諸説を斬る―その3  
光秀野望説
佳代:先生,今回はメジャーなやつをやります。

藤原:ほう,何をやるんだい?

佳代:ハイ,光秀野望説です。

藤原:なるほど,それはメジャーだね。

佳代:ええ,でも,わたしは,ほとんど可能性はないのではと思っています。

藤原:う〜ん,難しいところだね。

佳代:確かに,野望を心に秘めていて,たまたま訪れた大チャンスを見て,実行したという考えは頷けます。でも・・・。

藤原:でも,何だい?

佳代:もし,そんな野望を持っていたとすれば,もっともっと準備をしていたと思います。本能寺の変の後,光秀は,何かもたもたしているように感じます。

藤原:まあ,とにかくみんなに聞いてみようよ。この説ならメジャーだから,研究している人も多いと思うしね。

佳代:そうですね。信忠本命説と違って,説得力のある意見が出ると思います。
というわけで,『諸説を斬る―その3』として『光秀野望説』について議論いたします。これまでどおり,メールでもいいし,掲示板に書き込んでいただいても結構です。よろしくお願いいたします。
光秀野望説−まとめ   
佳代:先生,結局スッキリしませんでしたね。

藤原:うん,メジャーな説の割には,消極的な意見が多かったね。

佳代:わたしは,はじめから0%って思っていますから,積極的な意見が少なかったのは当然だと思っています。

藤原:そうだね。でも,1つ注目すべき意見が出たね。

佳代:あっ,こたつ城主さんの意見ですか。

藤原:うん,先生も野望説はないと思っている方だけど,こたつ城主さんの「勝負手を打った」という見方には感心させられた。確かに,そう考えると野望説の可能性もあるんじゃないかと思った。

佳代:
具体的にはどういうことなのですか?

藤原:
例えば,囲碁や将棋の世界では,形勢が不利になると,それを打開しようとして勝負手を打つ。

佳代:
ええ。

藤原:
勝負手とは,たいてい無理がある手なんだ。でも,不利である以上,打開するために先が見えなくとも,とにかくやってみる。

佳代:
なるほど。

藤原:
そして,無理が通れば逆転につながることになる。しかし,多くの場合は,やはり無理だったか・・・で終わることが多い。だから,光秀は,何かの理由で勝負手を打った。しかし,途中で無理だったと悟った。そう考えれば,不可解な行動も説明がつく。

佳代:
確かにそう考えると野望説もありますね。

藤原:
もちろん,他の理由でおこした可能性が大きいと思う。でも,野望説もありえないことではないと考えさせられたんだ。

佳代:
どちらにしても単に野望だけというのは考えにくいと思います。野望はあったとは思いますが,他の理由の方が大きいと思います。

藤原:
そうだね。どちらにしても簡単に結論が出せる問題じゃない。気長にやろうよ。

佳代:
ハイ,そうします。

藤原:
そんなわけで,結論として,現時点では,可能性30%以下ということでどうだい?

佳代:
そうですね。議論をはじめる前は,ゼロだと思っていましたが,今は少しはあると思うようになりましたから,そのぐらいでいいと思います。

藤原:
では,一応,その辺で手を打とう。でも,議論は永遠に続くからね。

佳代:分かりました。みなさん,今後とも活発な意見をお願いします。
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