鼓笛隊の行列を見つけ,
ブラウンベアが追いかけようとしています.
"ねえ, ねえ, どこへ行くの? ボクも行くから待ってて!"
行列は... あ, ころんじゃった.
 
	このテディベアの鼓笛隊は, もう15年程も描き続けているデザインです.
	最初に描いたのは, クラフトマーナースタジオででした. 当初は教えら
	れた通りに, 少々 マンガチックな目を 描いていました. でも描く間に,
	動物や ぬいぐるみの描き方が分り, 自分のスタイルも 出来ましたので,
	デザインは同じでも画は ずいぶん違ってきました.

	私の頭の中では, いつも, いたずらっ子のテディベア達が はねまわって
	います. モデルのぬいぐるみ達も, いつも描いて! 描いて!と言っている
	ような気がします. ですから, 次から次に 新しい絵を描くのに忙しくて,
	同じ物を何年にもわたって描き続けることになりました. これ程 寿命の
	長いデザインは他にはありません. このデザインは何故か ずっと変らず
	人気があるのです.

	人気の元は, もしかすると この転んだ子にあるのかも知れません.
	初めに スケッチブックに描いたデザインでは, この子も ごく 当り前に
	立って ラッパを吹いていました. それなのに, ペイントしていて, 気が
	ついたら転んでいたのです. ラッパも手から離れて草の上に ころがって
	いました.

	バスケットの取手のついている面には, 木の幹に隠れて, ちょっと 顔を
	のぞかせているベアがいます. 一緒に 行進に加わりたいのに, もじもじ
	している ハズカシガリ屋です. 対の面では同じ子が とうとう 決心して,
	木の陰から, 一歩, 踏み出しています.

	バスケットから身をのり出している本物のテディベアの方は, <熊見知り>
	などして いません. "ねえ, ねえ, どこへ行くの?ボクも入れて!まって!
	今すぐそこへ行くから"

	ローラースケートって, とっても 転びやすいんですよね. テディベア達
	は, すぐに転びます. ローラースケートを履いたとたんに 転ぶ子もいて,
	あっちこっちで キャー って言っています. ここにいる 3人は まあまあ
	上手い方なのですが, それでも 左の子は もうじき 手をつきそうですし,
	真中の子は, おっとっとっとっという感じで, 尻もちを つきそうですね.
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