「耳をすませば」と
「ちびまる子ちゃん」の接点

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原作者2人はほぼ同時期デビューで深い親交が。そしてアニメはともに「聖蹟桜ケ丘」に深い関わりがありました。

「耳をすませば」と「ちびまる子ちゃん」には、深い接点があります。

2018年8月15日、「ちびまる子ちゃん」の原作者「さくらももこ」先生がお亡くなりになりました。
先生のことを調べていると、耳すまとの意外な接点があったので、ここに記載したいと思います。

 漫画原作の「耳をすませば」と、漫画「ちびまる子ちゃん」の担当は同じ人。
 そしてこの担当の方は、柊あおい(耳すま原作者)先生のデビューに携わり、そして後にさくらもも先生の旦那(のちに離婚)にもなっている。


・「宮永正隆」という方で、雑誌『りぼん』に1983~1990年編集担当として在籍。
 1990年以降は「ちびまる子トータル・プロデュース」を行っています。さくらももこ先生とは1989年に結婚、1998年離婚。

・この方のプロフィールのページに、柊あおい先生のデビュー作「コバルトブルーのひとしずく(1984年初夏の号)」、
 そして「星の瞳のシルエット(1985年 - 1989年)」「耳をすませば(1989年)」「銀色のハーモニー(1990年 - 1992年)」を担当したと記載。

 また、「宮永正隆」氏は漫画担当以外に、人気読者コーナー「みーやんのとんでもケチャップ」の担当を行っていました。
 この「とんでもケチャップ」のイラストカットは、当初はデビュー前のOL時代の「柊あおい」先生が担当。
 後任は「さくらももこ」先生。

 恐らく、柊あおい先生のデビューに関わる重要な方だったんですね。

・そして、「さくらももこ」先生の「ちびまる子ちゃん(1986年8月号~1996年)」も担当作品としてプロフィールに掲載。
 ただ、さくら先生のデビュー作「教えてやるんだありがたく思え!(1984)」の担当記載はないので、「ちびまる子ちゃん」から担当?
 アニメ化(1990年)にはプロデューサーとして手腕を発揮した模様です。

・柊あおい先生の「星の瞳のシルエット」イメージアルバム(1987年発売)の予約特典ソノシートにて、
 柊先生自身や宮永正隆氏とともに、さくらももこ先生が声の出演をしました。

・「ちびまる子ちゃん」1巻のおまけページに、水沢めぐみ先生と柊あおい先生とさくらももこ先生のの仲むつまじいエピソードが描かれています。

・こちら、追悼漫画が掲載されているページです。柊あおい先生と、さくらももこ先生の素敵な関係がよくわかります。


・アニメ版「ちびまる子ちゃん」が製作されているスタジオ「日本アニメーション」は、映画版「耳をすませば」の舞台となった「聖蹟桜ヶ丘」にあります。


2022年現在、アニメ「ちびまる子ちゃん」はTV放映され続け32年、映画「耳をすませば」は公開27年たってもTV放映され、ともに愛され続けられる作品なのです。

なにかの縁なんでしょね…。


断片的な情報でしかわかりませんが、すくなくても「宮永正隆」氏がいなければ、耳をすませば原作は生まれておらず、
ちびまる子ちゃんのアニメ化もここまで成功していなかったでしょう。
イメージアルバムの話からも推測するに、柊あおい先生とさくらももこ先生の仲はとても良かったのではないでしょうか。


自分は「漫画の成功は、担当の力が半分以上占めている」と思ってます。
鳥山明も、鳥嶋編集担当に会わなければ、Drスランプもドラゴンボールも生まれなかったでしょう。
すべての作品は、すべて人と人との出会いでできているのですよ。はい。




なんかすごい接点ですね。思わず書いちゃいました。




PS・自分は2018年9月1日、浜松で行われていた「近藤喜文展」に耳仲間と行きました。
展覧閲覧は当初から予定していたことなのですが、ちょうど1週前にさくらももこ先生の訃報を聞き、
仲間と話し合い、急きょ帰りの途中に清水の「さくらももこ生家跡」に寄ることにしました。


とても、いい街なんですよ。とても。
まるちゃんが生まれ育った街を歩き、近くの和菓子屋でさくら家の人を知る人から話を聞き、清水駅までの旧東海道を歩きました。

また、さくらももこの伝記ともいえる「ひとりずもう」、ネットで知りとても読みたくなりましたが、現在入手困難で困り果ててたところ
まんだらけで特装版の上下セット(上は初版)を入手することができました。

…なにかの巡り合わせかと思い、この記事を記載しました。


「耳をすませば」「ちびまる子ちゃん」、ともに初放映、公開から20年以上経つ作品ですが、今でも愛され続け、日本を代表する作品だと思います。
平成が終わっても、これからもずっと愛されつづけ、放送され続ける作品であることを願います。


それにしても、近藤監督をはじめ、さくらももこ先生、そして高畑勲監督…日本人をきちんと描ける方が、次々と亡くなっていきますね。
悲しいかぎりです。


■引用元

柊あおい wiki

さくらももこ wiki

近藤喜文 wiki

芝山努 wiki

宮永”みーやん”正隆 profile