住宅のコンセプトを考える 千葉県市川市-麻生英之建築設計事務所


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住宅の窓





 住宅を考えるにあたり、窓の存在は欠かせません。
窓は採光、通風、眺望、出入りといろんな役割があり、またその大きさはその横にある壁とセットで考えるべきだと思います。
材質はアルミ製が一般的で、それ以外に寒冷地に適した樹脂サッシ、室外側をアルミ、室内側を樹脂を採用したアルミ樹脂複合サッシ、木製サッシがあります。
現実的にはアルミ製が一般的で、メーカーは数社ありそれぞれ毎年新製品を出しています。
最近はペアガラス対応サッシが一般的になり、単板ガラスを使用したサッシは減少傾向にあります。

代表的なサッシの形状

器具名 特徴 使用箇所
引違い窓 日本の代表的な窓。2枚、3枚、4枚と種類も豊富。ワイドも3.6M程度までは対応している。網戸、面格子等との相性も問題なし 居室、出入りのある部分等
FIX窓 嵌め殺し窓ともいう。眺めがいい場所や通風の必要ない場所で使用。大きさはガラスの最大寸法まで。窓の外側は内側から清掃出来ないので注意が必要。 居室、廊下等
縦スベリ出し窓 開き窓のように外部に押し出すように開く窓。右勝手と左勝手がある。通風が取りたい居室の北側や水廻りで使用。ワイドを狭くすれば防犯上も問題ない。 居室、WC、廊下等
横スベリ出し窓 外部に押し出すように開く窓。多少の雨でも開けておける。細長くして北側の水廻りで使用したり、700角程度の大きさで居室で使用したりといろんなところで使用できる。 居室、WC、廊下等
ルーバー窓 ル−バー状のガラスをハンドルを回して開口状態を調整できる。多少の雨でも開けておける。防犯上面格子とセットで使用したほうがいい。ハンドル部分にチェーンオペレータを付ければ高所の位置でも使用可能。機密性は良くないので居室にはあまり向いていない。 WC、浴室等
上げ下げ窓 電車の窓のように上下させて開ける窓。開いたときに外部に出っ張らないので面格子は使用可能。 居室、WC等
折戸タイプ窓 外部のデッキと一体空間にしたい場合等に使用。オープンカフェのような感じになるが、住宅では網戸が入ることを忘れてはいけない。かなり高価。同じコンセプトでいろんな商品が発売されている。 居間等

窓の色の種類

サッシの色はブラック、ホワイト、アンバー、ステンカラーを基本的に各社そろえ、それ以外に独自の質感やカラーをだしているメーカーもあります。
選び方は好みですが、外壁の色やイメージから選ぶことが一般的です。はじめからイメージがない場合はカタログだけで決めるのではなく、ご近所のサッシを参考にしましょう。

ガラスの種類

 大まかに分けて、単板ガラス、網入りガラス、ペアガラス、防犯ガラスがあります。
単板ガラスは通常のガラスで、住宅で使用するものは3ミリから5ミリ程度の厚みです。

網入りガラスは準防火地域等の防火規制のある場所で使用するもので火災時にガラスが割れても飛び散ったりしないものです。厚みは6.8ミリ。ガラスに鉄網が入っているので丈夫なイメージですが、割れやすく防犯メリットはありません。

ペアガラスは急速に普及しています。通常は3ミリと3ミリのガラスの間に6ミリから12ミリの空気層があります。これからのスタンダードなガラスになりつつあります。

防犯ガラスは侵入犯罪の増加により普及してきた商品で通常のガラスよりも圧倒的に防犯性の高いものです。打ち破り、こじ破りに対応し2枚のガラスの間に中間膜を挟んでいてその中間膜の厚さにより4〜5段階のランクがあります。ランクにもよりますがハンマーで叩いても破壊するのに相当な時間がかかります。

上記のガラスにそれぞれ透明と不透明(型ガラス)があり、また網入りペアや防犯ペアなどの組み合わせたガラスもあります。
性能のいいガラスほど高価で、また透明と型ガラスでは透明ガラスのほうが高価です。

Low-E複層ガラスについて
Low-E複層ガラスというのは、複層ガラスの間に特殊な金属膜をコーティングしたガラスのことで、エコガラスという呼び方をする場合もあります。
すぐれた遮熱性能と断熱性能があり、最近の省エネ意識の高まりとともに徐々に普及しています。
室外側にLow-Eガラスにしたものは遮熱低放射複層ガラスと呼ばれ、日射遮蔽性能を重視する温暖地で主に使われます。
室内側にしたものは低放射複層ガラスと呼ばれ、断熱性能を重視する寒冷地で主に使用されます。

エコガラス公式ページ

窓の防犯

防犯の関心も高まっています。ガラスの種類で紹介している防犯ガラスやダブルロック、侵入者の入れない窓の形状、デザインのよい面格子等も開発されています。雨戸での防犯を考える場合もあります。
侵入犯罪は日々進化し、万全な防犯はないと思ったほうがいいかも知れません。防犯ばかり考えると開口部だけでびっくりするくらい高価になってしまいます。防犯はセキュリティーや外構等トータルで考えるべきです。

窓のオプション

サッシの形状だけ確認し、ついつい使い勝手の確認を忘れてしまうのが網戸です。どうしても日本の住宅の開口部には網戸が必要です。オープンカフェのような開口部にしても、その部分にどんな網戸になるのかは確認が必要です。
また同じサッシでも網戸が数種類ある場合もあります。h=2Mくらいの掃き出し窓の網戸でも中桟の付いた野暮ったい網戸もありますので注意が必要です。

網戸以外に面格子や左官の外壁が汚れにくい水切り等がオプションとなっています。


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