今月の風景

2004年 8月

北横岳

〜北八ヶ岳の美しい山と池〜

 

北八ヶ岳を代表する「横岳」、通称「北横岳」
双耳の一方の峰の頂きに立つ。
樹林帯を登ってくるときから、
凄い風景に囲まれている予感は
ひしひしと感じていたのだが・・・。

足元に広がる広大な原生林。
正面には八ヶ岳の峰々がそびえ、
その裾野は視界に収まりきらない程
左右に広がっている。
自分がいままで見た山岳風景の中で、
最も雄大な風景だと思った。

自分の宿の名前と同じ山なので、
もしかして贔屓目に見てる?
と一瞬心配になったのだが、
もう一度あたりを見渡すと、
やっぱり最高の景色が広がっていた。

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7月はじめ、またまた近代文明を利用したお手軽登山に行ってきました。ターゲットは北八ヶ岳を代表する「横岳」、通称「北横岳」です。八ヶ岳には「横岳」が二つあるので、北八ヶ岳の方は通称「北横岳」といわれています。

標高は2472メートルですが、ロープゥエーで標高2237メートルまで登れます。山頂まで残りはたった235メートル。もう近所の裏山に登るようなものです。登山家の方には悪いけど、お手軽登山の格好のターゲットです。

ロープウェー駅にやってきました。実は自分の宿から歩いて10分ほど。すみません手前ミソで。

天気は快晴。ただし遠景は霞んでしまっていて中央アルプスはおぼろげに見えるといった程度です。写真右側に写っているのが、今日の登山のターゲット「北横岳」です。

100人乗りのロープウェイに乗り込んで登っていきます。びっくりしたのは、スピードがかなり速いこと。リフトなどと違って近くの木がビュンビュン視界を掠めて過ぎ去っていきます。

車窓から蓼科山が見えます。

反対側には八ヶ岳と雄大な裾野と、そこに広がる原生林が見えます。標高2000メートルクラスの原生林がこれだけ見渡せるところは、日本広しといえど、そうそう無いはずです。既にロープウェイだけで満足?

ロープウェイを降りたところが坪庭。標高2200メートルに広がる溶岩台地です。
実は今まで見た観光ガイド本などに掲載されている坪庭の写真はイマイチそそるものではなかったので、もう少し枯れた風景を想像していたのですが、意外にも現物は緑鮮やかな天空の台地でした。

標高の高さが感じられて、一風変わった風景の中を巡る遊歩道も、なかなかいい。

5分程歩くと登山道の入口となる。景色には結構満足していて、ワザワザつらい山登りしなくてもという気持ちになりかけたのだが、せっかくここまで来たのだからと登り始める。登らないとレポートにならないし、という思いもこの時点ではあった。

後ろから来た山小屋の関係者と思しき青年に道を譲る。数十キロの荷物を担いでいると思うが、スタスタと歩いていって、数分で姿が見えなくなってしまった。凄い!
坪庭を出ると森の中の登りになる。苔むした深い森が北八ヶ岳らしい。

20分ほど登ると坪庭の全景を望むことが出来た。だいぶ標高が高い。

樹林帯の中を登っていく。途中、林間学校なのか中学生の団体が休息していた。一緒に休息するのも変だと追い越してしまったものの、後で追いかけられる羽目に。自分の場合は体力が無いので、標準コースタイムの5割増位の時間をかけてゆっくり登るのが常なのだが。今回は数十人が後ろからついてくる。追い立てられるようにして歩く。ペースが下げられない。ヒー。参った。
上り始めて1時間ちょっと。樹林帯を抜け出すと山頂である。北横岳はピークが2つあり、これは手前側の若干低い方になる。これだけ高いところまで登って来たのだから、景色の方はものすごく・・・。
良かった。凄いのである。遠くには南アルプスや中央アルプスが薄っすらと見えている。遠景は若干霞んでしまっているが、これが秋晴れの澄んだ空だったら悶絶しそうである。

期待を大幅に上回る凄い景色。正直いって、先日の八方尾根より凄い景色だと思った。

まずは一つ目のピークに立つ。疲労度はそれほどでもない。遮るものが無いだけに風が強い。ここまでYシャツ1枚腕まくりで登ってきたのだが、ウインドブレーカーを羽織る。
ピークとピークの間は、起伏の少ない天空の回廊で結ばれている。
北横岳の山頂は中学生に占領されていた。さしもの中学生も絶景に歓声をあげていて、むちゃくちゃ賑やか。良かったねー。
嵐のような集団が去り、山頂が姿を現した。空が近い。近くの岩に腰掛け、360度の絶景を楽しむ。極上の瞬間である。引率の先生に写真撮りましょうかと声をかけられるが遠慮する。大変ですねーと言うと、「それより体力が無くて登れない子が可哀想で」とおっしゃられていた。確かに、この絶景は見ておきたい。
山頂から数分降りたところに七つ池の看板があった。徒歩3分位らしい。それならちょっと寄り道するかと軽い気持ちで足を進めたら・・・

凄くキレイな池のほとりに出た。周囲には名前のとおり美しい池が点在していて、まるで天上の楽園のよう。

危ない危ない、危うく通過してしまうところだった。なるほど、これが北八ヶ岳の美しさかと納得する。

中学生に追い越されつつ、ゆっくり下っていく。程なく坪庭が眼下に姿を現した。

2500メートル級の高山を満喫したとはいえ、実はロープウェイ駅から二百数十メートル登っただけだから、下るのはあっという間である。

坪庭に戻って散策の続きを楽しむ。一周は30分ほど。高低さも僅かで気楽に歩くことが出来る。といっても標高2200メートルの高山な訳で、防寒着とスニーカー位は着用したい。まあ、革靴やお洒落な靴で歩いている人も多かったけど。
ロープウェイ駅前の広場まで戻ってきた。澄んだ青い空と鮮やかな緑が、夏の八ヶ岳を感じさせる。
再びロープウェイで下っていきます。歩くと3時間コースなので、私のような体力無し人間はロープウェイ無しで登るのは不可能だと思います。
というわけで、いかがだったでしょうか、北横岳登山。天気さえ良ければ凄い景色が見られます。天気が悪かったら、全然凄くないでしょうけど。天気予報を十分検討して訪れていただければと思います。但し標高が高いので、9月後半になったら冬山装備が必要かもしれません。防寒には十分気をつけてください。

高地順応の関係があるからでしょうか、経験的に言って前泊して体を慣らした方が、楽に登れるような気がします。その際は、ぜひ「ロッジモーティブ」ご利用をお願いします。ホント懇願しますです。多分部屋はいつでも空いてますから。よろしくお願いします。

と宣伝になってしまいましてすみません。来月も多分、お気楽登山が続きます。絶景は山に有りということでしょうか。もっとも登山が続いたので、そろそろロングツーリングに出たくなってきました。走りたい・・・。では、ごきげんよう!

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