家であること、建築であることのバランス
家には使いやすい、便利だということは当然必要です。
そして建物が家として成り立つような事に加え、建築としても成り立つことが必要だと思います。
たとえば、窓の位置も使い勝手だけで、位置を決めると外から見たときにばらばらの外観になってしまいます。ヨーロッパの街並みが美しく見える原因のひとつに窓の配列の美しさがあります。
平面も同様です。使い勝手だけで平面を考えていると、でっぱったり、ひっこんだりバランスの悪い平面になってしまいます。
バランスとかプロポーションは建築的に大事なことだと思いますが、メーカーやハウスビルダーではあまり重要視されません。
しかし道を歩く人から見えるファサードを考える上で、階高を調整し安定感をだしたり、窓と壁のバランスを検討することは、結果的にいい家、いい街にしていく為に必要な行為だと考えます。
風景に溶け込む建物や、寄り添うように屋根の並ぶ集落、東京やニューヨークの超高層のスカイライン、いずれも建築として成り立ち、すばらしい建物になっています。
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