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■ 今日のテーマ ■ 資本主義と社会主義
・資本主義:生産手段の私有と自由競争によって利潤の追求を目指す。
・社会主義:生産手段の公有と計画経済によって平等な社会を目指す。
■ 聖子より一言 ■
資本主義は,資本家が資本,つまりお金を出して生産手段(土地や機械など)
を買い,労働者を雇いいれて商品を生産し利潤を得ることを目指します。
ですから,うまく行けば大きな利益をあげることができますが,失敗すると
倒産することもあります。自由競争ですから,競争に負ければ退かなければ
ならないのが資本主義です。当然,景気の変動を免れないわけです。
それに対して,社会主義は,生産手段は公有で,計画的に生産しますから,
倒産や,それにともなう失業などの心配は少ないわけです。しかし,競争の
原理が働かないため,労働意欲が低下するのが欠点です。一所懸命やっても
適当にやっても給料が同じということならば,がんばる人も少ないでしょう。
現在では,資本主義,社会主義の国家体制にかかわらず,ほとんどの国が,
欠点を補う形で経済を運営しています。
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■ 今日のテーマ ■ 貨幣の役割
・価値の尺度:貨幣の分量で商品の値打ちをはかる。
・交換の手段:商品との交換のなかだちをする。
・支払いの手段:借金の返済や税金の支払いなどに用いる。
・価値の貯蔵の手段:貨幣をしまっておくことによって価値を保存できる。
■ 聖子より一言 ■
貨幣,簡単に言えばお金ということですね。もともと人間は,同じ価値の
ものを「物々交換」するのが原則でした。しかし,それだと,たいへん不
便です。同じ価値のものをそろえるのも大変だし,必要なものを必要なだ
け仕入れたいと思っても,なかなかうまく行きません。
そこで,登場したのが貨幣です。最初は,金,銀,銅など「金属の貨幣」
が作られ,やがて,軽くて便利な「紙幣」が作られるようになります。
貨幣は,商品を交換するなかだちをするだけでなく,高ければ買わない,
安ければ買うというような値打ちの尺度にもなっています。また,必要な
ものがないときは,お金を持っていることにより,いつでも商品を購入で
きるので,必要のないときは貯蔵することもできるのです。貨幣というも
のがあるために,我々の経済活動が,すごく便利になっているということ
ですね。
■□■□ 町田聖子のまかせて公民 123 □■□■
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■ 今日のテーマ ■ 金本位制
・金を基準にする貨幣制度。金がすべての値打ちをはかるものさしになる。
・金との交換を約束する兌換券(だかんけん)を発行。
■ 聖子より一言 ■
通貨制度の中に「金本位制」というのがあります。金本位制では,金が基
準になっていますから,中央銀行は,保有する金の範囲内でしか紙幣を発
行できません。ですから,通貨の価値は安定します。金という価値のある
ものが裏づけになっているからです。当然,発行される紙幣も,金と交換
できる兌換券ですから,安心して紙幣を持つことができます。
しかし,貨幣を増発して,景気を調整をするというような政策を取ること
はできません。この制度は,19世紀のイギリスに始まり,20世紀のはじめ
には,世界の主な国で採用されましたが,世界恐慌後,金の保有量とは関
係なく通貨量を調整する「管理通貨制度」へと移行していくことになりま
す。恐慌から立ち直るためには,政府の積極的な経済政策が必要だったか
らです。尚,管理通貨制度については,次回勉強します。
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■ 今日のテーマ ■ 管理通貨制度
・金の保有量に関係なく,中央銀行が通貨量を管理する制度。
・金との交換を認めない不換券(ふかんけん)を発行。
■ 聖子より一言 ■
前回勉強した金本位制は,金という価値のあるものの裏付けのもとに金と
交換できる兌換券という紙幣を発行していましたが,管理通貨制度では,
金の保有に関係なく,紙幣を発行できます。しかし,金との交換を認めて
いない不換券ですから,紙幣自体に価値はありません。発行している政府
が,お金として保証しているわけです。ですから,いくらお金を持ってい
ても政府がつぶれてしまった場合はただの紙くずになります。紙幣は,そ
の金額のものと交換できるという証明書のようなものなのです。
実際,紙幣をたくさん印刷すれば,物価は上がり価値がなくなります。紙
幣の量を減らせば物価は下がり,価値が上がることになります。このよう
に政府が経済政策を取りやすいのが管理通貨制度の利点ですが,増発によ
ってインフレを招きやすいなどの欠点があります。
■□■□ 町田聖子のまかせて公民 125 □■□■
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■ 今日のテーマ ■ 金融
・資金を融通すること。
・資金に余裕のある人が,資金を必要とする人に貸す。
・借り手は,貨幣の使用料として貸し手に利子を払う。
■ 聖子より一言 ■
金融とは,お金を融通しあうことですが,簡単に言うと『お金の売買』と
いうことなのです。
例えば,100万円のお金を借りた場合,『103万円で100万円買う』と考える
とわかりやすいでしょう。その3万円が「利子」ということになります。
逆に貸す方から考えると『103万円で100万円を売る』ということになりま
す。その場合は,3万円は「利潤」ということになります。
何故,お金を売ったり買ったりするかと言うと,例えば,今,車が100万円
で買えると考えてみましょう。来月になると
110万円になることが分かっ
ているとします。もし,その車が是非ほしいけど来月にならないとお金が
入らないとしたらどうしますか?3万円の利子を払っても,その場でお金
を借りて車を買ってしまったほうが来月まで待つより7万円も得ですよね。
これは,一例に過ぎませんが,すぐにお金を必要とする人は,たとえ利子
を払ってもお金を借りた方がずっと有利なことが多いものです。また,お
金の余裕のある人は,使わないで置いておくよりも,貸して利子を得るこ
とにより利子による収入を得ることができます。こうして,お金の売買が
日常,頻繁に行われているのです。
※ 注意:ここでは説明の便宜上,利子を3万円に設定しましたが,利子
は,条件や期間により異なります。お金の貸し借りをするイメ
ージをつかんでください。
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■ 今日のテーマ ■ 金融機関
・金融機関:銀行,保険会社,証券会社,庶民金融機関,質屋など
・資金の「貸し手」と「借り手」の間に立って,両者の取引を円滑にする。
・利子を支払い「貸し手」を集め,預かった貨幣をより高い利子で「借り
手」に融通する。
・「支払いの利子」と「受け取りの利子」の『差額』が『利潤』になる。
■ 聖子より一言 ■
金融機関とは,お金を「借りたい人」と「貸したい人」の間に入って取引
を円滑にする役目を持っています。お金に余裕のある人は,とりあえず銀
行に預けますよね。これは,預金者にとっては,間接的にお金を貸してい
ることになるのです。ですから,見返りとして「利子」を受け取ることが
できます。逆に,借りる方は,利子を払って借りる必要があります。
例えば,銀行は,
・預金者より100万円預かる→利子を1万円払う。
・借りたい人に100万円貸す→利子を3万円もらう。
こんな取引をしたとしましょう。すると,両者の間に入って,2万円を儲
けたことになります。
このように銀行などの金融機関は,貸し借りの仲立ちをするかわりに,貸
し手と借り手の間に利子の差をつけ,その差額で利潤を得ているのです。
※ 注意:ここでは説明の便宜上,預金者の利子を1万円,借り手の利子
を3万円に設定しましたが,利子は,条件や期間により異なります。
■□■□ 町田聖子のまかせて公民 127 □■□■
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■ 今日のテーマ ■ 日本銀行
・日本の中央銀行
・日本銀行券を発行(発券銀行)
・銀行の銀行
・政府の銀行
■ 聖子より一言 ■
日本銀行は,日本に一つしかない中央銀行で,普通の銀行とは違います。
まず,日本銀行券,つまりお札ですね。このお札を発行できる唯一の銀行
です。つまり「発券銀行」としての役割を持っています。どのお札にも日
本銀行券と書いてありますので見てください。
また,日本銀行は,個人のお金を貸したりしません。銀行にお金を貸しま
す。ですから「銀行の銀行」とも呼ばれています。更に,政府が扱うお金
の出し入れも扱いますので「政府の銀行」の役割もします。
他にも金融政策など日銀の果たす役割はありますが,それは,少しずつ勉
強していくことにします。
■□■□ 町田聖子のまかせて公民 128 □■□■
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■ 今日のテーマ ■ 公定歩合
・日本銀行が普通銀行に資金を貸し出すときの金利。
・公定歩合が上下すると,普通銀行の貸し出し金利も上下する。
■ 聖子より一言 ■
日本銀行が普通の銀行に貸し出すときの金利を公定歩合といいます。この
公定歩合を上下することにより,普通銀行の貸出金利も上下しますから,
金利政策としてとても大事な役割を持っています。例えば,不況のときは
公定歩合を引き下げます。そうすることにより,お金が借りやすくなるの
で,生産を拡大しやすくなるからです。逆に,景気のいいときは,公定歩
合を引き上げます。今度は,借りにくくなるので,生産過剰を防ぐことに
なります。
ですから,公定歩合は『好況時→上げる』,『不況時→下げる』と覚えて
おきましょう。
■□■□ 町田聖子のまかせて公民 129 □■□■
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■ 今日のテーマ ■ 国家財政
・国や政治を行うために必要な経済活動のこと。
・1会計年度の歳入(さいにゅう)と歳出(さいしゅつ)から成り立つ。
・一般会計と特別会計からなる。
■ 聖子より一言 ■
国家財政とは,国が政治を行うために必要なお金の出し入れのことです。
実際に政治をするにはお金がかかりますね。そこで,4月1日から3月
31日までを,1会計年度として,予算を組み運営することになります。
また,財政上の収入のことを歳入,支出のことを歳出と言います。予算
に関しては,必ず国会の議決が必要となります。
■□■□ 町田聖子のまかせて公民 130 □■□■
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■ 今日のテーマ ■ 財政の原則
・財政は,家計の場合と逆に,まず政治活動に必要な歳出額を決めて,そ
れに見合う歳入を考える。
■ 聖子より一言 ■
普通の家庭では,まず収入があって,それに見合う支出を考えますよね。
しかし,財政は,それとは逆に,まずは使う方を先に考えるのが原則です。
これを「量出制入(りょうしゅつせいにゅう)の原則」と言います。
ただし,いくら先に歳出を決めるといっても赤字財政が続くことは望まし
くないですよね。現在の日本人は,1人あたり500万円以上の借金を抱えて
います。故小渕総理大臣は,世界一の借金王だと発言したことがあります
が,無制限に借金をしていたのでは国がつぶれてしまいます。現在は,財
政再建と景気回復のはざまの中で,非常に難しい判断が迫られています。
■□■□ 町田聖子のまかせて公民 131 □■□■
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■ 今日のテーマ ■ 財政投融資
・国が財政資金を一定の計画に従って投資または融資すること。
・財政資金として郵便貯金や国民年金・厚生年金保険の積立金なども使わ
れる。
・経済の発展や国民生活の向上に結びつきの強い公的な事業に支出される。
■ 聖子より一言 ■
財政投融資とは,読んで字のごとく「財政」資金を「投資」「融資」する
ことです。その資金として「郵便貯金」や「国民年金・厚生年金保険の積
立金」などが使われることを覚えておきましょう。そして,それらの資金
は,住宅や道路などの公的事業に投融資されます。ですから,もし,郵便
局に貯金している人は,間接的に道路整備などに貢献していることになり
ますね。
■□■□ 町田聖子のまかせて公民 132 □■□■
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■ 今日のテーマ ■ 直接税と間接税
・直接税:税を負担する人と納める人が同一である税金。
・間接税:税を負担する人と納める人が別になっている税金。
■ 聖子より一言 ■
わたしたちは,買い物をすると消費税がかかりますね。この消費税のよう
な税金が「間接税」です。実際に税を負担しているのはわたしたちですよ
ね。でも,実際に税を納めるのは,そのお店ということになります。この
ように税を負担する人と納める人が別になっている税金を「間接税」とい
うのです。消費税のほかには酒税などがあります。
反対に,所得税など,負担する人間が納める税金を「直接税」といいます。
簡単な違いを覚えておいてください。
そして,直接税と間接税の比率を「直間比率」と呼んでいます。併せて覚
えておいてください。
■□■□ 町田聖子のまかせて公民 133 □■□■
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■ 今日のテーマ ■ 累進税と比例税
・累進税:所得が多い人ほど高い税率をかける税制のこと。
・比例税:所得に関係なく同一の税率をかける税制のこと。
■ 聖子より一言 ■
累進税とは,所得が多くなればなるほど,税率が高くなっていく方式です。
「所得税」などがこの累進税に当たります。例えば,年間所得が,300万円
の人は,税率が10%なので,30万円の税金を納めればいいのですが,年間
所得が,3000万円の人は,50%なので,1500万円納めなければなりません。
それに対して,比例税は,所得の大きさに関係なく同一ですから,300万円
の所得ならば,30万円,3000万円の所得ならば300万円というように額は変
わることがあっても率が変わることはありません。
比例税の代表的なものは,会社などの法人にかかる「法人税」です。法人
税の基本税率は,現在30%です。ただし,中小企業などへの軽減税率もあ
りますので,完全な比例税とはいえないようです。
■□■□ 町田聖子のまかせて公民 134 □■□■
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■ 今日のテーマ ■ 公債
・国や地方公共団体が「債券」を発行して借り入れる借金のこと。
・一定期間ののち「利子」をつけて返済する。
・国が発行するのが「国債」地方公共団体が発行するのが「地方債」
■ 聖子より一言 ■
国や地方公共団体の歳出は「租税」で補うのが原則です。しかし,前に勉
強した経済学者ケインズの登場以後は,まず,歳出を優先させ,もし,租
税だけでは不足のときは「公債」を発行して補うのが一般化してきました。
現在の日本が借金だらけと言われるのも,この公債をたくさん発行してい
るからです。国の借金だけで500兆円と言われていますが,ここまで来ると
悪影響もはかりしれずインフレを招く恐れもあり注意が必要です。
■□■□ 町田聖子のまかせて公民 135 □■□■
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■ 今日のテーマ ■ 景気の変動
・資本主義経済は,計画経済ではないので需要と供給がつりあわず景気が
変動する。
・好景気→景気の後退→不景気→景気の回復→好景気・・・のように循環
する。
・好景気(好況):生産は増大,雇用も増大(失業者の減少)。
・不景気(不況):生産は減少,倒産・失業の増大。
■ 聖子より一言 ■
よく景気がいいとか悪いとか言いますが,資本主義社会では,景気の変動
はつきものです。一つ一つの企業では計画を立てて経営しているのですが,
産業全体を考えると,計画性がないので,どうしても変動することになる
のです。
景気がいいからといって,調子に乗って物を作りすぎると物あまりになり
ますよね。すると,生産を控えることになりますから,景気は後退し,不
景気に陥ることになります。しかし,あまっていた在庫などが売れると,
また生産を増やすことになり,景気は回復してきます。そして,好景気,
後退,不景気というように循環していくのです。
■□■□ 町田聖子のまかせて公民 136 □■□■
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■ 今日のテーマ ■ GNPとGDP
・GNP:国民総生産
・GDP:国内総生産
■ 聖子より一言 ■
GNPとGDP,よく似ていますね。違いは,日本語を見てもらえば分か
るように,生産の対象が,GNPは「国民」に目を向けたもので,GDP
は「国内」に目を向けたものです。
ですから,GNPは,海外の日本企業の売上を含み,日本国内の外国企業
の売上を除きます。逆にGDPは,日本人が海外であげた所得は除外し,
外国人が日本国内で得た所得を加えます。
最近では,GNPよりGDPが使われることが多いようです。
■□■□ 町田聖子のまかせて公民 137 □■□■
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■ 今日のテーマ ■ 高度成長期
・1955年ごろから1973年にかけて日本経済が大きく成長した時期を言う。
・1968年には,GNP(国民総生産)が,資本主義国で第2位になる。
■ 聖子より一言 ■
高度経済成長とは,敗戦から立ち直り,年平均で10%という高度な成長を
していた時期を言います。当初は,設備投資が中心になり,以後,輸出が
さかんになって成長を遂げました。反面,インフレや環境破壊,過密過疎
など,多くの問題も発生しました。そして,1973年の石油ショックの影響
で,この成長も止まり,以後,低成長・安定成長の時代に入ることになり
ます。
■□■□ 町田聖子のまかせて公民 138 □■□■
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■ 今日のテーマ ■ 産業の分類
・第一次産業:農業,林業,水産業など
・第二次産業:製造業,建設業,鉱業など
・第三次産業:商業,金融業,サービス業など
■ 聖子より一言 ■
産業の分類は,一次,二次,三次産業に別れています。第一次産業とは,
自然に働きかける産業のことです。そして,二次は,一次で生産されたも
のを加工する産業であり,三次は,一次・二次産業が滑らかに行われるよ
うなサービスを提供する産業です。
なお,鉱業は一次産業のようにも見えますが,大きな資本を投下したりし
なければなりませんので,第二次産業に分類されています。
■□■□ 町田聖子のまかせて公民 139 □■□■
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■ 今日のテーマ ■ 産業構造の変化
1950年 第一次産業:48.3% 第二次産業:21.9% 第三次産業:29.8%
1960年 第一次産業:32.6% 第二次産業:29.2% 第三次産業:38.2%
1970年 第一次産業:19.4% 第二次産業:34.0% 第三次産業:46.6%
1980年 第一次産業:10.9% 第二次産業:33.5% 第三次産業:55.6%
1990年 第一次産業: 7.1% 第二次産業:33.2% 第三次産業:59.7%
■ 聖子より一言 ■
前回勉強したように,産業は大きく分けて第一次産業,第二次産業,第三
次産業に分けられますが,その比率は大きく変化しました。
もともとは,農業国であった日本は,明治の中ごろから製造業などの第二
次産業が,さかんになり,昭和になってサービス業などの第三次産業が増
えてきました。
しかし,上のデータを見れば分かるとおり,戦後まもないころは,まだ農
業などの第一次産業が半分近くありました。その後,第一次産業は急速に
減ってきて,現在では,10%を割っています。反対に,第三次産業は6割
を占めるにいたりました。
■□■□ 町田聖子のまかせて公民 140 □■□■
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■ 今日のテーマ ■ 社会保障制度
・国民が,病気や高齢,失業など生活不安のとき,国が給付を行ってその
人の生活の安定をはかる制度。
・公的扶助,社会保険,社会福祉,公衆衛生の4つの種類がある。
■ 聖子より一言 ■
わたしたちの生活は,常に病気などの不安にさらされています。例えば,
急に会社が倒産してしまい,失業してしまった場合,個人の力だけでは,
なかなか解決できないときがあります。
資本主義社会において,そういう個人の生活不安は,個人だけの責任では
なく一種の社会問題として社会としての取り組みが求められます。社会保
障制度は,そんな背景から生まれました。日本の社会保障制度は,大きな
4本の柱がありますが,それらは,次回より一つずつ勉強していきましょ
う。
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