住宅のコンセプトを考える 千葉県市川市-麻生英之建築設計事務所


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建築と緑



 緑はひじょうに大事は建築の要素です。住宅を楽しいものにし、良好な環境を造り、成長します。 住宅を計画するときに、その建物ばかり考えてしまいがちですが、緑のこともいっしょに考える必要があると思います。
 緑について専門的なことは、本や別のHPを参照していただくとして、ここでは住宅計画で考える、基本的な緑のことや建築との関係を掲載します。

 

1. 緑は長生きです。

 緑は長生きです。特に樹木は何百年も生きている大木もあります。昔の人はそのような大木を祭ったりもしました。
 古い家を建て替えるときに、庭にある樹木をどうするか、悩むときがあります。
 自分よりも年上の樹木にはやはり敬意を払うべきです。残すのか、移植するのか、伐採するかよく検討しましょう。
 新しく植えるときも、その樹木が何十年もそこにあると、肝に銘じて計画しましょう。

2. 緑は成長します

 出来上がった時が一番きれいな建物と違い、緑は植えた時からどんどん、成長し、立派になります。
 大きな樹木は当然高価です。もし予算が合わない場合は徐々に大きくなる苗木を検討してもいいと思います。

3. 緑は優れた機能をもっています。

夏に葉が茂り、冬に葉を落とす落葉樹は日差しを有効に遮り、隣地際の常緑は隣地の窓を隠す有効なスクリーンとなります。それ以外にも緑は様々な機能をもっています。

4. 建物の外観と緑はその地域の住民が共有する景観のひとつです

 その家が建つことにより、街並みがよくなる、そんな家にする力が緑にあると思います。

5. 日本庭園だけが庭ではありません。

 庭にまったく興味がない方も結構いらっしゃいます。特にむかしの日本庭園のような庭は必要ないということです。
 しかし、ながめる庭という考えではなく、使う庭という考えもあります。
 居間や食堂と外部空間を一体にして、外部空間で食事が出来たり、犬を飼ったりする、使う庭です。そんな空間を造る事により、内部空間も広がっていきます。

6. 屋上庭園、壁面緑化、坪庭、菜園、部屋の中に造るインナーガーデン、窓の外につけるプランタBOX等、緑との接し方はいろいろあります

7. 一本の樹木を入れただけで、劇的にエントランスや庭が良くなることがあります。

 新緑や紅葉と四季で変化するような優れた建築材料は他にはありません。
 建築で高価な材料をつかう以上に価値があると思います。

8. 緑には水、日照、通風、土が必要です

 通風はあまり意識しないで、コンクリートブロック等の塀を造ってしまうと、緑には悪影響です。また緑は基本的には水がないと育たないので、屋根があり、夜露が届かない部分の植栽もやめたほうが無難です。

9. 緑の計画は出来るだけ建築計画といっしょに行いましょう

 それほど敷地が広くない場合は、建物の基礎、設備配管、雨水桝等が植栽と干渉する場合があります。配管の上に植栽することも問題ありますし、出来上がった配管等を移設するのもかなりお金がかかります。

10. 平面図、立面図に緑の絵を描いて計画してみましょう

 どこに何の樹木を植えたらいいか、自分なりに考え図面に描いてみましょう。
 食卓から見えるシンボルツリーやエントランスの街と家をつなぐ緑を想像することにより、建築計画もきっと豊かなものになると思います。

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