マイクロビオトープ

 おさや店先の水槽・マイクロビオトープでは、ちょっと見、静かではありますが、壮絶な生存競争が繰り広げられています。
 庭の水溜り桶に大量発生したミジンコを、百匹ほど入れてみたら、あっという間にめだかとタナゴの餌食となりました。多少の生き残りが出るかと思いましたが、全滅です。けれど、食べ終わった後のめだかたちの表情が、満足そうなので、毎日コーヒーカップにミジンコを入れて運んでいます。めだかは、ときどき卵を生んでいるのですが、卵を移し変えるのが面倒なので、稚魚を見たことはありません。"まあ、ヒメダカは一匹20円だから・・・"、とここでも経済指標に置き換えてしまう、身勝手な創造主です。
 "めだかが卵を産むくらいの環境だったら、3匹いるタナゴだって卵くらい産まんかな。一匹300円だし。"と思って魚博士に聞いてみたら、タナゴは、2枚貝の体内に卵を産み付けるとのこと。早速、魚屋でシジミを買ってきました。多くは、翌朝のシジミ汁になるとして、運良く水槽で飼われるひとつかみのシジミたち。水の浄化作用の期待もあります。
 うーん、しかし、またしても、創造主のおもわくを壊す2匹の甲冑を装着した生き物たち。一時間もしないうちに、内向的に硬く閉ざしたシジミの口に、強靭なはさみをねじ込み、生き肉を引き裂きながら、口に運ぶ。またしてもカニ、いつか唐揚げにしてやる!


以上”おさや新聞” ’99年7月号より抜粋
(若干の手が加えてあります。)

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