白日夢  第十七の幻 (平成十五年八月十四日)

Radio!Radio!Radio!

 「19:00までには帰宅しなくちゃ!」競歩のスピードで会社を出て家へ帰ってきたワタクシ。
 ラジオのチューニング――少しノイズが混じるが――を確認し、ダビングの準備はOK!
 お目当ての番組が始まった。普段聞いたことのない番組をわざわざチェックするのは、当然そこに登場するゲストが大本命。そう!face to ace!!
 今回は、マジ珍しく、本田さんも一緒♪

登場。先ずは自己紹介。
 「え〜、face to aceのACEですぅ〜」(以下:
 「え〜……face to aceの本田です〜〜」(以下:
 この番組は公開放送ゆえ、二人の声の後ろには絶えず観客の声が。

お二人が出会ったキッカケは?
「聖飢魔IIとグラスバレエが同じ事務所、同じレーベルに所属してまして……」
 と、ファンには周知の馴れ初めを話すACEさん。
「聖飢魔II解散後は、ぜひ一緒にやっていきたいな、と」
 この辺りのお話をするACEさんの、本田さんに傾ける愛情が(笑)もう、いつもと変わらず。

 話題は、先日発売されたカバーアルバム『SONGS MAKE MY DAY』に。
 MC(以下:)から、「先週リリースされています……おめでとうございます」と向けられ、二人とも声を揃えて「ありがとうございます!」
 その声の重なりは余りにも爽やかで、ファーストフード店の「いらっしゃいませ!」に劣らない程。
「'80のポップスのカバー曲が、ズラリと入っておりますが、知っている人は知っているけれども、知らない人は全く知らないという、ど真ん中よりちょっとズレた感じが(笑)」
「手元で変化する感じが(笑)」
「その辺突いているんですよね(笑)」

 ファンからのメール・faxを読み上げる。ファンもスキスキ度が高いので、メッセージの温度も高い。
「自分たちの味をどうやって出していこうか、というのは意識はあったんですか?」
「一番難しかったのは匙加減っていうか……。当時の匂いを消したくなかった。カバーって色々やり方が有るじゃないですか?ガラッと変えてナントカバージョンとか。でも、僕たちが目指したのは、その匂いを出来るだけ残しつつ今の音にする。その匙加減が……」
「オリジナルを2枚出して、シングルも沢山出ていて。今、ここでカバーアルバムを出そうって思ったのは?」
「良くインタビュアーさんから「'80っぽいですね」とか言われるんですよ。でも、僕ら'80を再現しようというユニットじゃないんで、そんなに言うなら確信犯的に、あえて、狙っちゃおうっかなって。4月に『ノンフィクション』っていうシングルを出したんですよ」
「これは、オリジナルです」
「で、これが好評でして、やってる本人達も楽しいし。しばらくこの路線で……」
 二人がこの時代、こんな感じのドライすぎず、ウェットすぎずっていうのが好きなのは、オリジナル作品で実感できる。
 ftaが好きというワタクシ自身、この年代の空気感の曲が好きだからっていうのがあるのかもしれない。ポップスに限らずこの時代のジャパメタ、好きだし(笑)

 「では、この辺で曲を……」と流れる曲は『STEPPIN' OUT』
 ラジオから流れた瞬間に、なんだか笑い出してしまった。'80の曲ってラジオから聞こえる音色――僅かにノイズが混じる微妙に荒れた音――がとてもよく似合う。
 
 曲・CM明けに改めて紹介されるお二人。曲中もお話が盛り上がっていたそうだ。「曲を聞くなら、買って聴いてくれ!」とか(笑)
「ドライブのお供になんて……」
A&海「いいですねえ!!」
 本田さんはこの曲をお供に遠出をしたり、なんて事をしているそうな。

 お便りも織り交ぜてトークは進む。「80年代を知らなくても馴染めますか?また、どんな風に聞いて欲しいですか?」という質問に対し、
「確かに、80年代のイギリスの、いわゆるUKポップの曲を厳選したんですが、僕たち'80に拘っているわけは全然無いんで。今回のカバーアルバムも、良い曲だから、僕たちの味でやってみよう、原曲の匂いを大事にしながら、昔こんな曲もあったんだよって伝えたいって、思いで作ったんで、原曲を知らなくても問題ないですし、新鮮に聞いて貰えれば良いと思います。
 僕等のオリジナルでもそうなんですけど、「これはこういう聴き方をしなさい」とか「これはこういう事を唄っているから、このコンセプトを受け取りなさい」とか無くて、その人なりに聞いて貰えれば嬉しい。そういう風に創っているし」

お二人にとって思い入れのある曲は?
「強いて言えば、ニック・カーショーの『THE RIDDLE』という曲が。この曲が歌いたくて、このアルバム作ったようなモンですから(笑)」
「僕は『PROMISES PROMISES』この曲が'80とか関係なく好きで、クリーンなギターのカッティングがフューチャーされている曲なんですけど……これ、ACEさんが弾いたら、絶対カッコ良いな!と思っていて。もう、「やって!弾いて!!お願い!!」って(笑)」
「で、出来はどうでした」
「もう、涙出ましたね〜(笑)自画自賛です」
 確かにねえ、カッコイイよ。似合うよ、ACEさんに。あんまり、カッティングのイメージは無いんだけどねえ。

自分って、80年代だなあって思う事って?
「実家の押入開けると、こぉんな肩パッドのジャケットが出てきて(笑)」
「あ〜、出てくるわ、ソレ!」
「なんかねえ、大名か!?って。でも、さすがにこれは、もう(時代が)来ないだろって思う」
 当時の流行とはいえ、ごっついシルエットだったよなあ。クッションと間違えそうな程、肩パッドがフカフカしてたもん。
 え?ワタクシは、持っていませんよ。だって、当時はお子さまでしたもの。
「あんまり、年代を意識していなかった。一番、この年代だから〜!って意識していたのって、70年代にハードロックとかを、重箱の隅をつつくような物聞いていたり。地上波でもMTVとか、そういう番組いっぱいあったし。だから、80年代はもう、力抜いて、何でも来いって感じで聞いていた」
 それぞれの良い80年代をアルバムに託してくれました……と、なかなか巧いことを言うMC。
 そして、ライブ情報へ。

ライブの雰囲気は?
「3月に3カ所だけでやったツアーの、アンコールツアーみたいな感じで、同じ様な雰囲気で行こうかと思います。『SONGS MAKE MY DAY』も出たんでまあ、そこからも何曲か……。分かりませんけどね(笑)」

「今日、会場に集まってくれて、もう買ったという人は、こうしてみると、30代が多いようで……」
「いや!!そんな事ないですよ!」キッパリと否定する。若い人が多いんですよーと無言のニュアンス。会場大爆笑。
「(笑)ナイスフォロー」
「ラジオだからね、見えないし」全然フォローしてないじゃん。ま、失礼な!!
「ライブも全然閉鎖的じゃないし。あの〜、血吐いたり、火吹いたりしないから(笑)」
 まだまだ、聖飢魔IIと重ねてみてしまう人が多いのかなあ〜?

最後に一言!
「オリジナルの曲作り、制作に入っていますから、是非応援して下さい」
「寒い夏ですが……“face to ace ビバ!'80夏祭り”開催中です。このアルバムを聴いて楽しんで下さい」
 夏祭りのタイトルを少し噛んじゃった本田さん。言う度、タイトル名が違ってますが……。

 そして『WONDERFUL LIFE』でお二人はお帰り。
 はぁぁ〜。生で会いたかったなあ。

 

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