言葉のねっとわーく(4)


1.「みんなの声」を配布し、前回をふりかえる。
2.グループで前回の作業を振り返り、発表の準備をする。
3.グループ毎に、完成した作品を説明する。
 ・作品を黒板に張り、1グループ2分で発表する。
4.言葉の樹を宿題にする。
 ・B4版の提出プリントを配布する。
                              


 
セルフ・リサーチのわーく(2)
 
交流分析の自我構造の理論を学ぶ。交流分析は精神分析の口語版と言われ、生徒にもわかりやすく、また、親との関係や子どものころの自分や、冷静に判断する大人の部分等のバランスを考えるにも優れた理論である。まずは、エゴグラムという心理テストをして、生徒の興味を引いてから、その理論について教える。

1.「エゴグラム」を配布する。(資料は一部)
2.評定の仕方を説明する。
 ・できるだけ「どちらでもない」を選択しないように言う。
3.読み上げながら進める。
 ・時間を揃えるために。
4.集計させ、グラフを書かせる。

5.「こころの仕組み」を配布する。
6.交流分析を説明をする。
 1)カナダの精神科医のエリック・バーンが考えた。
 2)人間の心を5つに分けた。
 3)人は生まれてから多くの人の影響を受けて育つ。その中で最も影響力の強いのが親である。
  父親の影響を受けた心をCP(Critical Parent)。がんこ親父の心。
  母親の影響を受けた心をNP(Naturing Parent)。優しいお母さんの心。
  大きくなっても子どもの頃の心は残っている。
  自由な子どもの心をFC(Free child)。ワンパク坊主の心。
  従順な子どもの心をAC(Adapted child)。いい子ちゃんの心。
  成長するにつれてできあがってくる大人の心をA(Adult)。心のコンピュータ。
 4)5つの心が、いろいろな場面で顔を出す。
 5)どの心にも、よい面と悪い面がある。
  ・空欄を埋めながら説明する。
7.エゴグラムの説明をする。
 1)5つの心のバランスをグラフにしたもの。
 2)その時の気持ちや年齢によって答えが変わることがある。今ここでの心の仕組みを表している。
 3)最も高い所と最も低い所に注目する。
  最も高い所が出やすい考え方・感じ方・行動。長所にもなるが、高すぎると短所になる。
  最も低い所があまりない考え方・感じ方・行動。
 4)軸と高い人の特徴を説明する。
 
CP・FC 自分軸。自分のためにエネルギーを使います。自分を中心に考え行動する傾向があります。
NP・AC 相手軸。相手のためエネルギーを使います。相手を中心に考え行動する傾向があります。
A     気づき軸。自分に対する気づきがあります。自分を変える強い力があります。
CPが高い しっかりして頼りがいのある人です。高すぎると、怖くて近づきにくくなります。低すぎると、ルーズでだらしなくなります。
NPが高い 優しく親しみやすい人です。高すぎると、過保護になります。低すぎると、冷たく無関心になります。
Aが高い  論理的で物事がよくわかった人です。高すぎると、面白みがなく生意気になります。低すぎると、頼りなくいい加減になります。
FCが高い 行動的で楽しい人です。高すぎると、自分中心になります。低すぎると、自分の殻に閉じこもってしまいます。
ACが高い 素直で誰とでも仲良くなれる人です。高すぎると、自分では何もしなくなります。低すぎると、自己中心的になります。

  8)「エゴグラムのパターン」を配布する。
  ・単純に8つに分類できないことを補足する。
8.「ふりかえりシート」配布して、記入させ、回収する。

生徒の感想
 
1)交流分析が本当に今の自分を表していると思う結果になった。発表は余りうまくできなかったけれど楽しかった。▼2)今日の発表は説明するのが難しかったです。最後に発表した班のものがすごく分かりやすくてよかったと思いました。最後にやったエゴグラムで自分の心の状況がわかった気がします。▼3)発表が難しかったです。いっぱい書いてあると何を伝えていいかわかりません。心理テストは予想通りの感じでした。わかっているけど変えられない所ってありますよね。理想の人格者への道は遠そうです。▼4)心理テストをやってみた。一番高かったのはFCです。ちょっと自分がわかった気がしました。大事なことがわかってきました。発表は自分は何もしなくて立っているだけでした。でも相手の考えた所とつなげたのがよかったと言ってもらえたので嬉しかったです。▼5)発表は緊張した。自分リサーチは何となくそうかもナァって感じだった。特に短所が当たっていて見直そうと思った。勉強になりました。▼6)発表はどこもイマイチまとまっていなかったけれど、まぁよかった。心理テストはNPが高くて確かに妹に対して過保護やから甘やかさないように気をつけよう。▼7)発表はうまくいったかよく分からないです。難しいですね。エゴグラムは面白い。自分が発見できるよい内容だと思います。次の授業での解説が楽しみです。▼8)エゴグラムがやたら当たっていてビックリしました。今の心理状態を再認識することができてよかったです。発表はかなりその場凌ぎではいかないものだと感じました。▼9)発表は余りうまくできなったけど、みんなのを見れてよかった。エゴグラムをして自分の性格がだいたいわかった。良い面もあれば悪い面もあって、どの性格が高くても微妙だと思った。▼10)思い当たるところが多くてビックリした。こんなのはCPやなーとか、あの時はFCとか、場面によって違う自分がいるんやと思った。この心理テストを考えて人はすごいなぁと思った。▼11)今日のエゴグラムでは自分の性格に当てはまるグラフになったと思った。それぞれよい側面悪い側面があることがよくわかりました。▼12)最初の発表では何を説明していいのかわからなかったけど、みんなの発表を聞いて面白かった。セルフリサーチでは僕は保護的な母親でしかも従順な子どもでした。せ派意外と楽しかった。ちょっと心理的でびっくりしました。何か当たっているような気がします。こうやって自分を知ると言うことは楽しいことなんだなぁと思った。▼13)発表は何を言っていいかわからなくて焦りました。最後のグループの発表がよかった。心理テストはすごく興味深かったです。私はNPが一番高かったです。パソコンで「キャラミル研究所」って打ったら出てくるサイトと少し似ていました。▼14)私の場合FCがとても高いのにCPが低いです。これは自分軸か相手軸かどっちでしょうか。次の授業が楽しみです。
10
理解ができたか
興味が持てたか
役に立ちそうか

教師の感想
 
発表はダメもとで、やりっ放しにしたくないからしました。自分たちの作ったものをもう一度振り返るのも、それを人に発表するのも必要な作業です。出来はイマイチイマサンでしたが、次のプレゼンにつながればいいと思いました。説明で何気なく言ったほめ言葉に反応してくれる生徒がいるのは嬉しいです。
エゴグラムは予想通り好評でした。みんな自分を知りたがっています。それは健全な子らが多いからでしょう。自己評価の低い生徒が多いと、かえって嫌な気分になるかもしれません。だから、「これは今、ここでの自分の心の状態を表しているだけだ」という注釈を強調する必要がある。それにしても、自分で答えているのだから当たっていて当然なのに、今の生徒が「占い」に毒されているから驚いてくれるのでしょうか。次回を楽しみにしてくれる子が多いことは励みです。



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