためにご支援いただく…となってから日本へ渡り、飛行機で輸送されるはずが、今度は海を渡ってカラチへ到着、その後もイスラマバードまで陸送…とずいぶんと大変な思いをしながら、ようやく被災者の元へと届いた次第です。

テントは、3m×3m×高さ1.95mの大きさで、重さは約11kg。
パキスタン製のしっかりとしたキャンバス地の厚手のテントとは違うので、どれだけ寒さに耐えられるか少し心配ですが、それでもテントもなく風雨にさらされている被災者にとっては、ありがたい支援物資です。

テントは、NWAのイスラマバードテント村で使用させていただくほか、テントを待ちわびている被災地の人々へも配布予定です。コールマン・ジャパン社の皆さま、ご支援いただきありがとうございました!


<2005年12月16日の記録>
ボランティアさんもゴミ拾い 子どもたちが大活躍 小さい子も見よう見真似で…
テント村で暮らしているのは、ほとんどが女性、そして子どもです。男性は、お年寄りだったり、反対に10代だったり…。女性は、お茶の用意をしたり、食事の準備をしたり、掃除、洗濯、子どもの世話…と、結構、忙しくしています。テントの中は、布団がきっちりと畳まれていて、とても清潔です!トレイもシャワールームも、いつも掃除がされています。

今日は、ボランティアの人たちも一緒に、みんなでテント村のゴミ拾いをしました。小さい子も、大人の真似をして、一生懸命にゴミを拾っていました。


<2005年12月13日の記録>
テント村の住民が増えました! 女性と子どもばかりです 体を洗ってもらった男の子
テント村に、新たな8家族32人が到着しました。
ほとんどが女性や子どもで、男性は、家族をテント村に送り届けると安心したように、また被災地へと戻っていきました。
家畜が残っていたり、大切な家財道具が瓦礫に埋まったままだったり、政府からの被災証明が未だに発行されていないなどの理由から、男性陣の多くは被災地に留まっています。

イスラマバードのテント村でも朝晩は冷え込むようになってきています。今朝は、各テントの前に置いてある火消し用バケツの水が凍っていたそうで、イスラマバードでもマイナス気温になったようです。


<2005年12月08日の記録>
食料配布の仕分け中 倉庫のマットレス配布中 3時のお茶の準備中
地震から、ちょうど2ヵ月が経ちました。被災者は400万人にものぼると言われています。

NWAのテント村は始まったばかり…で、まだ5家族27人と少人数ですが、3日後には新たに6家族が到着予定です。こちらからお願いして来てもらうのも変な話なので、本当に支援を必要としている人たちが、徐々に入居してくれればいいのかな…と考えています。

テント村の住民の健康状態もチェックしました。
妊娠7ヵ月の女性が1名。今のところ健康に問題はなく、テント村での出産!となりそうです。子どもたちは、風邪をひいている子どもも見られますが、基本的には元気で、反対にこちらがエネルギーをもらったりしています。

テント村には電線がひかれ、電気が点くようになりました。現在、入居している被災者は、元々村で電気なしの生活をしていたそうで、子どもたちが明るく点った電灯を、まぶしそうに眺めている姿が印象的でした。
イスラマバード市内の高層ビルに電気が点ったところなどを見せてあげたら、きっとビックリするんだろうなぁ…。


<2005年12月02日の記録>
テント村に到着した被災者 早速、洗濯物が…
テント村の子どもたち
本日2時40分、荷物を満載した1台のハイエースがイスラマバードテント村に、無事に到着しました。
バラコット周辺から来た被災者たちで、5家族27名です。すぐにテントへと案内し、世帯主には、家族構成などを確認する登録手続きをしてもらいました。また、バケツやガスコンロ、ポットやロウソクなど細々した生活用品も配布しました。
被災者たちは、リラックスした様子でお茶を沸かしたり、洗濯をしたり…。夕食には、早速タンドール(ナーン焼き釜)で焼いた暖かいローティを皆に配りました。

被災者の中には、心のケアが必要な子や、頭にキズのある子、コルセットをはめた子など様々な震災の影響が見られますが、大きなリクエストもなく、まずは順調なスタートが切れました。

今日からが、本当の中期支援です。
皆さま、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。