さいたま スーパーアリーナ

 に 行ってきました!

2000年12月2日、さいたまスーパーアリーナにおける初のアメリカンフットボール公式戦、

<Xリーグファイナル6>が行われた。 今回はその様子をレポート。

 

 さいたま新都心の中心にドン、と鎮座するスーパーアリーナ。その大屋根の傾斜が、なんと飯能市郊外の
天覧山からも確認できたほどの巨大なランドマークである。

新都心駅からデッキで直結された”けやきひろば”に立つと、すでに写真に収まりきれないほどの大きさで
アリーナが目の前にそびえる。こりゃすげえ、ゲートへむかう足もつい速くなる。
        

 スーパーアリーナは、コンサート、スポーツなどイベントによってアリーナの形・大きさまでが自由に変えられる
ムービングブロック』というすごいシステムを備えている。
話には聞いていたが、実際はどうなってるんだろうか。
メインゲートから内部へ入ると、コンコースはなんか東京ドームと似たような感じ、違うのはアリーナへとつながる
通路がコンサートホールのようにすべて2重のドアで仕切られている点で、その扉の向こうに期待がふくらむ。
そして、通路を抜け、巨大な空間が目の前に広がった
!!

 

 立派すぎる..豪華すぎる。人工芝のグリーンが美しく広がり、スタンドが壁のようにぐるりと取り囲む。最前列
に立つと練習中の選手の息遣いまで聞こえる近さ。これが、フットボール専用スタジアムなのね。ビジョンも両側
に設置されている。シートはシンプルではあるがちゃんと布張りで、背もたれも高く、なるほどコンサートにも十分
使えそうだ。ただ、新設計?のドリンクホルダーはちょっと使いづらく、ぼくはおもいっきりこぼしちゃいました。
使い方が悪かったのだろうか。。

スタンドはメイン・バックはほぼいっぱい、両エンドゾーン裏はガラガラであったが、公式発表によると8500人とのこと。2万人以上のキャパからするとややさびしいが、ライスボウル・東京スーパーボウル以外のゲームではなかなかの数と思われ、やはりスーパーアリーナ効果が大きいのではないだろうか。エスカレーターを上り下り、通路を歩き回り、あれこれ観戦場所を考えているうちにキックオフ。

○試合の詳細はこちら

 まず最初はエンドゾーン裏の最上段から見下ろしてみた。高っかーい! スタンドの傾斜が急なので、ほとんど真上から見ているような感じである。ゴールポストを見下ろすというのも新鮮なアングル。 ふつうこの位置だとヨコの動きがよくわかる半面、遠近感がつかみづらいものだが、約5階分の高さがあり、フィールドの彼方まではっきりと見渡すことができる。アメフト通にはおすすめ。スポッター気分でフットボールの醍醐味、フォーメーションを研究しては。

つぎにエンドゾーン下段。いちばんフィールドに近い位置であり、タッチダウンの迫力を文字通り目の前で見ることができる。ネットは設置されていないので、ゴールポストの正面に座ればフィールドゴールのボールをキャッチすることも可能。

そしてサイドライン。 とにかくスタンド全体が可動式、という特殊な構造ゆえ仕方がないだろうが、いちばんみやすい20yd〜50ydあたりの席は意外と少ない。ぼくのお気に入りは、エンドゾーン裏から10yd付近までのびているバルコニー状のスタンド。”近さ”と”高さ”を兼ね備え、すばらしい見晴らし。全体をみるにも、迫力を味わうにも最高だ。NFLのスタジアムは、サッカーと異なりスタンドの傾斜がゆるく造られている場合が多いので、これは本場にもないすばらしい環境の席だと思う。また一列ごとの段差が相当大きいので、前後のひとが気にならず独立したボックスシートのような印象も受ける。 とにかく一度ここにすわってみてほしい。

 席にすわっている限り、「多目的アリーナ」にありがちな不自然なレイアウトはそれほど感じられないが、移動しようとするとちょっと大変。『ムービングブロック』のつなぎ目なのか、通路がカギ状に折れ曲がっていたり。とくにタテの移動(5層に分かれている)が不便で、なかなか目的の場所にたどりつけない。しかし上層からの眺めは捨てがたく、内部探検のつもりで大いにウロウロしてみたい。
 また、話題の
ジョン・レノンミュージアム」もおすすめ。入館料1500円は決して高くないぞ。
ジョンゆかりの軽井沢・万平ホテル直営が併設されていて、優雅なムードの中、喫茶・軽食を楽しむことができる。こちらは入館しなくても利用できるので、スポーツ観戦の行き帰りには穴場的存在
(2006年に閉店してしまったとのこと、残念!)


 ぼくがフットボールを観るようになってもう10年近くなるが、ほとんどがNFLのテレビ中継で、日本で行われている試合に足を運んだことは数えるほどしかない。それはプレーの質の問題もあるだろうが、やはりスタジアムの環境が一番の要因だったと思う。東京ドームを始めとする従来の会場は、いかにも借り物という雰囲気で、フットボールに没頭するには難しいものがあった。 しかし、今日ぼくの目の前で展開されたのは、まぎれもなく、あの”TVの中の世界”だった。

2000シーズンのゲームはこのXリーグファイナル6と、翌日の関東大学選手権”クラッシュボウル”の2試合のみであったが、多くのファンが訪れ、そのすばらしさに感動したことと思う。見るスポーツとしてのフットボールを大きく変えるかもしれない、さいたまスーパーアリーナ。これからどんどんビッグゲームを開催して、フットボールの聖地になっていくことを期待したい。

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