教師への一問一答

概要
ねらい


メソッド
準備
時間
進め方



留意点







生徒が教師にインタビューし,教師がそれに答える。
▼教師について知り,親近感や信頼感を高める。
▼どんなインタビューすれば,相手を知ることができるか理解する。
▼教師の自己開示によって,インタビューの答え方を理解する。
インタビュー
なし
50分
イ教師に対して,一人一問ずつ質問させる。
ウ質問事項は,番号をつけて板書する。
エ質問に対して,できるだけ答える。
オ全員終われば,板書した質問事項を分析する。
★単語で答えたり長い文章で答えたり,質問されたことだけに答えたり膨らませて答えたり,ユーモアを交えて答えたり,答え方にバリエーションをもたせる。
★どうしても答えたくない質問や人権に関わる質問については理由を説明してカットする。
★分析の観点には次のようなものがある。
・表面的な質問か内面的な質問か 
・相手自身についてか家族などの周辺についてか 
・関連した質問が連続しているか
・具体的な質問か
・質問のセンスはどうか,など

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社会的スキルチェック

概要
ねらい

理論
メソッド
準備
時間
進め方









留意点
自分の社会的スキルをチェックする。
▼自分の得意な対人行動スキルと苦手なスキルについて知る。
▼苦手なスキルがどのようにすれば身につくか考える。
ソーシャルスキルトレーニング
チェックシート,バズセッション
『社会的スキルチェック』
50分
イ『社会的スキルチェック』を配布する。
ウ評価の基準を説明し,1〜50の項目について読み上げながら,当てはまるものに「○」をつけさせる。
エスキルごとに合計させる。
オ得意なスキルと苦手なスキルを考えさせる。
カ自分が得意であると思う項目を1〜7番まで順位をつけ,左の( )に書かせる。
キ自分が身につけたい項目を5つ選び,右の( )に「○」をつけさせる。
ク4〜5人組を作る。
ケ得意なスキルと身につけたいスキルについて,具体例や理由を挙げながら1分間話させる。
コグループでそれを肯定的に受け止めて2分間話し合わせる。
サ交代してさせる。
★社会的スキルの中でも,対人的スキルに限定した。
★各自のペースでやらせてもよいが,作業の速さの差があるので,あまり開くとワーク全体が散漫になる。
★バズセッションで話がしやすいように,ウォーミングアップを挿入してもよい

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1.聴き上手レベルチェック

概 要
ねらい
理 論
メソッド
準 備
時 間
進め方   















留意点
事例を読んで自分に近い応答を選ぶ。
▼カウンセリング的な聴き方とそうでない聴き方の違いを理解する。
来談者中心療法
チェックシート
『聴き上手レベルチェック1・2』
10分
1)『聴き上手レベルチェック1』を配布する。
2)事例を読む。
3)自分ならどのように対応するかを4段階で回答させる。
4)レベル毎に合計させる。
5)各レベルの特徴を説明し,自分の対応のレベルを理解させる。
 ・レベル1 聴き上手とは反対の態度。やむにやまれぬ相手の気持ちを十分理解しようとせず,相手の対応を頭ごなしに否定し,断定的な判断を下す。一般的には正しいかもしれないが,相手にとっては非現実的な解決策を一方的に押しつける。相手を絶望的な気持ちにし,二度と話したくない気持ちにさせる。
 ・レベル2 部分的,表面的な繰り返しや同情や励ましの態度。表面的に受け止め,なんとか原因を突き止めて,解決してあげようとするのだが,相手の気持ちを深い部分で理解しようとしていないので,本当の解決に結びつかない。相手も受け身的になる。
 ・レベル3 聴き上手の態度。相手の深い感情に触れ,それをはっきりと言葉で表現している。解決策を示すのではなく,相手に自分の感情に気づかせ自分で解決策を考えさせようとする。相手もより自由に自分を語り,自分を素直に見つめられるようになる。
6)上手な聴き方について説明する。
7)同様にして『聴き上手レベルチェック2』をさせる。
★『聴き上手レベルチェック1』は,非行に走ってしまった高校3年の女子の例。自分に近い年齢の相手なので自分に引き寄せて回答できる。
★『聴き上手レベルチェック2』は,成人した息子の対応に悩む50歳の男性の事例。自分が父親の年齢になったらという気持ちで話を聞く。

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2.川を渡る女 〜話し合い〜
概 要
ねらい

メソッド 
準 備
時 間
進め方













留意点
グループである物語の登場人物を価値観によって順位づけする。
▼話し合いの中で,自分の意見を主張しながらも相手の意見を聞き,協力して物 事を決定する。
▼話し合いの中の自分の役割に気づく。
ランキング,バズセッション
『川を渡る女課題シート』『話し合いの手順』『自己主張評定シート』
40分〜50分
1)4〜5人組を作り,グループごとに机を囲んで座らせる。
2)『川を渡る女課題シート』を1人1枚配布する。
3)課題を読む。
4)自分の順位を決定させる。
5)『話し合いの手順』を配布する。
6)話し合ってグループの順位を決定することを指示する。
7)役割の内容を説明し役割を決めさせる。
8)話し合いを開始する。
9)時間が来れば終わる。
10)『自己主張評定シート』を配布する。
11)話し合いでの自分の役割について,持ち点を10点とし,それぞれの役割に配当させる。
12)シートを右の人に渡し,その人から見た自分の役割を同様に評定させる。
13)感想を書かせる。
14)記録係にグループの順位と理由を書いたプリントを提出させる。
★役割を決めることによって,話し合いをスムーズに展開させる。
★役割を決めるのも重要な話し合いである。役割の内容と個人の性格が一致しているか等によってグループの質が見えてくる。1人で何役やってもかまわないし,何も役割のない生徒がいてもかまわない。
★討論の時間までに提出されたプリントを印刷しておく。
★討論をしない場合は,記録係と討論係は作らない。黒板にグループの順位を書き,心理的な意味を説明する。
★『自己主張評定シート』の点数のつけ方がわからない生徒が多いので机間巡視しながら注意する。

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7.考えを変える
概 要
ねらい

理 論
メソッド
準 備
時 間
進め方








留意点
論理療法の概略を理解し,グループで間違った受け取り方を論駁する。
▼論理療法について理解する。
▼自分の中の間違った考えに気づき,正しい考えに変える。
論理療法
バズセッション
『考えを変えるワークシート』
50分
1)『考えを変えるワークシート』を配布する。
2)論理療法について読みながら説明する。
3)1〜3について,[出来事][感情・行動][間違った受け取り方]を自分で考えて書かせる。
4)4人組を作る。
5)1人が自分の書いた[出来事][感情・行動][間違った受け取り方]を発表させる。
6)グループで[間違った受け取り方]が他にないか話し合わせる。
7)次に,[間違った受け取り方]の反論について話し合わせる。
8)[正しい受け取り方]について話し合わせる。
7)同様に,全員が発表し,それについて話し合わせる。
★教師が論理療法について理解し,生徒に説明できるようにしておく。
★3)の質問は答えにくいので,教師が自己開示をして例を示すとよい。
★話し合いは,話題がプライベートなことになるので,気の合ったもの同士のグループの方がよい。

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6.自分史を書く
概 略
ねらい


準 備
時 間
進め方
































留意点
年表を元にして自分の過去と将来について書く。
▼今までの自分を整理してこれからの自分を考える。
▼自分の生い立ちについて親に聞くことによって親子の結びつきを確認する。
▼現在の自分のメモリアルとして未来に残す。
目次用紙,原稿用紙,表紙の色画用紙
50分×5回〜10回
1)自分史を書く意義を説明する。
 ・自分史とは,過去,現在,未来を生きる私そのものの歴史である。
 ・現在の自分は,過去からの集積であり,未来への起点である。
 ・現在の自分がよりよく見え,未来への確かな手応えを手に入れられる。
2)自分史を書く手順を説明する。
 1)「個人年表」を作る。
 2)構成・テーマを決める。
 3)材料・話題を集める。
 4)目次をつくる。
 5)書きやすい所から書き始める。
 6)全体を完成させる。
 7)読み返して,追加や削除をする。
 8)目次を作り直す。
 9)綴じて表紙をつけて冊子にする。
3)構成を決める,材料・話題を集めさせる。
 1)年表を見ながら書くことを考える。
 2)年代を追って出来事を書く。(過去だけ,未来だけ,過去も未来も)
 3)あるテーマや時代に絞って書く。
4)目次をつくらせる。
 1)目次用紙を配布する。
 2)構成にしたがって,書こうと思う項目をあげていく。
5)書きやすい所から書き始め,全体を完成させる。
 ・目次の順に書く必要はない。
 ・目次の項目すべてについて書く必要はない。
 ・新たに書きたい項目が出て来たら,その項目について書く。
6)仕上げをさせる。
 ・全体を読み直して,「はじめに」か「おわりに」を書き加える。
 ・ページ数を書く。
 ・出来上がった原稿をもとにして,目次を作り直す。
7)綴じて表紙をつけ冊子にさせる。
 ・自分の人生を象徴するようなタイトルを考えさせる。
 ・表紙を工夫させる。
 ・『個人年表』を巻末に添付させる。
★新聞の縮刷版があれば,生まれた日の新聞を見せて一項目書かせても面白い。

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