茶の効用(2)
◆ 茶の効用(2) ◆



[貝原益軒 / 日本(1)]


貝原益軒・「養生訓」について

貝原益軒先生の「養生訓」は、益軒先生の84歳までの
経験に基づく「健康な長寿」のための実践の書と位置づけることができるでしょう。
「養生訓」の総論の上には「養生の目的と意義」が、下には「具体的な養生法」が 記されています。
大まかに読んだ範囲では益軒先生は「気」を保つことを
養生の中でも重要視していたようです。
身体的な健康だけでなく、精神的にも穏やかであること、
心身両面からの健康法が説かれているのです。
現代においては医学的に間違っていることや根拠のないことも
書かれているでしょうが、健康はあるいは長寿は、
心の平安・平静からもたらされる、心身の調和に主眼を置いて
いるところに単なる健康の手引き、実践の書ではない
哲学的な深みを感じます。


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「茶」について

残念なことに「茶」は益軒先生においてはあまり
歓迎できないものでした。
なぜなら「茶」は大切な「気」を損なうものだったのです。
益軒先生は中国の先人の主張を織り交ぜながら、
「茶はあんまり性がよくないよ。」と繰り返し述べられています。


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益軒先生による「茶」べからず集
(1)お茶に塩を入れて飲んではいけない。 →腎臓悪くします。
(2)空腹にお茶を飲んではいけない。→脾胃を損ねます。
(3)濃茶は多く飲んではいけない。→新しい「気」を損ねます。


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益軒先生曰く
「久しく飲めば、痩せてあぶらをもらすといえり。」


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