年間事業計画 2002
◆年間事業計画2003（2003年01月01日〜12月31日）
◆年間事業計画2004（2004年01月01日〜12月31日）
◆年間事業計画2005（2005年01月01日〜12月31日）
2002年 年間事業計画
『アフガン難民を支える会』を立ち上げて以来3ヶ月、パーキスターン・アフガニスターン国内の難民、定住者、アフガニスターンの首都カーブル、近郊の村々を調査した結果、下記のように報告する。
アフガニスターンの長期にわたる紛争で、いわゆる難民慣れしてしまった国民には、自活していくという認識が薄く、国連などから支給される食糧を漫然と食べて暮らしているだけの人が非常に多い。援助（支援）を垂れ流さないためには、支援が生産性を持つものでなければならないと思う。
「ハザラジャード（バーミアン）へ食糧援助をしてくれれば、私への尊敬は深まり政治家としての立場は固まりポイントは上がる。しかしそれでは、我々はいつまでたっても自立できない。今までハザラ族は、社会の最下層にあっても他人にすがることなく、努力して生きて来た。しかし、今や国連などの援助により、我々はスポイルされている。待っていれば援助が来るとわかり、細々とした田舎での手工業もなくなり、我々は家畜と同じになっている。我々が自立して行けるための援助を考えて欲しい」というＮＧＯ長官の言葉が印象的。
アフガニスターン国内 ― カーブル市内
アフガニスターン社会で最下層に属し、教育の機会、仕事を選択することもできずに虐げられて来た、我々日本人と同じルーツであるモンゴリアン系ハザラ族を支援する。自立のための支援は、2005年までを予定。
１ カーペット織：
市内南西部ハザラ族が多く住む居住地で暮らす未亡人カーペット（2m×3m）織の木枠を各家にセットし、貸し出す。計算上では、1年で6枚のカーペットができ、木枠代金が1年で返金可能。返してもらった代金で、翌年、或いはカーペット代金が入った段階の2ヶ月後から毎月3〜5台の木枠を希望する未亡人に貸していく。もちろん、観光客用として小さい物が別枠で（織るつもりなら）たくさん織れる。
近年では、イランでも手織りカーペット（土足で100年使えるという、家庭用品としてのカーペット）を織る人が激減。イランなど近辺国への輸出がのぞめる。２ 裁縫学校（将来的には、縫製工場に）：
市内南西部ハザラ族が多く住む居住地の未亡人及び女性50台の手回しミシンと、ハサミなど縫製用具一式。
最初の3〜6ヶ月で簡単な縫製を勉強し、順調にいけば公立学校などの制服を作るという計画。伝統的な刺繍などによるハンド・クラフトの制作。ただし当面の1年間くらいは、学校の運営などについて面倒をみる必要あり。識字教室を併設。
翌年からの生徒募集や学校運営は、縫製工場から収益金があれば、それを充てる。３ 識字教室：
市内南西部ハザラ族が住む居住地で、勉学意欲のある男女16歳以上の女性500人。
15歳以下は公立学校へ入れるけれど、16歳以上は入れない。16歳という年齢は、タリバンのせいもあって、女性は就学できなかった年齢。また、希望する男性（男子）500人も。
教室は当面3ヶ所くらいとし、男女は時間帯で分ける。４ 家内工業（鍛冶屋）：未定
市内南西部ハザラ族が多く住む居住地で、希望する男性市内各所に設置されている、コンテナや戦車などを根気良く金ノコで切り取り、鋤や鍬、シャベルなどの農具や，日用品に作りかえる。（カーブル街中や、カーブルから2時間ばかり離れたチャリカールという町は、鍛冶屋町なので、立上げ時はそこから職人を連れてくる。 ５ 木工所：未定
市内南西部ハザラ族が多く住む居住地で、希望する男性ウッド・クラフト小物、家具も含めての木工製作など。
イスラマバード在住のアフガン人で、家具や小物を製作する職人とコンタクト済み。条件次第で、カーブルへ帰っても良いとのこと。
アフガニスターン国内 ― ハザラジャード（ベスート郡）
住民は約1万軒。
その中にモデル村を作って、学校の建設や道路作り、井戸掘りや山からの灌漑用水路作りや、その整備にかかる。また、高地に強く、多収穫のジャガイモ（パーキスターンのフンザ地方で栽培成功している）や、豆の栽培を行い、緑化を実施。
パーキスターン国内 ― イスラマバード難民居住区
首都イスラマバードとラワルピンディ市の中間に、アフガン難民が暮らす居住区がある。
その子弟に対して識字教室を継続。（現在、3ヶ所450人だが、希望者は多い）
2002年 年間予算（治安が続く限り、2005年までを予定）
アフガニスターン国内（カーブル市内） カーペット外枠 50,000円×50台 250万円 カーペットの材料費など 50枚分 60万円 ミシン・アイロンなど一式 50組 81万円 識字教室1年分 3ヶ所 65万円 鍛冶屋 未定 木工所 未定 車輌（4WD）91年型 *95万円 家賃 2万円×12ヶ月 **24万円
アフガニスターン国内（ベスート郡）小学校建設 50万円×2校 100万円 小児用診療所 2ヶ所 未定 灌漑用水路の整備など 200万円 ジャガイモの種芋など 500kg（送料含） 18万円 緊急食糧援助 （予備として） 未定
パーキスターン国内識字教室 先生給与 15人×12ヶ月 36万円 識字教室 教材・文具 1,000人分 10万円 難民キャンプ 小麦・食用油など 200万円 計 1139万円
◆年間事業計画2003（2003年01月01日〜12月31日）
◆年間事業計画2004（2004年01月01日〜12月31日）