私立弾劾凰学園・第1話「死闘!バレンタインデー」
キーンコーンカーンコーン・・・
ミア 「おはよう、パイ」
パイ 「おっす。なんだ?眼が赤いぜ、ミア」
ミア 「え、えっと、これはね・・・」
ランバ 「さては、徹夜でチョコ作ってたな〜!今日はバレンタインデーだもんね」
ミア 「あ、ランバ。う、うん、実は、そうなの・・・」
ランバ 「ね、誰?誰にあげるの??わかった!陸上部のロールくんでしょ!絶対そうよ!」
パイ 「へえ〜、ミアも隅におけねえなあ」
ミア 「そ、そういうわけじゃ・・・」
ランバ 「照れない、照れない!徹夜で手作りってことは、本命チョコ??ロールくん幸せ者ねえ」
ミア 「もう、ランバってば!だ、だから別にそういうわけじゃ・・・」
パイ 「どうでもいいけど、そろそろ校門入ろうぜ。遅刻ギリギリじゃねえか」
パイ 「お、あたし達以外にも、遅刻ギリギリの奴が走ってるぞ」
ロール 「はあ、はあ・・・うん、何とか間に合った。あ、おはよう!ミア、パイ、ランバ」
ミア 「おはよう、ロール」
ランバ 「噂のロールくんよ、ミア!チョコ渡しなさいよ」
ミア 「えっ、で、でも・・・」
パイ 「なーにウジウジしてんだよ、ミア。お、その鞄からはみ出してるチョコの箱、それだな?」
ミア 「あ!そ、それは・・・」
パイ 「ほら、出してやったぜ。まったく世話の焼ける・・・。さあ、とっとと渡しちまいな!」
ランバ 「ミア!がんばって〜」
ロール 「な、なにかな、ミア。・・・あ、そのチョコレート、もしかして、僕に・・・?」
ミア 「あ、あの、ロール。ううん、そうなんだけど、そうじゃなくて・・・」
パイ 「ったく、はっきりしねえなあ、ミアの奴」
ランバ 「もー、二人とも照れちゃって。ひゅーひゅー♪」
ミア 「えーと、あのね・・・」
? 「ふっ・・・待ちかねた、待ちかたぞミア=アリス!!」
ミア 「だ、誰?・・・その声は、まさか・・・」
ギル 「そこまでだ、ミア=アリス・・・」
ミア 「ギル先生!!」
ランバ 「なんで、校庭の真ん中でギル先生が仁王立ちしてるのぉ??」
パイ 「遅刻の取り締まりか?あたし達、始業時間までにちゃんと校門入ったぜ」
ギル 「そんなことはどうでもいい・・・ミア=アリス!!こっちに来るんだ」
ロール 「せ、先生、ミアが何をしたっていうんです」
ギル 「その、手に持っている物をこちらによこせ・・・」
ミア 「このチョコレートのことですか?」
ギル 「そうだ。それは没収する」
ミア 「えっ?」
ロール 「そんなあ!!」
ランバ 「没収だなんて、ひどいじゃない!!」
パイ 「ギル、てめえ、どういうことだよ!!」
ギル 「そんなものを校内に持ち込むのを見過ごす訳にはいかん!」
ミア 「で、でも、菓子類持ち込み禁止なんて校則、ありません」
ギル 「黙れ。それはただの菓子ではないだろう?まったく、バレンタインデーだか何だか知らんが、皆浮かれやがって・・・」
ミア 「わ、私、そんなつもりじゃ・・・」
ギル 「とにかく、そんなものを持っていると校内の風紀を乱す。さっさとよこせ!捨ててやる・・・」
ミア 「そ、そんな!!」
ロール 「せ、先生、そんなのあんまりです!教師だからってそこまでする権利ないと思います」
ランバ 「そうよ!ミア、せっかく徹夜で作ったのに・・・捨てるなんて許せない!渡しちゃダメよ、ミア」
ギル 「徹夜だと・・・。ミア=アリス、浮かれて生活まで乱すとはますます許せんな。さあ、早くよこすんだ!!」
ミア 「嫌です!」
ギル 「貴様・・・この俺に抵抗するのか」
ミア 「わ、私浮かれてなんていません。それに、誰かのためにチョコを作った、その気持ちまで・・・規則で取り締まられるなんて、納得できません!」
ギル 「何ぃ!!」
ミア 「このチョコは・・・捨てさせたりしない!私の気持ちだもの・・・」
ギル 「そ、そんなにそれが大事だというのか・・・ならなおさらだ!絶対に捨ててやるぞミア=アリス!!」
パイ 「やめな!!」
ギル 「ええい、邪魔をするな!!」
パイ 「ギル・・・てめえさっきから聞いてりゃ、風紀だとか何とか言って、結局単なる嫌がらせじゃねえか。自分がチョコもらえないからって、八つ当たりすんなよな」
ギル 「何だと・・・貴様あ!!」
ランバ 「・・・あら、図星だったみたいね」
ギル 「こうなったら、四人全員処罰する!!こういう事態に備えて開発していた処罰用メカでな。出ろ!ブラッディ1!!」
ロール 「な、何だ!体育館の天井が開いて、中から巨大な怪獣みたいなメカが出てきたぞ!!」
パイ 「・・・どーいう展開だよ、それ」
ランバ 「まあまあ、気にしない気にしない、所詮これってなんでもありのギャグストーリーだから」
ギル 「貴様ら全員、踏み潰してやる・・・」
ミア 「いけない!このままじゃ校舎まで破壊されてしまうわ!!」
ロール 「ミア、こうなったら・・・」
ミア 「ええ。あれを使うしかないわ。学園の平和を守る為にターサン校長から私達四人に与えられた、合体ロボットを!!」
パイ 「・・・だから、どーいう展開だ」
ランバ 「まあまあ、一応ロボット作品っぽさを出さないとね」
ミア 「クロス・ファイト!ダンガイオーーーーーー!!」
ギル 「な、何だあれは!どこから飛んできた?!」
ロール 「ダンガイオー、見参!!」
ランバ 「すっごーい!!戦闘機が合体して巨大ロボになったあ!!」
パイ 「・・・説明的台詞だな。まあいいや、とにかくこれでギルのメカをやっつけるんだ!!」
ミア 「四人の心をひとつにして・・・この学園を、私達の自由を、守らなきゃ!!」
ギル 「ダンガイオーだと?ふん、あんなものこのブラッディの敵ではない、行くぞ!!」
ロール 「みんな、一気に行くぞ!!」
ミア 「ええ、周りに被害が出ないうちに・・・」
パイ 「いきなり必殺技行け!ロール!!」
ランバ 「・・・あんまり戦闘シーンひっぱっても、文章だけじゃ伝わらなくてつまんないしね」
ロール 「サイキック・斬で行く!くらえ、サイキック・ウェィィィーーーーーブ!!」
ギル 「くっっ、何だこの衝撃波は!!」
ロール 「サイキック・ざーーーーーーーーーーーん!!」
ギル 「・・・し、しまった!!」
ロール 「やったあ!ブラッディ1を破壊したぞ!!」
ミア 「校舎は壊れずに済んだわね・・・よかった」
パイ 「あんな大爆発で被害ゼロなんて、奇跡的だな」
ランバ 「あ、見て!ギル先生があのメカから脱出したみたい」
ギル 「くそ、一撃でやられるとは、何という手抜き展開だ・・・」
ミア 「ギル先生、大丈夫ですか?!待ってて、今行きます!」
ギル 「ミア=アリス!!貴様・・・」
ターサン「まったく何の騒ぎじゃ・・・おーい、君達、授業時間はとっくに始まっとるぞ」
ロール 「あ、ターサン校長!」
ギル 「校長か・・・まずいな、ここはひとまず引くとしよう。貴様ら、覚えてろよ!!」
パイ 「お決まりの捨て台詞だな」
ギル 「それと・・・ミア=アリス!これだけはいただいていく!!」
ミア 「あっ、チョコレートが!」
ランバ 「校長先生!ギル先生ってば勝手にチョコ没収して捨てるとか言ってるんですよぉ〜〜」
ターサン「あー、ギル先生、職員会議も通さずにそういうことされると、色々大変なんじゃよ〜PTAから抗議とかあったらわしの立場がその・・・」
パイ 「ていうかそれ以前にあの巨大メカのことで抗議殺到するだろ、おい」
ギル 「ふっ、とりあえずこれさえ奪えばそれでいい。男子生徒になど渡せないように、俺が食べてやる!!はっはっはざまーみろミア=アリスーーーーーー!!」
ロール 「ああ、逃げていっちゃった・・・。ぼ、僕のチョコ・・・・」
ランバ 「ミア、追いかけなくていいの?」
ミア 「ううん、いいの・・・」
パイ 「何だよミア、妙に晴れ晴れした顔で」
ミア 「ロール、はい、これ」
ロール 「あっ、チョコレート!あ、ありがとうミア!・・・あれ、でも、なんで??」
ランバ 「どういうこと?じゃあ、さっきギル先生が持っていったのは?」
ミア 「これでいいの・・・。良かった、捨てられなくて」
ギル 「まったく・・・徹夜で手作りだと?ミア=アリスめ・・・ふっ、貴様の気持ちなど、誰にも届かん!こうして俺が食べてしまったんだからな・・・。それにしても、奴め、一体誰に・・・。ん?カードが入ってるな・・・”ギル先生へ。いつもお世話になっています。手作りチョコどうぞ食べてください。追伸。授業でいつも私ばかり当てるのはやめて下さいね。ミア=アリスより”・・・な、何なんだこれは・・・???」
ミア 「はい、これはターサン校長の分です。どうぞ」
ターサン「わしのもあるのかね、いやあ、ありがとうミアくん」
ロール 「そ、そうかあ・・・ぼ、僕だけじゃなかったのか・・・あは、ははは・・・はぁ」
ミア 「だって、バレンタインって、お世話になってる人達への感謝の気持ちを伝える日・・・でしょう?」
パイ 「まあそう言われればそうだけど・・・なんかズレてるよなあミアって。いったいチョコいくつ作って来たんだよ」
ミア 「えーと、ほかにはフラッシュくんとバーストくんと、ヨルド先輩と、あとは・・・」
ランバ 「それで徹夜になっちゃったのね。ミアってば、博愛主義というかなんというか・・・。ま、とりあえず、めでたしめでたし♪」
完
・・・くだらん、くだらんぞミア=アリス(?)!!と思わず叫びたくなった方、すみません(汗)。
結局メカ出してるし、学園物っぽさは・・・どこへ・・・(遠い目)。舞台はきっと地球の日本なので、
三明 亜璃子とか、義瑠とか蘭羽とか杯とか呂流とか、漢字表記にしようかと思いましたが、やっぱうざくてやめました(笑)。
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おまけ。
ホワイトデー。ミア=アリスに届いたお返しの中に、
何故か、送り主不明の温泉饅頭爆弾が??
ミア「食べると爆発(?)しそうだし・・・
でも、食べずに捨てたりしたらギル先生に悪いし・・・」
ギル「・・・って何故俺が送ったと分かる?!ミア=アリス!!」
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