てっちくん | 主さん、ごぶさた。 て、あれ? いないじゃん、おーい 主さーん |
主 | ほーい、ここだー。 |
てっちくん | なにしてんの、ボーとして。 虫屋なのに虫取りには行けないし、なんか疲れてね。 |
主 | この夏は大変だったよ。 |
てっちくん | 大変といえば、愛知万博も大変やねェ。 |
主 | その話題に行く? あまり、話したくないなぁー。 |
てっちくん | なんで、海上の森は大部分そのまま残されるっていうじゃん、良かったね。 |
主 | うーん、良かったのか、悪かったのか。 よく分からんのだよね。 |
てっちくん | でも、海上の里山は残るでしょ? |
主 | 里山ねぇー。 てっちくん、里山って何だったっけ? |
てっちくん | 里山ってなんだって、主さんがいろいろ教えてくれたんじゃない。。 |
主 | いいから、言ってみてよ。 |
てっちくん | 何か変だな。 まあ、 えっーとね。 @ 人里に近くて、いろいろな動物や植物がいる。 A 農業などの産業に有用な木や草が多い。 B 人が定期的に手を入れて管理している。 ってとこかな。 |
主 | まあ、それでいいとしとこう。 ってことは、海上の森が自然だって言いたいなら、その保護は定期的に人の手を入れる必要があるって事だよね。 |
てっちくん | うん、 ・・・あっ。 |
主 | 分かったかい。 |
てっちくん | 海上の森の里山を守るってことは、常時人が木を切ったりしなくては いけないって事だよね。 |
主 | そうなんだよ。 で、まあ、海上の森は守られたって言っても、どんな守られ方をしていくのか不明なんだよね。 しかも、海上の森は、以前にも言ったと思うけど、里山としては自然度が高すぎる。 言ってしまえば荒れ放題ってところだね、つまり二次林から存生林への遷移過程にあるってことだね。 |
てっちくん | そうだったね。 |
主 | この前、どこかの通産大臣が万博予定地の視察にきて、「海上の森の里山を守る」とか言っていたけど、一夜漬けの勉強をして適当なことを言わないで欲しいよ。 |
てっちくん | ふうーん、そうかあ、「里山」を守ろうとするのなら、手を入れ続けなければならない。 主さんが言いたいのは、「万博」でもって、里山の復活が出来たのじゃないかってことだね。 いや、そうなればいいんじゃないかなぁと思ったんだけどね。 |
主 | 期待していいのかなぁ。 |
てっちくん | ずいぶん悲観的だね。 |
主 | だってね、妄信的自然派ってのは始末におえないからねぇ。 ありゃ一種の宗教だね。狂信的な信者は、見境なく行動して、ひたすら自滅の道を歩くからねぇ。6〜70年前の日本みたいにさ。 |
てっちくん | 怖いねぇ。 |
主 | まあ、本人たちは良い事してるって思い込みがあるから、よけいにね。 有名な話だけど、林業地で枝打ちやってたら、三人のおばちゃんたちに「木をきるのはやめましょう!」と怒られた。なんてのもあるしね。 。 |
てっちくん | あっはっはっ、変なの。 |
主 | ま、言いたいのは、海上の森で従来型の里山じゃなくて、新しい形の「里山」の在りかた、なんて実験をやって欲しかったんだけど、まあ、無理やろねェ。このままじゃ、ハノーバーの二の舞やね。 |
てっちくん | なんでも、ハノーバーは興行的には失敗らしいね。 |
主 | まあ、万博で採算が取れるってなんてのは、イベントの少ない時代の幻想なのかもね。 日本では、それにバブルの幻想も加わって、軽薄な娯楽性の高いものじゃなければいけない、なんて盲信しているのもいるしね、そろそろ硬派なイベントを真面目にやってみてもいいんじゃないかねェ。 採算なんか度外視してね。 |
てっちくん | あんまり面白そうじゃないね。 |
主 | そそうなんだよね。 環境なんてイベントとしてそんなに集客力があるとは思えないからね。 |
てっちくん | つれないなぁ。 |
主 | 何でもね、大切なことには違いはないからね、やることの意義はある。 世界中の人が、自分と地球との関わり方を考えるって事ではね。 |
てっちくん | 大きく出たね、主さんらしくないよ。 |
主 | へへ、今回が最終回だからね。 |
てっちくん | えっ、そうなのー。 |
主 | 何か知らないうちに色々忙しくなっちゃてさ、本業以外で。 |
てっちくん | 虫屋さん閉めちゃうの? |
主 | いやいや、店はやっているよ、儲かってないけど。 まあ、ゆっくりできるようになったら、また再開するかもね。 |
てっちくん | 儲かってないって、・・・たしかにねェ。 ほかのお客さん来ているとこ見たことないもん。 |
主 | ほっとけ! |