近江・彦根への旅
Hikone, Shiga Pref.
国宝・彦根城を訪ねて
■近世のお城
現在、当時のまま天守閣が残っているのは、北から弘前、松本、犬山、丸岡、彦根、姫路,備中松山、松江、丸亀、松山、宇和島、高知の12城です。そのうち松本、犬山、彦根、姫路の4城の天守閣は国宝に指定され、彦根城はその周りが特別史跡に指定されています。
■キャッスルロード
彦根城の堀端から京橋口へ、石橋に遮られた突き当りを抜けると、まっすぐに通りが広がります。通りの愛称は「キャッスルロード」で、白壁に黒格子、いぶし瓦によって、統一された美しい街並が構成されています。銀行や酒屋、カメラ店なども街の調和を保つために絶妙なノスタルジックな店頭に仕上がっていました。
通りをぶらりとするだけで、様々な発見や懐かしさに触れる楽しいひとときになるでしょう。城下町夢あかり館では、さまざまなロウソクが展示即売されています。立ち寄った店は「あゆの店きむら」子持ち鮎が美味しくてお土産に買いました。あとは職場と実家に「三中井」で洋菓子を。ここは戦前は中国にも進出するほどの巨大な財閥だったそうです。城下町でありながらあえて洋菓子で臨んだところに、意気込みのようなものを感じます。素朴でありながらも、非常に美味な味わいでした!
あとは地酒を少々。彦根をベースにした美味しい和菓子はほかにもありますが、大阪の百貨店にも進出しているので、今回は見送らせて頂きました。
■キャッスルロード
このような感じの店が通りの左右に
連なっています。
洋菓子「三中井」では、応対した婦人は
かなりの年齢だと思いますが、
城下町ならではの「気品」を感じました。
やす井で休憩
■やす井のエントランス
実はもうひとつ門はありました。
こちらは正面ではなかったのでした。
■正面の門をぬけると
よく手入れされた庭を抜けて入っていきます。
■「さらしめ」の間
照明や調度品などひとつひとつが
十分に手が入れられていることが
わかります。
■食事
梅の食前酒からスタート。
八寸に添えられたのは
鯛の手毬寿司、鰯、蛤。
刺身は、鯛、ヨカク、イカ、水前寺のり。
はまぐりの汁。
鰆の焼き物、白豆添え。
湯葉の炊き合わせ
若鮎とたけのこの揚げ物。
近江牛としめじ椎茸のしゃぶしゃぶ。
炊き込みご飯。
季節の果物のムース。
以上、8000円のコースでした。
写真はたくさん撮ったのですが、
どれもピントがいまいちでした(残念)!
■料亭旅館「やす井」
彦根へ出発する前々日に、たまたま立ち読みした雑誌に出ていたのが、「やす井」でした。
『おとなのOFF』は日経ホーム出版社から毎月出されていて、泊まってみたくなるような宿がたくさん出ているのですが、今月号(2003.4)の「日帰り湯」特集で出ていたのが、今回訪れた宿でした。
前日に予約をしたところ、すんなりとOK。お昼の12時よりも少し前に入りました。
キャッスルロードから歩いても15分くらいで、周りは閑静で落ち着いたたたずまいです。
玄関の落ち着いた風情からして、これからの時間へのここちよい緊張と楽しみが伝わります。
通されたのは、雑誌に掲載されていたのと同じ1階の「晒女(さらしめ)」の間でした。
広さは、2畳、4.5畳、10畳、4畳、2畳に洗面所、ひのき風呂付き、縁側から庭園を望む造りです。
広さにまず感動。凝っているのは、部屋のひとつひとつの調度品。骨董品が好きな人にはたまらないでしょう。
着物や薬箱、屏風に和箪笥と、数奇屋風の室内をいっそう引き立ててくれます。
お風呂は1000円の追加です。4月だと見事な枝振りの桜のもとで露天風呂を楽しめるのですが、
今回は小雪舞うなかでの入浴でした。樽の湯船につかるだけで、疲れも仕事も忘れての〜んびりです。