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  「ちょっと待って…」 
      服を脱がそうとする手塚の手を掴んでリョーマが震える声で制止する。 
      「いやなのか?」 
      「そうじゃなくて…全部脱いだら、いっぱいしたくなるから…」 
      手塚は一瞬黙ると、上衣を脱がすことは諦めたらしくリョーマを膝立ちにさせてベルトに手をかけ外しにかかる。 
      ファスナーを下ろす手塚の手を見つめながら、リョーマは早く手塚を直に感じたくて身を捩ってしまった。 
      下着ごとズボンが下ろされ、すでに変化を遂げているリョーマの分身が跳ね上がる。 
      「元気だな」 
      「…アンタのは?」 
      頬を染めたリョーマが身体をずらして布団をはぐと、服の上から分かるほど、手塚のそれは熱く勃ち上がっていた。 
      それでももう一度リョーマは手塚に訊きたくなる。 
      「ホントにもう大丈夫なんスか?熱…」 
      「今更やめられた方が辛いんだが…」 
      リョーマはクスッと笑うと、手塚のズボンをずらして熱い固まりを解放してやった。 
      そしてもう一度手塚の上に座ろうとして、ふと気付いたように「邪魔」と言ってズボンと下着を自分の脚から抜いてしまった。 
      肌を密着させたリョーマは、やはり手塚の身体の熱さが気にかかってしまう。 
      「ね…」 
      さっきと同じ質問に開きかけた唇を手塚の唇に覆われてしまう。 
      口づけながら引き寄せられて、リョーマのものが手塚のそれと一つにまとめられた。 
      「あっ、なんか…熱い……っん、んっ」 
      手塚のものと一緒に扱き上げられて、リョーマが堪らずに手塚の首に腕を巻き付ける。 
      「ああっ、す、ごい…っ」 
      「このまま出すか?」 
      リョーマはきつく閉じていた瞳をうっすらと開けると、腕を緩めて手塚を見た。 
      「アンタは?俺の中に来たい?」 
      「……当然だろう」 
      「じゃあ、来てよ。」 
      リョーマがさらに頬を染めて手塚の耳元に囁く。 
      「じっくりほぐしてやる時間はないぞ」 
      「いいよ。ねえ、いつものヤツ、持ってきていい?」 
      「ああ」  
      リョーマは手塚の机の引き出しからハンドクリームを取り出す。 
      「いっぱい塗ってくれたら、たぶん大丈夫だから。」 
      リョーマは真っ赤になりながら、手塚へ尻を向けた。 
      手塚は目の前のなめらかな双丘をひと撫でするとクリームは使わず、秘蕾に舌を這わせた。 
      「な、に…してるんスか?…やっ、……きたな……あ…っ」 
      固い蕾の中に手塚の熱い舌が入り込む。 
      入口を充分に濡らされてから、いつものようにチューブを直接差し込まれた。 
      先ほどまで手塚の熱い舌に嬲られた襞が、クリームの冷たさにキュッと締まる。いつもより多めにチューブの中身を絞り出されて、軽い排泄感がリョーマにわき上がった。 
      「く…みつ……っ、あ、はやく…出てきそう…っ」 
      四つん這いの格好のまま、リョーマがシーツを握りしめる。 
      手塚は自分にもクリームを塗りつけ、リョーマの腰を抱え込むと、そのまま一気に奥まで貫いた。 
      「ひああぁぁっ!」 
      クリームのおかげでリョーマの内部は傷つかなかったものの、いきなり押し広げられた衝撃にリョーマの秘蕾が軋んだ。 
      「…大丈夫か?」 
      言葉を発する余裕はリョーマにはなかったが、必死にコクコクと頷き返す。 
      手塚は服の下に手を滑り込ませてリョーマの背中を優しく撫でさすった。 
      そしてそのまま手を前に回し、胸の突起を摘み上げる。 
      「ああっ、…や、だ」 
      接合部分がドクンドクンと激しく脈打っている。 
      手塚は突起から手を滑らせて脇腹を撫で、腰骨を掴んだ。 
      グチュッと音をさせながらギリギリまでゆっくり引き抜かれた手塚の肉剣が、うって変わって激しく肉鞘に突き入れられる。 
      「ああっ、ひっ、あああっ」 
      パンパンと大きな音をたてながら手塚の腰がリョーマに叩きつけられ始めた。 
      手塚の大きさになじむ前に出し入れされ、掻き回されて、リョーマは目の前がスパークし続ける。 
      それでも苦痛ばかりではなく、リョーマのものからも透明な先走りの液体が滲んできていた。 
      手塚の方も、いつもの数倍の強さで締め付けられ、苦痛に近い快感に、限界が思いの外早く訪れようとしていた。 
      「…いきそうか?…っ、リョーマ…っ」 
      「も……っ、い、くっ」 
      手塚がリョーマの腰を抱え直し、奥まで突き入れたまま激しく前後に揺さぶる。 
      リョーマのスイートスポットが手塚の熱塊に痛いほど刺激されて、とうとうリョーマはそれ以上我慢できずに絶頂を迎えた。 
      「ああっあああぁぁ!」 
      リョーマの奥深くに押し込まれていた手塚の肉塊も、絶頂を迎えたリョーマに締め上げられて熱い体液をその腸壁に勢い良く叩きつけた。 
      手塚はリョーマの身体を一瞬ギュッと抱きしめると、すぐに身体を離して自身を引き抜く。 
      「あ…っ」 
      熱塊を抜き取られる衝撃に身体を震わせていたリョーマの腕を掴み、引き起こして自分の方へ向かせると、まだ息も荒いまま手塚はリョーマの秘蕾に再び自身をあてがった。 
      「な……もうそんなっ!?…ああぅっ!」 
      たった今達したはずの手塚の分身が、すでに完全に近い形で姿を変えていた。 
      リョーマの中のクリームと自身が放った体液とで濡れそぼった手塚の肉剣が、再びリョーマの鞘へと収まってゆく。 
      今まで入っていたものとは言え、完全に近い変化を遂げている手塚のものはすでにリョーマの何倍もの質量を持ち、リョーマの秘蕾が再び目一杯広げられて悲鳴を上げた。 
      そのまま間髪入れずに下から突き上げられ始めると、リョーマの分身もすぐに変化し始めた。 向かい合わせの体勢になった二人は、互いを抱きしめあい、唇を貪りあう。 
      手塚がリョーマの腰を掴み、突き上げながら前後に揺らすと、リョーマの唇から堪えきれないような甘い嬌声が漏れた。 
      「あっ、んっ、ああっ、はうっ、んんっ!」 
      「く、うっ……リョ……マッ…」 
      手塚の激しい突き上げに、リョーマの視界が白く霞み始める。 
      「すきっ……くにみつ……っ」 
      「リョーマ…っ」 
      リョーマの限界を感じ取った手塚は、ベッドサイドにあったティッシュペーパーを数枚手に取りリョーマの前にあてがった。 
      そのままもう片方の手でリョーマの身体を支え、更に激しく突き上げる。 
      「はっ、ああっ、ああんっ、あうっ!」 
      リョーマはもう言葉を発することも出来ずに、身体を数回ビクビクと痙攣させると思い切りリキんでティッシュの中に激情を吐き出した。 
      同時に手塚も低く呻きながら身体を震わせ、リョーマの中に熱い飛沫を迸らせていた。 
      
  「ねえ…」 
      まだ整わない息の下、やっとリョーマが言葉を発した。 
      「アンタ、ホントに病人?」 
      「…………だから抑えが効かないんだろう」 
      「いつもは抑えているわけ?」 
      深い溜息を吐きながら、リョーマは「ウソばっかり」と呟いて手塚に寄りかかった。 
      リョーマの敏感な肌に手塚の鼓動が布越しに伝わり、手塚の身体にもかなりの負担がかかったことに気付いたリョーマは慌てて手塚から離れようとする。 
      「…大丈夫っスか?身体………それに…着替えた方がいいっスよね」 
      「…ああ…汗をかいてしまったからな…」 
      何気ない手塚の言葉に少し赤面しながら手塚の着替えを用意しようと動いたところで、リョーマはまだ自分が手塚と繋がったままであることを思い出す。 
      「ああ………んんっ」 
      動いた途端に刺激されてしまったリョーマの内部が快感を伝えてくる。手塚の分身も、まだ固さを保っている。 
      「なんで、そんな……まだ、なんスか?」 
      リョーマに締め付けられて、軽い痛みに似た感覚に手塚は顔を顰める。 
      「…俺にもわからんが………まだおさまっていないらしい……」 
      「でもこれ以上はアンタが………あ…っは、んんっ」 
      再び緩く腰を動かされてリョーマが熱い息を漏らし始める。 
      その時、階下から彩菜の声が響いた。 
      「リョーマくん、国光、そろそろ降りていらっしゃいねー」 
      「えっ!」 
      「…っく!」 
      彩菜の声に驚いて身体を固くしたリョーマに思い切り締め上げられて、手塚が呻いた。 
      「…ばか…っ、止まらなくなった…」 
      「そ、……なっ、あっ!」 
      メチャクチャに突き上げられて、リョーマは必死で自分の口を塞ぐ。 
      「…っ、…っ!…っう」 
      ベッドの軋む音が階下にまで聞こえるのではないかと思えるほど激しく追い上げられ、リョーマの身体が手塚の上で跳ねる。 
      いつの間にかリョーマの熱い屹立も限界まで固く張りつめていた。 
      「リョーマ…っ」 
      絞り出すような声で手塚が呻く。 
      リョーマは手塚の肩の布を噛み締めて強すぎる快感に堪えていた。 
      「く、あ……んんっ、う」 
      リョーマも限界に近づいていると感じた手塚は、腰の動きを止めずに再びティッシュに手を伸ばしてリョーマにあてがう。 
      「く…みつ……っ、いくっ!」 
      「……く、っう!」 
      手塚は自分に押しつけるようにリョーマの身体を抱きしめると、その奥に熱い飛沫を叩きつけた。同時にリョーマもティッシュに向けて3度目の精を解き放つ。 
      「あ……あ……んんっ」 
      息も整わないままに二人はしっとりと唇を絡ませて余韻を味わう。 
      「国光〜?」 
      階下から彩菜の声が再び響く。 
      手塚はゆっくりリョーマから自身を引き抜くと、ベッドを降りて階下の彩菜に返答するためにドアを少し開けた。 
      「すみません、着替えてから行きます」 
      「…そう、わかったわ」 
      ドアを閉めて息を吐き、手塚がリョーマを振り返るとリョーマがまだ息を乱しながら恨めしそうに潤んだ目で手塚を睨みつけていた。 
      「……リョーマ」 
      「…なんスか」 
      「…………目の毒だ…服を着てくれないか」 
      手塚が頬を染めながらリョーマから目をそらす。 一瞬何のことだかわからなかったリョーマだが、手塚のもので濡れた秘部を晒していた自分の格好に気付いて慌てて身体を起こした。その途端、中に注ぎ込まれた3回分の手塚の体液が逆流してくる。 リョーマは焦りながら大急ぎでティッシュを数枚手に取り、手塚から隠れるようにして秘部を拭った。
    
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