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      山形三重の地理はバッチリ
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このマガジンは,中学3年生の山形三重といとこで塾の先生をしている
藤原清盛先生と地理について語ります。1日1つ知識を増やしましょう。

◇ 今日のテーマは「2つの造山帯」です。

藤原:三重ちゃん,最近大きな地震が二つあったね。
三重:はい,トルコと台湾です。
藤原:そうだったね。今日は,この二つの地震にも関係のある話をしよう。
三重:ハイ,何ですかそれは?
藤原:うん,世界には,大きな二つの造山帯があったね。
三重:ハイ,環太平洋造山帯とアルプス=ヒマラヤ造山帯です。
藤原:そうだったね。実は,この造山帯とは,比較的新しい時期に形成さ
   れたもので,すごく不安定なんだ。
三重:ということは地震が多いということですか?
藤原:そのとおり,三重ちゃんが踏んでいる地面(^_^)も,もちろん危ない。
三重:そうですねぇ。笑い事じゃないですね。
藤原:まず,環太平洋造山帯は,どの辺をとおっているんだっけ?
三重:ハイ,南アメリカのアンデス山脈,北アメリカのロッキー山脈,それか
   ら日本をとおってフィリピンなど,太平洋をとりまくような形になっています。
藤原:そうだね。当然,台湾も含まれている。それに対して,アルプス=ヒマ
   ラヤ造山帯は,文字通りヒマラヤ山脈からアルプス山脈の方に向かって
   伸びている。
三重:ちょうどトルコも含まれますね。
藤原:そうだね。最近の地震で生々しいけれども,日本でも最近,阪神大震災
   があったし,もう少し前には,ロサンゼルスでも大地震があった。
三重:恐い地面を踏んでいるんですねぇ(*^_^*)
藤原:とにかく,この二つの造山帯を覚えておこうね。ところで,ホンコンに行くと
    山の上に高層ビルがたくさん建っているんだ。
三重:えっ,山の上にですか?
藤原:そうなんだ。だから,ものすごく高く見える。
三重:危なくないんですか?
藤原:そうだね。でも,ホンコンは,この二つの造山帯を避けているよね。
三重:ああ,そうですね。台湾は真上を通っていますけれども,ホンコンは避
   けていますね。
藤原:そう,ホンコンには地震がほとんどない。だから,山の上に高層ビルを
   建てることができるんだ。
三重:いいですねぇ〜。私も安心した地面を踏んでいたいです(*^_^*)


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◇ 今日のテーマは「三角州と扇状地」です。

三重:先生,質問があるのですが。
藤原:何だい?
三重:三角州と扇状地ってどう違うんですか?
藤原:何だ,そんなことか。
三重:ええ,どうも,地形は苦手なんです。
藤原:うん,難しく考えなくていいよ,三角州は,川が海に出るところ,つま
   り河口付近にできる。それに対して扇状地は,川が山地から平地に出る
   ところにできる地形だ。
三重:えっ,それだけでいいんですか。
藤原:うん,まずは,その違いをしっかり覚えること。形は,読んで字のごと
   く,三角州は三角形,扇状地は扇形をしている。そして,土地利用の仕
   方を覚えておくといいね。
三重:といいますと。
藤原:うん,三角州は,主に水田に利用されるが,扇状地は,果樹園とか桑畑
   に利用されることが多い。
三重:三角州は分かりますが,扇状地はどうして果樹園などに利用するんです
   か?
藤原:それはね,扇状地の中央は,水はけがいいんだ。だから,地下の水位が
   低いから水を得にくいわけ。
三重:ハイ。
藤原:だから,乾燥に強い果物などが作られるわけだ。
三重:はぁ〜,だから甲府盆地などでぶどうや桃の栽培が盛んなんですね。
藤原:そういうこと。甲府盆地や松本盆地は扇状地の代表的な場所だね。
三重:三角州で有名な平野はどこですか?
藤原:うん,濃尾平野とか広島平野が有名だね。特に,大田川の三角州なんて
   問題が出たら広島平野だ。よく出るよ。
三重:ハイ,分かりました。


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◇ 今日のテーマは「リアス式海岸」です。

三重:先生,昨日に続いて苦手なところを教えてください。
藤原:おう,また地形かな?
三重:そうなんです。リアス式海岸がよく分かりません。
藤原:そうか。でも,大体のことは知っているんだろう。
三重:ええ,のこぎりのような形をした複雑な海岸のことです。
藤原:うん,とりあえずはそれでいいよ。有名なのは岩手の三陸海岸とか,志
   摩半島,若狭湾などだ。これはまた勉強するけれどもね。
三重:ええ,でも,ノルウェーにフィヨルドというのがありましたよね。
藤原:うん,フィヨルドものこぎりのような形をしていたね。
三重:どう違うんですか。
藤原:それはね,リアス式海岸とは,山地の沈降によってできたものなんだ。
   それに対してフィヨルドは氷河によって侵食されてできたものだ。
三重:なるほど,そういう違いでしたか。ところで先生,なんでリアス式海岸
   って言うんですか?
藤原:おう,なかなかいい質問だね。実は,スペインにリアスというところが
   あるんだ。
三重:スペインですか!
藤原:意外だったかな。後で地図を見てごらん。北西部にリアスというところ
   があるから。そこでできた地形をもとにリアス式海岸と呼ばれるように
   なったんだ。
三重:分かりました。今日は本当にびっくりしました。


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◇ 今日のテーマは「大陸棚」です。

藤原:それじゃあ,今日は海の地形をやろう。
三重:また,地形ですか?
藤原:うん,とりあえず最低限勉強しておこうよ。
三重:そうですねぇ,ちょっと気が進みませんが(>_<)
藤原:まあ,そう言わず,楽しくいこうよ。まずは三重ちゃん,水深が
   200mというのは深いのかな?
三重:ふ,深いです。
藤原:うん,確かに深いね。我々人間が入ったら大変なことになりそうだ。
   でも,海としてはどうだろう?
三重:そうですねぇ〜,海としては浅いんじゃないですか?
藤原:そのとおり。海としては浅い。この陸地の周辺に広がる200mぐらいの
   深さの海底を何と言うんだろう?
三重:大陸棚ですか。
藤原:正解だ。大陸棚。これは,大切だからよく覚えておいてね。200mとい
   うのもしっかり覚えるんだよ。
三重:ハイ。
藤原:逆に深いところをなんというか知ってる?
三重:えーと,ダメですねぇ。本当にその辺は苦手なんです。
藤原:それじゃあ,覚えておこう。深さが4000m〜6000mの海底を大洋底と言
   ってごく普通の海底だ。
三重:普通という割には深いですね。
藤原:そうなんだ。そして,その中で,本当に深く溝のようになっているのが
   海溝だ。
三重:そんなに深いんですか。
藤原:そうだね,1万mを超えるところもある。
三重:えっ,1万mですか!
藤原:そう,そして,海溝の中で更に深い溝を海淵と呼んでいる。
三重:ということは,ごく普通の海底が大洋底で,浅いところを大陸棚,深い
   ところを海溝というわけですね。
藤原:そうだね。そのぐらい覚えておけばいいよ。
三重:分かりました。そのぐらいなら何とか(^_^)v


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◇ 今日のテーマは「47都道府県」です。

藤原:さあ,これからは,日本地理を勉強するよ。
三重:ハイ,楽しみですY(^_^)Y
藤原:まず,日本には,47都道府県があるね。
三重:ハイ,1都1道2府43県です。
藤原:そうだね。1都は,もちろん東京都。
三重:1道は,北海道で,2府は,京都府と大阪府,残りが県です。
藤原:そういうこと。これからは,毎回,都道府県別に勉強していこう。
三重:1回に一つやるのですか。
藤原:うん,だいたいね。でも,内容が多いときは,分けることもあるよ。
   また,テーマで分けたいときは随時やる。
三重:すると,今後は,とりあえず,都道府県別に進めていくんですね。
藤原:そういうこと。南の沖縄県から,北海道まで北へ北へと進んでいこう。
三重:分かりました。今後が楽しみです。
藤原:そうだね。明日は,早速,沖縄をやるよ。北海道にたどり着いたとき
   は,日本地理の基礎はバッチリだ。
三重:読者の皆さん,一緒にがんばろうね!


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◇ 今日のテーマは「沖縄県」です。

藤原:それでは,トップバッターとして沖縄県をやろう。
三重:ハイ。
藤原:三重ちゃんは沖縄って言うとまず何をイメージする?
三重:そうですねぇ,きれいな海かな。
藤原:うん,海はすごくきれいだよね。でも,先生の世代では,どうして
   も軍事基地が目に浮かんでしまう。
三重:あっ,それなら私だって浮かびます。今でもニュースなどで見ます。
藤原:おっ,三重ちゃんでももニュースを見るんだ(^^)
三重:何言ってるんですか,先生。先生が見なさいって言ったんじゃない
   んですか。
藤原:そうだったね。ところで,沖縄は,サービス業などの第3次産業人
   口が多い。どうしてだろう。
三重:う〜ん,どうしてでしょうねぇ。観光客が多いからですか?
藤原:うん,それもある。でも,今,何を話していたんだっけ?
三重:あっ,分かりました。軍事基地が多いからです。
藤原:そういうこと。第3次産業は,日本全体では6割ぐらいだけれども,
   沖縄は7割を超えている。これは基地との結びつきが強いからなん
   だ。
三重:そう言えば,基地を移転するとかしないとかでもめているテレビを
   見たことがあります。
藤原:そうだね,これは,すごく難しい問題だ。
三重:といいますと。
藤原:うん,基地はいらないと思っていても,基地が移転すると仕事がな
   くなってしまう人もいるからだ。
三重:あっ,そういうことだったんですか。何で反対しているのかなと思
   っていました。
藤原:そして,太平洋戦争で多くの犠牲者が出たことも忘れてはならない
   ことだよね。
三重:そう思います。
藤原:それからね,沖縄には水田がほとんどないんだ。
三重:えっ,どうしてですか?
藤原:高温で水はけがいい台地が多いから,さとうきび畑が多い。どちら
   にしても水田は2%ぐらいとものすごく少ない。
三重:へぇ〜,米って南の方でよく取れると思っていたんですが。
藤原:うん,その考えは正しいよ。米は熱帯性の植物だからね。でも,沖
   縄に限って言えば,畑作中心の農業を行っているということだ。
三重:パイナップルも取れましたね。
藤原:そう,先生も沖縄の友達から,よくおみやげでもらったよ。でも,
   輸入品との競争が激しいみたいだね。
三重:一度でいいから行ってみたい。
藤原:先生もだよ。


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◇ 今日のテーマは「鹿児島県」です。

藤原:きょうはいよいよ鹿児島県だ。
三重:ハイ,お願いします。
藤原:まず,絶対覚えなければならないのが,有名なシラス台地だ。
三重:知ってます。鹿児島の大部分と宮崎の南部に広がる台地でしょ。
藤原:そう,そしてこの台地は,火山灰でできている。
三重:それも知っています。桜島などは今でも時々噴火しますね。
藤原:うん,だから農地には向かないんだ。
三重:そうですね,あまりいい土地とはいえないですね。
藤原:そこで,大隈半島の中央部の笠野原にダムを作り,かんがい施設を
   整えることによって,畑作や畜産が盛んになったんだ。
三重:さつまいもは日本一ですよね。
藤原:もちろんだ。もともと鹿児島県は薩摩と言ったよね。
三重:ハイ,歴史で習いました。西郷隆盛とか大久保利通とか明治維新に
   大活躍しました。
藤原:おう,三重ちゃん,歴史もいけるじゃないか。
三重:そのぐらいは。。。ところで,先生,他に有名なものはないんです
   か?
藤原:うん,最近ニュースでよくやっている黒豚。
三重:あっ,本物とかにせものとか。
藤原:そう,鹿児島産は本物だ。黒豚だけでなく,豚の飼育は日本一。
三重:へぇ〜,畜産がさかんなんですねぇ。
藤原:それに,にわとりも日本一だ。
三重:すごいですねぇ。
藤原:後は,茶の生産が,静岡についで2位,肉牛も北海道についで2位
   だ。どちらにしても,シラス台地は水田に向かないから,畑作や畜
   産がさかんになったといえる。
三重:分かりました。鹿児島県はシラス台地中心に覚えておけばいいので
   すね。
藤原:そういうこと。


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◇ 今日のテーマは「宮崎県」です。

藤原:さて,今日は宮崎県をやるよ。
三重:ハイ,暖かい県ですね。
藤原:何で,そう思うの?
三重:だって,プロ野球のキャンプとかやっているじゃないですか。
藤原:そう言えば,三重ちゃんは,野球が好きだったね。宮崎県は,暖流の
   黒潮,つまり日本海流が流れているので,冬でも温暖なんだ。
三重:海流の影響ですか。
藤原:そうだね。もちろん,南国ということもあるけれども,この冬でも温
   暖な気候というのがキーポイントになる。
三重:といいますと。
藤原:うん,この気候を利用して野菜の生育を早めるんだ。
三重:あっ,分かりました。促成栽培ですね。
藤原:そうなんだ。宮崎平野の特徴として,野菜の促成栽培が挙げられる。
三重:野菜を早めに作ってどうするんですか?
藤原:もちろん,売るんだ(笑)。それも高くね。
三重:どうして,高く売れるんですか。
藤原:たとえば,三重ちゃん,きゅうりは好き?
三重:ハイ,まあまあ好きです。
藤原:もし,きゅうりの値段が倍になったらどうする?無理してでも買う?
三重:さあ,そんなに無理してまで買わないと思いますけれども。
藤原:そうだよね。でも,どうしても買いたいという人はいる。
三重:えっ,どんな人ですか?
藤原:例えば,レストランとか。高いから今日は,きゅうりはなしというわ
   けにはいかないだろう。
三重:そうですね。すると,野菜が不足していて値段が高い時期に出荷する
   ということですか?
藤原:そういうこと。だから早く作るんだ。それが促成栽培だね。そして,
   宮崎県では,ピーマン,かぼちゃ,きゅうり,メロンなどが有名。特
   に,ピーマンは日本一だ。
三重:分かりました。
藤原:ただ,これだけでは不足だから,来週は,促成栽培についてもう少し
   勉強していこう。
三重:えっ,まだ覚えることがあるんですか?
藤原:うん,まだまだ。とりあえずがんばろうよ。
三重:ハイ。


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◇ 今日のテーマは「輸送園芸農業」です。

藤原:それでは,前回の「促成栽培」の続きをやろう。
三重:ハイ。
藤原:宮崎県では,冬でも温暖な気候を利用して,野菜の生育を早める促
   成栽培を行っていることはすでに勉強したね。
三重:ハイ,高く売れるんでしたね。
藤原:そう,詳しくは,公民で勉強する需要と供給の関係ということだけ
   れども,簡単に言うと,商品が少ないときは,どうしてもほしい人
   が,値段が高くとも手に入れようとするから高く売れるんだ。
三重:プレミアがつくって感じですか。
藤原:そうだね。ちょっと古いけれども,ナイキのシューズとか,たまご
   っちとか,ほしい人が多くて品物が少なければ,商品は高くなるの
   が原則だ。
三重:そこで,野菜が少ない時期に作って高く売るということですね。
藤原:そういうこと。そして,宮崎県で作った野菜は,九州だけでなく,
   大型フェリーやトラックを使って阪神や京浜地方まで出荷している。
三重:えっ,そんなに遠くまでですか。
藤原:そうなんだ。野菜なんて,そんなに高いものではないから輸送費が
   大変なんだ。
三重:だから,値段が高いときに売るんですね。
藤原:そうだね。もし,普通の値段だったらとてもやっていけないだろう。
   こういう農業形態を輸送園芸農業という。
三重:なるほど,農家も大変ですね。
藤原:そうなんだ。高く売れるって言っても,競争は激しいし,経費がか
   かるから大変なんだ。どちらにしても,後で出てくる近郊農業との
   違いをしっかり覚えてね。
三重:ハイ,分かりました。


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◇ 今日のテーマは「熊本県」です。

藤原:それでは,今日は熊本県に入るよ。
三重:ハイ,熊本県といえば,まずはい草ですね。
藤原:おう,よく知っているね。熊本県は,もともと水田が多いのだけれ
   ども,裏作としてのい草が有名だ。
三重:裏作?
藤原:そう,前に,二毛作と二期作の違いを勉強しただろう。
三重:あっ,覚えています。二期作は同じ作物,二毛作は違う作物を同じ
   土地で栽培することでしたね。
藤原:そう,だから,熊本平野や八代平野は,二毛作が盛んなんだ。特に,
   八代平野はのい草の生産は,日本一だ。
三重:すごいですねぇ。
藤原:後は,あまり思い出したくないことだけれども,水俣病という公害
   病が起こったのも熊本県だ。
三重:原因は何なのですか?
藤原:うん,化学工場から出た水銀だ。長い間,八代海に流された排水で
   魚介類が汚染され,多くの人が水銀中毒にかかった。今でも多くの
   人が苦しんでいるんだ。
三重:かわいそうですね。公害って相当昔のことのように思われますが。
藤原:そうだね。日本には四大公害病というのがあるが,その一つだ。経
   済発展の中の悲劇でもある。
三重:経済が発展することはいいことだけれども,病気は困ります。その
   辺を企業の人もしっかり考えてもらいたいですね。
藤原:本当だね。


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