1本の柳の木
柳というと枝が垂れているモノを想像しますが、これも「コゴメヤナギ」という柳の一種です。
・平成12年6月20日ごろ、愛知県河川工事事務所から、服部てっち(リリオメンバーであり雑木林の主宰者でもある)へ電話<以前提出した護岸工事に間する嘆願書に連絡先の記載が無かったため有名人の服部てっちにかかった模様>

 「毛虫がどうのこうの・・・。」と、要領を得ないお話。とりあえずは23日に、会う約束。

・23日、河川工事事務所五条川出張所の高橋氏佐藤氏2名と服部、今枝(リリオの会代表)、岸(リリオ事務局長)の3名が会う。柳の木についての相談を受ける。
  「五条川堤防に生える柳の木から毛虫が大量発生し、住民宅敷地に入りこんでくるので、できれば伐採したい。」とのこと。
  まずは、お預かりし近日回答をする旨伝える。

・27日、服部てっちと岸が住民が苦情を訴えた西春町役場を訪ねる。土木課村瀬氏、環境課藤原氏と会う。
 苦情があったので、消毒で対処したが、毎年シーズンになれば、発生する。県の管轄なので問題を根絶するためにも伐採して欲しい、とのこと。

・28日、服部てっち、住民へ聞き取り調査。
 多いときには、塀と壁一面に毛虫がとりつく。子供がかぶれたり、換気扇の換気孔から入って来てフライパンの上に落ちてきたこともある。
 毛虫がいなくなってくれさえすれば、柳の木は切らなくても良い。どちらかといえばあった方が良い、とのこと。

・30日、大口自然塾、リリオの会、雑木林メンバーで深夜に及ぶ対策会議。
 柳が日本在来の固有種「コゴメヤナギ」、毛虫はアメリカ原産「アメリカシロヒトリ」とリリオの宮田氏の同定。
 外来種嫌いの宮田氏、中国産の柳なら切ってもいいと思っていたが、日本在来種と判明、保護に燃える。
 当初の服部「5m伐採案」を10mの現在の樹高維持に修正案を提案。メールで岩倉ナチュラリストクラブの斎竹さんより同様の意見も寄せられており、参加者の同意も得られ、回答書の方向性を決める。

−−−−この間 服部てっち住民を尋ねること数度、回答書について理解を求める。住民も一応の理解。

7月21日、河川工事事務所の高橋氏と服部、岸、雑木林のむさくるしい書斎にて会う。岩倉ナチュラリストクラブ、岩倉の水辺を守る会、大口自然塾、小牧エコロジー運動市民の会、桜の里、雑木林、リリオの会の7団体連名にて、県河川工事事務所五条川出張所 所長宛で、回答書を提出。

25日、西春町に大口自然塾、小牧エコロジー運動市民の会、桜の里、雑木林、リリオの会の5団体の連名(連盟の数が減ったのは、提出までに時間がなかったので、連絡調整がうまくいかなかったためです。)で要望書提出

8月17日、県河川工事事務所より回答
 @ 今回草刈を二段階にわけて実施する
 A 柳については、川面に張り出す2本を切除する(大口町に保存、以後苗木として各地に配布予定)
    残りの2本については現状のまま保存する。
 B 柳の枝下より住宅地に達する柵は一部を開放し、
    直接、毛虫が住宅に達しないようする。

後日、以下のB−1を、NPOが、担当して行うことを申し合わせ。
B-1
   尚、より毛虫の移動を阻止するため、川側の柵を利用し周回柵を設け、可能な限り、毛虫を滞留させる。

8月24日、マスコミ向けに、取材依頼

9月4日、現地にて河川工事事務所、工事業者、NPO(服部てっち、岸)にて打ち合わせ。(打ち合わせの図

6日、伐採。(伐採の図

8日 中日新聞朝刊、尾張版
資材の無償提供を呼び掛ける。

9月10日 柳の保存先となった大口町の夢キャンバス2001実行委員会から、棚用の杭とたるきの提供の申し出あり。
やはりマスコミの力は偉大だ。まずは柳の恩返しと言う
ことになりそう。

10月1日 NPOにて、B-1の周囲柵を設置。

柳の配布先
大口夢キャンパス2001
岩倉市立岩倉北小学校 ビオトープ
岩倉市立曽野小学校 四季の森
岩倉市立岩倉南小学校 ビオトープ

2001年3月現在まで 毛虫の民家への襲撃報告無し。
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