1987年製作・邦画版「漂流教室」(DRIFTING CLASSROOM)について

見ながらずっと「はあ??」とか「なんでやねーーん」とか「わけわからん!!」とか
叫ばずにいられない場面続出で、疲れました・・・。まあ突っ込みどころ満載なのは覚悟の上で観たわけですし、
むしろそこを楽しめたんですが(笑)、しかし「今どういう状況なのかよくわからない・不鮮明」な映像が多いのは
観ててストレスたまります(特に怪虫襲撃のシーンなど)。解釈に苦しむ場面もあり、最後は感動的に終わってますが
全体的にはどうもすっきりしませんでした・・・。役者さんは良いだけに、映画がこんな出来なのは残念ですね・・・。
息子のために、傍から見れば常軌を逸したような行動さえ取る、偉大な母親の役は
並の女優さんでは務まらないでしょう。髪を振り乱し暴走する三田佳子さんの迫力は凄いです(汗)。
主人公の翔ちゃん役は林泰文さん。実はちょっとファンなんです(歩野零二郎くんの声の人でもあるし)。
なので、ああこの頃はまだ幼くて可愛いな(今も可愛いけどな)、英語喋っててすごいな、とか
それだけで喜んでしまっている私。すみません(汗)。





【登場人物評】
原作で強烈に印象を残した要注目キャラ「関谷」と、個人的にお気に入りキャラ「大友くん」についてのコメントです。(その他の登場人物についての紹介はこちらでは省略しています)

・関谷

原作通りパンの搬入をしている。名前も同じ。原作ほど大活躍はしないし印象も薄いが、イヤらしさ(褒め言葉と思って下さい・汗)はじゅうぶん出ていた。みどり先生(←美人で皆のマドンナ的存在)に気があるあたりも、ちょっとストーカー入ってる感じで素敵(笑)。

生徒達から見て”いつもやさしかったおじさん”だったのかは不明だが、飼い犬思いではあった。先生達からは「セキヤ」と呼び捨て(ミスターとか付けてくれないのね・汗)されるなど、原作通り不満はたまっていたと思われる。英語で話しかけられると「あいきゃんのっとあんだすたんどいんぐりっしゅ」と繰り返してふてくされていた。

関谷が暴れ出した時は、やっと原作通りの展開になってくれるのか??と喜び、いいぞ関谷、頑張れ〜〜と、思わず応援してしまった(笑)。もっと最後まで目立って欲しかったよ・・・。


・大友くん

外国人だし、年齢も上がっているようだが(クラスメートだが翔とは学年が違う?年齢はみんなバラバラに見える)、この映画ではポジション的に「マーク」が大友くんと思われる。終盤いいところをもっていってちょっと美味しい役どころ、という点でも。

翔をライバル視(ていうか見下し?)していたが、皆の信頼もガールフレンドの心も取られ、意見がぶつかって殴り合えば負けるしで、ちょっと情けない(汗)。生徒達からリーダーを選ぼう、という時に(自分が選ばれないことを察してか)外に出て、ひとり寂しくサッカーボールを蹴る姿は萌え。この屈折っぷり、やっぱ大友くんだ♪

マークはサッカー選手で、試合を楽しみにしていた。ていうか彼にとってそれがすべてだったらしく、未来に来て試合に出られなくなったことで自暴自棄気味。そのうえ翔と対立して負けたりして、自我崩壊寸前だった?年齢も皆より少し上だし、すでに夢を信じられる”子供”ではなくなっていたために、彼は未来では生きていられない運命だったのかもしれない。

ガールフレンド・あゆみ(←名前は原作の「西さん」と同じだが、ポジション的には「咲っぺ」?)に対してはやたらなれなれしい。しかし試合で勝った時にキスを約束するあたりは、つまりそういう時以外にする度胸はないってことで、外国人のわりに意外と奥手なんじゃないかとも思う(笑)。