2000年8月24日
報道関係者 各位
 

                        雑木林     服部徹雄
                         リリオの会 代表 今枝久


 報道関係の皆様に置かれましては、沖縄サミットもすぎ、夏休み本番となりお忙しいことと存じますが、この度NPOと行政が対立の構図から協調の構図へ様変わりする機会を得ましたので、お知らせします。
 河川管理、学校教育に地域住民の参加を各省庁が打ち出している昨今、先の万博検討会議に置きましても同様の試みが行われており、一部成果をあげております。今回の事例はローカル事ではありますが、今後の市民活動と行政がどう関わっていくかのひとつのテストケースとなりうるのではないかと内心自負しております。まだまだ未熟な活動ですがマスコミに取り上げていただくことによって、新しい方向性もみえてくるのではないかと期待しております。宜しくお取りはからい下さい。

 今般、私共は県河川工事事務所五条川出張所より、西春地内における堤防内樹木よりの毛虫(アメリカシロヒトリ:外来種)の民家への取り付き・侵入に対する防止策への提案を依頼されました。(6月23日)(住民からの苦情が発端)
 私共は、この依頼を受けて、現地調査と住民からの被害の聞き取り、西春町役場の対応についての聞き取りを行い、対応策について住民の同意をもとに、報告書をまとめ、21日に送付いたしました。(別紙参照)

以下に要旨をまとめますと
@ 場所  西春町五条川左岸 生田橋下流約150m
A 発生木 コゴメヤナギ3本の群生(日本固有種でこの地域ではほとんど見かけない。)
B 主な被害住宅
      3軒、北側壁面に数万頭の毛虫、一部換気扇等開口部より侵入(10月中旬頃)

担当機関は、事案の根絶のため、当該樹木の伐採を意図する。
 住民は、自然度の高さを求めつつも、毛虫の来訪は歓迎しない。
 環境団体は住民に対する理解は持ちつつも木の伐採は反対する。
 とそれぞれ主張があった。
 以上より、現実的な対応策として、木の一部伐採は認めつつ、毛虫の住宅への侵入を
可能な限り抑制する方法として、住宅と木の間に毛虫用の防壁を設置することを提案した。

 私共は、この事案を通し、関係機関と新たな関係を構築できるのではないかと期待する
とともに、住民と行政とを結ぶ調整役が出来るのではないかと考えています。

この文章作成中に、この件につき愛知県河川工事事務所五条川出張所から、以下のように回答がありました。
@ 今回草刈を二段階にむけて実施する
A 柳については、川面に張り出す2本を切除する(大口町に保存)
   残りの2本については現時のまま保存する。
B 柳の枝下より住宅地に達する柵は一部を開放し、
   直接、毛虫が住宅に達しないようする。
B-1
   尚、より毛虫の移動を阻止するため、川側の柵を利用し
   周囲柵を設け、可能な限り、毛虫を滞留させる。

以上の件のうち@〜Bについては、県工事事務所が担当し
B-1については、地域NPO連合であるリリオの会が担当する。

現地打ち合わせは、9月4日(月)10:00〜  県事務所・工事業者・服部
の日程にておこなわれます。住民からの苦情に、行政、NPO、住民が話し合い問題を解決していった画期的な解決方法ではないかと考えます。よろしければ、取材、報道していただければ嬉しく思います。

この件に関する問い合わせ先
雑木林 服部徹雄
TEL&FAX 0587−**−****


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