小鳥の巣ではヒナ鳥たちが大きく口を開けて
エサを ねだっています.
二匹のリスはハッとしたように見つめ合っています.
そして, 見落さないでね. 草地では子ウサギたちが
はねまわっていますよ.
 
 
掌に のるようなウサギの子は とっても可愛いものです.
何かに興味を持った時や警戒する時, よく立上るような
動作をします. そんな格好は とても愛敬があります.
	ハートのリースには中央に大きく空間があります.
	ここには何があるのか知りたいと言った方がありました.
	でも, 枝があるだけのような気がするのです.

	これは 二匹の若いリスが 初めて出会ったところです. 男の子と女の子が
	初めて出会って, お互に ハッとして, 一瞬 カタマッてしまった ところ.
	次の瞬間 一匹は逃げ出し, 一方は追いかけて, 樹の上で 追いかけっこが
	始まるでしょう.
	夏です. 入道雲も出ています.
	梢の方では コマドリが囀り, 親鳥の姿を見つけた ヒナ 達は 大きく口を
	開けて, エサを催促しています.
	木の下の草地では, 親ウサギの傍で 子ウサギたちが はねまわっています.
	実際は見たことがないのに, とても懐しい夏の高原.

	でも日本では, 実際には起らない風景なのです. 何故なら日本の野ウサギ
	は夜行性だからです. そして, 母ウサギが子ウサギのところにやって来る
	のは, 1日に1回か2回, 授乳の時だけ, それも夜なのだそうです. 
	ですから こんな風に 昼間から親子のウサギが一緒にいるのは, ピーター
	ラビットのようなヨーロッパの穴ウサギか, 飼ウサギなのです. 
	でも, この風景に, ちっとも違和感はありません. 絵本や何かで, こんな
	ウサギを見なれているからでしょうか.

	こんな風にリアルな風景や動物を描く時は, 動物の生態についても調べて
	みます. 調べた上で一寸したウソを承知で描くこともある訳です.
	この点 フェンスのアヤメとウサギは, 飼ウサギを描いた つもりですから
	いいのですが, 蝶には 引っかかる点がありました. 初めは 実際アヤメに
	よく来る黒い蝶を描きました. でも, 蝶が黒っぽいとアヤメまで暗く見え
	ます. フェンスの色は白なのに, 全体が何だか暗い絵になるのです.
	それで蝶を黄色に書き直しました. 全体の印象が明るくなって, アヤメも
	浮立つように なりました.
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