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最終号 3月20日

一期一会
 出会いがあれば別れがある。サヨナラだけが人生だ。
 1年間ともに学んできた6組のみんなとも今日でお別れです。いきなりおたふく風邪にかかって謎のマスクマンとしてみんなの前に登場した担任。入学式直後バスに乗せられてフレッシュマンセミナーへ、夜のクラス交流や同部屋の人と話をしてできた新しい友人。妹背の里でみんなで作った飯盒炊さん。横断幕や競った馬に挑戦した文化祭。楽しく燃えた体育祭。みんなの手で運営したスポーツ大会。苦しみの中に感動を味わったマラソン大会。いろいろなイベントだけでなく、日常の授業や休み時間で交流が、6組を形作って来ました。
 出来上がった6組は完璧ではなかったですが、なかなかいい味のあるクラスでした。クソ真面目なクラスではないが、無茶苦茶なクラスでもない。ビミョーなバランスのクラスでした。いろいろな人がいて、それぞれの居場所がある。それは素晴らしいことです。
 6年ぶりの担任。喜怒哀楽、波瀾万丈、退屈する日が少なく、充実した日々を送らせてもらいました。1年前の入学式がつい昨日のように思える今日この頃です。46歳にしてまた成長したように思います。みんなも1年間6組で培った力を、2年生で発揮してください。それでは、新しい出会い、ENCOUNTERを楽しみに、「ENCOUNTER」最終号を閉じます。See You Next Fight.      


第170号 3月5日

今日の言葉
「三つ子の魂百まで」
3歳の子どもだった時の性格は、百歳の老人になっても変わらないと言う意味。実際は人間の性格はだいたい5歳まで決まるといわれている。いい性格ならいいけれど、悪い性格の場合はどうしようもなく絶望的なことわざになってしまいます。

アチーブメントテスト
 1年前の明日を思い出してください。そうです、3月6日は高校入試の日です。みなさんも、東稜や洛東高校で受験をしました。あれから1年、早いものです。みなさんは難関を突破して見事合格しました。残念ながら涙を流した友達も多かったことでしょう。あの時の感動と決意をもう一度思い出してください。高校に合格するために勉強してきた日々を思い出してください。そして、今の自分と比べてください。
 僕も31年前、洛東高校で受験しました。あの頃は、美術や体育や音楽や技術家庭の試験まであって合計9科目でした。今はなき京阪の路面電車に乗って東山三条から山科まで受験に行きました。帰りは、友達と九条山を越えて歩いて帰ったのを覚えています。

ドゥー・ユア・ベスト
 そして、明後日から3学期の期末試験が始まります。1年生最後のテストで、これに進級がかかっている人も多いでしょう。かかっていない人も、さらに上の成績を目指して頑張ってください。2学期に説明しましたが、高校の成績は3年間の成績が、大学入試や就職試験に関係してきます。0.1足らないために受験できなかったり、希望する会社を受験できなかったりします。1円を笑うものは1円に泣くという言葉もあります。
 すでに試験勉強を始めている人が多いでしょう。今回は日程的に余裕があります。今日は昼までですし、明日は1日休み、それに土日を挟みます。ところがどっこい、これが落とし穴になる人もいます。日にちがあると思うとついつい油断して、「明日は明日の風が吹く」「夜道に日は暮れぬ」とばかりに今日やることを明日に延ばして、結局明日もできないという、メキシコ人以上にのんびりしたことになりかねません。「時は金なり」「早起きは三文の得」とばかりに、今日やれることは明日に延ばすな、日本人らしくビジネスライクに勉強していくと、きっと良い結果が出るでしょう。
 泣いても笑っても後1週間、笑って4月が迎えられるように、DO YOUR BEST.最善を尽くせ。 


第169号 3月2日

今日の言葉
「学びて時にこれを習う」
中国の超有名な書物、孔子の書いた『論語』の一節です。「学」とは先生から教えを受けること。「習」とは自分で勉強すること。先生について色々勉強して、それを自分で復習する。そうすることによって学力がつく。学問研究をする人の基本的な姿勢です。

最後のクラス授業
 いよいよ3学期の期末試験までカウントダウン。ということは、1年生の授業も明日を残すのみとなりました。ところが、明日はクラス授業がない。ということは、今日の4時間目の化学が、このメンバーで受ける最後の授業だったわけです。といっても、感動はないか。そりゃ、3年生の最後の授業も最近はなんとなく終わってしまう。思い入れているのは教師だけで、生徒は案外淡白なものです。
 以前、一期一会という言葉を「今日の言葉」で紹介しました。人生には出会いがあれば別れがある。だから、1回の出会いを大切にしたいという意味です。奇しくも集まったこのメンバー、その確率は天文学的な数字になるはずです。
 最後といっても、テストもありますし、テスト返しもあります。残されたわずかな時間、じっくりと噛みしめながら過ごしたいものです。

政治漫画
 少年漫画ばかりを紹介してきましたが、大人向け週刊誌も読みます。月曜日は『週刊ポスト』の発売日です。これを読むのには少し人目を憚ります。なぜなら、巻頭と巻末にヌード写真のグラビアがある。おじさんに買わせる餌で、おじさんはすぐに引っかかります。しかし、僕のお目当てはそれではなく、「五輪見参」という政治漫画です。突如打ち切られたTV番組「レッツゴー永田町」の原作になった漫画です。筒井五輪という元秘書の国会議員が、突拍子もない発想と並外れた行動力で政治を活性化していきます。実際の政治家をモデルにした人   物が登場し、今の政治の裏をリアルタイムで読ませます。小泉総理も危なくなってきたけど、こんなエネルギーのある政治家が現実に存在していたナァと思います。
 もう一つ、注目の大人向け漫画が『SAPIO』に連載されている『ゴーマニズム宣言』です。超過激な漫画で、右翼的な発想で現代社会の病理を鋭くえぐり出します。漫画なのですが、字が非常に多くて読むのに疲れます。それだけに、漫画というジャンルに収まり切らず、一種の評論のようになって、世の中に物議をかもし出しています。  


第168号 年3月2日

今日の言葉
「仏の顔も三度」
仏とは情け深い人のことで、どんな立派な人も失礼なことが何度も重なると許してもらえなくなる。甘えていると、いつか見放されてしまう。

3年生、巣立つ
 昨日、第23回卒業式が挙行され、337人が東稜高校を巣立っていきました。一人一人担任の先生から呼名され、大きな声で返事をして立つ生徒、黙って恥ずかしそうに立つ生徒、それぞれ3年間の思いがこもっていました。名前を呼ぶ担任の先生も一人一人の思い出を噛みしめながら呼んでいかれたと思います。クラスの代表が壇上に上がり、校長先生から卒業証書をもらいます。その後、校長先生やPTA会長の挨拶があり、記念品の贈呈が行われました。卒業生は賞状ホルダーと図書カードとマグカップをもらい、学校に放送設備一式を贈ってくれました。続いて、3年間皆勤賞の表彰、なんと11人の人が3年間無遅刻無欠席でした。素晴らしい成績を残した生徒に贈られる東稜賞はバレー部で国体選手に選ばれた楠瀬さんに贈られました。そして、クライマックスは送辞と答辞です。送辞は1年の内海さんが読みましたが、すばらしい内容でした。最後に『蛍の光』を斉唱して退場していきました。泣いている生徒も何人もいました。2年後のみんなもこのようになるのかなぁと重ね合わせて、3年生を送りました。これからみんなは東稜高校の伝統を引き継いで下さい。

野球漫画
 現在連載されている野球漫画では『少年マガジン』の『Dream』、『少年サンデー』の『Major』、『少年チャンピオン』の『ドカベン』、『月刊少年マガジン』の「風光る』を愛読しています。でも、野球漫画といえば、なんといっても『巨人の星』でしょう。僕が小学生の時に『少年マガジン』に連載されていました。主人公は星飛雄馬、父は元巨人軍の天才内野手でしたが、戦争で怪我をして引退しました。飛雄馬は幼い頃から、とんでもないバネのギブスをつけさせられたり、ボールに火をつけてノックを受けたり、野球のスパルタ教育を受け、高校の一年で中退して念願の巨人軍の投手になりました。160キロを超える剛速球を投げるのですが、球質が軽いのでホームランを打たれてやすい。そこで、打者のバットにボールを当てるという大リーグボール1号や、ボールが消える2号や、バットに当たらない3号などを生み出すが、最後は無理がたたって腕の筋肉が断絶してしまうという悲劇的な結末を迎える。いくら打ちのめされても不死鳥のように蘇るスポーツ根性漫画でした。『巨人の星』を語り始めたら夜が明ける。


第167号 2月28日

今日の言葉
「刎頸の交わり」
「ふんけいのまじわり」と読む。その友のためにたとえ首を切られても後悔しないほどの、非常に親密な交際。『史記』という中国の歴史書に出てくる話で、外交上の功績のあった藺相如が廉頗将軍より高い地位になった時、廉頗将軍は藺相如に会えば恥をかかせてやろうと思った。それう聞いた藺相如は廉頗将軍に会うのを避けて、その理由をこう語った。「私は廉頗将軍など怖くないが、二人が争えば共倒れになるだろう。そうすれば国が滅びてしまう。私は国のことを優先し、個人的な恨みを後にする」。これを聞いた廉頗将軍は自分の愚かさを知り、刎頸の交わりを結んだ。

骨髄バンク
 白血病というのは血液の癌といわれ、血を作り出す機能が低下して死ぬ病気です。治療には血液を作る骨髄を移植することが必要です。ところが、一致する骨髄は数万分の1です。見つけるのが大変です。しかも、健康な人の骨髄でなければなりません。骨髄を抜くにはボールペンぐらいの太さの針を骨盤に10箇所刺し、1リットルの骨髄を抜きます。骨髄を提供した人も大変危険です。しかも、プライバシーの保護のために、誰が誰に提供したかはわからない。日本で初めて骨髄を提供した田中さんは、そうした危険を知りながら、息子たちに言った。「お父さんは人のためになることをする」。子どもたちの顔は尊敬の念で輝いた。僕ならできるだろうか、と考えた今週の『プロジェクトX』でした。感動してまた涙を流してしまいました。

ボクシング漫画
 昨日は『少年マガジン』の発売日。この雑誌は僕が子どもの頃から続いている。一世を風靡した「GTO」も連載されているが、僕は絵が下手なマンガは読まない。僕が毎週楽しみにしているのは「はじめの一歩」だ。これは幕の内一歩という弱虫で気の優しいごく普通の少年が、ボクサーとして強くなっていく漫画です。この漫画を読んでいると、人間って努力なんだなぁと勇気づけられます。
 ボクシング漫画といえば「あしたのジョー」も『マガジン』に連載されていました。こちらは孤児の矢吹丈という不良少年が、丹下段兵という片目のコーチに鍛えられて世界チャンピオンになるというストーリーです。ライバルの力石徹が死んだ時には、実際にお葬式が行なわれたりしました。最終回は世界チャンピオンのホセ・メンドーサと戦って判定で負けるのですが、コーナーに座っているジョーが死んでいるのか生きているのかが大きな話題になりました。


第166号 2月26日

今日の言葉
「人を呪わば穴二つ」
人を呪うならば、自分の分と自分の分の二つの墓穴を掘らなければならない。それだけの覚悟でしないと思わぬしっぺ返しを受ける。
 
塩湖冬季五輪閉幕
 ソルトレーク冬季オリンピックが閉幕した。大会前は日本選手のメダルは長野五輪の10個を超えると豪語していたが、結局初日のモーグルの里谷選手の銅と、スピードスケートの清水選手の銀の2つに終わった。まぁ、長野ができ過ぎだっただけにこんなもんでしょう。世界は甘くない。
 それにしても、トラブル続きだった。フィギュアスケートの判定といい、ショートトラックの失格といい、スキー距離のドーピングといい、せっかくの競技が台無しになってしまった。まぁ、人間のやることだから仕方ないと思う。完璧を目指せば目指すほど、ルールが厳しくなって、面白味がなくなってくる。それに国の威信もかかってくるわけだし、事情は複雑になる。純粋なスポーツというのは、理想というか幻想であって、現実はもっとドロドロしている。
 今回の大会自身、テロの攻撃を受けたアメリカの復活というナショナリズム丸出しの大会だった。会場は平和そうに見えるが、その周囲は二重三重に警察や軍隊が警備していた。まぁ、無事終わってよかった、よかったけど、なんかすっきりしない大会でした。次は、トリノ?

こちら葛飾区亀有公園前派出所
 略して「こち亀」。『少年ジャンプ』に連載されていて、おそらく、少年漫画週刊誌の長寿ナンバーワンでしょう。僕は第1話から読んでいます。家にも、80巻までコミックが有りますが、さすが最近は買っていません。
 主人公は両津勘吉という巡査。角刈りにつながった眉毛、
いつも制服を腕まくりして着ていて、サンダルをはいている。遊びの名人で、勤務をさぼって競馬や競輪ばかりしている。金には目がなく、金儲けの話ならなんでもする。それでいて、最後は失敗して一文なしになってしまう。飛行機から落ちても、ミサイルとともに爆発しても死なない。本当にいたら、すぐに新聞沙汰になってクビになるでしょう。目茶苦茶するけど、義理人情に厚い。時々ホロッと泣かせてくれる。フーテンの寅さんみたいな男です。
 作者の秋本治は非常にマニアックです。 完璧なオタクです。競輪競馬、ゲーム、フィギュア、パソコン、携帯電話、毎週毎週、よくあれネタがあるなぁと感心します。「こち亀」を読んでいると、世の中の最先端がわかります。


第165号 2月25日

今日の言葉
「破竹の勢い」
竹を割る時は始めの幾節かは割りにくいが、一度割れ始めると、後は簡単に割れていく。というように速やかな進行。止めることができない勢いを言う。
 
2年生、無事帰る
 金曜日の夜7時30分、2年生が無事スキー研修から帰ってきた。予定よりも30分早い帰校だった。どの顔も、疲れてはいるが満足している顔でした。最終日は小雨がぱらついたものの、他の日は快晴で、真っ黒に日焼けしていた。4日間の講習で、全く滑れなかった人も滑れるようになったし、ボードも格好がつくようにはなったらしい。さすがに、若い人は上達が早い。最終日には、片手でたいまつを持って滑走できる人が30人もいたという。そのあとの花火も幻想的で魅力的だったそうです。生徒の集合も機敏で、食事やスキーの集合も5分前には完了していたし、夜中に部屋を移動する人もいなかったらしい。なんせ、廊下に監視カメラがあって、モニターを見ていれば誰が移動したかはすぐにわかるので、移動しようもなかったらしい。ホテルの設備も完璧で、快適な生活をおくれたようです。さて、来年はみなさんの番です。今年以上のスキー研修にしたいものですね。4月から、準備にかかります。実行委員になりたい人は今から考えておいてください。

Rookies
 月曜日といえば、アンケートで男子生徒の人気ナンバーワン週刊誌『少年ジャンプ』の発売日です。僕も毎週愛読しています。でも、『少年ジャンプ』は対象にしている年齢層が低いので、読める漫画は2つしかありません。その一つが、「rookies」です。これは、二子多摩川学園という高校の野球部の話です。この野球部は、甲子園の予選で乱闘騒ぎを起こした問題児の集まり。部室にはタバコの吸殻が散乱し、部員はほとんど不良。そこに、熱血先生が転勤してきて野球部を立て直すと言うストーリー。野球部の顧問でありながら、国語の先生で野球を全く知らない。すぐに四字熟語や故事を言って、生徒は意味不明。でも、曲がったことは大嫌いで、間違っていれば校長だろうが、名門野球部の監督だろうが、体を張って抗議する。でも、いつもどこか抜けたところがあって憎めない。金八先生とはまた違ったタイプの熱血漢です。ただ一つ、この漫画で気に入らないことがある。主人公の先生は川藤、部員や新庄、赤星、御子柴、桧山……、つまり、登場人物の名前がみんな阪神の選手やOBなのだ。これさえなければ、もっと気持ちよく読めるのに。でも、今週は箱崎高校の天才投手川上(これは巨人のOBの名前)との対決が楽しみです。 


第164号 2月22日

今日の言葉
「馬耳東風」
「ばじとうふう」と読みます。東風は春風のこと。馬の耳に春風が吹いているという意味で、人の言葉に対して何も聞かず感じていない様子をたとえて言います。「馬の耳に念仏」「猫に小判」「豚に真珠」も同じ意味で使います。

Xボックス発売
 2002年2月22日、2のゾロメのこの日を狙って、新しいゲーム機「Xボックス」が発売されます。現在、高性能ゲーム機はソニーの「プレイステーション2」、任天堂の「ゲームキューブ」がありますが、3台目の参入です。このゲーム機は、パソコンの世界では世界の80%のシェアをほこるアメリカのマイクロソフト社の製品です。最近ではパソコンの売れ行きが落ちてきたので、マイクロソフト社がゲームの世界に殴り込みを掛けてきたのです。定価は34500円で、「プレイステーション2」より5000円高いが、インターネットを通して対戦できたり、音が綺麗であるというのを売りにしている。でも、僕は売れないと思う。ゲームの命はソフトです。残念ながら、魅力的なソフトが見当たりません。アメリカのゲームは大雑把すぎて日本人には向いていません。それに、最近は、子どものゲーム離れが進んでいます。この厳しい市場にどのように割り込んでくるのか。ソニーや任天堂も指を加えて見ているわけもありません。企業戦争という点から見ても、興味深いです。頑張れ、日本のソニー、京都の任天堂。アメリカに負けるな。

思いやりとやさしさを 14
阪神大震災は小学校3年生の時に起きた。7年前の出来事であまり記憶がなく親がいうのは布団に潜って脅えていたらしいです。でもテレビに映る震災の姿はすごく覚えていて、日に日に死者が増えていく事や瓦礫の中の取り除き作業など体育館で大勢の人々が共同で暮らしていることなど全然他人のように思えていて、今思うと最悪な人間だったなと思う。僕も甲子園があってよく友達と見にいたけど、震災1年目や2年目ではその周辺で公園にプレハブが立っていて高速道路も通行止めでなんかこんな近くで地震が起きていたなんて信じられないなぁと思ったのをか覚えている。地震は多分また起こると思うし、いつどうなるか分からない。もし地震が起きた時、A君や中学校の生徒みたいに優しく接していけるかなと、僕には思いやりのある優しい人間になりたいです。         (おしまい)


第163号 2月21日

今日の言葉
「背水の陣」
川や湖に背を向けて、陣営を構えること。このことによって、相手に攻められても退却できず、戦うしかない。したがって、必死になって戦うので、勝利をおさめるという作戦。うまくいけばいいのだか。

モーニング
 木曜日といえば、「モーニング」の販売日です。「モーニング」というのは青年向けの漫画週刊誌です。目玉は『ジパング』です。自衛隊の最新艦「みらい」が太平洋戦争の真っ只中にタイムスリップする。「みらい」の性能を持ってすれば、負けたはずの戦争に勝てるかもしれない。そうすれば歴史は大きく変わる。「みらい」をめぐっていろいろな人々が様々な思惑で動く。スケールの大きな漫画です。『部長島耕作』は、バツイチで男前で仕事ができる主人公が、初芝電気という会社の中で出世していくストーリー。会社人間にとっては面白い漫画です。『カバチタレ』は、法律の裏の話。『ナニワ金融道』の続きで、人間の嫌らしさが存分に書かれています。裏社会の仕組みがよく分かります。『野球狂の詩』は、札幌メッツという架空の球団を舞台に、岩田鉄五郎という50歳を越えるピッチャーが監督兼現役で活躍する。その他にも酒飲みの投手とかはちまきを巻いたお祭男とか個性豊かな選手が登場します。
一度、TUTAYAで立ち読みしてください。

思いやりとやさしさを 13
僕はこのビデオと近藤さんの話を聞いて感動しました。僕の家族はみんな同じ部屋で寝ていて、阪神大震災の時はグラッとなったときにが覚めた。お母さんが「つぶれるんやないだろうか」と言っていた。そしてお母さんが僕の布団を持って僕の頭の上にかぶせてくれた。僕はそのことは今でも心深く残っている。そして近藤さんの話はトイレでウンコつかんだ話を聞いて、人間の素晴らしさが分かった。とても今の僕じゃできっこないことだ。僕は生徒がとても頑張ったんだなあと思った。僕はそんなことが起こっているとは知らないで、京都で普通に暮らしていた。小学校では阪神大震災のために募金を行っていた。僕は軽い気持ちで募金した。今思えばあのときもっと募金したらよかったなあと思っています。近藤さんの話を聞いて本当によかったと思います。
私もあの地震のときのことははっきり覚えている。その時小学校3年生だったし、お父さんとかとみんなで寝ていました。タンスは倒れてなかったけれど、怖くて布団に潜り込んでいました。止まってから下に降りてTVを見たら神戸がボウボウに燃えていました。中学生がボランティアしているのはすごいと思った。私も見かけによらずボランティアとか好きです。ユニセフとかも募金している。今思い出したけど、地震が起きる前とトイレに入っていてもう少しでトイレでグチャグチャになっていたかもしれないと思うと怖かった。阪神大震災で死んだ人のこと、苦労した人のことは忘れません。


第162号 2月20日

今日の言葉
「喉元過ぎれば熱さ忘れる」
熱いものを飲んだり食べたりする時、喉を通るまでは苦しいが、喉を過ぎてしまえば熱さを忘れてしまう。災難などにあって苦しんでも、その災難が去ってしまうと、その時の苦しさを忘れてしまう。
 
風車の論理
 昨日のプロジェクトXは、風車の話でした。山形県のある町は、非常に強い風に悩まされていました。せっかく米を作っても強風で稲が吹き飛ばされてしまう。この町では風はやっかい者でした。ところが、この風を利用して風車を回して風力発電ができないかと考えました。何度も失敗したけれども諦めず研究を続けて、遂に成功しました。そして、今では電力を売って町の財政を支えています。
 風車の論理と言えば、僕の尊敬するアントニオ猪木も使っていた。猪木の論理は、相手が攻撃してきてもその力をうまく利用してこちらの攻撃に転じる。プロレスと言うと八百長と言う人が多いですが、相手の技を受けて受けて受けて、最後に逆転する所に醍醐味があります。
 つまり、逆転の発想と言うことです。今までマイナスだと思っていたことを、発想を変えるとプラスに転じる。

思いやりとやさしさを 12
この間近藤さんの話を聞いてとても悲しくなりました。地震で家族や友達をなくす怖さを知ったからです。あのとき僕は今日に目が覚めると地面揺り動かされていて、とても怖い思いをしました。あのときに僕の家ではコップやプラモデルが壊れたくらいでしたが、神戸の方では家が壊れて、火事が起こり人が生き埋めになり、地獄絵図になったと思います。僕たち京都の人間は家が壊れるなんてなかったけど、神戸の人は家や家族を失った所がたくさんいてとてもかわいそうだと思いました。急に家族をいなくなるなんて考えたこともないのですが、もしそうなるとどれだけ切ない気持ちになるかははかり知れません。それにみんなとても苦労したと思います。工事会社がいいかげんなことをしたせいで高速がつぶれたりビルが崩れたりしていろんな被害者が出て最終的には何千人という人が死に想像以上でした。もうこんなことは2度繰り返えされないことを祈ります。あと1つ思うことは、なぜ7年も前のことを今さらやるのかということです。毎年毎年なぜテレビなので報道するのか、僕には理解できません。日本にはもっと亡くなった人より生まれてくる新しい命を大切にするべきだと思います。何度TVでやっても死んだ人は生き返らないし、遺族を傷つけるだけだと思います。もっとマスコミは考えるべきだと思いました。
僕はあの地震の時のことをしっかり覚えている。その時小学校3年生だったし、あの地震のとてつもない大きさにびっくりして、一気に目が覚めました。近藤さんの話を聞いてめちゃくちゃ感動した。特に中学生がトイレにつまってる大便を手で取ったという話を聞いて涙が出そうになった。僕を見かけによらずボランティアとか結構好きです。阪神大震災のことはこのあとも一生忘れない。


第160号 2月18日

今日の言葉
「憎まれっ子世にはばかる」
人から憎まれるような嫌な奴ほど、世の中で幅を利かせて思い通りに生活できる。正直者がバカを見る。なんとも理不尽な言葉です。でも、今の世の中はこんな感じなのかもしれません。

私は美人?orブス?
 この前、久しぶりに「探偵ナイトスクープ」を見ると、勇気ある女の子が、、自分が美人かブスか、街頭でアンケートしてほしいと依頼してきました。早速、立原探偵がその女の子連れて、大阪の街に街頭アンケートに出かけました。若い男性はほとんど「ブス」の札を上げていました。。ダイレクトに答えた人もいましたが、さすがに多くの人はためらいがちでした。僕も迷わず「ブス」と思いました(ゴメンナサイ)。中年のおばさん(美人ではない)は、私でもこんな顔で50年も生きてきたのだから大丈夫と勇気づけて(?)いました。妙に説得力がありました。そして、
番組の終わり近くになって彼女に最近カレシができた事がわかりました。そして、カレシからの手紙が読まれました。
カレシは彼女の顔ではなく、優しさと明るさが気に入ったと書いていました。彼女も読んでいない手紙だったので、彼女の目から涙がボロボロこぼれました。その顔は本当に美しい顔でした。僕も思わず涙目になりました。人間、顔じゃないと改めて反省しました。

思いやりとやさしさを 10
レ7年前、阪神・淡路大震災起こった。私はその時恥ずかしいながらぐっすり寝ていました。次の日にお母さんに言われても「へー、そうやったん」という風に簡単に流していました。その日からニュースで神戸では現在何々しておりますや、道路が盛り上がった映像などを見ていたはずですが、今はその記憶も定かです。でも今回よい機会に、話を聞けたし、当時の映像見れたし、これで一生忘れられないと思います。近藤さんの話で、とても印象に残ったことは、多々ありますが、その中でも心に残ったのは、他の国の人や同じ日本人を差別するということと消極的でいじめにあい学校に来なくなった女の子がやってきて、7カ月間おばあさんのお世話をしたというところです。何で、同じ人間なのに差別をしなければならないのかと私はいつも思っています。同じ日本に住んでいるのだから仲良くしたらいいのに、文化が進んでいないとかそういう理由で差別されるなんてあまりにもかわいそうです。日本人の間でも家柄やちょっと違う考えを持った人がいたらみんなは離れていく。私もたまにそういう考えを持ってしまうけれど、それがエスカレートしてしまうといじめにつながっていく。そこまで行くと、許せないと思う。次に7カ月間おばあちゃんの世話をした女の子は本当はとっても優しくて、明るい子だったと思う。だけどみんなと話すのが苦手で、言うタイミングが間違ってしまい、人からいじめられたと近藤さんは言っていた。その後大震災が起こり、学校へ行き何か手伝えることはないかで、おばあさんのお世話することになった。私はボランティアをしたことがあるからおばあさんのお世話するというのは大変なのがよくわかります。それを7カ月もし、最後は感謝されてなくなった。おばあちゃんはとてもうれしかったでしょう。その話を聞いたとき感動していました。阪神大震災は心にも街にも大きなつめ跡を残していたけれども、中高生の人たちやボランティアの人たちがお互いに協力して支援したからこそ、心の傷も少しでもなくなっていったのであろう。


第159号 2月16日

今日の言葉
「生兵法は大怪我のもと」
戦争で、いい加減な作戦では大きな失敗をしてしまう。日常生活でも、少ししか知らないくせに、知ったかぶりをして行動すると、大きな失敗をしでかしてしまう。
 

今の自分を見つめる 4
3.あなたの、今の自分の学校での生活態度は。
プラス部分
手伝いをいっぱいしている。宿題は必ずやる。小テストとかの勉強をする。あまり夜に遊びに行かない。犬と戯れている。時々自主練習で走る。家族とコミュニケーションをとっている。夜家でご飯を食べる。テスト勉強はしている。最近遅刻や欠席をしなくなった。予習復習をするようになった。家族で仲良くご飯を食べている。読書しまくり。
マイナス部分
早く起きない。遊びまくっている。夜寝るのが遅い。家で勉強しない。うたた寝が多い。あまり喋らない。洗濯物を片づけない。部屋が汚い。家の手伝いをしない。口を利き方が悪い時がある。帰るのが遅い。うことがある。ネクタ 手伝いをしている人が多かったです。夜遊びもしていない人が多い。家族のコミュニケーションをとるようにしているのも素晴らしいです。でも、一番のマイナス点は、家で勉強しないことです。寝るのも遅くなっていると答えた人も多いです。やっばりせめて宿題と、できたら予習復習もしてほしいです。

思いやりとやさしさを 9
リ僕は近藤さんの話を聞いて感動した。僕は前々から阪神淡路大震災に興味を持っていました。なぜならどこの将来の夢は建築家なのですが、建築科になりたいと思った理由が阪神淡路大震災が理由だからです。僕は近藤さんのことをお前にテレビで見たことがあるので覚えていました。近藤さんの話は興味深くぼくたちでも地震の起こった後の現状が分かるようでした。ビデオではビルの1階がなくなっていたりして背筋がゾクゾクとしました。神戸の人々は地震によって多くの人々が亡くなられたけれど、地震にあって生きてられた人が亡くなられた人の分も精いっぱい生きているんだなぁと思いました。
ル私は近藤さんの話を聞いて、宿題と示された「どうして勉強するのか」と「勇気とはないか」という課題ついて考えていました。「どうして勉強するのか」という質問の私の考えとして、まず勉強は自分のためにするもので、決して他人のためでないと思いました。自分がどんなに嫌でも勉強すればするほど自分に力がつくし、やらなかったら絶対に自分に力がつくことはない。だから高校という勉強する場で頑張りたいと思いました。「勇気とは何か」という質問に対しての私の考えは、勇気というのは人それぞれ考え方が違うと思います。私の勇気というのは、自分のために、自分にできそうもないことを頑張ることも勇気を出したというけど、そのために自分にできそうなことをやることが勇気だと思った。


第158号 2月15日

今日の言葉
「生兵法は大怪我のもと」
戦争で、いい加減な作戦では大きな失敗をしてしまう。日常生活でも、少ししか知らないくせに、知ったかぶりをして行動すると、大きな失敗をしでかしてしまう。
 
今の自分を見つめる 3
2.あなたの、今の自分の学校での生活態度は。
プラス部分
周りにいい人がいっぱいいるので、そんな人になれるように頑張っている。掃除などクラスの仕事や役割はしっかりする。部活動は調子の悪い時以外は積極的に参加する。遅刻をしていない。シャツを出さない。毎朝学校を掃除している。挨拶をしている。服装を守っている。先生に敬語を使っている。友達とよく話す。
マイナス部分
遅刻を何回かした。ブレザーの上からパーカーを着ている。ふざけすぎるところもある。制服のボタンを2個開けている。楽な方に行っている。いらんものを持ってきている時もある。先生にタメ口をきいてしまうことがある。ネクタイをしていない。寝てる。茶髪。
 満点の人が4人いる。これは誰が見ても満点です。全体にいい点が多いです。掃除とかクラスのことはよくやってくれるし、遅刻も比較的少ない。服装はネクタイとか気になるがだいたい守れています。気持ちの乱れはすぐに服装に現れます。小さなことでも気がついたら直してください。

思いやりとやさしさを 8
ヨこの地震が起こったその日、私はとても軽い気持ちでいました。少しきつめの地震という感覚でした。でも近藤さんの話を聞いてショックを受けました。中学生や高校生が先頭にたってボランティア活動していたという事実は初めて知りました。私はその時に被害にあった私たちのために何かしようと思っていたのか考えさせられました。生徒が目の前でなくなっていくというところを聞いたとき、胸が痛かったです。助けたくても助けられないという場面は本当につらいと思いました。毎日届く(はずの)お弁当は1人1個当たらないからできるだけ先に自分にもらえるように必死で弁当を取り合っているところを見たら、本当はこれに7年前にあったことなのかなと思えました。いつも当たり前にあるものの大切さ、人は助け合って生きるということがよくわかりました。
ラ阪神大震災かこんなにひどかったということがあらためて分かるような話だった。7年前で小学校3年の時とは思えないぐらいに地震のことははっきり覚えています。でも、ニュースはあんまり見ていた覚えがないから、ボランティアの私たちは学校でいろんなことをして頑張っていたことや、生徒が違うところで授業していたことなどあまりよく知らなかった。もう二度とこんな大きな被害が出るような地震は起きてほしくないと思いました。


第157号 2月14日

今日の言葉
「七転び八起き」
 7回転倒しても8回起き上がる、起き上がる回数の方が1回多いから最後は庶民の起き上がっていることになる。何度失敗してもくじけずに努力すれば最後には成功する。信じましょう。
 
ああ、バレンタインデー
 今日は男子にとって恐怖のバレンタインデーです。チョコがもらえるかどうか、戦々恐々といった感じです。でも、
世の中不景気で義理チョコも買わない風潮が強いので、もらえなくても普通です。いや、もらえる方がおかしい……。もらえたら本命チョコ。
 僕でも家に帰れば娘と妻からもらえます。バレンタインデーと言えば、高校一年の時にもらったプレゼントを思い出します。『初恋坂』にも出てきた女の子からもらったのですが、中身は、チョコレートではなく、黄色の手編みのマフラーでした。ドウダ、マイッタカ。目茶苦茶うれしくて、恥ずかしながらも毎日巻いて登校しました。それから、今の(後にも先にも今しかいないのだが)妻と初めてデートしたのもバレンタインデーでした。サンドイッチとチョコレートをもらいました。
 女の子からチョコをもらった人は、ホワイトデーでちゃっとお返しをしましょう。でも、これってチョコレート屋の陰謀ですよね。

思いやりとやさしさを 7
ム僕は近藤さんの話を聞いて心に残ったことは、人間はやればできるということです。普段は、普通の中学生だった人でも阪神大震災の時にはみんな協力して、たくさんの人達と暮らしていたし、1番すごいと思ったのは、食べ物の管理を自分たちでやろうとしたことがすごいと思う。自分勝手な人もいたらしい、その子たちに負けることなく、自分たちの責任を果たしたのがすごかった。他にもいじめにあっていた人も、想像できないことをしていたし、みんなすごいと思う。次にこんなことがあったら、今度は僕もボランティアに参加してみたいと思う。
メ僕は偽善者が大嫌いだ。彼のすべてがそうだといっていいのではないが、どこがというのは書くと長くなるから書かない。それともうひとつ僕から一言、人は移ろいやすいもの、移ろいゆくのが定め、しかし移ろうからこそ美しい。僕の言いたいことわかるかな。
モ追い詰められた時の人の行動ってすごいと思った。普段には見せることのない力を発揮できる。でもその力を良い方で使うか悪い方で使うかはそれぞれだ。皆が良い方で力を使えばいいと思った。
ヤ東部で近藤さんの話を聞いて思ったことは、最初に、近藤さんはなぜつらかった過去を公に何回も話せるのかなと思った。僕ならやっぱり地震の恐ろしさを知ってもらいたいと思うけど、やっぱり恐怖がよみがえってくるから、たぶん、心の奥にしまっておくと思う。次にA君はすぐすごい心はまっすぐで純粋な心を持っていると思った。僕は近藤さんの話を聞いて、いろいろなことを教えてもらったし、感動するところもいっぱいあった。地震は自然現象だからどうにでもできないが、もし起きたら自分のことだけでなく、みんなの役に立てるようになりたいです。
ユ近藤さんの話を聞いていろいろ考えることがあります。人間が窮地に立ったときの力とか意志とかは、自分が思っているよりも、もっと大きいものだと、改めて考えることが多かったです。目に見えないものを見たときに人はすごく進歩できるんだなあと思いました。


第156号 2月13日

今日の言葉
「長いものには巻かれよ」
権力や力の強いものには逆らわず服従する方が身のためだという意味。長年の庶民の知恵かもしれませんが、ちょっと悲しいですね。でも、逆らって痛い目に会うよりいいと考えるのか。
 
今の自分を見つめる 2
1.あなたの、今の自分の学校での学習態度は。
プラス部分
友達に勉強を教えてもらったり、授業中ぼーっとした時間が減ってきた。私語をあまりしない。宿題は期限内にするように心がけている。授業中ノートはしっかりとり話を聞いて理解しようとする。わからないところは聞く。授業に集中している。大事な話をメモったりしている。
マイナス部分
私語が少し多くなった。時々寝てしまい授業を聞けていない部分がある。授業中手紙を書いたりする。ダラけている。忘れ物をする。宿題をしない。嫌いな教科が理解できない。遅刻する。
 4点5点が多いということは、あまりよくないことは自覚しているようです。勿論頑張って勉強している人はいます。最近頑張り出した人もいます。ノートはしっかりとっているようです。でも、私語が多くなったり、寝てしまうことが多くなった人もいます。全体的に、4月に比べると勉強しなくなったようです。僕も一番気になるのは、勉強に対する意欲が減退している人が多くなったことです。あと1カ月、必死でやってみては。

思いやりとやさしさを 6
 昨日の講演を聞いてとても印象深いことが数多くありました。7年前に神戸でマグニチュード7.2の大地震が起こったということは今でもよく覚えています。京都でも震度5の地震が来て本当に怖かったのも覚えています。そのころは私が小学3年生で神戸の人たちの心の中とかそんなよく考えていなかったと思う。けれど昨日話を聞いて、本当の体験談や映像を見て、その時の神戸の人達の気持ちは分からないと思うけれど、私はもう1度そのころにいた感覚で考えていた。私は小学校のクラスから向こうの小学校の人たちに手紙と募金をしたのを覚えている。そしてその私が書いた手紙の返事が来たときは本当にうれしかったのを覚えている。近藤さんの話の中で1番印象深かったことは「トイレ」の話です。これは人間にとって自然現象をなのであって仕方がないことだけど、その始末をするのがおろそかになってしまっていた。多分、だれもこんな始末をしたくないと思う。でもそれを1番最初に行動を起こした中学生のA君には本当に感動した。いざやれと言われても私はたぶんできないと思う。この行動を起こしたA君に1度お会いしてみたいです。この震災で失ったもの大きいけれど、それを伝えていく近藤さんは,つらいことも思い出したりすることもあったと思うけど、本当にいい講演だったと思います。いっぱいお話ししていただいてありがとうございました。


第155号 2月12日

今日の言葉
「内憂外患」
 「ないゆうがいかん」と読む。内部の憂い(=不安)と外部の患い(=心配)。自分自身の心配事と、自分の周囲の心配事があること。つまり、心配事だらけでどうしようもないこと。
 
今の自分を見つめる
4.今の1年生の様子は?
プラス部分
元気いっぱいでいい人いっぱい。協力的で明るい。物事にしっかり取り組む人が多い。仲がいい。楽しい。やる時はやると思う。いじめがなく結構団結する。
マイナス部分
この頃だらけてきている。頭髪など生活面ができていない。授業中よく喋る。遅刻している人や寝ている人が多い。ふざけすぎるところがある。授業中ゴミをほかしに行く人がいる。物を壊しすぎ。メリハリがあまりない。幼い。自分勝手。団結力がない気がする。けじめがない。
 金曜日のLHRで緊急メッセージを発し、それぞれに書いてもらいました。1年全体の様子は5点が最も多く、可もなく不可もなく。でも、どちらかといえばいい点数の方が多かったです。プラス部分は、明るくて仲がよい。そしてやる時はやるという意見が多くありました。これはいいことです。反対にマイナス部分は、授業中の私語の多さを指摘している人が多くいました。特に最近だらけていると感じている人も多かったです。授業中の私語については教師の教え方にも問題があると厳しい指摘を書いている人もいました。1年生はいいところもいっぱいある、しかし、最近だらけているので明るく仲がいいのがマイナス方向に働いているようです。やる時はやる、いまこそ「やる時」です。あと1カ月余り、ラストスパートをかけましょう。

思いやりとやさしさを 5
 私はおじいちゃんとおばあちゃんと親戚が兵庫の明石に住んでいて、当時朝のニュースをみてすごく怖かった記憶がある。でも皆無事で家も風呂が壊れたぐらいで無事でした。昨日講演中のビデオで街が火の海になっていてまるで戦争のような、数時間前まできれいだったはずの街なのにって信じられない気持ちになった。家族を亡くした人もたくさんいるし、家をなくした人もたくさん。みんな学校に窮屈な思いをしながら暮らしていて、そこで差別も出てきて。助け合うべき時だのに、お互いを突き放すようなことをして最低と思った。もし自分が他国にいるときに災害にあって、避難場所でこんな差別をされたらイヤに決まっている。苦しいに決まっている。それなのに。もうアホかっていい感じ。そんな差別する暇があるんなら他のことに力をすごくべきですよ本当に。私は昨日の講演を聞いて、差別について考えされた。


第154号 2月8日

みんな頑張ったマラソン大会
 第22回マラソン大会、みんなよく頑張りました。6組は、
予定通り西田君が総合1位でゴールインしました。最初は2年のサッカー部の平野君がトップを走っていたのですが、教習所を過ぎた辺りでとらえ、男子の折返点で一気に抜き去り、後はブッチギリの独走でゴールしました。時間は1時間15分18秒、素晴らしいタイムでした。ゲバ評でも優勝候補の最右翼でプレッシャーがあったにも関わらず、優勝するのは高橋尚子みたいですね。そして、最後にゴールインしたのも6組の上西君でした。巨体を揺らせながら約20]をよく走り抜きました。途中から岩崎君が自転車で伴走してくれたり、最後は6組をはじめ多くの人に出迎えられて、かなりおいしい感動的なゴールインでした。その他も学年順位で、男子では、松田君が11位、中谷君が21位、浅井君が23位、小嶋君が24位。女子では、古村さんが12位、永渕さんが14位、野中さんが19位、田中さんが24位と堂々のベスト30入りをしました。その他の人もみんな大健闘でした。
 マラソンは自分との戦いだと言いましたが、歩きたいという誘惑に打ち勝ってよく完走しました。走っている間は苦しかっただろうが、走り終わってゴールインした時の充実感は格別の味だったと思います。みんないい顔をしていました。また、来年今年以上の感動を味わってください。

飛ぶ教室
 3連休の10日と11日、東稜高校の演劇部の公演があります。ヒトが死ぬとネコになる、死んでネコになったヒトがまたヒトに生まれ変わりたいと願う、というややこしいお話です。でも面白そうです。京都府代表として近畿大会に出場した演劇部の実力をご覧ください。石見さんも出演します。
 時間は12時30分開場、13時開演です。場所は家庭一般教室です。多数のご来場をお待ちしています。

思いやりとやさしさを 4
 阪神・淡路大震災は私たちにとって最も身近なことだった。けれどそれは今から7年前で、小学3年くらいだったから、そんな深く考えていなかったと思う。けれど成長していくたびにあの地震の恐ろしさわかってくるものだった。近藤さんの話は、自分が体験なさっての話だったから大変だったというのが改めて分かることができました。食糧が足りなくて、生徒会の人達が協力し合って声をかけ、弁当を分けていったとか、腐った物を除いて他ので雑炊をつくったというのを聞いて、今はすごくいい暮らしをしているんのだなと思いました。普段はそんなにまじめにしていない男の人をがリーダーシップをとったというのが「すごいな」と思いました。トイレの話もびっくりしたけれど感動しました。話を聞いて、普段もそうだけど、「人は協力し合って支え合っていかないと」と思えました。人と優しさはうれしい、自分も人にやさしくしようと思いました。「思いやりと優しさを」という言葉は大切にしていかないといけないものだと思いました。


第153号 2月6日

今日の言葉
「鳶が鷹を産む」
 「トビ」も「タカ」の仲間であるが、タカほど姿が美しくもなく、強くもなく、威厳もない。だから、鳶のような平凡な人が、鷹のような立派な子どもを生むことを言う。みんなの中に、鷹はあるのだろうか。親はそれを望んではいるのだが。
 
頑張れ、マラソン大会
 いよいよ明日、マラソン大会です。体育の時間で練習した成果をいかんなく発揮して下さい。難所は峠越えです。町中を抜けて炭山への路に入り、橋を何本か渡り、さらに上り坂が続き、ようやく峠です。峠ということは、一旦下り坂になりますが、帰りはまた峠まで上りが続きます。帰りの峠を越えると後は下りだけです。苦しいのは、行き峠までの上りです。マラソンは自分との戦いです。自分に負けずに最後まで歩かなければ、いいタイムでゴールできます。僕は、青緑のタクトで男子の先導をします。僕の後を走るのは西田君でしょうか?サッカー部でしょうか?野球部でしょうか?みんな頑張って下さい。
確認 登校時間 8時10分
    整列完了 8時35分

思いやりとやさしさを 3
 地震は突然降りかかる悪夢のようなもので、一瞬のうちに、人々の命や自然の命を奪ってしまいます。私は今日の講演によって、それを再確認しました。いつもなら何気なく通っている道が、授業や仕事が、そばにいる人がいなくなるかもしれないなんて、考えるだけで不安になってしまいます。でも神戸の人たちは気力を落とすばかりか、逆に自分たちから積極的に働きかけ、いろんな人と協力する姿を見たり、聞いたりして、「かわいそう」とか「大変そう」というよりも「頑張ってほしい」という気持ちでいっぱいでした。私にとって「学習」は自分を磨くための方法や時間であり、「勇気」はその人の本当の力をと思います。
 震災は同じ自然現象の台風や津波みたいに天気予報に出たりしないし、いつなるかわからない。今こうしているときも大きな地震が来るかもしれない。ここで大きな地震が起こってもおかしくない。そう思うと怖くなってきた。近藤さんの話を聞いて、もし自分がその震災の被害者だったら、そこに自分がいたとしたらと思った。近藤さんの話していた生徒たちはすごいと思った。生徒たちのボランティア活動のこととかを聞いて感動した。やっぱりそういうことがあると喧嘩したりとかもあるかもしれない。自分が生きるために弁当取り合うかもしれない。差別したかもしれない。本当にそこで、その状況になってみないと本当に自分が人に優しくできるか分からない。近藤さんの言っていた勇気は、また私の持っていた勇気じゃなかった。本当にもしかして、これからでもそんな事が起こるかもしれない。そんなことが起こったとしても、人への思いやりを忘れないでいたい。


第152号 2月5日

今日の言葉
「毒を食らわば皿まで」
 どうせ毒を食うなら皿までなめるぐらい徹底的に食えという意味。どうせ悪いことをするなら、徹底的に悪いことをしろ。そうすれば「毒をもって毒を制す」というように、却って悪意ことをしなくなるかもしれない。大きな賭ですが。
 
小泉内閣支持率急降下
 昨日の新聞では一斉に小泉内閣の支持率の急降下を報道していた。最高で90%近くあったのに50%前後と半分になっている。これは、田中真紀子外務大臣を更迭したことが大きく影響している。NGO問題で、吉本新喜劇のアホの坂田似の鈴木宗男議員と勝新太郎似の野上事務次官と田中大臣の誰がウソを言ったか言わなかったかでスッタモンダもめた末に、喧嘩両成敗ということで3人ともクビにしてしまった。真実は曖昧なままトカゲの尻尾を切るといういかにも古くさい日本的な解決方法に国民が怒ったのだ。で、得をしたのは鈴木議員の属する抵抗勢力である。僕は小泉首相を応援しているわけではないが、今回の事件で日本の信用がまたガタ落ちして、世界から見放されてしまうと日本の将来は目茶苦茶になる。その辺を考えずに自分の勢力の都合だけで動いているように見える政治家になんともやり切れないものを感じる。その分、これからの日本を背負って立つ君たちにしっかりしてほしいわけだが……。

思いやりとやさしさを 2
 私はいとこが神戸に住んでいます。地震が起こった日はとてもびっくりしたし、心配でした。団地の上の階に住んでいたので余計に心配しました。今日の講演を聞いて、いとこが無事でよかったと改めて思いました。今日の講演はとてもいい話でした。私は弁当は1人1個もらえない、腐っていたとか、電話が来た次の朝に弁当が届くということにとてもかわいそうだなぁと思いました。私が知らない間に、今日、近藤さんが話してくれたような大変な出来事があって、今さら遅いけど、手伝ってあげればよかったと思いました。困った時にはみんなで助け合うというようなことを、今日はいっぱい話してくれたように思います。そして自分だけのことを考えずに人のために何かをすることも大切だということも教えてもらったような気がします。近藤さんの話の中でできた高校生のように人ために何かしてあげるような人になりたいです。
 中学生だのにこんなにしっかりしていたんだと思った。中学生だけじゃなく避難してきた私たちもみんなで協力していろんな困難を乗り越えてきたと思う。それはすごくつらかっただろうと思いました。でももし自分がそんな立場になったら自分もそんなふうになるだろうかと思った。


第151号 2月4日

今日の言葉
「遠き慮り無ければ必ず近き憂いあり」
 将来のことをよく考えておかなかったら、必ず間近に心配事が起こるという意味。これは中国の有名な思想家である孔子の言葉です。簡単に言えば、「転ばぬ先の杖」です。大きな目標を持っている人は、目先の小さな問題に苦しむことはないでしょう。
 
さぁ、2月攻勢!
 いよいよ2月になりました。泣いても笑っても正味あと1カ月です。1年生の仕上げです。ところが最近、ダレている人が多い。勉強には集中しない、生活もルーズになっている。4月のあの初々しい気持ちはどこへ行ってしまったのでしょう。
 「有終の美」という言葉があります。「終わりよければすべてよし」という言葉もあります。あと1カ月間、初心に返ってやり直しませんか。当たり前のことを当たり前のようにしてみませんか。本来いい加減な担任ですが、ラストはできるだけきっちりやりたいと思っています。

思いやりとやさしさを 1
 A君の話がとても心に残っている。地震があるまでは悪いことばかりやっていたのに、地震が起こってからは、まるで別人のようになったという話がよかった。そして、お弁当をみんなにちゃんとあげようとした生徒の人の話も心に残った。そしておじいさんが孫を連れてきて助けてくれとお願いしたけど、お孫さんはすでに亡くなっていて、その回りの人がどうしようと悩んでいた話も心に残っている。さらに、生徒がこの時の体験をもとにした集まりなどの話も心に残っていた。このときの地震と、その時頑張っていた人たちのことを一生忘れないようにしようと思った。
 僕はこの講演を聞いて、自分が今何の災害も受けずに自由に生きていることは幸せだと思いました。修学旅行に行って帰ってくると両親が死んでいたなんて、そんな悲惨なことはこの世にあってはいけないと思いました。しかし、それでも必死に生きようとしている人はすごく尊敬するし、すごく応援したくなります。この大震災がもし京都で起こったなら、僕は生きているか分からないし、何で地震なんて起こるんだろうと思います。でもそれは自然の摂理なので、仕方がないことなのだろうと思います。
 近藤さんの話を聞いてびっくりした。あんなに、火事や死者が多いなんて知らなかった。私が住んでいるところもめちゃくちゃ揺れたのに震源地の近くに住んでいる人々の家は、もっと揺れていると思うと京都に住んでいてよかったと思いました。近藤サンが「目の前で友達が死んでい
く」と言っていた。もし私がその場にいたら耐えられないと思う。その場にいた人はその場面を一生忘れないと思いました。


第150号 1月31日

今日の言葉
「蟷螂の斧」
 「とうろうのおの」と読みます。蟷螂はカマキリ。カマキリが斧を振り上げるような形で大きな物に立ち向かう格好から、力の弱い者が強い者に対しても、歯が立たないと言う意味。かなり悔しい言葉です。「山椒は小粒でもぴりりと辛い」といきたいものです。
 
マクド値上げ?
 マクドナルドのマックバーガーが平日65円から、常時80円になりました。この値段変更はビミョウです。平日よく食べる人からすれば値上げですが、土日によく食べる人にとっては値下げになります。消費者がどうとらえるかの問題です。
 そもそも値段の変更の理由の1つは、円安という経済状況にあります。円安というのは現代社会でも習ったと思いますが、ドルに対して円が安くなって、輸入する時に今までより多くの費用がかかります。マクドは100%輸入牛肉なので、材料費が上がります。もう1つの原因は、狂牛死病で売り上げが落ちたことです。
 マクドの平日半額セールから、牛丼も半額になって値下げが進みましたが、そろそろ値下げブームもおしまいかもしれません。消費者にとってもつらいですが、値下げすることで利益が減ってリストラが多くなるのも困ります。経済というのはいろいろなことが絡み合って展開します。みんなも経済活動の真っ只中にいるのです。

かも川の怪獣 10
 そしてある日を境に、マスコミは一斉に怪獣批判に転じた。政府もやっとのことで事態の重大さに気づき出した。このままの方針を続ければ自分たちの政治生命が断たれると思い、慌てて自衛隊を派遣する法律を作った。自衛隊はアメリカから輸入したミサイルの威力を試すために怪獣を空爆したかった。しかし、地域住民から猛烈な反対があった。怪獣は人を食うが建物を破壊するわけではない。空爆が実施されれば自分たちの家に被害が出るかもしれない。完全な地域住民のエゴであるが、少数意見にも耳を貸すのが民主主義である。市長も攻撃を強行して少しでも被害が出れば、次期の選挙に影響すると思い、政府に攻撃の中止を嘆願した。その結果、妥協案として河原に何重にも鉄条網をめぐらすことになった。怪獣は夜中に現れて餌を物色していたが、餌がないことが分かると次第に姿を現さなくなった。やがて鉄条網も取り去られ、今は何事もなかったように人々が集うようになった。     (おしまい)


第149号 1月30日

今日の言葉
「桃李もの言わざれども下自ずから道をなす」
 桃李は桃やスモモのこと。桃や李はものを言うわけではないが、その花の美しさや果実の上手さのため、人々がその木の下を行き来して、自然に道ができる。同じように、優れた人物のもとには、何も言わなくても自然に人が集まってくる。そんな徳の高い人になりたいものです。                

あなたならどうする 2
 a「なんでホラーなの?あんなのどこが面白いのよ。」と答えた人は、攻撃的な人。自分の事だけを考えて,相手を無視して自分を押し通す傾向があります。。
 b「そ,そうね,ホラーも面白いかも……ね。きっと面白いよ……。」と答えた人は、受け身的な人。自分を抑えて相手を優先し,自分の事を後回しにする傾向があります。 c「ごめん。私,ホラー苦手なの。ちょっと泣けるラブ・ストーリーやってんだけど,よかったら,そっちはどうかなぁ。」と答えた人は、アサーティブ」な人。自分を大切にすると同時に,相手の事も配慮する鶏口があります。
 攻撃型は自己中で、自分はいいけれど人にストレスを与える。受身型は相手にとっては何でも言うことを聞いてくれるので都合がいいのですが、本人はストレスがたまって仕方がありません。アサーティブ型は自分も相手もストレスがたまりません。そんな対応をしたいものです。

かも川の怪獣 9
 観衆が増えた理由は好奇心もあるだろうが、その根底には、自分だけは大丈夫だという根拠のない自信、運命に対する無条件の信頼があった。たとえ隣に立っていた人が怪獣の餌食になろうが、次は自分の番かもしれないという危惧は一向に起きなかった。犠牲者の断末魔の悲鳴も、骨の砕ける音も、怪獣の口から滴る真っ赤な血も、まるでテレビを見ているような感じで見ていた。そのテレビも毎夜毎夜人間が怪獣に食い殺されるシーンを放映した。まさに、平和ボケ大国日本の象徴的な姿であった。
 そうした日本の姿に、近隣諸国から驚異と恐怖の反応が高まり、いつものことながら外圧によって、日本人は自分たちの異常さに気づき始めた。ようやく、現実に何が起こっているのか実感されるようになってきた。


第148号 1月29日

今日の言葉
「灯台もと暗し」
 灯台は岬の灯台ではなく、昔の照明具で、垂直に立った細い柱の先に、油を入れるお皿があって,その中に芯をいれてそれに火をともして灯にした。周囲は明るいが、灯台の下は暗い。身近なことについては、かえって気がつかないこと。
 
あなたならどうする 1
 友だちと映画を観ようということになって待ち合わせをしました。約束通りに会うことはできたのですが,何を観るかという所で,二人の意見が割れました。友だちはホラー映画が観たいと言いだしたのですが,あなたはラブ・ストーリーがいいと思っていました。その時,あなたはどう言いますか。
a.なんでホラーなの?あんなのどこが面白いのよ。趣味わるーい。絶対イヤッ。今日はせつなーくてあまーいラブ・ストーリーを観るって決めてきたの。ねぇ, 一緒に泣こうよ。
b.えっ,そうなの,ホラー好きなんだ……(絶句)… …ううん,何でもないよ。そ,そうね,ホラーも面白いかも……ね。きっと面白いよ……。
 c.ごめん。私,ホラー苦手なの。ゴメンっ!あっちの  映画館でさぁ,ちょっと泣けるラブ・ストーリーやっ  てんだけど,よかったら,そっちはどうかなぁ。
(種明かしは明日のエンカウンターで)

かも川の怪獣 8
 テレビ局は大スクープとしてすぐにでも放映したかった。しかし、上の方からストップがかかった。日本政府で圧力をかけたのである。政府はマスコミを利用して怪獣を神格化し、ゆくゆくは戦前の天皇と同じように国家元首にまつりあげ、独裁政治を確立しようと画策していたのである。政府は自分たちの利益のためには何百組のアベックが犠牲になろうが知ったことではなかった。それどころか、カメラのフィルムを没収し、撮影にかかわたスタッフを精神病院に放り込んだ。報道の自由は完全に奪われたのである。
 ところが、マスコミの中にもごく一握り良心的なジャーナリストもいるもので、政府が没収されないように隠し持っていたフィルムを放映してしまったのだ。政府の陰謀もこれまでかと思われた。
 ところが、国民の怪獣人気は衰えるどころか、一層の盛り上がりを見せた。かも川の河原の盛況は7時台から2時台へと移行した。


第147号 1月28日

今日の言葉
「天は自ら助くる者を助く」
 神は、他人の手を借りずに、自分で自分を助ける者を助けてくれると言う意味。他人の援助を期待するな、独立独歩でやれという戒めである。努力しないで神頼みに頼っている人は誰も救ってくれない。
 
LIFE R.P.G.の感想
▼楽しみながら、少し人生の勉強ができたと思います。これからの進路について考えていかなければならないなぁと思いました。
▼難しかったけど面白かった。みんなの人生が面白かった。途中で終わったけど、自分の人生の別れ道だし真面目に選んだ。
▼やり方がイマイチわからなかった。こんな簡単に人生が決まったらラクなのにナー。
▼最初は面白くないわと思っていたけど、後になってからはキャラメルが景品になってからはみんな必死でゴールを目指していた。思ってたよりよかった。
▼ビミョーにみんなで楽しくできた。
▼頑張っても休みばっかりなのでビミョーにムカついた。でも楽しかった。
▼面白かったけど、時々深刻になってきたり。
▼こんな人生になるのかなと思った。できればいい人生にしたいなぁ。
▼もし人生ゲームのような人生だったら、大変なことになる。

かも川の怪獣 7
 いなくなったアベックのそれぞれの家族からは捜索願いが出されるが、警察は本気で探す気もなく、放っておかれることが多かった。しかし、その数が百人を越えると、さすがに話題になった。しかし、ゴッド・ファーザーのいる神聖な河原で、そのような愛の行為をすることの方に非難の声が集まり、天罰であると片づけられた。まして、怪獣の仕業であるなど疑う者は誰一人としていなかった。
 しかし、真実が発覚する時が来た。あるテレビ局が怪獣の24時間ドキュメンタリー番組を作成するために、一晩中カメラを回し続けたのだ。ついに、カメラは怪獣の正体を捉えてしまった。スタッフは恐怖のあまり失禁し、金縛りにあったまま朝を迎えた。その時はすでに怪獣の姿はなく、いつも通り5組のアベックが消えていた。


第146号 1月24日

今日の言葉
「転石苔を生ぜず」
 転がる石には苔は生えない。絶えず転がって進歩しているものは古くならないと言う意味かと思っていたが、直ぐに商売を変えたり、住居を変えたりする人にはお金ができないと言う意味らしい。反対に、「石の上にも3年」と言って、どんな仕事や環境でも辛抱強くやっていればいいことがあるという諺もある。
 
僕の人生選択 3
 最初に赴任した高校は、当時はかなり荒れていて、1週間に1回は「教師をやめようか」なんて愚痴を言い合っていました。でも、たまにいいことがあると頑張ろうと言う気になりました。7年目の頃に、弟が突然結婚しました。兄貴としては焦りました。結婚をする気はあったのですが、なかなか縁がありませんでした。それから、近所の人の紹介で、お見合いを9回しました。色々な相手とお見合いする中で、女性を見る目を養いました。そして、最後は自力で今の妻を見つけて結婚しました。初めはアパートを借りて妻と2人の新婚生活でした。1年後に長男が誕生しました。アパートは2年で出て、僕の母親と3年間同居をしました。その間に長女が誕生しました。子どもは2人ほしいと思っていたので予定通りでした。しかも男と女の両方を授かりました。そして、地下鉄工事が始まり環境が悪くなったので、今の宇治の木幡に引っ越しました。そこで次女が誕生しました。子どもは2人と3人では全く違う世界です。予想外でしたが、結構楽しんでいます。末っ子が二十歳になる時にちょうど定年を迎える勘定になります。いろいろ波風もありましたが、まずまず幸せな人生を送ってきたのではないかと思っています。

かも川の怪獣 6
 見物客も報道関係者も去った真夜中の2時頃、あの騒ぎが嘘のように河原はひっそりと静まり返っていた。とはいっても、堤にはアベックが1メートルおきに等間隔に並び、愛を交換している。
 そんな彼らに忍び寄る巨大な影があった。7時に姿を消した怪獣が再び現れたのだ。怪獣はその巨体からは想像できない敏速さで、しかも静かさで、アベックの列に近寄る。アベックは2人の世界に没頭しているせいもあって、怪獣の接近には全く気がつかなかった。怪獣は女の顔や肉付きを検分し、気に入った女を毎夜5人ずつ連れ去った。残った男の方は怪獣の夜食になった。他のアベックは自分たちの世界に浸っているので、毎夜そんなことが起こっていることなどには気づくはずもない。


第145号 1月24日

今日の言葉
「伝家の宝刀」
 家に代々伝わる宝物としての名刀で、みだりに人前に持ち出すものではない。と言う意味から、とっておきの手段、最後の切り札。これを持っている人は強いですね。あなたの伝家の宝刀は何ですか。それをいつ抜きますか。
 
僕の人生選択 2
 家業の畳屋を継ぐか進学するか、全く悩みませんでした。というのは父親は一言も畳屋をしろとは言いませんでした。心の中では継いでほしいと思っていたのかもしれませんが、僕の意志を尊重してくれたのでしょう。感謝しています。で、工学部の建築学科を目指すべく理系を選択したのですが、次第に数学や理科ができないことがわかり、3年から文系に転向しました。家にお金が無かったので、大学に行くにしても家から通える国公立になります。京都大学や大阪大学には手が届かず、消去法で京都教育大学に合格しましたが、教師になろうという強い意志はありませんでした。でも教育実習など行く内に教師になろうと思いました。ところが、大学4年の時に父親が病死しました。どうしても働かなければならなくなり、京都府の教員採用試験を受けたのですが、不合格。そこで、1年間東宇治高校で講師をして、次の年にめでたく採用試験に合格し、晴れて八幡高校の国語の教師になることができました。これでようやくく一人前の社会人のスタートを切ることができました。

かも川の怪獣 5
 人は京都へ、かも川へと集まり、河原の周りには出店が軒を並べた。アベックだけでなく、流行に敏感なギャルや、ヒマを持て余している老人や、テレビゲームに飽きた子どもたちの数も増えていった。すると、怪獣も健全な(?)青少年に配慮したのか、時間帯を繰り上げて8時頃にも出現するようになった。河原に下りられない人々は三条大橋と四条大橋の上、さらに三条通りや四条通りにも溢れるようになった。そこで、京都府警はやむを得ず7時30分から8時30分までの1時間を歩行者天国にした。それでも混乱は解消せず、何を思ったのか、府議会は「18才未満は見物を禁じる」という条例を制定した。
 連日連夜、これだけを人が集まれば、スリやケンカが多発しても当然であるが、不思議なことにそんなトラブルは一件も発生しなかった。それは、怪獣の前ではそんなことをする気持ちが消え失せてしまうからである。怪獣はまさしく「神」のような存在であった。人々は「ジーザス」の名称を与えた。当然のごとく、怪獣を教祖と崇める新宗教「怪獣の科学」が起こり、怪獣に向かって土下座をする集団の輪が広がっていった。怪獣の雄叫びを翻訳したという怪しげな教典「怪獣の法」がベストセラーになった。京阪三条駅で御所の方を向いている高山彦九郎の像を怪獣の方に向けようとする愚か者も出てくる始末である。


第144号 1月23日

今日の言葉
「天衣無縫」
 「てんいむほう」と読みます。天衣は天女の衣服、無縫は、衣服に縫い目がないこと。天女の衣服には縫い目がないことから、自然に出来上がって人工的なところがないこと。もともとは文章について言ったが、飾り気がなく自然に振る舞う人物も言う。「テンネン」と言うことですね。
 
僕の人生選択 1
 今週のLHRは人生ゲームをします。といっても、タカラの「平成人生ゲーム」ではありません。あれより、もっと面白いので楽しみにして下さい。みんなが高校を卒業して老後を迎えるまで、どんな人生を選択しようとしているのか、シュミレーションしてみます。
 さて、僕の46年の人生を振り返ってみましょう。僕は畳屋の長男として生まれました。父親が家で仕事をしていて、母親が手伝って家にいて、父親の弟2人も一緒にしていたので、大家族でした。小さい時から父親の働く姿を見て育ちました。僕が細かいことまでこだわってしまうのは父親の職人気質の影響です。小学校は地元の市立粟田小学校、中学校も洛星を受けようかと血迷った時期も3カ月ありましたが、結局市立弥栄中学校。弥栄中学と当時京都市の中で3本の指に入る怖い学校でしたが、僕らの時は平和でした。そして、高校は付属高校受験して落ちて、府立洛東高校に入りました。小学校の頃は総理大臣になりたいとか夢のようなことを考えていましたが、中学校の頃から、父親の仕事の影響か建築家になりたいと思い始めました。そして、高校でも理系を選択しました。

かも川の怪獣 4
 こんな怪獣騒ぎをマスコミが放っておくはずがない。ワイドショーのテレビカメラがずらりと河原に並ぶ。夜の十一時前になるとテレビライトがかも川を光々と照らし、まるで真昼のような明るさである。さらにワイドショーから夜のゴールデンタイムに特集が組まれ、ついにはNHKの7時のニュースでも報道され、ニュースステーションのお調子者久米宏までがスタジオを出て実況したりもした。週刊誌も盛んに書き立てる。とうとうしまいには怪獣とアイドル歌手とのスキャンダルまででっち上げる始末である。怪獣の玩具やお菓子が急遽販売され飛ぶように売れた。怪獣の写真集や怪獣の鳴き声のCD、怪獣が書いたといういかがわしいエッセイ集までがベストセラーになった。こうした異常な怪獣ブームに、政治まで便乗しようとした。国会では怪獣保護の問題が真剣に審議され、人気の落ちた自民党では、怪獣を次期総理大臣にしようという声まで出る始末。社会学者は怪獣ブームを、単なる好奇心による一時的な流行でなく、真のスーパースターの誕生を望んでいた国民の欲求が一気に爆発した結果であると分析した。


第143号 1月22日

今日の言葉
「角をためて牛を殺す」
 牛の角の形が悪いのを直そうとして色々試みている内に牛を殺してしまう結果になる。小さなことにこだわって無理に正そうとすると、かえって大切な部分や全体がダメになってしまう。改革をするのでも、小さなことにこだわっているのでなく、大きな視点で行なわないといけない。

生活チェック
 3学期が始まって2週間立ちました。1年生も正味あと2カ月、1年生の仕上げの時期に入りました。本来ならば落ち着いた生活を送っているはずなのに、最近少し不安定です。昨日は、地下の男子トイレの一番奥の戸が破壊されていました。戸を支える柱の部分も壊されていて、ちょっとやそっとの力ではないようです。また、20本以上の吸殻が桟の所に捨ててありました。また、あと少しだというのに、進級を諦めてしまう人も出てきました。みなさんの学年は、東稜を受験したのに合格できなかった人がたいへん多い学年でした。せっかく入学して、せっかくここまで頑張ったのに、非常にもったいない気がします。また、学校に来ていても、勉強していない人も目立ちます。何かにつけて投げやりになっている人もいます。ここらで、もう一度自分を見つめなおしてください。

かも川の怪獣 3
 同時に、絹を裂くような女性の悲鳴の大合唱が沸き起こる。そして、彼氏の胸に飛び込む。アベックたちはその瞬間のためにだけ集まるといっても過言ではなかった。怪獣も自分の役割を知っているかのごとく、動物園のライオンよろしく、肩をいからせながら、かも川の中をのし歩き、ときどき岸に向かって、地の底から沸き上がるような声で吠える。その瞬間、人垣のなかにぽっかり空白ができる。その分、しわ寄せになった一部の人口密度が高くなり、恋人たちの密着度の密になる。そして沸き上がる悲鳴が怪獣の雄叫びをかき消す。という渦が、四条から三条へと移動していく
 この河原に集まるアベックのタイプには2つある。1つは、日頃肉体的な欲望に燃えながらも、小心者であるがためになかなか実行に移せないタイプ。もう1つは、何でも面白いものにすぐに飛びつくミーハータイプ。彼らにとっては怪獣は単なるファッションの一つにすぎない。どちらのタイプからも、怪獣は「愛の神」「失われた英雄」と呼ばれていた。
 


第142号 1月21日

今日の言葉
「朝令暮改」
 朝に命令したことを、夕方にはもう改めている。政治がたびたび変更されること。こんな政治家に任せていると国も危ないですね。政治だけでなく、直ぐに言うことの変わる偉そうな人って、いますよね。

サラリーマン金太郎
 僕が新年から見ているテレビ番組が「サラリーマン金太郎3」です。日曜夜9時から4チャンネルで放映しています。元暴走族のリーダーだった矢島金太郎という男が、建築会社に入って型破りのサラリーマンをするという設定です。主演は高橋克典です。
 サラリーマンというと、給料をもらった分だけ、上司から言われた仕事を忠実にこなす。あるいは、上司に気に入ってもらって、出世するというのがパターンらしいのですが、金太郎は曲がったことは大嫌いで、損得抜きで正しいと思ったことは、どんな障害があってもやり抜く。たとえ命を懸けてもやり抜く。これからは、「自分で考えて行動できる」サラリーマンが活躍する。そういうバイタリティーを見ていると胸がスカッとします。現実にはあり得ないとは分かっているのですが、あり得ないからこそ、見てしまうのかもしれません。あんなエネルギーがあったらなぁと思って。

かも川の怪獣 2
 これは、京阪電車が地下化される何年か前のお話です。
 三条から四条の河原も、この半年で寄りつくアベックもすっかりなくなった。かつてのアベックのメッカ、等間隔にずらりとカップルが並ぶという光景は遠い昔話のようである。そう、高校一年の教科書で習った羅生門のような寂れ方である。もっとも河原に下りようとしても回りには何重にも鉄柵が設けられ、高圧電流が流されているので近寄ることはできない。
 一年前、怪獣が出現した当時、河原のフィーバーぶりは凄まじかった。怪獣が現れる夜の十一時が近づいてくると、どこからともなく人が集まってくる。狭い河原は黒山の人だかりで立錐の余地もなく、ちょうど夏場なので高瀬川の流れの中にまで人が群れた。ジャスト十一時、この浅瀬の中のどこに潜んでいたかと思う巨体を大きくうねらせ、七色の水しぶきを舞いあげながら、夜空に競り昇るその姿は、「美しい」の一語でした。
 


第141号 1月19日

今日の言葉
「朝三暮四」
 中国の宋という国の狙公は猿をたくさん飼っていたが、餌に困って、猿に「ドングリを朝に3つ、夕方に4つやろう」と言ったところ猿が怒ったので、「朝に4つ夕方に3つやろう」と言うと猿は喜んだという故事から来ている。つまり、表面的には違っても内容は同じであること、あるいは、他人をうまく言いくるめてだますことを言う。こんな詐欺に引っかかるのは猿並だが、実際よくある話だ。           

百人一首大会、代表決まる
 昨日のLHRは百人一首大会のクラス予選を行ないました。熱戦の結果、次の人が代表権を勝ち取りました。
 以上9人の人は、来週25日に行なわれる決勝戦に6組代表として参加してもらいます。豪華賞品を用意する予定です。応援の人もたくさん見に行ってください。
 ただ、昨日は5人いなかったし、遠慮している人や、参加していない人も少しいて、ちょっと残念でした。

かも川の怪獣 1
 (今日より新連載。僕が20歳の時に書いた小説です。よろしく)
 みなさんは三条から七条の間の地上を、かも川に沿って京阪電車が走っていたのを知っていますか。車窓から見える桜並木はとても美しく、心地好い春の一時を提供してくれたものです。また、桜並木の向こうを走り抜ける電車を河原から眺めるのも春の風物詩の一つでした。それが、踏切が車の渋滞の原因になるという理由で、電車が地下に潜ることになりました。最終電車は気持ちの悪い鉄道マニアたちのカメラのフラッシュに迎えられ、その役割を終えました。おかげで、京都の春が一つ消えてしまいました。しかも、地下に潜ってすぐに大雨が降り、地下にかも川の水が逆流して、電車が運行不能になった時、みんな大笑いしました。そんなことも、もう忘れてしまったでしょう。そうです。人はすぐに忘れてしまいます。かも川に怪獣が出たという話も覚えている人は少ないかもしれません。これは、京阪電車が地下化される何年か前のお話です。
 


第140号 1月18日

今日の言葉
「知に働けば角が立つ
 知識だけで行動すると、他人と衝突する。夏目漱石の『草枕』の書き出しです。続きは、「情に棹させば流される」。知識だダメだといって、情がいいかというと、情ばかりだと世の中に流されてしまう。世間で生活するのは難しい。     

炸裂、崖っぷち中年パワー
 去年の大晦日、ぼくは涙を流して感動した。あのアントニオ猪木が「猪木祭」を紅白歌合戦にぶつけた。プロレスラー対K1ファイターの対抗戦というとんでもないイベントだ。1勝1敗4引き分けで迎えた大将戦、K1軍は現役ファイターのあのジェロム・レ・バンナ、猪木軍は安田忠夫である。安田は元小結孝の冨士。ギャンブルに手の出して借金が1億円、妻に逃げられた。プロレスラーに転向したのだが、巨体を生かせず負け続けていた。しかも、ジェロムの最初の対戦相手はプロレスのチャンピオンの藤田だったが、藤田が直前にアキレス腱を切ってしまったために急遽代役に立てられたのだ。試合前、別居中の大学生の娘に勝利を約束するというクサイ演出でなんとか盛り上げようとしていたが、誰もが100%ジェロムの勝利を確信していた。
 第1ラウンド、安田はジェロムのパンチに向かって突進していった。一発食えば即KO、下手をすれば死んでしまうかもしれない。断崖絶壁に追い込まれ、まさに命を懸けた安田の突進だった。そして、ジェロムを捕まえてグランドに持ち込んだ。その後、2人が上になったり下になったりしてもみ合ってゴングが鳴った。第2ラウンドも、安田の突進、そしてグランドへ。安田が上になって攻めている。でも、いつかひっくり返されて負けてしまうのだろうとまだ思っていた。ところが、安田はジェロムを逃がさず、ギブアップを奪って勝ったのだ。会場は狂喜乱舞した、僕もTVの前でガッツポーズを作ってしまった。安田は大学生の娘を肩車してリング内のコーナーポストに登って喜びを表現していた。
 同じ、中年の親父として、やればできるのだと言うことを教えてもらった気がした。猪木は引退試合で言った。「踏み出せばその一足が道となる。この道を行けばどうなるものか」。結果はどうなるかわからないが、何事もやってみなければ始まらない。それを実践したのが、安田の戦いだった。
 その後、リング上では、大晦日恒例、猪木の除夜の鐘108つのビンタが行なわれた。一人一人がリングに上がって猪木にほっぺたを張手で殴ってもらい、気合を入れるという奇妙なイベントで、21世紀の最初の年の瀬を締めくくっていた。
 


第139号 1月17日

今日の言葉
「旅は道連れ世は情」
 旅行は同行者がいるほうがいいし、世の中は人情があるほうがよい。何をするにしても、一人ではなく、互いに助け合ってするほうがいいという意味。

2002年ぼくの抱負
 今年の7月で47歳になります。年齢的に大きな区切りというわけではないのですが、人生の折返点も過ぎ、教師生活もあと14年。若い頃のように無理も利かなくなってきました。でも、体力的には下り坂なのですが、精神的には円熟味を増して来たのではないかと自分を慰めています。
 で、今年の抱負は「当たり前のことを、当たり前のようにする」です。当たり前の抱負のように聞こえますが、価値観が多様化している現代において、当たり前のことをとは何かが難しくなっています。人としてしてはいけないこと、しなくてはならないことが曖昧になって、何でもありになっています。基準は自分で決めるしかありません。でも、自己中になってはいけない。人の意見にも耳を傾けながら、自分が正しいと判断をしたことを、権謀術数(人を巧みにあざむきだますためのはかりごと)を用いずに相手に伝えていきたいと思っています。時には、みんなにとっても厳しくなることもありますが、よろしく。
 もう一つ、正月になると必ず書道の通信教育の宣伝があります。テレビでも谷啓がコマーシャルをしているし、新聞の広告も入ります。年賀状が来て、筆で書いた達筆を見ると、自分もやってみたいと思う人々の心理をついた巧妙な作戦です。しかも、1月2000円足らずで、初回は書道用具一式まで付いてくる。僕も思わずはがきを出しそうになりました。でも、2000円も出せば、本屋でいいテキストを買うことができる。書道用具も古いのがある。通信教育のいい点は、添削の〆切があるので嫌でも続けられることだ。でも、自分の意志さえ固ければ続けることができる。学校で足立先生に見てもらえることもできる。なんて考えて、早速、MOMOの旭屋へ自転車を飛ばしてテキストを買ってきました。そして、今日で10日間続いています。3日坊主は脱出しました。できれば、文化祭の時に出展するのを目標にしようかな。
 というわけで、新たな趣味を加えて、僕の2002年が始まっています。
 


第138号 1月16日

今日の言葉
「たで食う虫も好き好き」
 「たで」は植物で、とても辛い。辛いたでを食う虫も自分の好みで食べている。人も色々好みがあるということ。美人の女性が醜男の男性と結婚するというのもこの例えが当てはまるだろう。

2002年みんなの抱負 4
◇今までは気短やから、すぐ怒っていたけど、今年は、気長で平穏になる。自分は少し暗い所があるのでそれを直して明るく生きる。部活では本戦を目指して努力する。
□勉強に集中できる環境をつくりたい。自分のやりたい事、夢中になれる事を見つける。
■ナベをスポーツ・勉強ともに追い抜く!!レギュラーを維持する。勉強をがんばる。ナベと同じぐらい偉大な選手になる。ナベはとてもサッカーが上手だから僕ももっと頑張ってサッカーを上手くなる。!!ナベのキック力を見習う!!
△しんきゅうするゾォー!!
▲部活をガンバる!!何事にも努力するようにガンバる!!
◎今年は1を絶対取らないように勉強して2年生に上がれるように頑張る。

あれから7年
 7年前の明日、1月17日の未明5時17分、家が大きく揺れたのを覚えていますか。みんなは小学校3年生だったでしょうか、寝ていた人が多いと思いますが、びっくりして目が覚めたのではないでしょうか。神戸淡路大震災です。燃え上がる神戸の町や、道路に倒れたビル、途中でねじ切れてしまった高速道路の画像を鮮明に覚えています。京都であれだけ揺れたのですから、神戸での揺れ方は尋常ではなかったでしょう。一瞬の内に数千人の貴い人命が失われてしまいました。目の前で家族を失った人も多くいます。現在は、建物も多くは元に戻っています。復興に努力した人々の営為には感動するものがあります。
 しかしながら、まだ、住む所もない人も少なからず残っています。PTSDと呼ばれる心的外傷後ストレス障害に悩まされている人が多くいます。僕たちでも、少し揺れるとビクッとしますが、大震災を体験した人の ショックは僕たちの想像以上のものがあります。
 2月1日に震災時に神戸の中学校の校長として、被災者の援助にあたってこられた先生のお話を聞く予定です。天災は忘れた頃にやってくる、と言います。まだ忘れることはできない出来事ですが、このことを他山の石として、防災に備えたいものです。


第137号 1月15日

今日の言葉
「多士済々」
 「タシサイサイ」と読むのであって、「セイセイ」とは読まないので注意。多数の優れた人物が多くいて盛り上がっている。優れたという所を色々な個性といっても良い。こんな集団になると面白いですね。

2002年みんなの抱負 3
♯知を高める。
♭やりたいようにやれ。楽しく生きる。とりあえず赤点なしで頑張れ。
♪クラブと勉強を両方頑張りたい。
☆普通が1番幸せやし、普通の生活すること。特に高望みはせずに、2001年と同じ、普通の生活を送れたらそれでよい。そやし2002年の抱負は「普通」で。……「抱負」っていうんかわからんけど(悩)
★部活を日々一生懸命頑張り、充実したものにする!
健康に毎日を楽しく過ごす。
○自分を持つ!!!初心貫徹!!!部活を中途半端にやらない!!!
●今年こそ現社の成績をあげたい。去年はずっと伸び悩んでいたから、今年は本当に努力してテストの点数をあげたい。あと、できるかぎり欠席を無くしたい。
◆もっと明るく優しくなる!!!

初恋坂物語 〜あとがき〜
 いかがでしたか。今読み返しても恥ずかしい限りです。この続きが気になるでしょう。結局、彼女はOKをしてくれて1年半ほど付き合いました。しかし、自然消滅(?)の形で終焉を迎えることになりました。2、3年と同じクラスだっただけに、気まずい半年を過ごしました(のは僕だけでしょうか)。で、僕は現役で大学に合格し、彼女は浪人となりました。ところが驚くことが起こりました。次の年、彼女が同じ大学に入学してきて、同じ剣道部に入ったのです。大学4年間、高校時代のことを聞こう聞こうと思いながら、果たせずに卒義しました。風の噂では、彼女は野球部の男性と結婚したらしい。一度、電車の中で会ったことがあります。その時、彼女は僕が結婚したのを知って、一言「よかった」といいました。
 23年ぶりの同窓会、彼女が来ているか探しましたが、いませんでした。そして、配られた名簿には、彼女の欄に「物故」と書いてありました。ご冥福を祈ります。
 


第136号 1月10日

今日の言葉
「他山の石」
 別の山の石ころ。そんな石でも、自分の山でとれた宝石を磨くぐらいの役に立つと言う意味から、つまらぬ人間を見ていても、何か自分の修行の役に立つ。どんな人とのふれあいでも、得るものはあります。まして、素晴らしい人との出会いは宝物です。

2002年みんなの抱負 2
□今年は勉強もクラブも自分で納得のゆく成績を残せるように頑張る。
■精神的に強くなって、好きなことだけやっていたい。もう1回近畿大会に行ってやる!!
△勉強で1とらへんように努力する。何でもプラス思考でいく。部活を続けるように頑張る。
▲部内リーグ優勝する。エースになる。その前に成績で1を絶対とらない。赤点も絶対にとらない。絶対に2年になる!
▽成績が上がるように頑張る。部活をしっかりやる。
※結果よりも過程を大事する。
M2002年は勉強をもちょっとがんばる。
N絶対、一日一善。進級する。
S一つ一つ色々なことにがんばるようにする。
T勉強と部活を両立する。
U勉強とクラブを両立させる。
V何事も一生懸命になる。
Wブリッツボールで優勝する。(リーグ戦・トーナメント戦)

初恋坂物語 〜17〜
 「初恋坂」にもまた桜が咲く季節になった。今日は新学期、2年のクラス発表の日である。コージは内心ユーコと同じクラスになれたらいいが、そんな上手い話はないだろうと半ばあきらめていた。クラス発表の掲示板の回りには大きな人垣ができていた。コージはゆっくりと人垣の中に入っていった。────2年7組38番ミシマコージ、2年7組15番カワイユーコ────。あった。同じクラスだ。コージは込み上げてくる嬉しさを必死で抑えようとしたが顔の笑みは消えない。人込みをかき分けて出てきた所にユーコが立っていた。二人は顔を見合わせてニッコリした。
 始まりがあれば終わりがある。「初恋坂」もいつか「失恋坂」になるだろう。登り坂も登りきれば下り坂になる。今までのコージはいつもそれを恐れていた。しかし、今は、たとえ終わりが来ようとも、今をしっかり生きよう、そう考えることにした。(完)
 


第135号 1月9日

今日の言葉
「泰然自若」
 「たいぜんじじゃく」と読む。ゆったりとして、平気で少しも変わらない様子。肝の据わった大物は、少しのことに動揺せず、慌てず落ち着いて、その解決に取り組む。そんな人間になりたいものです。

2002年みんなの抱負 1
☆今年は、優しい人になる!自分と合わない性格の人でも、ちゃんと受け止めれる人になりたい。それと人を頼らない!自分で何でもできるようにする。
※気充実した1年にする。悔いの残らない1年。
♯今年は1番やりたいことを見つけたい。成績が上がるように勉強がんばる!!
★進級する。
○ギターをうまくなる。成績を上げる。
●毎年そうなんだけど、部活を、勉強ともに努力していきたい。あと、4月になると新入生が入ってき、私は先輩となるので、だらだらした先輩じゃなく、しっかりとした先輩になっていきたい。
◎今年の目標は、癒し系キャラになることや!とにかく癒し系キャラになるし!6組の中の唯一の癒し系キャラになるしな!長谷川まりちゃんを超える癒し系キャラになるんでよろしく!
◇日常生活を大切にする。
◆人の気持ちのわかる優しい人になる。何事も中途半端に終わらせない。

初恋坂物語 〜16〜
 「びっくりした?」
 コージの口から出た言葉がこれであった。
 「うん、でも、嬉しかった」
 嬉しい───確かに彼女はそう言った。ということは、次に出る言葉は───コージの頭の中は至福の光に満ち始めた。
 「そんなら……」
 残りの1%の不安が後の部分を言葉にしなかった。
 「私でよかったら。友だちになってくれる?」
 もちろんだ。コージは思わず踊り出しそうになるのを抑えるのに苦労した。「ああ」、というのが精一杯だった。
 ミシマコージ、16歳。中学校までは女の子とは全く無縁だった男。
 コージは今までより一本はやい電車で通学するようになった。駅を降りるとユーコが待っている。二人並んで「初恋坂」を登る。二人の間にはいつも30センチの距離がある。話はとりとめもない話。昨日のテレビの話、クラスであった話。ボツリボツリと話す。沈黙の時間の方が長い。そして、ゆっくりと歩く。友だちが自転車で二人を追い抜いていく時に声をかけてくれる。コージはいつも軽く右手を挙げて応える。


第134号 1月8日

今日の言葉
「一年の計は元旦にあり」
 その年1年の計画は、元旦の日に日に立てるものである。年が改まると気分も新しくなる。その清新な気持ちで一年間の目標を持ってスタートする。

あけましておめでとうございます
 みなさん、新年明けましておめでとうございます。
 冬休みはいかがお過ごしでしたか。
 正月はいかがでした。初詣は行きましたか。
 実は、僕は「おめでとう」と言ってはいけないのです。というのは、年末に祖母が亡くなりました。祖母は、母と二人で暮らしていたのですが、23日の夜に、風呂の中でくも膜下出血を起こしました。救急車で病院に運ばれましたが、すでに死んでいました。明治43年生まれの91歳なので天寿を全うしたと言えるでしょう。葬儀には孫が11人、ひ孫が17人揃いました。祖父が亡くなってから20年ほど、子どもの家を転々と世話になっていました。年が行くとわがままになるので、どこの家でもトラブルを起こしていたらしいです。でも、最後は、本人もあまり苦しまず、周りの人にも世話を焼かせず、多くの人たちに見守られながらだったので、幸せな人生だったといえます。
 生きている時は、人間ってなかなか死なないものだなぁと思っていましたが、死ぬ時は一瞬です。「死」というものについて考えた年末でした。そして3000円分買った年末ジャンボ宝くじで3300円当たりました。小吉というところでしょうか。
 年が明けて、例年通り、1日は近所の神社に初詣。2日は僕の実家へ年始。3日は妻の実家へ年始。夕方から高校時代の友人4人と新年会。一人は結婚して3人の父親で現在京都工芸繊維大学の助教授、一人は独身で塾の先生、一人は独身で東京で設計の仕事をしています。みんなバラバラで、話も取り留めないのですが、この行事は十数年続いています。やっぱり高校時代の友人は人生の友になります4日は家でのんびり読書をして、5日から学校へ来て3学期の準備をしています。そうそう、今年は毎晩子どもたちと百人一首のカルタ取りをしていました。中一と小4、時々負けそうになります。
 というわけで、2002年がスタートしました。とりあえず、3月まで、今年もよろしくお願いします。


第133号 12月20日

2学期成績分布表
 1学期の6組の「1」はみんなでたったの9個しかありませんでした。ところが、2学期は、なんと38個、4倍増です。さらに、「1」が11単位以上ある人は6人もいます。原因は明らかです。2学期の6組は、だる〜〜い雰囲気が漂っていました。授業中も家庭でも、勉強しようという気持ちがあまり見られませんでした。今がよければそれでいい、できるだけ楽な方へ流れようということが多くありました。いつもガサガサしていて落ち着かない。けじめが付くのか付かないのかわからない。イライラすることが多くありました。
 でも、欠席は少ないし、掃除をさぼる人もいない。結構仲もいいし、やる時はやる。一人一人話していると素直でいい子です。10回イライラしても、1回いいことがあると、10回のイライラが吹っ飛んでしまうから不思議でした。
 人間というのは、1本の「線」の上を生きているのでなく、ある程度の幅を持った「帯」の中で、揺れながら生きているのだと思います。楽な方へ揺れることもあるし、厳しい方へ揺れることもあります。それをコントロールできる人間になってほしいと願っています。それをサポートするのが担任の仕事だと思っています。ほめる時はほめ、叱る時は叱る、それが上手くできたかというと僕自身が反省しなければならないこともあったと振り返っています。
 とはいえ、最後はみなさん自身の問題です。自分はどんな人間になりたいのか、そのために何をしなければならないのか。ありふれた言い方ですが「自覚」してもらうことが必要です。そういうことを考えながら、2学期を振り返ってみて下さい。
 では、よいお年を。1月8日、元気に新年の挨拶をしましょう。
 


第132号 12月19日

今日の言葉
「大山鳴動して鼠一匹」
 大きな山が地鳴りを起こして振動して、天変地異の前触れかと思ったが、山からでてきたのは鼠が一匹だけだったという意味。大騒ぎした割りには、きわめて小さな成果しか得られなかった場合のたとえに用います。かな?       

ジングルベル&ハッピーニューイヤー
 冬休みは、クリスマスとお正月があります。どちらも子どもにとっては楽しいイベントです。でも、大人にとっては出費のかさむ時期で、頭が痛いです。うちの小学4年と保育園の娘はまだサンタクロースの存在を信じています。中1の長男も去年担任の先生から知らされるまでは信じていたようです。親は子どもの夢を壊さないように、子どもが寝静まった枕元に、子どもの書いたメッセージと交換にプレゼントを置きます。
 渡すお年玉は、うちの子どもも親戚の子どもも、一律千円と決めています。でもおじいちゃんやおばあちゃんから貰うので合計はかなり高額になります。みんなの収入はいくらぐらいになるのでしょうか。

初恋坂物語 〜15〜
もうしばらく、様子を見てみるか。いや、こんな話を女の子の方から切り出させるのは男らしくない。ここは、思い切って自分から切り出すしかない。コージは頭に全身の血が逆流したように感じた。
 「このまえは、手紙、ごめんね」
 なぜ、謝るのか。コージは自分で自分が情けなくなり、さらに血が頭に逆上した。
 「で、返事は、どう」
 ついに、切り出してしまった。
 「びっくりしたわ」
 ユーコが話し始めた。コージは全身の神経を耳に集めた。だが、それとは裏腹に誰かに見られると照れ臭いと思ったからか、足は歩く速度を速めていた。頭の中は次に何を話そうか、話の展開があれこれと駆け巡っていたが、どれもこれもとりとめのないものばかりであった。もしかしたら、OKなのかもしれない。コージの中では期待が膨らんでいった。しかし、そんな幸福に慣れていないコージはそれを確かめるのが怖かった。できればこのまま永遠に時が止まってくれればいいと思った。時間がとてつもなく長いもの感じられた。しかし、初恋坂を下り終わったところまで来てしまった。
 


第131号 12月18日

今日の言葉
「大器晩成」
 大きな才能や大人物は、若い時はパッとしないが、年をとるに連れて、その才能が発揮されて大人物になる。みんなも今は発揮されない才能が、これから開花するかもしれません。そう信じましょう。

変わる大学
 昨日の朝刊に、大学改革の記事がトップで載っていました。今までの大学は専門教育を重視していたが、これからは幅広い教養教育をする「教養教育重点大学」を新たに設置するというものです。急激な社会の変化に対応できる人材を育成するために、理系とか文系とかの枠にとらわれず、両方に共通する知識や思考力を付けることを目的にしていますが、現在の大学は90分授業だが、集中できないので50分にするなど、易しい大学を作るというもの。一方、トップ30として世界に通用する専門教育を目指す大学も作る。2009年には大学全入時代が来ると言われていますが、大学も2極分化の傾向にあると思えます。

初恋坂物語 〜14〜
 飲み物がなくなり誰かが買い出しに行くことになった。コージは重苦しい雰囲気から逃れるためにその役を引き受けた。初恋坂をくだるコージの腕を後ろからつかむ手があった。ユーコだった
 「ミシマ君、私も一緒に行く」
 コージの頭の中は混乱していた。何をすればいいのか、何を話せばいいのか。コージは速度を緩めずにしばらくは無言で歩いた。
 「ミシマ君、怒ってるの」
 「いや、べつに」
 「よかった」
 何も言わずに歩いている自分が怒っているように見えるのだろう。何か言わなければ。コージが聞きたいことは決まっている。しかし、いきなりその話をするのはぶっきらぼうだ。ユーコの様子からイエスかノーかを感じとってからでなければ怖くて切り出せない。でも、ここにユーコがいるということは明らかに自分の後を追ってきたのだ。何のために。わざわざノーと言うのにか。いや、それなら何事もなかったようにすまそうとするはずではないか。いや、きっぱりと断るためかもしれない。そうだとすれば、よっぽど嫌われていることになる。い。そうだとすれば、よっ
 


第130号 12月17日

今日の言葉
「その手は桑名の焼きはまぐり」
 その手、計略には引っかからないと言う意味。桑名は三重県の地名で、「食わぬ」と掛けた地口というシャレ。「着た切り雀」「恐れ入谷の鬼子母神」「そうで有馬の水天宮」というのもある。

冬休みの過ごし方
 もういくつ寝ると冬休み。冬休みには何をしますか。部活で忙しい人もいるでしょう。アルバイトをする人もいるでしょう。夏休みほど長くないですが、20日足らずの休み。ゆっくりと普段できないことをしてみてはどうでしょう。
 僕はゆっくり本を読みたいです。今は高杉良という作家の本にはまっています。彼の書くのは経済小説です。実際にあった話をモデルにして書いているので、現実と比べながら読むと非常に面白いです。反面、とても恐ろしいものを感じます。人間の欲望が透けて見えます。

初恋坂物語 〜13〜
 道場に入るとまだ彼女の姿は見えない。ひょっとして今日は来ないのかもしれない。風邪でもひいたのだろうか。いや、来ないということが僕への返事なのかもしれない。考え始めるとキリがなかったが、その時胴着に着替えたユーコが見えた。コージは逃げるようにして更衣室に入った。練習中はできるだけ平静を保った。基本稽古でユーコを相手をする時も邪念を捨てて剣道に集中しようと努めた。
 練習が終わり、教室を借りて新年会が始まった。一人一人皆の前で今年の目標を大声で言うのが剣道部の伝統であった。コージも言ったが自分で何を言ったか覚えていない。ユーコの抱負もありきたりのものだった。その後ゲームをしたり歌を歌ったり、宴は進んでいった。
 飲み物がなくなり誰かが買い出しに行くことになった。コージは重苦しい雰囲気から逃れるためにその役を引き受けた。初恋坂をくだるコージの腕を後ろからつかむ手があった。ユーコだった
 道場に入るとまだ彼女の姿は見えない。ひょっとして今日は来ないのかもしれない。風邪でもひいたのだろうか。いや、来ないということが僕への返事なのかもしれない。考え始めるとキリがなかったが、その時胴着に着替えたユーコが見えた。コージは逃げるようにして更衣室に入った。練習中はできるだけ平静を保った。基本稽古でユーコを相手をする時も邪念を捨てて剣道に集中しようと努めた。
 練習が終わり、教室を借りて新年会が始まった。一人一人皆の前で今年の目標を大声で言うのが剣道部の伝統であった。コージも言ったが自分で何を言ったか覚えていない。ユーコの抱負もありきたりのものだった。その後ゲームをしたり歌を歌ったり、宴は進んでいった。
 


第129号  12月15日 

今日の言葉
「袖触り合う他生の縁」
 「多少」ではなく、「他生」です。道で知らない人とすれ違うような関係でも、前の世から定められた運命に従っているという、仏教の考え方。だから、どんな縁でも大切にしよう。まして、同じクラスになったのだから。

頑張れ、NPB
 阪神タイガースの監督に星野氏が就任しそうな様相です。サッチーが脱税で逮捕されたので野村監督も辞任したのですが、2年連続で最下位、あと1年契約が残っていたが、阪神にとっても禍転じて福となるです。スター選手がいないだけに、監督で客を集めようとする、大阪商人の考えそうなことです。阪神の選手にID野球は頭脳が付いていかなかったのかもしれません。しかし、星野監督の熱血野球に付いて行ける根性はあるのでしょうか。
 イチローが大リーグへ行ってしまい、ミスタープロ野球長島が監督を辞めてしまい、来年はサッカーのワールドカップ。日本プロ野球にとっては、試練の時。僕は阪神が大嫌いですが、セリーグだけでなく、日本プロ野球のことを思えばいいことだと思います。弱い阪神にも頑張ってもらわないと、盛り上がりません。来年の開幕を楽しみに、今日もプレステ2で『プロ野球JAPAN2001』をしています。

初恋坂物語 〜12〜
 コージは楽しい空想に努めた。来年(正確に言えば再来年)の初詣はユーコと二人で行けるかもしれない。大晦日の夜から八坂神社のおけら参りに行くのは無理かもしれないが、元旦の日に平安神宮ぐらいは行けるだろう。お賽銭をあげて柏手をうって二人で願をかける。露店で綿菓子を二本買って二人で一本ずつ食べる。記念に二人の名前の彫金でも買おう。空想が次から次へと膨らんでいった時、除夜の鐘が遠くから聞こえてきた。
 運命の1月7日が来た。
 防具を担いで初恋坂をのぼるコージの心中は複雑だった。もし、今ユーコに会ったらどうしよう。いくらなんでも朝っぱらから返事は聞けないだろう。軽い挨拶程度で済ませるか。いや、一刻でも早く返事が聞きたい。練習が終わるまで待っていれば発狂してしまうかもしれない。しかし、もしNOだとしたらどうしよう。怖い、まだ心の準備ができていない。
 


第128号 12月14日

今日の言葉
「善人なおもちて往生をとぐ」
 親鸞という偉いお坊さんの言葉。往生とは、死んで極楽へ行くこと。善人でさえ死んで極楽へ行けるのだから、まして、悪人が極楽へ行けないわけがない。普通、逆だろう。でも親鸞は、善人は仏の力にすがらなくても極楽に行けるのだから、まして悪人は悪いことをして仏の力にすがるから極楽へ行けて当然だと考えた。なんか善人が損したみたいな感じがする。                        
   早寝早起き
 昨日の夜は9時に寝た。この一週間は、採点やら授業の準備で毎晩寝るのが12時を過ぎていて、体調がよくなかった。昔は、といっても5、6年前は、1時や2時まで起きていても大丈夫だったが、この1、2年でめっきり体力が落ちた。早く寝ると、目覚めるのも早い。昨日は気がつけば7時30分だったので、慌てて朝食を食べてバイクで学校へ来ました。今日は、6時半には目が覚めて、犬の散歩をして、ゆっくり朝食を食べながら、新聞を読んで、その上、少し読書してから学校へ来ました。気分も爽快です。
 早寝早起きは、健康の基本です。僕の場合は、早飯早ぐそ早風呂。ご飯を食べるのも目茶苦茶はやい。味わって食べていない。朝食が終わるとすぐにトイレへ行く。風呂も烏の行水であっと言う間に上がる。これは、せっかちな性格のせいでしょうか。

初恋坂物語 〜11〜
 あと30分で新しい年を迎えようとしている。コージは日記の前に座っていた。日記に書くことはたくさんある。しかし、筆は遅々として進まなかった。手紙を出した時は、希望しかなかった。だが、時間がたつにつれて希望よりも不安、もっと正確に言えば後悔の念が強くなってきた。コージは石橋を叩いてもなお渡るかどうか考え込んでしまうという慎重な性格である。手紙を出したのも恐らくユーコがOKをしてくれるだろうと判断したからだ。それは、クラブ中のユーコの態度や学校の行き帰りに何度か話した感じからそう思ったのである。いや、思い込んでいたのである。恋は盲目と言うが、コージの頭は希望的観測で一杯になっていた。それが、時間がたち、冷静さを取り戻すにつれて、ユーコがNOと言うのではないかという不安が強くなり、今は、断られるに決まっているとまで思い込むようになっていた。しかし、賽(サイ)は投げられたのである。後悔しても始まらない。手紙はすでにユーコの手元に届けられているのだ。
 


第127号 12月13日

今日の言葉
「急いてはことをし損じる」
 あまり早く仕事をすると、失敗してしまう。成功を焦ってはいけない。冷静に確実にものごとを運んでいくことが大切です。

たたみ
 うちの父親は畳屋でした。僕も小さい時から手伝っていました。あの新しい畳の匂いは何とも言えないですね。みんなの家には畳の部屋はあるでしょうか。最近畳替えをしたことがあるでしょうか。
 畳は床という藁で作った台の上にイグサで作った「おもて」というゴザを張り付けます。そのイグサの大部分は中国から輸入されます。中国産のイグサは日本で作ったイグサの3分の1でできます。当然消費者は安いものを求めます。日本のイグサは売れなくなります。イグサを作っていた農家は生活に困ります。そこで、日本の政府は、中国からの輸入を抑えるために、輸入品に対して普通の倍の税金、関税をかけます。されをセーフガードといいます。セーフガードはイグサだけでなく、干し椎茸やネギにもかけられました。中国も黙っていません。携帯電話や自動車やクーラーに倍の関税をかけてきました。
 イグサを守るか、携帯電話を守るか。もう一つは、消費者が高くても日本で作ったものを買って農家を守るか、安いものを買って日本の農家を見殺しにするか。または、日本の農家が新しい道を探すのか。サラリーマンだけでなく、日本中が選択を迫られている、大変な時代に僕たちは生きているのです。

初恋坂物語 〜10〜
 店員や他の客の目線が気になってしかたがない。誰もが自分がこんな所に立っているのを場違いだという奇異の目で見ているのではないか、そんな気がしてならなかった。何度買わずに帰ろうかと思ったことか。でも、勇気をふりしぼって、森の中の屋根に雪が降り積もった小さな家に天使が2人舞い降りている絵の描かれたクリスマスカードを買った。
 その夜、コージは机の前で考え込んでいた。自分の気持ちをクリスマスカードに託してユーコ伝えよう、それは素晴らしい思いつきであった。しかし、いざ書くとなるとなんて書けばいいのか、わからなかった。自分の気持ちを長々と説明するのは教科書みたいで変だし、歯の浮くような言葉は自分には滑稽だし。3時間迷いに迷った挙げ句、単刀直入に「僕とつきあってくれませんか。返事は1月7日の新年会で聞かせてください」とだけ書いた。ユーコの親に見られてはマズイと思って、差出人の自分の名前は書かなかった。考えてみれば、差出人の書いてない手紙ほど怪しいものはないのだが。コージはこっそり家を出て、ポストに投函した。その夜、コージはなかなか寝つけなかった。
 


第126号 12月12日

今日の言葉
「精神一到何事かならざらん」
 精神を一度集中させれば、何事ができないことがあろうか、いやない。そうですね、漢文の反語です。一心不乱に努力をすれば、あらゆることが完成することができる。どんなことでも、一生懸命にチャレンジしてみることが必要である。

お父さんの悲しみ
 先週の「人間ドキュメント」という番組。53歳の、英会話教材販売の仕事をしていた男性がリストラされた。彼は、会社でも社長の右腕として200人の社員の先頭に立ってバリバリ働いていた。ところが、会社の業績が伸びず、給料の高いこの人がリストラされたのだ。年収は1200万円あった。かなりの高収入だった。失業保険は半年しかでないので、再就職活動を開始した。虎吉という名前なので、名刺に可愛いトラのイラストを入れたりした。ハローワークへ行き、コンピューターで仕事を検索した。年収を半分の600万円、53歳と入力しても、該当する仕事は0であった。さらに100万円下げると、ようやく3件出てきたが、今までの経験が全く生きない仕事であった。ようやく見つけた古銭販売の仕事。従業員は9人である。それでも希望者は9人もいる。いきなり、電話の応対試験、社長面接。自分の意見を言うが相手にされない。不合格だった。今までの販売の経験は全く評価されなかった。年齢が大きな障害になっている。家計は、奥さんのパートと短大を卒業した娘さんの援助で立てている。その男性が、家族の前で言った。「お父さんの威厳て、全くないね」。人ごとと思えず、思わず涙が出た。もし、僕が首になったらどうなるのだろう。背筋に寒けが走った。その男性は言っていた。50歳になって仕事を探すのは、砂漠で宝物を探すようなものだ」。

初恋坂物語 〜9〜
 終業式の日、コージは普段どおり友達と帰った。この前のような惨めな思いをしたくなかった。運良くユーコと一緒になる機会があればと祈ったが、神はコージに味方してくれなかった。電車に乗って友達と話していても、後悔の念でいっぱいだった。このまま年を越すのか。ユーコに会えない2週間、正月もコージにとって憂鬱なものになりそうだった。その時、コージの頭に閃いたものがあった。コージは1分前とは打って変わって楽しい空想でいっぱいになった。
 コージはデパートのカードの売り場に立っていた。こんなものを買ったことのないコージにとって、こんな所に立っていることはとても落ち着かないことだった。店内はクリスマス一色。樅の木のクリスマスツリーと赤いサンタクロースの人形がいたる所に置いてあり、ジングルベルの音楽が一日中流れている。
 


第125号 12月11日

今日の言葉
「晴耕雨読」
 晴れた日には外に出て田畑を耕し、雨の日には家の中で読書をする。自然の中の自由な生活です。老後の理想の生活とされていますが、コンビニやレンタルビデオ店のない生活って、耐えられるだろうか。それに、そんな豊かな生活ってこれからできるのだろうか。

敬宮愛子
問1 上の単語を読みなさい。
問2 上の人物は誰か。
問3 上の人物は天皇になれるか。
 「としのみやあいこ」と読みます。皇太子と雅子さん(皇室の人には苗字がない)の間に生まれた女の子です。中国の古典「孟子」の「敬天愛人」を出典にしています。「天は他人も自分も等しく愛するから、自分を愛する気持ちで人を愛することが大切」「仁者は人を愛し、礼を修める者は人を敬うものである」などの意味があります。「人を愛し、愛され、人を敬い、敬われる」ことを願って名付けられました。みんなの名前も、親の思いが込められているはずです。一度聞いてみて下さい。
 ところで、問3の答えですが、今のところは天皇になれません。「皇室典範」という天皇に関する法律で、男子しか天皇になれないとされています。しかし、「春過ぎて夏来にけらし」の持統天皇は女帝です。男子しか天皇になれないとされたのは,明治以降です。この法律に従えば、次の天皇は皇太子で、その次は皇太子の弟で、その次が遠い親戚になってしまうのです。38歳になった雅子さんに次は男子を生むというのもプレッシャーです。

初恋坂物語 〜8〜
 そして、冬休みが近づいてきた。冬休みになれば、授業もクラブもなくなり、ユーコと会えなくなる。コージは何とかしなくてはと思い始めた。
 2学期の期末考査も最終日、試験中もユーコのことが頭から離れない。やっと試験が終わって明日から試験休み、そして終業式で、冬休みに入る。クラブも今日のミーティングで終わり。ユーコに会えるのは今日と終業式の日だけだ。
 クラブのミーティングでは1月4日に稽古始めの朝練習をして、その後新年会をすることが決まった。しかし、コージは上の空で、いつユーコに自分の気持ちを伝えればよいのか、そればかり考えていた。クラブが終わって、帰りにユーコと一緒になろうと校門の前に立っていた。友達が通りかかると見つからないように植え込みの影に隠れたり、自分でも一体何をしているのかと思った。ようやく、ユーコが現れた。ところが、ユーコは友達と一緒だった。まさか声をかけるわけにもいかず、ユーコの後ろ姿を見送るコージだった。
 


第124号 12月10日

今日の言葉
「好きこそものの上手なれ」
 好きであることは、その好きな物事が上達する最大の武器である。たとえ、好きなことが今は人よりできなくても、好きで一生懸命勉強したり練習したりすると、かならず上達する。大切なことは、物事を好きになる好奇心を持つことです。          

北条時宗
 僕は余りTVを、特にドラマを見ないのだが、NHKの大河ドラマ『北条時宗』は1年間見続けた。その『北条時宗』が昨日最終回だった。
 北条時宗は、鎌倉時代の執権であった。鎌倉時代は、武士の時代で、将軍はいたのだが、形だけになっていて、政治の主導権は執権が握っていた。今で言えば、総理大臣小泉純一郎のようなポストだ。時宗は、なんとみんなとほぼ同じ18歳で執権になった。平和な時代でも18歳で国の最高権力者になるのは責任が重いのに、時宗の在職中には、元寇で中国の元が二度にわたって日本を攻めてきた。国内のゴタゴタは処理しなければならないし、外国と、しかも日本の何百倍も大きな国と戦わなければならなかったり、苦労は並大抵ではなかった。色々な意見があり、勢力争いがある中で、国の存亡を自分自身の判断で決めなければならない。一方の意見を聞けば、もう一方が不満を持つ。あるいは、みんなが反対しても、国のためになると思えば決断しなければならない。人の上に立つ人は、大変である。命を削らなければ務まらない。時宗は34歳の若さで死んでいく。自分の命と引き換えに、日本を守ったのだ。こんな人、今の世の中にいるだろうか。

初恋坂物語 〜7〜

 同級生でヤスムラという男がいる。この男はコージと正反対で、女の子には積極的であった。中学時代から女の子と付き合っていて、しかも相手が3ケ月ごとに変わるという、コージから見れば、ナンパな、でも羨ましい男であった。ヤスムラもコージと同じ中学校で同じ剣道部だった。そして、高校でも同じ剣道部だった。ヤスムラは地稽古になると進んで女の子と練習をする。当然、ユーコと気軽に練習をする。コージは地稽古の時間になると、ユーコが来てくれないかという期待半分、ヤスムラがユーコを誘わないかという不安半分、複雑な気持ちで練習をしていた。
 「初恋坂」──。朝の登校時間、コージはユーコに会うことが楽しみであった。ユーコは家から歩いて学校へ通っている。コージは電車で登校している。コージはユーコが駅を通り過ぎた直後に着く電車に乗ることにした。そして、ちょうど「初恋坂」でユーコに追いつく。そして、自分が一人の時は「おはよう」と言って追い抜く。友達と一緒の時は横目でちらっと見ながら何も言わずに追い抜く。できれば、一緒に坂を歩きたいのだが、ユーコの気持ちがわからないし、友達に見られるのも気が引ける。
 コージは毎日毎日、胸をときめかせながら初恋坂を登った。
 


第123号 12月1日

今日の言葉
「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」
 度が過ぎてしまったことは、足りないのと同じで、役に立たない。ほどほどがいい。試験勉強を全くしないのは論外だが、やりすぎてもいけない。健康管理も大切に。

睡眠と学習
 睡眠には体を休め体力を回復させる作用だけでなく、記憶にも大きな力を発揮してくれます。テスト前、『徹夜すればなんとかなるさ』とか『朝、番におきて仕上げをすればいいや』などと考えていませんか。実は、どちらもあまり効果を期待することは出来ません。私達の頭の中には五感(視覚、穂覚、嗅覚、味覚、触覚)を通して入ってきた様々な刺激が『記憶』として刻まれます。徹夜した場合、起きていることにより、必要な学習内容を覚えた後も、生活雑音などの関係のない情報が入り続けます。せっかく整理された頭のなかも、他の情報にかき回され、結局は必要な前の情報が忘れ去られる事になります。また、早朝に起きてやる場合は、少なくとも2時間以上たっていないと効果的な学習は期待できないと言われています。余裕のない状況ではお勧め出来ません。
 私達の睡眠には2種類あると言われています。1つは、夢を見ている浅い眠りの状態(レム睡眠)。もう1つは、深い眠りの状態(ノンレム睡眠)。レム睡眠時に私達の潜在意識の働きが活発になり、学習したり記憶したりしたことが定着し、効果をもたらすことが生理学的に証明されています。レム睡眠とノンレム睡眠は交互に現れることから、適度な睡眠時間を確保することが学習効果を上げることにつながる訳です。そう、睡眠は私達の強い味方なのです。必要な要点項目を覚え込んだら、できるだけ早く寝て睡眠時間を確保しましょう。

初恋坂物語 〜6〜
 コージはユーコの本心が確かめられないまま、毎日クラブで顔を会わした。コージにとって剣道部は今まで修練の場であったが、今は期待と不安の場でもあった。練習中も、絶えずユーコのことが気になった。基本練習は回り稽古ですべての部員と当たる。コージはユーコと当たる順番が近づくにつれて落ち着かなくなった。いい所を見せようと打ちにも熱が入った。普段よりも声が大きくなり、動作も大きくなった。また、練習の終わりは地稽古といって誰と練習してもよいことになっていたが、その時もユーコが自分の所に来てくれないかそればかり気になった。しかし、コージの方から練習に行くことはなかった。できなかった。そういう時、コージは自分の受け身、消極性を悔やんだ。なんとか最後は自分からと思っていたが、なかなかその勇気はでなかった。
 


第122号  11月30日

今日の言葉
「水魚の交わり」
 期末試験のテスト範囲、諸葛孔明とその主人劉備が出会う場面での、劉備の言葉。魚が水の中にいるように、両者がたいへん仲が良いことを言う。ちなみに、劉備は諸葛孔明を得るために、3回足を運んで頼んだ。これを「三顧の礼」と言う。優秀な人材を得るには、こ れぐらいの礼儀をつくさなければならない。

ゲーム機戦争
 プレイステーション2が29,800円に値下げされた。発売時から1万円下がったことになる。これはクリスマスに備えて多く売ろうという作戦でもあるが、アメリカのマイクロソフト社というウィンドウズを販売している会社が、Xボックスという新しいゲーム機を発売するのに対抗してだ。アメリカでは既に販売されているが,日本では2月22日に販売される予定だ。プレステ2より画像が美しいというが、売れるだろうか。同じ種類のゲーム機にはもう一つ任天堂のゲームキューブがある。ゲーム機戦争が勃発するわけだ。しかし、子供のゲーム離れでゲーム業界も苦戦を強いられている。問題は、ゲーム機本体よりも、どんなソフトを提供するかだ。
 僕は、プレステ2が販売されてすぐに買った。ソフトは今は「プロ野球Japan2001」や「オールスター・プロレスリングン」をしている。やり始めると時間があっという間に経つので勿体ないと後悔してしまう。

初恋坂物語 〜5〜
 コージは勇気を出してユーコの後ろ姿に近づいた。
 「何の本探してるの」
 自分の声が頭の中で反響している。一瞬の間があったが、コージにはそれがとてつもなく長い時間に感じられた。
 「ミシマ君、数学わかる」
 ユーコはまるでさっきからの会話の続きのように言った。
 「うん、少しぐらいなら」
 コージは思わぬ展開に慌てながらも、それなら緊張しなくてすむと思った。
 「ありがとう、とてもよくわかったわ。また教えてね」
 コージは嬉しかったが、一番聞きたかったことを聞けなかったことが心残りだった。
 


第121号 11月29日

今日の言葉
「知らぬが仏」
 知らないでいる状態でいる間のは仏のような穏やかな心でいられると言う意味。幸せなようですが、実は、自分が不利な状態であるのを知らない人をバカにして言う言葉。都合の悪いことも知って、それをどうすのか、考えてこそ価値があるのですね。

荒れる中学生
 昨日の京都新聞の朝刊に、僕の長男が通っている中学校の記事が載っていた。中学2年生の男子生徒が、授業が始まっても教室に入らず、校内をうろついていた所を、男の先生に注意されたことに腹を立てて、殴る蹴るの暴行を加えて、胸や太ももに全治一週間を打撲を負わせたことで、逮捕された。こんなことは日常茶飯事で、たまりかねて警察に通報したそうだ。2年生だけでなく、1年生も教室に入らず廊下をぶらついている奴がいるらしい。僕の長男も体格が小さいので暴力を振るわれたり、恐喝、と言っても千円から三百円に値下げされたそうだが、「弱肉強食」らしい。授業がやかましくて、英語の先生が怒って教室から出て行ったらしい。
 こんなのは、みんなの中学校でもあったかもしれない。幸い、今の東稜高校は安心して勉強できる環境にはある。でも、以前は中学校と同じ状態であった時期もあり、これからもそうならないとは言いきれない。今の東稜高校のいい伝統をどのように受け継ぐか、君たち自身の気持ち次第だ。

初恋坂物語 〜4〜
 コージは信じられなかった。偶然なのか、運命なのか、逢いたくてたまらなかった人が目の前にいる。しかし、どうすればいいのだろう。いきなり気になっている昨日のことを切り出すわけにはいかない。なんと言って声をかければいいのか。声をかけて素っ気なくされたらどうしよう。何からどのように話せばよいのか。いっそ、昨日のように彼女の方から話しかけてくれればいいのに。でも、それではいくら何でも情けない。だいたい、こんな事で悩んでいること自体おかしいんだ。高校生になってもっと積極的になろうとしてきたのに、こんな場面になると中学時代の嫌な自分が顔を出す。
 


第120号  11月28日

今日の言葉
「諸行無常」
 中学の古典で習った『平家物語』の冒頭文に出てくる有名な言葉です。この世のすべてのものは、一定不変ではない。つまり、絶えず移り変わるものである。生あるもののいつかは死ぬ。栄えたものもいつかは滅びる。しかし、嫌なこともいつか終わると思えば、いい意味でも使える。

巨大スーパー、ジャスコ
 学校の近所にはスーパーが多い。ダイゴローの平和堂、西友、イトーヨーカ堂、イズミヤ、MOMO、RACTO山科。ところが、この前、初めて行ってきた久御山町のジャスコには驚いた。スケールが違う。1階だけでもダイゴローの平和堂の4倍はある。それで2階建て。とにかく大きい。通路も10mある。端から端まで隈なく見ると半日かかりそうである。それに、映画館が8つもある。スーパーマーケットというより、一大レジャーセンターである。
 10年前まではスーパーと言えばダイエーで、駅前とか交通の便のいい所にあった。しかし、ジャスコは田んぼの真ん中に建っている。これからのスーバーは郊外型である。土地の安い田舎に建てて、巨大な駐車場も作って、しかも、いつでも壊して作り直しやすいように設計されている。時代は変わっている。

初恋坂物語 〜3〜
 翌朝、コージは初恋坂を登って学校へ向かっていた。いつになく足が緊張している。歩き方がぎこちない。それとなく辺りを気にしながら歩いている。「初恋坂」、その言葉がコージの頭いっぱい広がってた。しかし、探している人にはあえないまま学校に着いてしまった。
 放課後のクラブが待ち遠しかった。ユーコに会える。でも、会ってどうするのか。昨日なぜ声をかけてくれたのかユーコに聞くのか。聞きたいのはやまやまだが、どうやってきっかけをつかめばいいのか。いくら考えてもわからなかった。こんな問題は考えてどうなるものでもないが、経験のないコージにはそれもわからなかった。
 昼休み、コージは図書館に行った。社会の宿題を調べるためたった。コージが探していた人が一人で本を探していた。
 


第119号 11月27日

今日の言葉
「将を射んとする者はまず馬を射よ」
 敵の大将を射止めようとする者は、大将の乗っている馬を射倒せば、乗っている大将も捕らえることができる。物事をうまく運ぶには、手順を考えなければならない。例えば、好きな女性を口説くには、相手の親に気に入られることだ。

年末ジャンボ宝くじ
 年末恒例のジャンボ宝くじが本日から発売されます。
 今年の「年末ジャンボ宝くじ」は、1等賞金が2億円、前後賞が各5,000万円で、仮に連番で買って1等に当せんした場合、1等・前後賞合わせて3億円があたるビッグな賞金の宝くじです。当せん本数は、1等2億円が77本、前後賞各5,000万円が154本となっています。1枚の価格は300円、7億7,000万枚の発売です。
 一応三億円を目指して買うのですが、買った時は、ひょっとしてたら当たるのではないかと、夢を見るのですが、当選番号が決まる大晦日が近づくに連れて不安になってきて、当選番号が決まると、7億7千万分の77、1千万分の1の確率、当たるはずがない。
 でも、10枚買って3000円で夢が見れるのなら、安いものかもしれません。ちなみに、下一桁合うと300円なので、連番で買えば300円は戻ってくる。ちなみに、僕の最高獲得金学は、下3桁の1万円です。

初恋坂物語 〜2〜
 コージは明日のライバルたちと健闘を誓って、いつものようにトンネルを抜けた所で友達と別れて電車の駅に向かった。秋の日は短い、あたりは夕闇が迫っていた。コージは足を速めようとした。その時、コージは鞄を後ろから引っ張られるのに気がついて振り返った。後ろに立っていたのは剣道部のユーコだった。
 「男の人の足って速いのね。一生懸命歩いたんだけどなかなか追いつかなかったわ。さよなら。」
 ユーコはそれだけ言って夕闇の中へ消えていった。コージは何が起こったのかわからず、暫く動けなかった。電車が近づき、踏切の警笛がコージを現実の世界へ戻した。コージは慌てて改札を通り、下りかけた踏切の横木の下をくぐり抜けてホームに入ってきた電車に飛び乗った。
 


第118号 11月26日

今日の言葉
「柔よく剛を制す」
 弱い者が強い者に勝つこと。柔道などで、体格の小さい力の弱い人が大きく力の強い人を技で投げ飛ばしたりする時に使う。特に能力がなくても粘り強い人が努力で成功することも言う。「弱肉強食」の逆。

美化週間、めざせ100点満点
 今週は美化週間です。月曜日から木曜日まで、美化点検があります。そこで、掃除当番も日替わりです。
 チェックポイントは次の4つです。
□ 教室の床の掃き掃除ができていて、ゴミやほ こりが残っていない。
□ 前後の黒板とチョーク受けが雑巾できれいに ふけている。
□ ごみ箱が3つとも捨ててあり、新しいビニー ル袋が入っている。
□ 廊下やオープンカットにゴミやほこりがなく、 不必要なものが置いていない。
 でも、一番大事なのは、ゴミを出さないこと、ゴミはゴミ箱に捨てることです。

新連載 初恋坂物語 〜1〜
 コージは部活を終え、剣友とすっかり葉っぱの落ちてしまった桜並木が続く「初恋坂」を歩いていた。半年前、希望と不安で胸を一杯にして入学式へと向かうコージたちを、「初恋坂」は桜のトンネルで歓迎してくれた。勿論、その時、この坂が「初恋坂」だとは知らなかった。剣道部の先輩が、夏合宿の打ち上げの日に教えてくれたのだった。しかし、坂の名前なんてどうてもよかった。その頃のコージは恋だの愛だのには興味がなかった。そして、今もそれは変わらない。友達との話題は専ら剣道のことであった。3年生が引退し、いよいよ新チームの初めての試合が近づいてきた。1年生のコージたちにもチャンスが巡ってきたわけだ。新入部員は4月には男子だけで12人もいたが、今は6人に減ってしまった。2年生が4人、試合に出られるのは5人。明日からリーグ戦でメンバーを決めることになっている。2年生に勝てば1年でもレギュラーになれる。気合が入るのも当然である。
 


第117号 11月23日

今日の言葉
「四面楚歌」
 周囲を敵に囲まれて身動きがとれなくなること。中国で楚という国の項羽が、漢の劉邦との戦いに敗れて取り囲まれた時、その中から味方であるはずの楚の国の歌が聞こえてきた。と言うことは、味方の兵も漢軍に降伏してしまったということになる。この話は、2年生の国語で習います。

学習アンケート集計4
定期試験勉強の工夫
国語 ・色ペンで書いてあるのをまとめる。・授業を聞く。   ・ノートを見て覚える。・暗記する。
現社 ・プリントを全部覚える。・先生が配ったプリント   だけやる。・プリントの答えを赤ペンで書いて下敷   きで隠してやる。・プリントを繰り返しする。・ノ   ートの整理。
数学 ・その問題がわかるまでやる。・プリントを繰り返   しやる。・問題集をやる。
化学 ・先生が出すプリントをやる。・プリントを繰り返   ししたり、計算のやつを覚えたり、化学式を覚えた   りする。・ノートの整理。
英R ・単語を全部覚えて本文を読む。・根性出して書い   て書いて書きまくる。・単語や熟語は何度も書いて   覚える。
英G ・ノートを覚える。
OA ・key expresionをやる。
体育 ・授業で何をしたかを思い出したり、名称を覚える。
保健 ・授業のプリントを見る。

いい夫婦の日
 11月22日は、語呂合わせで1(イ)1(イ)2(フウ)2(フ)の日です。何年か前に祝日にしようという話もありましたが、結婚していない人に悪いからという理由からでしょうか、やめになりました。
 そして、13年前の今日、僕も結婚式を挙げました。場所はホテルではなく、下鴨神社です。披露宴も下鴨神社神社の重要文化財の宴会場でしました。親戚だけの式で、そのあと東京でディズニーランドへ新婚旅行に行き、帰ってから近所の喫茶店で、友達が集まって祝賀会をしてくれました。
 13年もたつと子ども中心の生活で、結婚記念日どころではありませんが、定年後2人だけの暮らしになれば、また記念日が復活するのでしょうか。

予告
118号から、新連載、「愛と友情の谷間」の小説版「初恋坂物語」を連載する予定です。ご期待ください。
 


第116号 11月21日

今日の言葉
「弱肉強食」
 弱いものが強いものに食われる。強いものが大手を振って通るバイオレンスの世界。四字熟語のテストで、「○肉○食」と言うのが出題された時、「焼肉定食」と答えた人がいるとか。

学習アンケート集計3
8.授業に集中している。
9.内容を理解している。
定期試験前の学習を始める期間(何日前から)
 授業の集中度は保健が最も高い。次にOA、化学と続きます。授業に規律があるからでしょうか、授業が面白いからでしょうか、集中しなければわからないからでしょうか。とにかく集中することはいいことです。しかし、理解しているかといえば集中度に比例しているわけではなさそうです。集中していてもわからないとすれば、その原因はどこにあるのでしょうか。
 試験勉強は7日前からが最も多い数字です。とすれば、来週の月曜日から。10日前なら23日の3連休の初日から、14日前なら今週の月曜日から始めていることになりますね。
 


第115号 11月20日

今日の言葉
「失敗は成功の母」
 失敗しても、そこからなぜ失敗したのか学ぶことができれば、そして、諦めずに努力を続けるならば、いつか成功できる。同じ失敗をしても、成功する人とそのまま終わる人の違いはここにあります。

学習アンケート集計2
1.予習している。
2.復習している。
3.教科書・ノートを出していない。
4.ノートを取っていない。
5.居眠りをしている。
6.私語をしている。
7.宿題・提出物を出していない。
 予習は英語・国語、復習は数学・英語・化学というところです。国語は教科書やノートを出していなかったり、ノートを取っていない人が多い。教科担当としてショックでした。居眠りはどの教科にも多いようです。私語は特に数学が多い。宿題や提出物も国語が多い。これは宿題の回数にもよるのでしょうが、ショックでした。
 さて、このような授業態度をどのように改めるか。期末試験も近いので、引き締めていきましょう。
 


第114号 11月19日

今日の言葉
「親しき中にも礼儀あり」
 親しい間柄であっても、お互いに礼儀をつくすのが理想です。親しすぎと、つい行き過ぎてしまい、相手の生活を乱したり、心を傷つけたりすることが多くなる。先生との関係は勿論、友だちとの関係でも、気をつけるに越したことはありません。

学習アンケート集計1
一日の学習時間(平日)
 4月に一日2時間は勉強して欲しいといったが、やはりと思わせる数字でした1時間以上している人が3分の1です。0時間は8人ですが、回答していない人も14人もいるのでその数を足すと、半分以上の人が全く勉強していないことになります。
 また、塾(家庭教師を含む)に行っている人が8人いますが、問題はどれだけ自分で勉強できるかです。塾に頼りきりで家で勉強しなければもったいないことです。

本日プロ野球ドラフト会議
 今この時間、ドラフト会議が行なわれています。注目の日南高校の寺原投手の行き先も決まっていることでしょう。
松坂以来の大物で、みんなより2つ年上ですが、日本中の注目を集めるとは凄いですね。それに、契約金が一億円以上、年収も何千万円、高卒の月給が13万円程度だから年収は200万円程度。桁がちがいます。でも、プロ野球は実力の世界、いくら寺原といえども活躍できる保障はない。でも、その厳しさはプロ野球だけでなく、社会で生きていくこと全体に通じることかもしれません。
 もし、このクラスの3人の野球部の中から、2年後のドラフト選手が出ないとも限りません。あるいはJリーガーも出るかも。
 


第113号 11月17日

今日の言葉
「事実は小説よりも奇なり」
 小説は作家の作り事、フィクションで、奇想天外な事件がおこったりするのだが、現実の出来事の方が、もっと不思議な想像もつかないということ。最近のニュースを見ていると、まさにその通りですね。小説家も商売にならない時代です。

深夜の大スペクタルショー
 十八日夜から十九日未明にかけて、夜空に流れ星がたくさん見える「しし座流星群」の大出現が予測されます。しかも、ちょうどしし座が見えて、月が見えないなど、観測条件がそろっており、流星が雨が降っているように見える「流星雨」の出現も期待できそうです。
 「流星」とは言いますが、実際に光って流れているのは、宇宙の無数の小さなちりです。まき散らされたちりはすい星のしっぽのように軌道の上を漂って帯状になります。流星群は、太陽を中心に回っている地球が、このちりの帯を通る時に生じる現象。多数のちりが、秒速約七十キロもの速いスピードで地球に飛び込んで来て大気との摩擦で燃えて光り、流れ星に見えるのです。しし座を中心に、まるで花火が散るように放射状に流れて見えるので「しし座流星群」と言います。
 僕も見たいと思っています。願い事がかなうでしょうか。でも、月曜日の授業に差し支えないか心配です。

愛と友情の谷間 30 〜最終回〜
 サルトルは「愛は惜しみなく与う」と言った。有島武郎は「愛は惜しみなく奪う」と言った。どちらも真理である。愛は一方通行なんだ。テイクアンドテイクか、ギブアンドギブのどちらかである。
 しかし、友情はギブアンドテイクである。愛情は、互いに滅ぼし合う。友情は、互いに向上し合う。そこらへんに、愛と友情の違いの真理があるじゃないだろうか。
 友情は相手を人間としてみるけど、愛は相手をものと見ることが多い。自分の言いなりになってほしい。自分の気持ちをそのまま分かってもらいたい。相手は、ロボットじゃないんだ。愛は自己中心、エゴイズムになりやすい。相手の人格を考えないで、自分の思うままに相手もしてくれると信じている。しかし、相手は人間だ。そんな関係は速く破壊してしまう。
 結局、その2人が、友情であると思えば友達であるし、愛情であると思えば恋人なんだ。人がどう思おうと、そんなものは気にするに足りないことなんだ。
 いかがでしたか。恥ずかしさを堪えて30回の連載でした。しかし、我ながらよくこんなことを考えていたなぁと感心しています。ご愛読、ありがとうございました。次回、連載も期待して下さい。ありがとうございました。
 


第112号 11月16日

今日の言葉
「地獄の沙汰も金次第」
 沙汰は地獄で裁判すること。地獄の閻魔大王の厳しい裁きも、賄賂をたくさん出せば罪を軽くしてくれる。この世もあの世も金が物を言う。本当の意味は、現実の物事は金で解決するのが得策だと言う意味。嫌な言葉ですが、これが現実のなのでしょうか。

超氷河期
 昨日の新聞で、今年の春卒業する高校生の就職内定率が37%で過去最低を記録したと報じていた。3人に1人しか就職できない勘定です。京阪神は40%台をキープしたが、北海道ではなんと15%、6人に1人しか就職できないと言う数字です。4年前に50%を切って以来、毎年下がり続けています。
 大学も65%、専門学校は33%、大学に行っても3人に1人は就職できない、専門学校なら高校以下ということになる。これは長引く景気の後退とアメリカの同時多発テロの影響です。
 しかし、嬉しいことに、東稜高校はなんと96%、26人中25人が内定しています。3年生の先輩は非常に頑張っています。ということは、3人に1人と言うのは統計上の数字で、頑張れば3人とも内定する可能性があるということです。みんなの頑張り次第です。

愛と友情の谷間 29
 どこまでも張り合うとしたら。2つの場合が考えられる。ひとつは自分の方が優れていると意地を張る場合。もうひとつはその現れた人が、相手のために良くない人だと確信したとき。前者の方は、実に高慢である。しかし、愛なのだ。そこまで愛している。全く夢中になっているときだな。後者の方は、相当強い相手がある。いや、友情だろう。相手のために、そこまで強くなれるのは愛ではない、友情である。応援してやる。これは、友情である。また、ある場合には,開き直った愛、あるいは未練といえる。
 こんなふうにスカッと分けてしまったけど、確信はあるのか。現実は、そうはいかないというかもしれない。それが実例があるんだ。ある先輩の話なんだけど、「初めから、友達として付き合っていた。互いに行ったり来たりして。ところが自分に恋人ができた。その時、彼女はどうしたと思う。祝福してくれたんだ。心からね。その彼女は、今は恋人を作ったけど、今でも友達なんだ」という話。
 


第111号 11月15日

今日の言葉
「自業自得」
 よく使う言葉だが、仏教から来ている言葉。業は悪い行為を表す。自分の悪い行為の結果として悪い報いを受けて苦しむこと。因果応報という言葉もあるが、考え方を変えると、良い行為をすると、良い結果が出て楽になるということもある。

政治が面白い?
 世界ではテロ問題で大変だというのに、日本の政治は大丈夫なのかなぁと不安になる。小泉純一郎首相や、田中真紀子外務大臣などが誕生して、国民の関心も高まっています。みんなもこの二人の政治家の名前は言えるでしょう。小泉首相の息子はタレントにまでなっています。
 その政治が、TVドラマになっている。水曜日の10時から10チャンネルで放映している。「レッツゴー永田町」と言う番組です。石橋貴明が筒井五輪という秘書になって、西村雅彦扮する稲山一郎という政治家を支えると言う設定です。岩城洸一演ずる小泉首相に似た首相や田中外務大臣に似た人物も登場します。辺土名一茶も秘書役で出ています。見ていると政治の裏側が少しわかります。

愛と友情の谷間 28
 それに破滅に向かうというのは、相手を獲得することのみに力を注いでいるからだ。その雰囲気にばかりあこがれているからだ。だからそれを達成することによって飽きてしまうのである。でもそれは、交際の本来の姿ではない、本当の交際を求めるなら、そうやすやすと破滅しない。人間の魅力ってのは、後から後から尽きることを知らないんだから、飽きようにも飽きられないではないか。
 それに交際は段々畑である。1段耕して収穫を終えて、次に上もう1段耕して行く。そして上へ上へ天まで耕していく。ロマンチックになっちゃったけど、交際ってそんなものだと思うよ。
 もし交際している相手に、自分以外の男性、あるいは女性が現れたら。そのまま、すんなり別れてしまうか、それとも張り合うか。あるいは応援してやるか。
 すんなり別れてしまうとしたら。それには愛がある。あとで現れた人の方が、自分より相手の人を幸せにできる、向上できると思って、自分はひとり寂しく身を引くのである。ロマンチックな、メロドラマ的である。相手のことを、本当に考えているか、さもなくば、バカである。
 


第110号 11月14日

今日の言葉
「三人よれば文殊の知恵」
 文殊は知恵を司る菩薩という仏様です。普通の人でも3人集まれば文殊菩薩のように優れた知恵も浮かぶという意味。一人でくよくよ考えるようも何人か集まって相談する方が、物事がうまく解決できる。

タリバンの罠?
 今日の夕刊のトップ記事は北部同盟がアフガニスタンの首都カブールを占領したというニュースだった。北部同盟はアメリカの支援を受けて、テロの容疑者ビンラディンをかくまっているタリバンと戦っている。このニュースはアメリカ側の勝利を意味するかのように見えるのだが、国際情勢は複雑だ。アフ  ガニスタンといっても多くの民族から成り立っている。北部同盟の構成する民族と、カブールに住む民族は別なのだ。日
本は単一民族なので体験はないが、民族間の争いは壮絶なものである。北部同盟がカブールを占領すると、どの民族が中心になるかでトラブルが起こる可能性が高い。最悪の場合は略奪や虐殺も起こりうる。そうなれば、今までアメリカをはじめ世界中の支援を受けていた北部同盟が悪者になる。タリバンは無抵抗でカブールを明け渡したが、そこにはこうした罠があるかもしれない。今漢文で諸葛亮の話をしているが、タリバンにも優れた軍師がいるのかもしれない。

愛と友情の谷間 28
 ある先生が男女交際について語られた。
「男女交際というのは、あの子がいいなと思っているときが最高潮で、話などする仲になると30%、並んで歩くと50〜80%、腕を組もうなら百%破滅に近づいている。相手を束縛したらアカン」 先生はもっと上手におっしゃったが、大体こんなことおっしゃった。それを聞いたとき、本当にそうだと思った。僕を胸の中で何かモヤモヤしていたものが一瞬に晴れたようだった。しかし日がたつにつれて、その意見に反発する姿勢をとってくるようになった。
 先生の言う最高潮でいるには、いつも片思いで我慢しなければならない。好きな子がいるのに指をくわえて見ているだけで、辛抱しなければならない。そう、色々と想像できて、1番楽しい時かもしれないけど、ナンセンスだ。自分のしたいことを極力我慢する。それが不可能なことでもないのに。欲求不満になって変なところで爆発する。
 


第109号 11月13日

今日の言葉
「山椒は小粒でもぴりりと辛い」
 山椒の実は薬味に入れて、そのピリッとした味で素材を引き立てる。体は小さくても才能などが優れていること。僕のような小さい人には嬉しい言葉。「大男総身に知恵はまわりかね」「うどの大木」とも言う。

古本市
 明日は、東稜高校名物、図書館祭最大のイベントである古本市です。家に眠っている古本を図書館に持ってくると、
定価分の金券がもらえます。その金券で古本市に並んでいる本を定価で買うことができます。単行本だけでなく、マンガや雑誌のバックナンバーやCDも並んでいます。今年も会議室で開催されますが、毎年、開場前から扉の前に行列ができ、扉が開くと同時に、お目当ての本を目掛けて殺到します。今年の目玉は何でしょう。一度のぞいてみて下さい。閉店間際には特価セールも実施され、定価の10%で販売されます。ところで、現金は使えません。金券のない人は、僕が子供の本を大量に売った金券がありますので、無料でプレゼントします。

愛と友情の谷間 27
 そうすることによって信じ合うことができるんじゃないかな。あの人なら何でも話せる、そんな友情が生まれる。
 信じようということは、友情においても愛情においても、とにかく、人と付き合う時には絶対必要なことだ。
 そんなふうに何でも話してしまう、2人の間にだんだんと秘密がなくなっていく。秘密があるっていうのは、なんとなくロマンチックで恋人同士って感じがする。それが、秘密がなくなったら、なんと現実的でロマンチックなんて入る余地がない。でも、そこには友情がある。
 こうを考えていくと、友情ってのは愛の行き着いたときの姿といえるじゃないかな。そうなると、初めはすべての交際が愛であって、だんだんと友情に変化していく。結婚生活なんて、友情で結ばれている。そういえば、言えないこともない。この説は案が有力な説かもしれない。
 


第108号 11月12日

今日の言葉
「三尺下がって師の影を踏まず」
 先生と歩く時は、90\離れて後から着いていき、先生の影を踏まないようにする。先生を尊ぶ気持ちを表す行動である。でも、今時こんな生徒っているのかなぁと僕が言えば、みんなはそんな先生もいないと言うのだろうか。

さわやかスポーツ大会
 金曜日、スポーツ大会が実施されました。朝から雨の心配ばかりしてい   ましたが、みんなの精進がよかったのか、一滴も降りませんでした。グランドで体育館で、熱戦が繰り広げられました。
 6組の成績は、ソフトボール、バレーボールA、バスケット女子、卓球は惜しくも決勝トーナメントに進めませんでしたが、バスケット男子は決勝トーナメント進出、フットサルとバレーボールBは準優勝でした。
 結果はそれぞれでしたが、みんなが楽しそうに、協力し合って、そして真剣にプレーする姿は、実にさわやかでした。実行委員、関係クラブのみなさん、ご苦労さんでした。みんなの力が、大成功の要因です。

愛と友情の谷間 26
 また話し方によっても友情か愛かってことが、ある程度判断できるんじゃないかな。ポツリ、ポツリとささやくように話すのが愛情で、大きな声で堂々と腹の底から話すというのが友情じゃないだろうか。これはテレビや小説に大きく影響されている見方なので、あまりよくないかもしれない。
 腹の底から話す、つまり、何も隠さずに話すことだけど、これは、自分を素っ裸にするやり方だ。長所も短所も洗いざらい放り出して、相手にすべて見せる。それで、何のわだかまりもない、いやそう放り出せる関係が友情だと思う。もし、愛だったら、こんなに嫌らしい自分を嫌いならないかしら、と思ってなかなかそうはできないものだと思う。友情だからこそ、そんなことが言えるんじゃないかなあ。
 


第107号 11月8日

今日の言葉
「推敲」
 昔、唐の詩人が、句を作り、門を「推(お)す」にしようか、「敲(たた)く」にしようか苦心したという故事から、文章を何度も書き直すこと。ぼくも「ENCOUNTER」を書くのに推敲しています。

シンボル
 今週のプロジェクトXは通天閣の話だった。大阪のミナミ、天王寺動物園の近くに新世界という所がある。僕も大衆演劇を見によくいった。その新世界の真ん中に突如ニョキッと立っている100mのタワーが通天閣だ。新世界はヘンな場所で,奇妙なパワーにあふれた所。安い安い、でもちょっと汚い、でもとてもおいしい食べ物屋。安い安い、でもちょっと怪しい物を売っている店。戦後、そこの商店主たちが戦前にあった通天閣を再建させようとした。費用は今のお金にして25億円もかかる。でも、地元の人々が金を出し合った。中心になった7人の人々は仕事を投げ出して走り回った。100mの上空からボルトが落ちてきて頭に大怪我をした人も、通天閣ができるならと文句一ついわなかった。かれらを駆り立てた力は、通天閣を戦後の復興のシンボルにしたいという思いだった。1つのシンボルのためにみんなが協力する、すばらしいですね。

愛と友情の谷間 25
 交際の途中ふと疑問に思うときがある。それはいつまで続くだろう、いつ破局は来るだろうと思う。そして、破局が考えられないで、このは彼女で結婚するんだろうかという疑問である。ばかなことだと笑うかもしれないけど、真剣に考えこむ時がある。こんなふうに結婚まで考える(どんな形であっても)ことは、友情と言えないんだろうか。確かに、恋人同士だから結婚するんだけど、それを考えるのは友達同士でもありうることじゃないか。ただいつまでも友達として交際していきたい、そのいつまでもというのが結婚適齢期ってやつまで及んで、それじゃと考えてしまう。友達としてだから、相手が結婚してからも交際できるというかもしれないけど、これは男同士でもあるように、その友達を独占したいと考えるんじゃないかな。でもここで誤解されては困るのは、多くの場合、結婚をはじめから前提にしているではなく、当然の疑問として考えるという点である。
 


第106号 11月7日

今日の言葉
「座右の銘」
 座っている右側の自分を戒める言葉。右は、右腕とか、右に出る者はいないとか言うように、左よりも上。ということは、右に置く言葉というのは、自分が大切にしている言葉。あなたの座右の銘は?

個人面談週間
 左の表の日程で、個人面談をします。もし都合の悪い人は、個人交渉で交代して、結果を連絡してください。1人10分程度で予定していますが、もっと長く話したい人は申し出てください。短い人は5分ですむかもしれません。また、保護者を含めた面談を希望する人も申し出てください。
こちらからお願いすることもあります。
 内容は、中間試験の結果を踏まえて学習のこと、進路のこと、生活のことなどです。普段から話している人もありますが、改まって話すとまた感じが違ってきます。

愛と友情の谷間 24
 その交際が友情だったか愛だったかというのは、さみしい話だけど、別れるとき、その交際に破局が来たときはっきりするんじゃないか。
 はっきりとした原因、意見の食い違いとか、ケンカしたとかで別れるのは友達だった証拠だと思うんだ。その反対に、はっきりしない、なんとなく気まずくなってとか、相手のためになるとかで別れるのは、恋人だったからだと思う。
 こんな結果をみて判断していてはどうしようもないんだけど、破局の一歩手前なら、まだ役に立つ一説だと思う。
 


第105号 11月6日

今日の言葉
「座右の銘」
 座っている右側の自分を戒める言葉。右は、右腕とか、右に出る者はいないとか言うように、左よりも上。ということは、右に置く言葉というのは、自分が大切にしている言葉。あなたの座右の銘は。

2学期中間試験点数分布
 数学の100点はすごいですね。6組は数学が得意な人が多いようです。また、現代社会の点数がアップした人が多いようでした。しかし、英語がダダ下りでした。特にRでは30点未満が17人とクラスの半分近く、赤点も9人います。その他の人も平均して20点ぐらい下がっています。また、1人で多くの赤点を持っている人もいます。
 面談でその当たりの様子をじっくり聞きたいと思います。期末試験は12月3日からです。1カ月もあまりせん。今からリベンジの体制に入って下さい。1カ月もあまりせん。今から計画を立てましょう。


第104号  11月5日

今日の言葉
「策士、策におぼれる」
 策士とは、いろいろな策を立てるのが上手い人。漢文でやっている蘇秦のような者。策士が自分の立てた策のために失敗すること。あまり、こそこそと作戦ばかり考えていると、人の反感を買ったり、人に陥れられたりする。

英語コンプレックス
 金曜日から三日間、大阪でカウンセリングの国際的な研修会に参加した。これは、世界中から凄い先生が来る。1コマが2時間20分、1日に3コマあるから合計7時間勉強したことになる。好きな勉強だから何時間でもできる。講師は外国人で、当然英語で話す。それをちゃんと通訳をしてくれる。講師が喋ったことをすぐに翻訳してくれる。凄いなぁ、カッコいいなぁと見とれて、いや聞き取れていた。なんですぐに英語を日本語に直せるのだろう。さすが通訳だなぁと納得していた。ところが、外国人の講師がジョークを言うと、会場の半分ぐらいの人が笑うのである。僕は通訳が翻訳してからやっと笑う。これはショックだった。通訳以外は英語がわからないと思っていたら、みんなわかるのだ。中には、外国人の講師と英語で会話する人もいる。時代は変わった、僕は世の中についていけてなかったのだ。英語なんてわからなくっても大丈夫、と思っていたら時代は進んでいた。みんなの時代は、これがもっと当たり前になるのかなぁ。

愛と友情の谷間 23
 こんなややこしいものなら、いっそのこと自分の思いのままに、成り行きに任せたらどんな楽しいだろうと思う。友情とか愛とかと考えないで交際すれば楽しいだろうな。
 しかし、しかしである。そうすれば、そんな軽々しい交際は、あるときは必要かもしれないけど、多くの場合無意味だと思う。そんな安易なものは、青春に無用だ。青春は、大いに悩み、多いに苦しむ、好んでそちらを選ぶことが必要だと思うんだ。青春の特権というか、環境に左右されないで自分の可能性を試せる年代に、何にでもぶつかって見ることが必要なんだ。そして、未来の自分を大きくするんだ。 若者は多いに悩もう。


第103号 11月2日

今日の言葉
「先んずれば人を制す」
 他人より先に事を行なうと、自分の意志どおりに人を従わせることができる。先手必勝とも言う。反対に、「急いては事をし損じる」というのもある。剣道では、「後の先」と言うのがある。相手の出方を見てから打ち始めるのだが、相手より先に打つこと。これができればベストですね。

塾通い
 昨日、学校の帰りにダイゴローの図書館に行こうと2階でエレベーターを待っていたら、中井さんが乗っていた。4階にある塾に行く所だった。そういえば教育実習の清田先生の勤めている塾もダイゴローにある。僕の中一の息子も週に2回塾に行っている。この頃の子供は大変だ。僕は、小学校6年の時に3カ月だけ塾に通ったことがある。植物園の近所にある塾で、電車に乗って行っていた。一度電車に酔ってゲロしてしまったのを覚えている。結局受験をやめたので塾もやめた。
 面白いデータがある。中学時代に塾通いしていたことが、
高校の成績が下がる原因になる。なぜなら、塾では何をしたらいいのか親切に教えてくれるが、高校に入って自分で勉強しなければならない時に、何をしていいかわからないからだ。塾へ行くのはいいことだが、自分で勉強できる力をつけて欲しいと思う。

愛と友情の谷間 22
 それなら2人で一対一の交際には友情が無理ということになる。いやそんなことはない。一対一でも友情は成立する。
 2人の心がけひとつだと思うんだ。2人かあくまでも、友情が成立する、させてみせると思ったら、きっと成立すると思う。
 でもそうやって友情であるとして交際すると、友情を超えたものでさえも、友情として割きってしまって間違った方向へ進む可能性がある。そして、行き詰まってどうしようもなくなってしまう。そうならないために、どこまでが友情であるかという範囲を決めることが必要だと思う。その境目がどこであろうと、いろいろな本を読んだけど、どの本にも友情は成立しないとだけ言って、境目について一言も触れていない、みんな分かっていないんだ。こうなると、自分で決めるしか手がない。ときどき振り返って、今までのことは、友情だったかと落ち着いて反省するしかないんだ。
 


第102号 11月1日

今日の言葉
「他山の石」
 他の山から出る粗悪な石でも、宝石を磨くぐらいは役立つという意味から、他人の批判を取り入れると、自分の知識や人格を磨くのに役立つ。

スポーツ大会エントリー
 来週の金曜日、9日はスポーツ大会です。
 ソフトボール(1チーム男7,女2)
 バスケットボール(男1チーム5人,女1チーム5人)
 フットサル(1チーム男5)
 卓球(1チーム男2)
 バレーボール(2チーム女12)
 リザーブはどのチームの補欠に入ってもかまいませんが、重複して2種目に出ることはできません。
 参加して楽しむことに意義があります。とはいえ、やっていると勝ちたくなるものです。自分の得意な種目に出て活躍をしてください。みんなの手で素晴らしいスポーツ大会にしましょう。

愛と友情の谷間 21
 でも異性間には友情は成立しない、と多くの本に書いてある。異性間には愛しか生じないと。果たしてそうだろうか。僕は、絶対に友情も成立すると思う。友情と愛は正反対なものだと思う。だから、愛が成立するならば、友情、愛の反対のもの、が成立しないという道理が間違っている。世の中には、あるものがあったら必ずそれには、反発する何物かが存在する。
 異性間に友情が成立しないというなら、僕が、友情も成立する、ということを実証してみせよう。
『あいつと私』という石坂洋次郎の本を読んで感じたんだけど、異性がグループに入るとき、何か友情で結ばれていると思うんだけど、その中の男性と女性が2人だけになって話をしたりしていると恋人みたいに見えるんだ。
 グループでいるということは、ムードとしても楽しい、互いに監視し合っていると変に聞こえるけど、節度が保たれていると思うんだ。節度というのは、みんな友達なんだ、二人だけ離れたりしてはいけないぞ、という感じかな。それが2人きりになると、誰もとがめる人がいないというか、自分たちの意志で、ということになるから愛も生まれてくるのかな。
 


第101号 10月31日

今日の言葉
「胡蝶の夢」
 中国の荘周と言う人が、蝶になった夢から覚め、自分が夢の中で蝶になったのか、自分はもともと蝶で現実が夢なのか、わからなくなったと言う話。夢と現実が区別できない境地。授業中の居眠りのようなものか。

指紋
 自分の指を見て下さい。指にあるしわが指紋です。隣の人の指紋を見て下さい。前後の人の指紋を見て下さい。クラス中の指紋を見ても、自分と同じ指紋はありません。世界中30億の人々の指紋を見ても同じものはありません。双子でも指紋は違います。また、指紋は一生変わりません。昨日のプロジェクトXは、この指紋をたどって三億円強盗事件の犯人のフランス人を割り出した話でした。現場に残された何百という指紋と、前科のある人の何十万という指紋を照合させていくという気の遠くなるような作業です。凄いなぁと思う反面、怖いなぁとも思いました。なぜなら、僕たちの指紋も照合の材料の一つになっている可能性がある。犯罪を犯せば指紋を取られるが、犯罪を犯してなくても、拇印を押すことで指紋を取られることがある。交通違反などでハンコを持っていなかったり、泥棒が入ったからといって被害者として指紋を取られたりする。悪いことをしなければいいのだけれど……。でも、僕らが指紋を取られるのと、差別されている外国人が指紋を取られるのとでは意味が違うことは考える必要があるだろう。

愛と友情の谷間 20
 とにかく真剣であった。何をするにも、考えに考え抜いて、悩みに悩んだ結論だった。この真剣さこそ、尊いものじゃないだろうか、と僕は自分のやったことを信じている。
 交際を続けていると、時々、いや、いつも考えること。それは、友情と愛である。僕なりにいろいろ考えてみた。とても流動的で矛盾だらけでまとまりがないけど、思っていることを書き連ねてみた。男同士の友情なんて、今まで目にタコができるくらい読んできた。でも、男と女の異性間の友情なんて書いた本は見たことがない。異性間の友情を男同士の友情と同じように思って見ていると、全く矛盾だらけにみる。つまり本質的に違うんだ。異性間の友情ってのは、男同士のようにスッキリしないところがある。異性同士であるということは、2人がそれぞれ異なった分子、性格を持って引きつけ合っているものである。その全く正反対ともいえるものが混合して、男同士の言うよりもさらに複雑な関係になっているんだと思う。そして、男同士の友情とは異なったニュアンスが感じられるんだと思う。
 


第100号 10月30日

今日の言葉
「継続は力なり」
 天才的な才能というのは華々しくて憧れます。でも、天才はそういません。努力に勝る天才なしと言います。天才はなくても、地道に努力を継続していけば、天才に負けない力を発揮するものです。

祝 100号
 「ENCOUNTER」もついに100号に達しました。
これも読者のみなさまのおかげです、というのはよくある社交辞令、お世辞である。でも、読んでくれている人がいることは書き手にとってすごく励みになる。反対に、放課後床に捨てられているのを見ると、とても悲しい気持ちになる。誰のために100号まで書いたのか? 要するに自分のためである。人間は、最終的に自分のためにならないことはしないと思う。それは自己満足であってもいいと思う。100号まで書いてきて、これはみんなに読んでほしいと思うこともあるし、こんなこと書いても仕方がないかなぁと思うこともある。国語の教師で、大学時代は小説家になりたいという無謀な夢を持っていたので、書くことは苦にならないが、それでも毎日毎日ネタを探すのは苦痛である日もある。過去3回、毎日学級通信を出したことがある。「ENCOUNTER」は「日刊」とは書いていない。できるだけ無理をせずに、続けられる所まで続けていこうと思っています。みなさんからの感想や励ましの声があれば、
ひょっとしたら最後まで続くかもしれません。今後ともよろしく。

愛と友情の谷間 19
 あのころの交際の基本姿勢ってどんなものだったのかな。つまり友達だったのか、恋人だったのかということ。
 ガールフレンドを求めて、手紙を出すまで、街なんかで見かけるような恋人、あれが本当の恋人同士の姿かどうか知らないけど、そんな仲にあこがれていたんだ。やっぱり、あの当時は女性を物として交際しようとしていたのかな。いや、そんな意識的なのではなくて、衝動的に交際したいと思ってたんだ。それから、カードを書くときになって、友達として書いている。そのときの気持ちは、責任というか、そんなものが軽くなったように感じられたんだ。
 そんな2つの関係を、だんだんとはっきりしなければならない気持ちになってきた。僕としては、当然、友達の方を選び、いや選ばなければならないような気になってきた。そんなとき、また、ひとつの新しい疑問が出てきた。それは友達と恋人の違い、友情と愛の違い、である。この疑問が、後々まで解決されないで生き続けていくのだ。