住宅のコンセプトを考える 千葉県市川市-麻生英之建築設計事務所


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松戸市高塚の家

 2007年3月の土曜日、HPをみてKさん家族が、事務所に来てくれました。Kさんは市川近郊で土地を探して、家を建てたいという相談でした。
初めて事務所で会うときは緊張したのですが、帰る頃にはKさんの考えもわかり、またお互いに連絡するということになり、連絡先を伺いました。
Kさんが帰ったあと、なんとなく見覚えのある住所に気づき調べたところ、なんと私が15年位前に結婚して初めて住んだマンションでした。それほど大きな規模のマンションではなく15世帯ほどのマンションです。
なんという偶然・・・
こんな偶然があるのかと、結構一人で感動してしまいました。
その後、Kさんは無事に土地を購入し、打ち合わせを行い、最初の案を出すことになりました。そのときの案が下記の模型写真です。

ファーストプラントと模型はKさんに気に入ってもらい、高塚の家の設計がスタートしました。
Kさんに許可もいただいたので、ブログとこのページで設計の過程を掲載したいと思います。

2007.6月 工務店見学(第一回打ち合わせ)

高塚の家は今回すまいとという住宅ローンの支払いを代行してくれるシステムを使う予定です。
このシステムを使用すると、提携銀行から住宅ローンの融資実行を出来高に応じて行うことが出来ます。(詳しくは「すまいと」と検索してみて下さい)
今回はその説明を、施工予定の工務店である、市川の中野工務店で聞くことになりました。
施主のKさんも中野工務店は始めてなので、担当の井上さんに内部を案内してもらいました。
中野工務店のすごいのはかなり大きな作業場があることです。そこで、大半の材料の加工を行うようです。内部は整然と片付いていて、木のいい匂いがしていました。
このように工務店や現場を見学することで、その会社の物造りの姿勢がなんとなく見えてきます。
その後すまいとの安藤さんにすまいとの説明を受け、最後に工務店の場所を借りてプランの打ち合わせを行いました。
2007.6月 Kさんの家にて第二回打ち合わせ

高塚の家の打ち合わせをKさんの家で行いました。
高塚の家の敷地は新しい分譲地で敷地面積が約30坪、そこに25坪の住宅を建てる計画です。

このような敷地がそれほど広くない時には1F居間案か、2F居間案かひじょうに迷います。両方の案を検討し、今回は2F居間案で進めることになりました。そして2F居間案でいくつかのプランを提案させていただきました。
居間のような家族みんながいるフロアに出来るだけ他の部屋もあるのが理想です。今回当然2Fに持っていきたい要素が多くなってしまいます。
ここまでが前回までの打ち合わせです。

今までKさんに渡した案は全部で5案ありますが2F居間案は大きく分けて二つあります。
A案:2FにLDK、二つに分けられる子供室、WCがあり、1Fに寝室、浴室、洗面、WC、納戸があるタイプ。
B案:2FにLDK、食品庫、浴室、洗面、WCがあり、1Fに二つに分けられる子供室、寝室、納戸、WCがあるタイプ。

A案、B案とも一長一短がありますが両方の案とも敷地の状況とKさん家族にはあっているように思われ、どちらの案でも楽しい家が出来るような予感がしていました。
Kさんも迷われたと思いますが、今回の打ち合わせでB案を選んでいただきました。今後は平面を詳細に検討しながら、断面や外観も検討していきます。
2007.6月 Kさんの家にて第三回打ち合わせ

B案を元にさらにもう一案提案させていただきました。今回はそれぞれの案に対し、模型も制作し、見ていただきました。
一番左側が、ファーストプランの模型、真ん中がB案、右側が新しい提案のC案の模型です。
新しいC案は2Fに3帖ほどの納戸を設け、居間のある2Fでの生活を充実させていった案です。B案かC案か次回までに結論を出していただくことになりました。

2007.7月 Kさんの家にて第四回打ち合わせ

先日の打ち合わせの時に提案したC案で進めていくことになりました。
Kさんもこの案をたいへん喜んでくれました。
今後1/50の縮尺の模型を作成し、それをもとに基本設計をまとめていく予定です。




2007.7月 第五、六回打ち合わせ(Kさんの家にて)

基本設計が終了しました。
施主のKさんに1/50の模型を見ていただきました。1/50の模型は外部だけでなく内部も作成するので、かなりリアルに空間の構成を把握することが出来ます。その点で私はパース等よりも模型の方が優れていると思います。キッチンとダイニングの関係やリビングと吹抜上部のロフトの関係がよくわかります。
Kさんに模型を一週間ほど預かってもらいじっくり家族で話し合った上で、多少の変更の宿題をいただいて、基本設計が完了しました。
今後構造や細部を詰めていく実施設計に入ります。
2007.8月 七、八、九回打ち合わせ(Kさんの家にて)

基本終了後2回の打ち合わせを行った後、高塚の家の実施設計が終了しました。
実施設計終了を形にすると、図面枚数にして27枚、それに1/100スタディー模型の数々、1/50の実施模型となります。また今後、役所に提出する確認申請書、照明のプランと定価見積が追加されます。

窓の大きさや、ガラスの種類、雨戸の確認から、コンセントやTV、電話の位置、等細かい打ち合わせを行いました。
空間的には、大屋根を意識し、内部まで屋根の形を表すように再度検討し、2階廊下や洗面、階段に光が廻るようにトップライトが新たに設けられました。
キッチンは二転三転し、最終的には全てオーダーで製作することになりました。

初めて施主のKさんが事務所に来られたのが今年の3月10日。それから土地探しをしていただいて、設計契約していただいたのが5月末でした。
実施設計終了時点で、お会いしてから約半年たったことになります。
いろんな方向から計画を考え、模型をつくり、見ていただいて、また別の案をつくるという過程で最終的に一つの案がまとまりました。この案はKさん夫妻と私の共同作業の成果です。

実際には、これから2週間ほどで工務店から見積が出て来るので、その見積調整という大変な作業がまっています。

順調にいけば10月はじめに着工予定です。

2007.10
Kさんと工務店との契約が終了しました。今回施工をお願いしたのは市川市にある中野工務店です。
中野工務店は宮久保の家の施工もお願いした信頼おける工務店です。
最終的な主な仕様です。

2階の居間の仕上げ
天井:米松合板オスモ塗装
壁:ルナファーザー+DIY塗装
床:パイン無垢フローリング+DIY塗装

当初は塗装屋さんによる塗装でしたが、予算の関係で、自分達でぬれる部分はDIYとなりました。
それでも、自然素材が使えたのはよかったと思います。
また、ロフトに続く勾配天井、階段室、洗面に光を送るトップライトも実現出来ることになりました。
キッチンがオーダーで造れるのも楽しみな部分です。

外部の仕上げは
屋根:コロニアル葺
外壁:ジョリバット吹付

キッチンに面してサービスバルコニーがあり、居間のバルコニーは奥行き1.3Mとれました。
玄関はオリジナルの木製で、横の木製格子付の窓と一体でデザインしています。

当初、法改正後確認申請も1ヶ月くらいかかるかもしれないと思っていましたが、2週間かからずにおろすことが出来ました。


工事の進行状況はBLOGにて公開中していました。
完成写真






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