Happy Birthday Mac OS 8

Macintoshは米国アップルコンピュータ社の商標です.

また、本文中に記載された商品名などは各会社の商標、または登録商標です。

インストールに際して  トラブルシューティング  互換状況

Mac OS 8 のメリット,デメリット

メリット

●安定している

●Finder の新機能

●Open Transport 1.2

●ことえり2.0の搭載

●日本語Text-to-Speech, SimpleText1.4, LaserWriter TrueType Boosterなど

●Mac OS Web共有(これであなたのMacもWebサーバー!)

デメリット

●Finder処理が遅い(割り当てメモリ不足による)

●ハードディスクが遅い(ディスクドライバ未対応による)

●ディスクドライバなど基本的なところに不安がある

●これまで使えていたユーティリティに使えないものがある

●Finderの不安定(割り当てメモリ不足による)

●Mac OS 8 と Mac OS 7との間の問題

メリットorデメリット?

●アピアランスの変化

●操作系の不統一

●コピーに関して

●Apple Scriptの変更

●Mac OS Runtime for Java,Cyberdog J-2.0

メリットについて

●安定している

漢字Talk7.5.1, MacTCP以来最高の安定度であろう. Netscape Navigator 4.01.1以降との併用でさらに安定する.>Netscape Navigator 4.04(PPC版)(68k版)[日本語版4.03(PPC版)(68k版)]が違和感がなくていいでしょう

●Finder の新機能

個人的にはポップアップウィンドウが便利に使えている.新しい機能についてここでいちいちは書かない.購入したら Mac OS インフォセンターというナビゲーターがついているのでそれでご覧になるか, Macintosh 関連情報誌をご覧いただきたい.>97/10月号や97/11月号や97/12月号参照

これらの新機能のほとんどについてはこれまでの Mac OS でもユーティリティプログラムや ResEdit やResoucerなどでいじることで実現できていた機能である.>Now Utility 等 ただし,それらユーティリティの中には不安定きわまりないものが見受けられた.>Speed Doubler1.1J等 これら新機能が安定して享受でき, OS 標準の機能となっているという点がメリットといえる.

一部で Mac OS 8 の新操作機能は Windows 95の真似という意見があるようだが,コンテクストメニュー以外機能としては別物であるし,すでにユーティリティではるか以前から実現されていたものである.さらにいうならば, Windows 95発表以前にすでにこれら全ての機能は Copland (Mac OS 8 ) のものとして発表されていたものの一部のように思う.そうだとすれば,これら新機能を真似というのは当たらないどころかむしろ逆である.機能が異なるのだがそれはどちらが使い易いかというとそれも一目瞭然だ.殊に,ポップアップウィンドウを Windows95のタスクバーと同一視するのもまちがいに近い.使えばわかるのだが機能的に別のものと思った方がよい.ポップアップウィンドウはウィンドウそのものであってそれを一覧表示するものではない, Windows95のタスクバーはあれはあれで便利だが、 Macintoshでも同じような機能を実現するものはすでにたくさんある>Now Utility 6.7.1EのNow TabGomac1.4.2(最新版は1.4.4)等

●Open Transport 1.2

Open Transport 1.2は安定度を増した.特に Ping of Deathに対応したので,サーバとして Macintosh を運用している方には福音である.ただし,Open Transportに関してのメモリリーク,メモリフラグメンテーションの発生は解消されていない.

●ことえり2.0の搭載

日本語入力変換プログラムが新しくなった.逆引という辞書がついて漢字変換が双方向性となり確定後や通常のテキストデータからの再変換が可能となっている.変換のヒットも1.0 より高くなった.これらもサードパーティ製品では一部実現されている.>EG Bridge 8(最新版はEG Bridge 9) ことえりのヒット率は少し使っただけではこれらサードパーティ製には及ばないという印象を持った(ATOK11が出ました(製品の特集記事はこちらへ)が、PPC Macに68kコードの機能拡張が入るのは何故?PPCコードのものは入らないのか?)。

ことえりの動作については若干不安定な場面が見られた.>caps lockキーにバグがある、解決方法はこの機能拡張をいれましょう。注)ことえりは外した方が動作は安定します。

●日本語Text-to-Speech, SimpleText1.4, LaserWriter TrueType Boosterなど

日本語Text-to-Speechはまだ実用にはならない.ただし,Cyberdogをインストールしなくてもよくなった. SimpleText1.4は検索ができるようになった. LaserWriter TrueType Boosterの効果は,複数枚数のプリントではかなり速くなる>(有りと無しでは10倍ぐらい時間差が出ることもある)。

システムフォルダには「アプリケーションサポート」という新しいフォルダができている.これはシステム第1階層にフォルダを作成するアプリケーションのフォルダを入れるものである.システムフォルダが整理できる.ただし,アプリケーションの方でサポートしないといけないようで,現時点では意味がない.>たぶん今後出てくるでしょう。

●Mac OS Web共有

製品として入手可能であったものだが, OS に添付された.これほど簡単に自分のマシンを WWWサーバにするものは見たことがない.アクセス制限を利用者&グループで設定できるという点も使い易い. FTP もできるだが,他のプラットフォームからの書き込みは現バージョンではできない.

デメリットについて

●Finder処理が遅くなった

特にコピーが遅い.複数実行したり大きいコピーの場合は一段と遅くなる.ウィンドウを開いたりする Finder全般の処理が遅いと思う.>フォルダ内のアイコン表示などが特に ディスクキャッシュの設定である程度改善されるので大きく取るようにしたい.ただし,上限ができてしまった.(トラブルシューティングのその他を参照)

●ハードディスクが遅い

Macintoshの起動やアプリケーションの起動が遅くなっている.仮想記憶は他にも問題を抱えているので使用しないようにしたい.>本当にトラぶる

●ディスクドライバなど基本的なところに不安がある.

機種によって純正ドライブ設定,サードパーティ製ドライバで問題が出る.>HDT等 これがかつてないほどに複雑で問題が出た場合も深刻な事態となることがある.トラブルシューティングで詳述する.

●これまで使えていたユーティリティに使えないものがある

Finder 関連のユーティリティに対応できないものが多いが,アップデートされたものを使用すれば問題ないことがほとんどだ.しかし, CopyDoubler などアップデートしないユーティリティがあるのでよく確かめていただきたい.

個々の対応の状況についてはユーティリティ他のアップデート,互換の状況を参照して欲しい.

●Finderの不安定

Finderがリセットされる場面が目につく. Macintosh がフリーズするまでは至らないことが多いので気にしなければいいのだが,その間の処理は中断される.後でもう少し詳しく触れる.

●Mac OS 8 と Mac OS 7との間の問題

リムーバブルや外付けハードディスクなどのボリュームなどを Mac OS 8 と Mac OS 7の異なったシステム下でマウントしたり OS を切り替えて使うような環境下だと,ポップアップウインドウやビューオプションといった Finder8でのみ可能な機能に関して開いたままのウィンドウなどが一方で開いたままになってくれない.

メリットorデメリット?

●アピアランスの変化

単に好みの問題. これまで System をいじって,メニューとメニューバーをグレー等に変えることはできた.しかし,今回プラチナアピアランスとして,メニューバーやメニューが標準でグレーになったことは歓迎すべき点だ.( アピアランスコントロールパネルの設定でアプリケーションにまで適用できるようになっているが全てのアプリケーションが対応しているわけではない。)また,メニューバーの星条旗の青い部分が大きくなったようだ

●操作系の不統一

マウスクリックのこれまでの操作の統一が崩れた.コンテクストメニューの control併用,>PPCの方はfinder pop(現在1.5.9J)を使いましょう 一回のクリックで開くボタンウィンドウなど.これらは便利でユーザの好みにあったデスクトップを提供できるが,初めて Macintosh を購入したユーザーにはどう教えていけばいいのだろうか.明らかに混乱させると思う.ビギナーに対してこのあたりをうまく解決してもらいたいものだ.>シンプルファインダーで教えるとか

アピアランスの変更をするのがメニューからだったり,コントロールパネルからだったりして,統一的に管理することができていない.殊にアイコンをグリッドに沿って並べる機能がウィンドウ毎に操作しなければならない点は大変困る.ネストしている場合,親フォルダの設定が波及するので,最初に親フォルダを設定してから作成すると同じになる.(AppleScript Utility Scripts : OS 8の Finder で各ウィンドウ毎の表示をいちいち設定しなければならない問題に関して,選択したフォルダ内のフォルダやネストされたフォルダを最初に選択したフォルダと同じ表示方法に一度に変更できる AppleScript "Set View Prefs of All Folders"を含んでいる.ただし,遅い.)>やめて置いた方がいいでしょう

●コピーに関して

同時コピーやバックグラウンドコピーが行えるようになったことは喜ばしいが,これらはすでにユーティリティ( Copy Doubler)を使用して実現していたことである.それらユーティリティの方が優れていたのだが,むしろそれらが使えなくなったことが大きい損失である.

一番問題だと思っているのは,同期コピーができなくなったことだ.もちろん, Mac OS 7.x以前のシステムでもその機能はなかったが, CopyDoublerや Speed Doublerの SpeedCopyなどのユーティリティがそれを実現していた. Mac OS 8 では現在それらが機能しなくなっている.そのため,これまで数十秒で終わったバックアップの作業が1時間かかったりする.

Mac OS 8 には同期コピーを実現する Apple Scriptがついてくるが実用にはほど遠く,時間がかかりすぎる.

これを実現する SpeedDoubler の発表まで辛抱しなければならないし> Speed Doubler 8Jは12月12日発売になりました ,Speed Doubler のコピー機能に関してはこれまで数えきれないほどの問題が出ていた.>コピーする項目数が正確でなかった等 問題の比較的少なく安定していた Copy Doublerはアップデートされない見込みである.また、コピー中に他の作業をするときにはこれを入れると便利です。

●Apple Scriptの変更

一部変更されている.これまでのスクリプトが全て動くわけではない.

従来の Apple Scriptについて Mac OS 8 で問題がでることは Apple 自身が Mac OS 8 出荷前から公表していたことである.このことに関連した詳細な情報がScripting Mac OS 8,特にKnown Mac OS 8 Scripting Bugsなどで Apple から公開されている.

●Mac OS Runtime for Java,Cyberdog J-2.0

Mac OS Runtime for Java1.0.2はすでにより新しいバージョンが公開されている.>最新は2.0

Cyberdogに関しては最終バージョンだが,これ以上の発展が望めない.>3.0の開発がスタートしたらしい(作っているのはappleではないが)

インストールに際して

インストールに際して,注意しておくべき事柄

JISキーボード以外のキーボードを使用されている方は日本語キーボード機能拡張が必須!これがないとOS8上ではキーボード入力ができなくなる.

Systemを新規インストールする場合はOS8のSystemにはRoman-JISが入っていないので7.6.1以前のSystemからファイルを取っておく必要がある.(これは国内ソフトを使用するときのシリアルNo入力にRoman-JIS入力を採用している場合が多いためです)

ハードディスクドライバによっては重大な問題が発生する可能性があるのでディスクドライバなどハードディスクの問題を熟読の上,インストールするハードディスクを準備されたい.

また,インストールできる機種かどうか確認すること

インストールできない機種

●II シリーズなど030搭載機種を含むそれより古い機種

●上記機種で PPCアップグレードカードや 040アップグレードカードを使用したマシン

(マザーボードアップグレードしたものはインストールできる)

仮想記憶をオフにする(ドライバ更新で重大な結果を招かないため)

AppleTalk がオンになっていることを確認する( CD-ROM から起動させるため)

CD-ROM から起動する

(起動時に Cキーを押す.一部で Cキーで起動できないと言われているがここに書かれている手順で問題なく起動できる.付属 CD-ROM からの起動の問題など CD-ROM の問題参照のこと)

基本的にはクリーンインストール(新規インストール)する

クリーンインストールしないで現在のシステムフォルダを更新したい場合は,漢字Talk 7.5.5, Mac OS 7.6.1 でないとできないので注意.漢字 Talk7.5.3などはいったん漢字 Talk7.5.5以上のバージョンに上げておくこと.

クリーンインストールを推奨するのは,これまでのシステム上で使用中に新たに書き込まれた不安定要因を一掃するためである.

本ページ後半で書かれたハードディスクドライバに関して純正ドライバを更新しない方はインストール画面でオプションを選択してドライバ更新のチェックをとっておく.

アップルメニューオプションは外すかサブメニューのみ使用する.>外すことで,Finderの速度が速くなるのでできれば外してもらいたい、代わりにこれを入れましょう。

Mac OS Easy Openは必要なければ外す.

各種アシスタント類は使用しないで設定を行う.各種アシスタント類は間違った設定を行った場合の復帰に問題がある.インターネット関連はシステムフォルダと同時にインストールされる「インターネット」フォルダ/Internet ユーティリティ/InternetConfig-13J(最新版は1.4)/インターネット設定によって変更できる.

●PowerBook190,5300,1400にインストールする際の注意事項

CD-ROMからなにもせずシステムをインストールすると警告が出て終了してしまうトラブルが発生する。これは通信関係でのソフトウェアであるIrDAのソフトウェアをインストールしてしまうからで上記3機種はこのソフトウェアをサポートしておらず、インストールする際にはIRTalk機能拡とAppleTalkコントロールパネル内のIRTalkオプションのみとし、次のファイルIrDALib、IrLanScannerPPC、赤外線コントロールパネルはインストールしてはいけない。

トラブルシューティング

●Mac OS 8 + ATOK 8: JISキーボードの問題

Mac OS 8, ATOK 8 (v 1.1) , JISキーボードの組み合わせで,半角入力モードで入力すると,正しく記号類が入力できない. JISキーボードではなく,通常の Apple キーボードの配列となって入力される..>確認済み 解決法方としては7.6.1以前のシステムCDロムのSystemからRoman-JISのキーボード配列ファイルを取り、OS8のSystemにドロップする。

ディスクドライバなどハードディスクの問題

●仮想記憶と IDE ドライブの問題

IDE ディスクの場合,フォーマット,パーティション作成時に仮想記憶は切っておくこと.認識できなくなるなど重大なトラブルが起きる場合がある.

● HDT 2.0.6 と IDE ドライブの問題

HDT を使用して Tanzania採用の 7300, 4400, StarMaxとそのクローン, UMAX C500 においてパーティションを切るとそのハードディスクは使用不能になる.

Seagate ST31267Aなど ATAドライブを内蔵した, Power Mac 4400, Motorola 3000/180マシンで FWB Hard Disk Toolkit 2.0.6を使用し,パーティションを作成した場合,そのドライブからの起動ができないだけでなく, CD-ROM ,フロッピーからの起動もできなくなる.

そのようになった場合,内蔵ドライブを取り外すことによって,(外付け SCSI ハードディスクなど)他のデバイスから起動することができる.問題の起きたハードディスクの修復法は以下のようにいわれているが未確認の情報である.

A.いったん PC (DOS/V)に接続してそこでフォーマットし,再度 Macintosh に接続して, Drive Setupなど他のフォーマッタでフォーマットし直す.

B.起動可能な CD-ROM を入れて,command+option+shift+delete と "C"キーを起動時に Finder ロードが完全に終わるまで押し続け,>外部強制起動 起動できたら, Drive Setupでフォーマットする. Cキーのみでは起動できない.

FWBの技術サポートもこの事実をSpecial Bulletin- IDE partitioning problemとして認めており,他のいくつかの ATA ドライブでも同様のことが起きるとしている.

FWB はこの問題に関する記述の中の 15項目目で,影響の出るハードディスクを次のものとしている.

Seagate ST31276A

Seagate ST52520A

Seagate ST36450A

Western Digital Caviar AL22500

Western Digital Caviar AL21600

Western Digital Caviar 22100

●HDT2.0.6初期ドライブデータでの一部 Quantum FBとの問題

市販されている HDT 2.0.6のドライブデータには Quantum Fireball TM2100Sのデータがないため,ドライバを更新すると 2-3分後にハードディスクは停止してしまう.HDT Device Dataからデータを入手すること.

Quantum Fireball TM2100Sは 7300,7600などの中級機で多く内蔵されているハードディスクである.

●Drive 7と一部 Quantum FBとの問題

Quantum Fireball TM2100Sのうち 300Zの型番のものを Drive7でフォーマットして起動ディスクとして使用した場合,ウォームブート(再起動など)で,フリーズしたり起動ディスクを認識しなかったりする.>これ本当、パーティションを切っている場合は1つは確実におちるがV4.3では落ちません コールドブート(電源オフからの起動)では問題がない.

このうち, Fireball TM3200S-300Nの型番のものには問題は起きない.

●5260, 54XX, 6360の 1.2Gハードディスクの問題

マシンが終了した状態からの起動時に,起動ディスクが見つからないという?マークが点滅し,再起動ではそのような症状が出ない場合にはハードディスクに問題がある場合がある.内蔵ハードディスクに貼られたラベルのバーコードの下の 1.2GB, LAPZA, 655-0397(製品番号)の後が製造番号となっている.その最後が C で終わっていないものに問題が出る. Apple は無償で交換している.(参照: Performa 6360: Flashing ? after Mac OS 8 Install)

●54xx,64xxの?マーク点滅問題

Apple は TIL22078として Flashing "?": Performa/Power Mac 54xx, 55xx, 6400, 6500を公表し,flashing question markページを立ち上げた.

また, MacFixItはこれまでの記事をまとめたBlinking/Flashing Question Mark Startup Problemsを公開している.

これらのうち, Apple によれば,

1.54XX, 55XX, 6400, 6500 と Mac OS 7.6.1, Mac OS 8の組み合わせで起きる

2.特別メニューからの「システム終了」を選択した後,起動すると起きる

3.様々なベンダーの様々な容量のハードディスクについて起きる

4.Drive Setup 1.2 とそれ以降のバージョンによってフォーマットされたドライブに起きることが判明しているが,これ以上の問題の切り分けはできていない.

注目すべき事であるが,この問題が起きたマシンのハードディスクを交換しても同じ症状が起きることからApple はハードディスクの交換は行っていないと書いてある.

Apple は「システム終了」選択後に起きることに着目して,「スリープ」を選択するように言っている.ただ,この点についてだが,スリープ選択後に起きるという報告が MacFixIt にあるので直ぐには同意しかねるようにも思える.また,省エネルギー設定などからの自動終了を選ぶという回避方法も考えられるのではなかろうか.

この問題のケースの場合,Apple の情報のうち, DriveSetupで起きるということから,現時点で考えられる予防できる方法としては全てのバックアップをとってからサードバーティ製のドライバでフォーマットし直すことが考えられる.

もし,この問題が起きた場合,現在のところ Apple から効果的な回避法はまだ示されていない.一部で MacTools Pro 4.0.3が復帰に成功すると言われている.他にはデータを回復する方法は見つかっていないためにイニシャライズし直すことでデータを失いたくない場合はこの方法を試されたい.

● 7300, 7600, 8600, 9600のハードディスクの問題

上記機種の 2-4Gハードディスクに関して Macintosh のハードディスクのファームウェアに問題がある製品があり,フリーズを起こす.当該製品は7142 で最初 の4桁が始まる製造番号を持つ初期の製造番号のもので, Apple はすでにこの問題を回避する "firmware upgrade utility"を用意している.しかし,ユーティリティは一般には配布されず, Apple のサービスプロバイダに連絡を取る必要がある.

付属 CD-ROM からの起動の問題など CD-ROM の問題

●付属 CD-ROM から起動できない

AppleTalkがオフの場合,付属 CD-ROM から起動しようとすると爆弾が出て起動できない. CD-ROM から起動する場合は AppleTalkをオンにしてから起動するようにする.何らかの理由で CD-ROM から AppleTalk オフで起動しなければならない場合は起動時に C キーでハッピーマックが現れたら直ちに shiftキーを押して起動する.

●SCSI ID 5と CD-ROM の問題

68k Macintoshで CD-ROM ドライブを SCSI ID 5に設定している場合,サッドマックとなったり, CD-ROM からの起動ができない.

54xx,64xxなど Alchemy使用マシンで起動に時間がかかる問題

コールドブート(電源が入っていないマシンのスタートアップボタンからの起動)で起動音がしてハードディスクのアクセスがあるものの 30秒程度マシンに何の変化もなく,緑色のランプも点灯せず,モニタもオンにならない. 30秒程度してから緑のランプが点灯し,モニタに通電され通常の起動プロセスが始まる.

Mac OS 8 だけの問題ではなく, Mac OS 7.6.1 でも起きる.原因,回避法とも現時点では不明

●Finderのリセット

表示メニューからリスト表示したり, CD-ROM をマウントしたときに起きるという.対処方法は「 Finder 設定」初期設定を捨てることなどが言われているが,決定的なものはない. Mac OS 8 ではメモリ管理に関して若干変更があったのだが,関係しているかも知れない.

クリック &ドラッグでフォルダを次々と辿っていたり,スプリングローディッドフォルダ時など新しい Finder機能を使用していると起きやすい. Finderはリセットされてその後何もなかったように動作することが多いのだが,次の状況は場合によれば暴走する.

RAM ディスクを使用していてシステム終了しようとすると,アラートが出る.この時,キャンセルを選択すると必ず Finderがリセットされ,場合によってはハードディスクなどのディスクを開くことができなくなる.

なお, Mac OS 7.6.1 での RAM ディスク使用時にシステム終了できなくなる場合がある問題は解決されているようだ.

仮想記憶の問題

●68040マシンと仮想記憶の問題

Bare Bones Softwareは Mac OS 8 の仮想記憶に問題があり, 040マシンで動作させた場合,アプリケーションがクラッシュする事があると米国のいくつかのサイトに通知した.

同社の BBEdit の場合,仮想記憶をオンにして使用すると,時々クラッシュしたり,テキストをスクロールさせたり,コピー,ペーストの際にエラーとなったり異なった文字を表示する.

このため,同社は VM 8.0 Fix機能拡張を配布した.

これはもちろん仮想記憶をオフにして使用すれば問題ないということである.

●一部 NuBusベース PPC Macintoshでの仮想記憶の問題

PowerComputing Power120など NuBusベース PPC コンピュータにおいて, Mac OS 8 で仮想記憶が使用できない問題があるという. 全ての NuBus PPC Macintoshで起きるわけではないようで, 8100では問題ないという.

コピーの問題

●リモートサーバとの間で 20以上のフォルダをコピーすると問題

20以上のフォルダをコピーするとコピーが完了していなかったり,正しくコピーされていなかったりする.システムはコピーに問題があったことを報告しない.

●AutoDoubler,Speed Doubler1.x,2.xのCopyDoubler, DiskDoublerは Mac OS 8 でサポートされない

MacInTouchは Mac OS 8 Special Report: Compatibility Bugs に Symantec が,上記ユーティリティに関して Mac OS 8 との互換を検証しておらず,これらの製品の処理と機能は Mac OS 8 では有益ではないと言ったとしている.

(参考:Norton DiskDoubler Pro Technical Support .ただし,この問題については書かれていない)

その他

●Netscapeを終了してもメモリが開放されない

Open Transportが出てから続いている問題で今回の Open Transport 1.2でも改善されていない.メモリは実際には解放されているのだが,連続した領域として使用できずメモリ管理が虫食い状態となっている.メモリフラグメンテーションが発生するというのが正確なところ.

Apple メニューの「このコンピュータについて」で表示される未使用領域の数値は「最大未使用ブロック」であることに注意.未使用領域の合計ではない.>Mac OS PurgeHeapPlunderやHeapToolで若干増やすことはできる

しかしながら,連続した領域として使用できない場合は最大未使用ブロック以上のメモリをアプリケーションなどに割り当てられなくなるので最適化に関して問題がある.

TCP/IPコントロールパネルを表示した画面で編集メニューの「利用者モード」で「詳しい情報も指定」にして現れるオプションボタンから「必要なときにのみロード」のチェックを切ると改善される場合があるという.実際的な方法としては, Macintosh を起動してから起ち上げるアプリケーションの順番を考慮し,常に使用し続けるアプリケーションを先に起動し, Macintosh 使用中に途中で終了する可能性の高いアプリケーションほど後から起動することである程度メモリフラグメンテーションを予防できる.

●インターネット接続アシスタントで設定した内容が変更できない問題

アシスタント類は使用しないで設定を行う.各種アシスタント類は間違った設定を行った場合の復帰に問題がある.インターネット関連はシステムフォルダと同時にインストールされる「インターネット」フォルダ/Internet ユーティリティ/InternetConfig-13J/インターネット設定によって変更できる.>特にhttp//:やMail to:

●フォルダの保護で速度低下

MacFixIt8/11は, Mac OS 8 一般設定コントロールパネルで「フォルダの保護」(システム,アプリケーションどれでも)にチェックを入れると2-4倍ウィンドウの表示が遅くなるという投稿がたくさんあったとしている.>絶対やめましょう

●Mac OS 8 のアップルメニューオプションでの速度低下

Mac OS 8 では「アップルメニューオプション」の バージョンが 1.1.3になった.( 7.6xまでは 1.1.2)

速度に関してだが,今回も改善されていないようだ.外すことで,Finderの速度が速くなるので、外した方がいいです(代わりにこれを入れましょう)。

●Mac OS 8 でのFinder速度を上げる

シェアウェアのFile BuddyでFinderのメモリ割り当てを増やす方法を記す。Finderのメモリ割当量のデフォルトはPPCで912Kなのでこれを2000K以上に増やすと効果がある。変更の仕方は1.FinderのTypeのFNDRをAPPLに変えSave し、2.メモリの使用サイズを変えSave。3. 2で変更した物のTypeをAPPLからFNDRに変えて変更終了。

●Mac OS 8 でのディスクキャッシュの上限

Mac OS 8 ではディスクキャッシュの値に制限があり,それまでの OS ほど多く設定できない.搭載 RAM によって左右され,24MB以上では 7680KB までである.

搭載 RAM 8MBまで=96KB

    16MBまで=1536KB

    24MB以上=7680KB

>できれば1024KB〜2560KBぐらいにしたい(多ければいいわけではない)

●デスクトップピクチャのメモリ不足

デスクトップピクチャで絵を張り付けた場合メモリ不足で不安定になる場合がある.デスクトップピクチャコントロールパネルを control+クリックして情報を見るからメモリを増加させる.>標準が400KBなので1000KB以上にはしておきたい 追加情報として起動ごとにこのデスクトップピクチャの絵を変える方法を記す。1.デスクトップピクチャコントロールパネルを開き、2.選んだ絵が映し出されるWindowに表示したい絵の入ったフォルダ(デスクトップピクチャフォルダ等)をドラッグ&ドロップする。3.画面中段ぐらいに[フォルダ名]から順不同に取り出しますと出たら成功。

●一部 MIDIなど PACE III アプリケーションのプロテクトで問題

Tech Info Library 30149は「 Mac OS 8: Digital Audio MIDI Software Installation」として,ディジタルオーディオ, MIDIなどのアプリケーションで用いられる PACE として知られるスキームに関連した問題が Mac OS 8 について起きることがあり,インストールなどで問題が発生することがあるとしている.

問題が出るアプリケーションは

Steinberg Cubase VST 3.5を含むそれ以前のバージョン

Steinberg の他の PACE でプロテクトされた古いアプリケーション

Digidesign SoundDesigner 2.82を含むそれ以前のバージョン

●ランチャーの Option+ドラッグは Mac OS 8 では無効

ランチャーの項目をランチャーのウィンドウから削除する方法は Mac OS 8 ではただ単にゴミ箱にドラッグするだけとなった.以前の Option+ドラッグではクラッシュしてしまう.>起きる確率は低い

●SimpleText 1.4のクリッピングファイルの問題

SimpleText1.4にはバグがあり,クリッピングファイルを作成し,そのファイルを開いてメニューからコピーしようとするとメモリエラーが出る.

●「ゴミ箱に入れる」メニューのショートカットの表示

設定したシステムフォントによってはショートカットが表示されない.ショートカットは command+deleteである.>簡単にできる機能拡張のFingerTrashを使って欲しい

●Hewlett-Packard スキャナと Mac OS 8 の問題

MacFixIt 9/3によると,ScanJet など Hewlett-Packard製スキャナドライバを Mac OS 8 にインストールする際に問題が起きる.

Hewlett-Packard は DeskScan II v 2.4 を配布している.ただし, DeskScan II v 2.4 はフリーズするので 2.3に戻して使用してほしいとのこと.なお, DeskScan2.4と e・Typist2.0では動作するということである.

●ポップアップメニューからのエイリアス作成,ファイルの複製でクラッシュ(未確認)>これも起きる確率は低い

●Geoport/Express モデムインストーラの問題

Mac OS 8 CD-ROM の Geoport/Express モデムインストーラのエイリアスが正しくパスを設定できていないためインストーラが起動しない.

●Global Villageモデムと Mac OS 8

PowerBook 5300で Global Village PowerPort PC Card modem softwareと PPPでは Mac OS 8 で接続できない. Global Village によると FreePPP2.6を使用するようにとのこと.PowerBook1400は,パスワードセキュリティを切ることで回避できるらしい。

最小限のシステム構成

最小限のシステムフォルダを作成してみたが,これまでのように Systemスーツケースと Finderだけでは起動しないシステムになっていて,アピアランス機能拡張がないと起動できない.

日本語入力変換するためには,

ことえり

日本語解析ライブラリ

Apple 日本語辞書フォルダ

が機能拡張フォルダに必要である.

最小限のシステムはクリーンインストールしたシステムをもとに以下の方法で作成する.

(1) System スーツケース, Finder,アピアランス機能拡張だけを入れた機能拡張フォルダからなるシステムフォルダを作成する.

(2)そのシステムフォルダを起動システムとし,起動する.(それまでの起動システムの中から Finder か System スーツケースをシステムフォルダ外に出し,起動システムにしたいフォルダを開くことで,希望のシステムフォルダを起動システムとすることができる)

(3)コントロールパネル,フォントなどのフォルダができているのでそこに次のファイルを入れる.

コントロールパネル:何も入れないか次の内必要なファイルを入れる.

メモリ,起動ディスク,モニタ&サウンド

機能拡張:WorldScript II,丸漢サポート,ことえり,日本語解析ライブラリ, Apple 日本語辞書フォルダ

フォント:大阪,大阪 L1(J1-2.0.2DT などのバージョン)それが入手できない場合は Osaka,Osaka L1(必ず漢字 Talk7.1.x の2.0バージョン)でもよい.

これで日本語入力のできる最小限のシステムができる.必要に応じてファイルを加える,削除するなどトラブルのケースに合わせて使用する.(例えばネットワーク関連の問題の場合,このシステムに Open Transport ,Shared Library Manager,TCP/IP,PPP など必要なファイルを入れて検証する)

Osakaに関して OS 8のものを使用する場合はフォント機能拡張 1が必要である.

将来のバージョン,アップデート

マイナーバージョンアップとしてMac OS 8.1が米国で無償 FTPされた.>3000円ぐらいのアップデータCD-ROMでの配布も行われる、IE4.0が欲しい人はこれを手に入れよう  ディスプレイの描画に関する点と,ディスクの HFSというファイルシステムが HFS Plus(正式名称Mac OS Extended Format)という形式に変更され>ALsoft社が現在のHFSからHFS Plusに変換できるユーティリティを発売すると発表、Open Transport1.3やMRJ2.0や等が主な改善点で、このことによって, Finder などの明らかな高速化,起動時間の短縮が報告されている.見かけやユーザーインターフェースの変更はないものの,今回の Mac OS 8 よりも OS の内部では実質的により大きい変化があり、根本的な改良はこのバージョンで達せられると思われる

米国版に少し遅れて日本でもアップデートされるものと思われる.>US版はここ、J版がここ、詳しい記事はこちらこちら

Mac OS 8 以降のメジャーアップグレードは 98年にコードネーム Allegroと呼ばれるもの(Mac OS 9 ?)が予定されている.このバージョンでは Coplandで取り入れられる予定だったマイクロカーネルなど OS の本質的な機構の一部が取り入れられるといわれている.これこそメジャーアップグレードと言えるものと予想される.

Rhapsodyに関しては現時点で少々不透明性を増していて何とも言えない.我々が実用にできる形になるとしてもまだ先の話であろう.>Mac World/Bostonでの発言が気になるが

互換状況

ユーティリティ

ドライブ関連

Hard Disk Toolkit 2.06(2.5Jは98年2月発売になりました)

Silverlining 5.8.1 Silverlining Lite 2.1.1(2.1.1J)

ドライブ設定1.3.1

Iomega Driver 5.0.3

Drive7 4.3

システム拡張

Norton Utilities 3.5.1J

File Buddy 4.3.1

Aaron Lite 1.2.3 Kaleidoscope 1.7.3(最新版はV1.8.2 Greg's Browser 2.5.5

Sophisticated Circuits PowerKey 3.3.2

Alsoft DiskExpress 2.21

Default Folder 2.7.6(最新版はV2.8

Gomac1.4.2(最新版は1.4.4[J]

Helium3.1,Window Monkey 1.2.2,Menuette2.0.2

Snitch 2.5

Sloop1.0.2v2J(PPC)(68k)

After Dark 4.03J

Now Utilitis 6.5.1J(6.7.1E)はOS8では使えません(対応版は98/3頃予定)詳しくはこちら

Connectix RAM Doubler 2.0.2E(J)

OS8対応のSpeed Doublerは名称がSpeed Doubler 8になります。(1.3.2Jと2.0.1Jの68kエミュレーターはインストールできます。)

Sleeper 3.0.2

Smart Scroll 3.2J Yank 2.0.1J URL Manager Pro2.0v4J Copy Paste4.0.5J Finder Windows Pro 2.0J

DoubleScroll 2.2

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