今月の風景

2001年12月

只見線と国道252号線

只見線からみる只見川と国道252号線

国道252号線は、新潟県小出市と福島県会津若松市を、越後山脈を越えて結ぶ山岳国道です。県境となる越後の山奥には集落も無く、人家も途切れ、ただ、ただ、国道と鉄路だけが急峻な山を越えていきます。

夏には濃い緑に覆われ、最高のツーリングコースとなるのですが、只見は日本有数の豪雪地帯であり、冬の訪れとともに通行止めにななってしまいます。冬季通行止めが解除されるのは5月中頃です。

でも、そんな山岳国道に平行して走っている鉄道があります。只見線です。鉄道が冬季通行止めになるという話はあまり聞かないので、多分冬でも走っているはずです。どうやって?

季節は冬。たまには鉄道に乗って、車では行けない山奥を訪ねてみよう!

ということで、カプチーノに乗りたい気持ちを抑えて、にわか「てつ」(鉄道ファンのこと)に変身し、上越新幹線に乗り込みました。

 

上越新幹線たにがわ439号ガーラ湯沢行き。
大宮発11時10分/越後湯沢着12時17分
スキー客が一杯かと思ったらガラガラで、板やボードを担いでいる人は一人しか見かけませんでした。学生はもう冬休みなので、家族連れが多かったです。

本日は快晴。雪をかぶって真っ白な浅間山が見えてきました。関東平野北西部から見るとこの山だけが真っ白なうえに、手前の妙義山や荒船山(結構有名な山です)が子供に見えるほど大きく、ちょっと異様な感じがさえします。立ち入り禁止で人間界から隔絶されているというのも想像力を刺激するし、浅間山の普通とはちょっと違う感じが私は好きです。UFO基地でもありそう、ってそういえば昔そんなSFを読んだ気がする。

 

とりあえず想像の世界から戻ってきて、高崎の駅弁だるま弁当が朝食です。味は普通でしたが、こうやって車内で駅弁をひろげていると旅してるって感じがしてイイです。ちょっと高揚感ひとりで盛り上がり!で、食べ終わる頃には湯沢に到着です。大宮から1時間でトンネルの向こう側へ来てしまいました。なんか距離感が狂うなあ。

 
上越線長野行き普通
越後湯沢12時23分発/小出13時3分着

越後湯沢駅で新幹線から在来線に乗り換えです。普通列車に乗って、出発進行!

天気予報では曇りだったのですが、意外にも晴れてきました。アルプスに匹敵すると言ってしまえるほど雄大な景色に感動しまくり。

さて小出駅に着きました。乗り継ぎ時間は3分ほど。会津若松まで通しでは1日3本しか走っていないので乗り遅れたら大変です。本当はもう少し早く家を出て、小出あたりでゆっくりお昼にしたかったのですが、サラリーマン稼業の疲れがドッとでてしまい・・・(以下略)

   

只見線会津若松行き普通
小出13時6分発/会津若松17時1分着

いよいよ只見線に乗り込みます。会津若松行きです。乗客は地元の方や帰省客がほとんどのようです。てっちゃんが集結しているかと思いきや、数名ほど。写真とってる人は3名たらず。私みたいな、にわかてっちゃんが乗りにきているというに。

 

さて、これから人里離れて車でも入れないような所を通るのです!。どんな景色が展開するのでしょう。 

ディーゼルエンジンのうなり声をあげて列車はゆっくりと発進。しばらく雪原の中を走っていきます。列車はうるさいのですが、景色をみていると雪原のシンと静まりかえった音、っていうか雰囲気が伝わってきます。途中駅で人が2、3人ずつ降りていきます。

 

暫らく雪原を走った後、スノーシェードに覆われた国道と平行し、時に交錯しながら、列車は越後山脈へと入っていきます。

 

 

新潟最後の駅となる大白川駅です。乗客は各ボックス席に一人〜二人位の割合でいます。思ったより峠越えをする人がいるようです。

 

平行して走る国道は冬季通行止め。12月とあって積雪はまだ1メートル程のようです。1月、2月は数メートル積もることでしょう。

 

渓谷沿いに列車は走ります。冬の森はとてもきれいです。列車はゆっくり走っているのですが、もっとゆっくりでもいいくらいです。

 

県境は、六十里越トンネルで山脈の下をくぐって越えていきます。JR東日本一のローカル路線とは思えないほどの、長大なトンネルです。

暗くて、狭くて、長いトンネルを10分程進んだでしょうか、ディーゼルエンジンの音が静かになったら、下り坂です。スピードがどんどん増してきます。県境を越えたようです。周囲は真っ暗なまま、時が過ぎていきます。

 

長いトンネルを抜けると、吹雪の中に田子倉湖がみえてきました。

 

湖畔の田子倉駅は冬の間閉鎖されているので、人がこの地に入ることはないでしょう。人と隔絶された、自然だけの世界です。

田子倉湖を過ぎると、列車はまた長いトンネルに入ります。

  

只見駅に到着。数分間の停車時間があったので列車の写真を撮りました。小出から乗ってきた男性が携帯で「今、すごい山の中を走っているんだ!」と興奮気味に話しています。一般人かなあ。はたして電話の向こうにその興奮が伝わったかどうか判りませんが、興奮する気持ちはわかります。

 

会津川口駅。単線なので、すれ違いの列車が到着するのを待っています。

列車は只見川に沿って走っていきます。次から次へと美しい景色が展開し、時間が経つのも忘れてしまうほど。写真撮りまくって、結局私が一番血中鉄濃度の濃い活動をしてたかも。

 

さて、日も暮れてきました。只見線ぞいの温泉宿にでも泊まってまったり出来れば最高なのですが、一人でそんな贅沢をしてもしょうがないです。連れでもいれば、温泉でまったり・・・してみたいですねぇ。

あとはひたすら眠るだけ。それにしても遅いぞこの列車(さっきと言ってることがちがう(^_^;))。

次に起きたときは夜の会津盆地の中を走っていました。いつの間にか乗客が増えています。小出から会津若松まで4時間かかったわけですが、初めの2時間は景色に見とれてあっという間、あとの2時間はつらかった。

  

磐越西線特急ビバ会津郡山行き
会津若松17時23分発/郡山18時?分
さて、4時間只見線に座り続けてお尻が痛かったので、もう普通列車には乗りたくありません。新幹線乗り継ぎ割引で特急券が400円くらいだったので特急にしました。485系のお古ですが、シートはリクライニングするし快適快適。学生の頃は青春18切符で普通列車に1日中乗りまくっていたのですが、いつのまにか贅沢を覚えてしまっていたのですね。
東北新幹線MAXやまびこ東京行き
郡山18時?発/大宮19時30分着

郡山でやまびこに乗って、雑誌をパラパラとめくって、気がつくと大宮でした。新幹線早い!ついさっきまで只見線から会津の夜景を見ていたのに。

雑踏の中を歩いていると、昼間只見の山の中にいたのが嘘のよう。せっかくの非日常の世界が夢の如く消え去っていきます。やっぱ泊まりにすればよかったかなぁ・・・。

  

さてさて、只見線ですが、いつ廃止されてもおかしくないです。バスによる代替が出来ないとはいえ、もともと利用客はすくないですから。生き残るとしたら観光路線として乗客増をねらうしかないと思います。

越後の険しい山を貫いて、只見川の美しい自然に沿って、鉄道が通っている。その価値、感動は十分見るべきものがあると思うのですが、でもなあ、3連休に鉄道ファンでさえ数人しか乗ってないようでは・・・

今回かかった費用

運賃(普通(連続)切符)

9560円
新幹線 大宮〜越後湯沢 2520円
新幹線と特急乗り継ぎ 会津若松〜大宮 29??円

なお、JRの運賃は遠距離逓減性(距離が長いほど距離単価が安くなる)なので、通しで買った方が安いです。経路をメモしてみどりの窓口に提出したらスムーズに切符を作ってくれました。

帰りの特急券は会津若松の自販機で買いました。新幹線の切符と一緒に買うと、在来線特急券は乗り継ぎ割引で半額になります。また、郡山から東京までだと新幹線料金が1クラス高くなってしまうので、新幹線は大宮までにした方が安上がりです。ご参考までに。

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冬なので、今回はホームページの趣旨から外れて鉄道ものにいってしまいました。次は車の世界に戻って、久しぶりにワインディングガイドの拡充を計画しています。では!

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