[貝原益軒 / 日本(1)] 
 貝原益軒・「養生訓」について
  貝原益軒先生の「養生訓」は、益軒先生の84歳までの  
  経験に基づく「健康な長寿」のための実践の書と位置づけることができるでしょう。 
   
  「養生訓」の総論の上には「養生の目的と意義」が、下には「具体的な養生法」が 
  記されています。  
  大まかに読んだ範囲では益軒先生は「気」を保つことを  
  養生の中でも重要視していたようです。  
  身体的な健康だけでなく、精神的にも穏やかであること、  
  心身両面からの健康法が説かれているのです。  
  現代においては医学的に間違っていることや根拠のないことも  
  書かれているでしょうが、健康はあるいは長寿は、  
  心の平安・平静からもたらされる、心身の調和に主眼を置いて  
  いるところに単なる健康の手引き、実践の書ではない  
  哲学的な深みを感じます。 
   
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 「茶」について
  残念なことに「茶」は益軒先生においてはあまり  
  歓迎できないものでした。  
  なぜなら「茶」は大切な「気」を損なうものだったのです。  
  益軒先生は中国の先人の主張を織り交ぜながら、  
  「茶はあんまり性がよくないよ。」と繰り返し述べられています。 
    
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 益軒先生による「茶」べからず集
 
(1)お茶に塩を入れて飲んではいけない。 →腎臓悪くします。 
(2)空腹にお茶を飲んではいけない。→脾胃を損ねます。  
(3)濃茶は多く飲んではいけない。→新しい「気」を損ねます。 
  
 
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益軒先生曰く
 「久しく飲めば、痩せてあぶらをもらすといえり。」 
 
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