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リンダ・ハワード・リーディング(その4)

--リンダは嘘をつかない。--

リンダ・ハワードのめざす世界とは、
何がしかの色だけに染まった一辺倒のものではなく、
同じように強烈な色彩を複数抱えた世界なのだろう。

それは、家系にアメリカインディアンの血を受けた
ことと関係づけられるのかもしれない。
くわしい事情は知らないのだが、
そういわれれば、彼女独特の強いオーラと、
普通の作家が試みない、異なる要素の本格的なミックスに、
なっとくがいったりもするのだった。

白でも黒でもない、もちろん灰色でもない、
白と黒が同時に存在する世界。

やるときは徹底的にやる世界。

それが主人公たちの仕事であっても、逃亡であっても、
病気であっても、恋であっても。

だから、リンダの本を何冊か読んでゆくうちに、
私たちは、だんだんと、
彼女のリーダーシップを信じ、
同時に、ポジティブになってゆくことができる。

その2で書いたことにも関係するが、
ACは特徴的に白と黒をはっきり分けたがるという。
いわゆる、オール・オア・ナッシングの
生き方になってしまうのだ。

インディアンと白人の両方の遺伝的せめぎあいと、
文化的豊かさ、ともに受け継いだ誇りが、
おそらくはリンダのなかで燃えつづけているのだろう。

リンダは、私たちに、あきらめるなという。
「欲しいものは、全部取れ!
自分に嘘はつくな」と。

※リンダ・ウィークに励ましのお便りなど、ありがとうございました。
いずれ折りをみて、第二弾の特集ウィークも実現するかと思います。

マーズ , 2002/05/10(Friday)  



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