  お買い物
  
  <3>
  
      
  (どうしよう) 
      手塚に手を握られたまま、リョーマはこの次の自分の行動をどうしたらいいのか悩んだ。 
      (たぶん、……いや、きっとオレは、部長のこと、好きになってる……) 
      手塚に握られた手が熱い。心臓が、いや、全身がドキンドキンと脈打っているようだ。 
      (こんなの、部長に知られたら……) 
      だがその時、ふと、リョーマの脳裏に手塚の言葉が蘇った。
  『お前のことを心から愛するというのなら、俺は性別にかかわらず、その想いは認めてやると思う』
  つまり、手塚はそれほど恋愛に関して『性別』には拘らないと言うことなのだろうか。そう思いそうになって、リョーマは「違う」と、内心首を横に振った。 
      手塚は、他人の恋愛については寛大になるのだろう、と。 
      だが自分のことになれば、きっと話は別だ。自分の恋愛についても「性別には拘らない」などと言う人間はそう滅多にいるものではない。 
      手塚は優しい人間だ。 
      この何日かで、リョーマはそれを強く実感している。 
      だからもしも、リョーマが手塚に想いを告げても、手塚は微笑んでくれるかもしれない。微笑んで、そして「聴かなかったこと」にするに違いない。 
      拒絶される・されない、どころではなく、この想いが存在することを認識さえしてもらえないのではないかと思う。 
      じっと見つめてくる手塚の瞳を、リョーマもじっと見つめ返す。 
      いや、きっと、リョーマが見つめるから、手塚も見つめ返してくれるのだ。 
      自分が微笑むから、手塚も微笑み返してくれる。手を繋ぎたいと言ったから、手を繋いでくれる。 
      リョーマの行動に、言葉に、手塚は大きな優しさで応えてくれているのだ。 
      (でも……) 
      リョーマが手塚を恋愛対象として好きになっても、手塚はリョーマをそういう意味では好きになってくれない。 
      リョーマがどんなに手塚に恋い焦がれても、手塚がリョーマに恋い焦がれることはない。 
      (そう、だよな、やっぱ…) 
      あんなに激しかったリョーマの鼓動が、少しずつおさまってゆく。 
      そして代わりに、胸の辺りから切ない軋みが全身へと広がっていった。 
      (部長には…黙っていよう……) 
      手塚と一緒に暮らせるのもあと少しだろう。ならば、その短い時間を気まずく過ごすよりも、今のまま、優しく過ごせればそれでいいと、リョーマは思う。 
      瞳を揺らしながら、リョーマは手塚に小さく微笑んだ。
 
 
 
 
  (俺は、越前を……) 
      手塚はリョーマを見つめたまま、気づいてしまった自分の感情に愕然としていた。 
      大切な後輩だった。 
      少し、いや、かなり気が強くて、生意気で、先輩だろうが先生だろうが物怖じせずに、自分の思うことをはっきりと口にする男。だが、その内面は情に溢れていて、繊細で、さらには、どこか子供っぽさを残した不思議な存在だった。 
      そのすべてを克明に表しているのが、その、瞳。 
      強く、鋭く、だがどこまでも澄み渡り、時には口に出さない言葉さえも雄弁に語る、大きな瞳。 
      その瞳が、今、手塚に真っ直ぐ向けられ、心を捉えて離さない。 
      (好き……なのか……) 
      ここ数日、リョーマのことばかり考えていた。だが、リョーマのことを考えていた自覚はあるのに、リョーマについて「何を」考えていたのかはあまり思い出せない。 
      ただ『越前リョーマ』という存在が、胸一杯に存在していた。 
      自分の意識のほとんどを、『越前リョーマ』が占めていた。 
      なぜリョーマのことばかり考えてしまうのか、なぜリョーマのことを思うと優しい気持ちになるのか、そしてなぜリョーマが関わると感情が乱されるのか、つい数分前まで、手塚には全くわからなかった。 
      だが今、手塚はやっと、その理由がわかった気がした。 
      (好き、なんだ……) 
      それも、ただ「好き」なのではなく、恋愛の対象としての「好き」だ。 
      恋を、しているのだ。 
      (越前……) 
      握り締める手の中の温もりに、胸が甘く締め付けられる。この手を引き寄せ、リョーマの身体ごと抱き締めたい衝動に襲われる。 
      口の中がひどく乾いてきた。喉が張り付いてくるような感覚に、手塚はこくりと無意識に唾液を飲み込んだ。 
      このまま抱き寄せたら、リョーマはどうするのだろうか。 
      抱き締めて、好きだと想いを告げたら、リョーマは何と言うのだろうか。 
      そう考えて、手塚は偶然聴いたリョーマと桃城の会話をふいに思い出した。手塚と噂されたことによって、リョーマのことを「男もOK」と認識した輩に気をつけろと、桃城がリョーマに忠告した時のことを。 
      あの時リョーマは、怒りに唇を震わせながら、こう言ったのだ。
  『ふざけんな…っオレは男だ。そんな変態なんかぶっ飛ばす』
  完全な拒絶の言葉だった。 
      リョーマは自分が女性のように扱われることを、たぶん、極度に嫌うのだ。 
      誰だって男として生まれたならば、一部を除いて、『女扱い』されて喜ぶ者はいないだろう。しかしあの反応の仕方からして、リョーマはきっと他の人間よりもそのことへの嫌悪感が大きい。その原因については、手塚は知るよしもないが。 
      だとしたら、リョーマが手塚の想いを受け入れてくれることなど、ありえない。 
      リョーマを女性扱いするつもりなど手塚には毛頭ないが、想いを告げた瞬間、それこそ「変態」と罵られて「ぶっ飛ばされて」終わるのだろう。そしてもう二度と、笑顔を見せてくれなくなるのだ。 
      それは手塚にとって、ひどくつらいことに思えた。 
      手塚はリョーマの笑顔が好きだ。輝くような笑顔も、ちょっと人を食ったような生意気そうに笑う顔も、はにかんだような小さな微笑みも、すべてが愛しいと思う。 
      それを、自分への信頼と共に、すべて失うのだ。 
      そう考えた途端、手塚は目の前が真っ暗になるような気がした。 
      (きっと堪えられない…) 
      越前リョーマという存在を失ったら、きっと自分は普通ではいられなくなる。 
      (いつの間に、こんな………ここまで……) 
      手塚は、先程自分が口にした言葉を思い出した。
  『人は思いも寄らない相手に突然恋をするもの』
  ああ、と、手塚は思った。 
      あれは、まさに今の自分のことだったのか、と。 
      自分は、自分の部の後輩でこの先の青学を任せたいほどの期待のルーキーに、しかもよりにもよって男に、思いも寄らず、突然に、恋をしてしまった。 
      他人事だと思っていたことが、自分の身に起こってしまったのだ。 
      しかもこの恋は成就しない。 
      リョーマは男から好かれても、決して嬉しいとは思ってくれないのだから。 
      (そうだ、それだけじゃない、越前にはもう……) 
      幸せそうに寝言を言うリョーマを思い出した。 
      あんなに幸せそうな顔など、自分には、きっとさせることなどできはしない。 
      手塚が自分で自覚した初めての恋は、気づいたこの瞬間にはすでに失恋していたのだ。 
      だが手塚は、今、気づけてよかった、と思った。 
      今なら、まだ自分は想いを告げてはいないのだから。だからこのままずっと、この想いを自分の胸の内だけに隠し通せば、今の関係だけは壊れることはない。表面上は今まで通り、リョーマとは変わらず、穏やかな時間を過ごせることだろう。 
      リョーマを失えない手塚にとって、選ぶ道は、たったひとつしかないのだ。 
      (お前へのこの想い、隠し通してみせる) 
      手塚がそう決意を固めた途端、リョーマの瞳がふるりと揺れ、口元が微笑みを浮かべた。 
      「部長、本屋で何見るんスか?」 
      「え?」 
      力の緩んだ手塚の手から、リョーマの手がするりと抜け出した。 
      「そう言えば、ちょうどオレ、買いたい雑誌があったんスよ。ついでに買ってもいいっスか?」 
      「ああ」 
      手塚は小さく微笑んで頷き、リョーマを本屋へ促した。
 
 
 
 
  *****
 
 
 
 
  結局今日は、犯人らしき人物は現れなかった。 
      やはりそうそう簡単に捕まえられるものではないらしい。あるいは、案外頭の働く『敵』なのかもしれない。 
      予想通りとも言える結果になったが、それでも諦めずに明日もこの『囮大作戦』を続けることに、全員が同意した。
 
 
  手塚とリョーマは予定されたルートの最後にスーパーに寄って夕飯の材料を仕入れた。今夜のメニューは『カレーライス』。 
      他のメンバーに「みんなも食べるか?」と手塚が言うと、全員が首を横にブンブンと振って辞退した。 
      いや、全員ではなかったかもしれない。 
      桃城だけは、手塚のことを探るような強い瞳で見つめていた。 
      「桃ちんも帰るにゃー」 
      動かない桃城を、菊丸が引きずるようにして連れ帰っていった。 
      (そうか、桃城も越前のことが…) 
      だから桃城はあんなにも親身になってリョーマの身を案じるようなことを言っていたのだろう。 
      普段から桃城がリョーマに何かとちょっかいを出していたのにも頷ける。 
      「………」 
      手塚は小さく眉を寄せた。 
      胸の奥でジリッと何かが焼けるような感覚があった。 
      (これは……嫉妬、か……?) 
      「部長!電話、鳴ってるっス」 
      「ん、ああ」 
      少し物思いに耽ってしまった手塚を、リョーマの声が現実に引き戻す。 
      マンションに帰って狭いキッチンで食材を並べているところで、手塚の携帯に電話が入ったのだ。 
      「はい、ああ、すみません。…え?………ああ、越前と買い物をしていて気づきませんでした………はい」 
      手塚の様子からしていつものように家からの電話だと判断したリョーマは、手塚の作業を引き継いでスーパーの袋から材料を出し、使うものと冷蔵庫にしまうものとを分け始めた。 
      「すみません、今日はこっちで済ませることにしました。……はい、大丈夫です」 
      手塚の言葉をそれとなく耳に入れながら、リョーマの口元は自然に綻んでいた。今夜はずっと手塚と二人で過ごせるかと思うと、どうしようもなく嬉しい。 
      「ああ……そうですか、明後日から……はい…では明日はそちらへ戻ります」 
      その後、二三挨拶的な言葉を交わして、手塚は電話を切った。 
      「うちのリフォームが、いよいよ明後日から始まるようだ。だから明日は家に来いと言われた。越前も来てくれるか?」 
      「ういっス!」 
      リョーマの笑顔がどこか嬉しそうに見えて、手塚も微笑んだ。 
      「よし、始めるか。越前、手は洗ったか?」 
      「ういっス」 
      ニッコリと笑うリョーマに、手塚は柔らかな表情で頷いた。 
      「まずは米を研ごう」 
      「ういーっス」 
      それから二人は狭いキッチンで肩を並べ、時には真剣に、そして時には笑いながらひとつの料理を作り上げた。
 
 
  「いただきまーす!」 
      「いただきます」 
      二人で小さなテーブルを挟み、合作のカレーライスを食べ始める。 
      「ぁ、美味しいっスよ、部長」 
      「うん、美味いな」 
      二人は顔を見合わせて微笑み合った。 
      「部長、目玉焼きはすっごい上手なのに、ジャガイモの皮剥けないとか言うからビックリしたっスよ」 
      「…包丁で剥いたことがあまりなかったんだ。いつもはピーラーを使う」 
      バツが悪そうに言う手塚に、リョーマは「ホントにそれだけ?」と意地悪げに笑った。 
      「越前が料理できる方が俺には意外だったぞ。にんじんの切り方も、大きさが綺麗に揃っていて驚いた。よく家でやるのか?」 
      「アメリカにいた頃ね。母さんが忙しくなってきて家を空けることが多くなったのに、親父は全然料理とかしなかったから、オレが作るしかなくって」 
      「ああ、なるほど。必要に迫られて、というヤツか」 
      「そうそう」 
      頷きながらリョーマはぱくぱくとカレーを口に運ぶ。 
      「あまり急いで食べるな。消化によくないぞ」 
      「だって、美味しいから」 
      年相応に心底嬉しそうな顔でカレーを頬張るリョーマに、手塚は笑みを零した。 
      「他にもレパートリーはあるのか?」 
      「いろいろ。パスタ料理とか、ピラフとか、ぁ、オムライスは得意っス」 
      瞳を輝かすリョーマが眩しくて、手塚は柔らかく目を細める。 
      「…では、今度作ってくれないか。お前の得意なオムライス」 
      「いいっスよ。部長にならスペシャルサービスで、ケチャップでハートマーク書くっス」 
      「ああ。ついでに『LOVE』と入れてくれ」 
      手塚が冗談めかしてそう言うと、リョーマは楽しげに笑った。
  二人の胃袋が満たされる頃、それぞれの心も幸せでいっぱいになっていた。
 
 
 
 
  *****
 
 
 
 
  「今日はオレが洗い物やります」 
      「ありがとう。風呂はもう少ししてからにするか?」 
      「そっスね」 
      食べ終わった皿を手に持ってリョーマがニッコリと微笑む。手塚もリョーマに微笑み返す。 
      自分の恋情を自覚してしまった今、こんな他愛もない会話が、そしてリョーマの微笑みが、手塚にはとても嬉しかった。 
      「何か飲むか?」 
      「あー、えっと、お茶系の飲み物って、さっき買ってないっスよね」 
      「ああ、そう言えば忘れていたな」 
      冷蔵庫を開けて手塚が頷いた。 
      「そうだ、部長、コンビニ、行きません?」 
      「ん?」 
      「入浴剤もそろそろ買っておきたいし。これ片づけたら、一緒に行かないっスか?」 
      「ああ。そうだな。行くか」 
      手塚はチラリと時計に目をやった。まだそんなに遅い時間というわけでもなかったので、ちょっとした買い物くらいならいいだろうと思う。 
      「また犯人に撮られちゃうかな」 
      「撮られてもべつに支障はないだろう。俺たちは何もやましいことはしていない」 
      リョーマは皿の洗剤を流しながらクスッと笑った。 
      「そっスね」 
      「…残ったカレーは…冷凍でもしたいところだな」 
      カレーの鍋を覗き込んだ手塚が独り言のように呟く。リョーマはすぐ隣に立つ手塚をチラッと見遣った。 
      「じゃ、フリーザーバッグも買わないと」 
      手塚はきょとんとリョーマを見つめた。 
      「フリーザーバッグ?」 
      「冷凍用の、チャックついたビニール袋みたいなヤツっス」 
      「ああ…」 
      そう言えば家にそんなものがあったなと、手塚は思い出した。 
      「詳しいな、越前」 
      「そっスか?」 
      キュッと蛇口を閉めたリョーマが、鍋ぶたを持ったままの手塚を見上げた。 
      「オレにも少し分けてくれます?残ったカレー」 
      「ん?ああ」 
      「じゃ、行きますか、コンビニ」 
      手塚が頷くと、リョーマは小さく微笑んだ。
 
 
 
 
  部屋のドアを閉め、鍵をかける。 
      「階段でいいか?」 
      「いいっスよ」 
      手塚は不自然にならないように注意しつつ、ゆっくりと階段を下りる。リョーマと二人で歩く時間を、少しでも長く味わいたくなったのだ。 
      「ねえ、部長」 
      「ん?」 
      後ろのリョーマを振り返らずに、手塚が柔らかな声音で聞き返す。 
      「オレたちのこと写真に撮る犯人って、いつも俺たちが何となく『それらしい』会話を交わしているところを狙ってますよね」 
      「ああ……そうだな」 
      手塚はふと足を止めてリョーマを振り返った。 
      「最初は部長がオレに『俺の部屋に来い』とか言っているところだったし、次は『好き』って言い合ってるところだったし」 
      「そうだな」 
      改めて気づかされて、手塚は深く頷いた。 
      「よほど近くでオレたちの会話、聴いているんスよね」 
      「そういうことになるな」 
      手塚の見つめる先で、リョーマは少し考え込んだ。 
      「さっき、作戦中はオレたちあんまり『そういう会話』しなかったから、犯人も写真撮る気にならなかったのかな」 
      「………どうだろう」 
      今度は手塚が考え込んだ。 
      「やはり人が多かったことと、あんな明るいところでカメラを構えては人目につくと、思ったのではないのか?」 
      「あ、そっか…」 
      リョーマがトントンと、軽やかに階段を下りて、手塚に並んで立った。 
      「じゃあ今は、結構犯人がオレたちのこと狙っているかもしれないんスよね」 
      「……かもしれんな」 
      手塚はさりげなく周囲に視線を走らせた。 
      とりあえず、今は、目につく範囲に人影はない。 
      「部長」 
      「ん?」 
      「また、手、繋ぎましょっか」 
      リョーマに真っ直ぐ見つめられて、手塚はすぐには反応できなかった。その瞳が、あまりに真剣だったから。リョーマの提案に歓喜する心を、知られたくなかった。 
      「………ああ。煽ってみるか」 
      静かに、手塚は言った。笑みを消して、犯人を煽るために手を繋ぐのだと、リョーマに思わせるために。 
      「……これでもし写真撮られたら、犯人は、『夜のオレたち』を重点的に狙うんだって、絞れますよね」 
      「ああ」 
      「それと、あんまり街灯がないところを歩けば、写真撮る時、フラッシュ焚かないと撮れませんよね」 
      「!…そうか、そうすれば…」 
      リョーマは頷いた。 
      「簡単に犯人の居場所がわかるっス」 
      「………いい考えだ、越前」 
      手塚が頷くと、リョーマはニヤッと笑ってみせた。家にいた時とは違う、強気な、策略家の微笑。 
      だがその微笑さえも、今の手塚には愛しい。 
      「……越前、手を」 
      「ういっス」 
      差し出された手塚の右手に、リョマは左手を重ねる。 
      「指……組むんスよね。恋人は」 
      「ああ」 
      手塚とリョーマは、指と指をしっかり組み合わせて、手を握りあった。 
      互いの手が、熱を持ち始める。 
      「部長の手、温かいっスね」 
      「お前の手も…熱くなってくるぞ」 
      手塚はリョーマの手を握る手に、グッと、力を込めた。リョーマもギュッと握り返す。 
      (越前……好きだ……) 
      (部長、大好き……) 
      この想いを伝えるつもりはないけれど。
  二人は少しの間見つめ合い、小さく頷きあった。 
      「行こう、越前」 
      「ういっス、部長」
 
  二人だけの、『囮大作戦』の開始だった。
 
 
 
 
 
  
      続
 
 
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      20050605 
      
      
  
    
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