「読者への挑戦」 / 結果発表です。  


 あれぇ?今回は正解者無しです。
皆様考え過ぎだったのでは。
「関口君に憑いたモノ」、答えは簡単「花粉症」あるいは
「アレルギー」でした。
もっとも、現在猛威を奮っているスギ花粉症は戦後荒廃した
山林に政府が杉を大量植林し、30年後お年頃になった杉が花粉を
大量発生させた結果ひき起こされた新疾患なので、
昭和50年頃までは世間に知られていませんでした。
ですからこの話の関口君がスギ花粉症というのは無理ですが、
平野氏の前例もありますので、それに似た過敏症という設定だと
無理矢理御納得下さい。
二日めの午後以降はパニック障害の後などに起きる予期不安
(また起こると困るという不安)で外に出られなくなってしまった、
という訳です。
 この時期簡単過ぎると思ってヒントを少なくしたのですが、
これだけの材料で判断しろというのはやっぱり無理でしたね、すみませんでした。
でも「故無きくしゃみが止まらなかった」じゃああんまりだし。
あ、タイトルもヒントになってますでしょ。
洟お…わぁ、ご免なさい、ごめんなさいっ。
 雨戸の「さる」というのは雨戸の桟に付いている木製の、
あのすとんとはめる戸締りの仕掛けです。
(文中では漢字で書けませんでした。だって、本当に「猿」という字なんですよ。)
 えー…、ずっと答えを考えていて頭の中が桜色になった方、
「賞品」の方を妄想して頭の中が桃色になった方、
梅の香ごとき奥床しいコメントを下さった方、
怖くてコメント出来なかった方等、みなみなさまには大変失礼致しました。
 あ、「賞品」ですが、
「榎さんと は・な・み」、
正解の方は京極堂に本を探しに行ってヒントを出し、
そこを榎さんに捕まって、無理矢理青山墓地に花見に連れて行かれる…
という予定だったのですが、残念。
皆様、榎さんを振るたぁ善い度胸です。
(それともこれまでの数々の無体な仕打ちに怖れをなしたのか?)
 実は私ナルシアは今週引っ越しで、段ボールの谷間でこれを打っています。
スギ花粉よりもホコリが凄くて華…鼻水と涙が止まりません。
思い出深い南房総、蜘蛛の巣館跡地ともお別れです。
 今週半ばから四月までoff lineなので、「華鬼・後編」は編集長に預けて、
来週UPしてもらいます。そう、まだ「後編」があるのです。
「やっと話が明るくなった」と安心された方々、
関口君の無明の深さを侮ってはなりません。
実は「華鬼」は「客人の咎」(真相を知らない三人の話)と対になる、
「真相を知る二人」の話なのです。
またまた長い話ではありますが、どうか最後までおつき合い下さいませ。





訪なう鬼は消え去りて
裡なる鬼が顕わるる

桜の華に罪は無く

罪有るものは 此の──私




1999年03年



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