SANYO DSC-V1

■概要

普通のコンパクト35mmカメラをそのままデジカメにしたようなオーソドックスな作り。むしろ好感が持てる。
CCDは35万画素でごく標準的。
フラッシュ内蔵。
オートフォーカスなので、ピントは(合えば)シャープ。パンフォーカスのデジカメとは、やはりひと味違う。

■大きさ・重さ・外装

大きさは幅138.5×高さ65.5×奥行き43mm。電池を除いた重量は260g。このクラスだと、ちょっと大きくて重い。チタンカラーと艶消しの黒を組み合わせたシックな感じ。材質はプラスチックだが、安っぽくない。

■メモリ

4MBフラッシュメモリ内蔵。交換はできない。320×240ドットの標準解像度で120枚、640×480ドットの高解像度モードで60枚撮れる。同じ解像度で何種類も画質が選択できるよりも、割り切ったモード設定も良いものだ。だいたい、そんなに変更しないし、あまり画質も変わらなかったりするものだし。

■画質

オートフォーカスの分、同じ35万画素のCCDでも、パンフォーカス式のデジカメより高画質である。色合いも良い。JPEG圧縮のノイズもあまり目立たない。ただし、しょせんは35万画素なので、過大な期待は禁物。
レンズの焦点距離は5mmで、35mmのカメラに換算すると36mm程度になる。やはり単焦点カメラでは、このくらいが使いやすい。
マクロ撮影機能は、レンズから20cm〜50cmの範囲にあるものを撮影可能。だいたいA5サイズの書類が画面いっぱいに撮れる感じ。

■インタフェース

モードなどを表示する小さな液晶パネルを持つ。画像用の液晶にスーパーインポーズするより、はるかに親切だ。操作性は普通の35mmコンパクトカメラ並。良くも悪くもない。
電源スイッチを兼ねたレンズカバーは、これもコンパクトカメラ流だが、レンズ保護になるので良い。
パソコン用の画像転送ソフトは、私自身触らなかったのでノーコメント。

■動作速度・消費電力

動作速度は速く、画面の切り替えや、撮影後の圧縮作業などもすぐに終わるので気持ちがいい。再生時のコマの切り替えに要する時間は標準画像で0.6秒、高画質で1.6秒。
単3アルカリ4本で30分程度しか使えない。オプションのニッケル水素電池でも同程度。やはり液晶ディスプレイ付きでは、これくらいが標準的だろう。よほどテキパキ撮らないと、電池交換しないで全撮影枚数を撮り切ることはできない。

■その他特徴

なんといっても、SANYOだけの「低温ポリシリコンTFT」タイプの液晶ディスプレイが特徴。2インチサイズで、表示画素数が約11万もある。表示はきめ細かく、明るく、透明感がある。ほとんどCRT並かそれ以上?
1コマについて6秒の音声メモも記録可能。あくまでもメモなので、音はバリバリ。環境音を録るのではなく、自分でしゃべって状況を説明するためのもの。

■結論

普通のコンパクトカメラに慣れていて、変なカメラは使いたくないけど、デジカメは欲しいという人向き。誠実な作りで、好感が持てるが、個人的にはあまり買いたいとは思わない。ただし、この液晶ディスプレーは一見の価値有り。

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