2000年 御岳木曽路ツーリングガイド (2004年5月再編集しました)

はじめに

日本で一番スケールの大きな山というと富士山だろう。もう数かぞえきれないほど目にしているのに(なにしろ関東一円、静岡、山梨、長野とどこからでも見える)、いつでも想像を裏切る雄大さ。ふとその姿を見るたびに「でけー」とか「すげー」と感動してしまう(すいませんボキャ貧困で)。

では、二番目にスケールの大きな山は?標高からすると南アの北岳(3192m)、北アの奥穂高岳(3190m)だが、山脈の一部でもあるし、登山家で無い私からすると迫力有る姿を目にする機会は少ない。やはり独立峰で間近から見ても遠方から見ても迫力がある山というと、乗鞍か御嶽山(3067m)になると思う。ここでは独立度の高さをとって御嶽山を選びたい。

ところが、御嶽山を見たことがあるという人は少ないのではないか。(まあ旅好きの方なら都度都度目にしていると思うが)。

よく考えると、御嶽山は標高3000メートルを超える独立峰にも関わらず、余り見えない山なのである。御嶽山周辺には大規模なリゾート地もなければ大きな街もない。おまけに、鉄道や高速道路の車窓からは見えない(←恵那峡SA付近からは見えるとのことなので、見えにくいと読み替えておいてください)。それどころか、裾野を走るR361は例外として、それ以外の国道からも(未確認だが)多分見えないのでは無いかと思う。あらゆるところから姿を現す富士山とはあまりに対照的ではないか。御嶽山って恥ずかしがり屋さん?

そんな御嶽山を紹介しようと2000年にツーリングガイドを作成したのだが、当時は容量の関係で限られた写真しか使用できず、魅力を十分紹介出来なかった。そこで、改めてその時のツーレポを作成してみた。

王滝村 おんたけ高原へ

夜の内に中央高速塩尻ICを降りて国道19号線に入り木曽福島町を目指す。塩尻IC〜木曽福島町は所用一時間半程。川崎から木曽福島までは四時間近くかかった。適当な道端で車中泊。どこで車中泊したか覚えていないのだが、適当な所がなくて大夫苦労した記憶がある。

朝起きると快晴だった。時刻は7時頃。早速カプチーノをスタートさせる。王滝村の中心部を過ぎると御岳スカイライン(旧黒石林道)だ。いきなりワインディングが続く。

青い空。白い雲。周囲の緑は当たり前の様に濃く、もう夏の雰囲気を漂わせている。ところがコーナーを回ると、真っ白な雪山が視界に飛び込んできた。突然の雪山の出現にちょっとびっくり。もう6月初めだったので、雪山というのは想定外だったのだ

(この年は積雪が多かった、最近の気候では5月中旬位に相当する景色だと思う)

 

緑に覆われたスキー場の中をターンを重ねて上っていく道は開放感に溢れ、正面にはドーンと御岳山の雄姿が。

振り返ると木曽駒や恵那山の大パノラマが広がっていた。

カーブを重ね、次第に風景は亜高山帯へと変化していく。
田の原天然公園
スカイラインの終点が田の原天然公園。標高は既に2200メートル。ここまで来ると高度感が違う。宇宙に近づいたかのような気がする。

休日にも関わらず、広大な駐車場には車が数台しかいなかった。早朝のせいか人影もなくカプチ&私の独占状態。

もっとも7月8月の登山シーズンには夜間に駐車場が一杯になってしまうことも有るらしい。今は山開き前の一瞬の静寂なのだ。

御嶽山に向かい合う。この厳かな空間を世の中のほとんどの人は知らないのだ。なんと勿体ない。帰ったらHPで紹介しなくては!と心に誓う私であった。

 

下りも凄い!今度は木曽駒を眺めながらのダウンヒル!

スキー場の中を走るので見晴らしは素晴らしく良い。入れ替わるようにバイクや車の集団が登ってきた。お先に失礼!良かったョ!
うしげの湯
御岳スカイラインを下っていくと左手にうしげの湯がある。日帰り温泉で大人600円。温泉は飲用可でピリッとしたスポーツドリンクのジンジャーエール割のような味だった。胃腸に効くらしい。営業時間は11時〜20時、定休木曜(登山スキー時期は除く)。駐車場も広いので、気軽に利用できる。

露天風呂からは御嶽山を眺めることができる。客はもちろん私一人。申し訳ないが独占させていただきました。良かったです。
御岳を巡る道たち・・・霊峰ライン(県道473号上松御岳線)
御岳の東側斜面には3本の展望ルートが走っている。道幅狭いのが玉に傷だが、御嶽と乗鞍の展望がいい。とりあえず走り回る私。

霊峰ラインは御嶽山の登山道に繋がる道で林間を行く。霊峰ラインとパノラマラインは上部で接続している。

パノラマラインはいろは坂を思わせるつづら折れ、御岳の樹海、乗鞍の好展望が印象的な道だった。

御岳を巡る道たち・・・パノラマライン

御岳を巡る道たち・・・ブルーライン

ブルーラインは御岳ロープウエイ(*休業中、廃業かも)にアプローチする道。

山の天気は変わりやすい。晴れていたはずなのにあっという間に雲がかかる。それどころか雨粒がポツポツ・・・へっ?。朝一に抜けるような青空を目にしているだけに、さすがにこれには驚いた。

雨が降ってきてはしょうがない。とりあえず御嶽山の反対側にある濁河温泉に行ってみよう。

R361〜本州最深部を走る国道
R361は木曽路と飛騨路を結ぶ本州最深部を走る国道だ。美しい山河を巡るローカル国道は開田村から峠を越え、飛騨高山まで伸びている。風景は変化に富んでいて、道路状況もローカルにしては悪くない。

2000年当時にはまだこんなトンネルが残されていた。当然大型車との離合は出来ない。その後訪れたときは近代的なトンネルに変わっていたと思う。ここ数年で改良が進み、立派な国道となった(高山に近い美女峠は未改良だが迂回路がある)。通行しやすくなったのはいいが、ローカル国道としての風情が失われつつあるのが少々寂しい。

R361の長峰峠を少し過ぎたあたりからチャオスキーリゾートに向かって県道が延びている。日和田高原は白樺がきれいだが、その先の森も原生度が高くいい感じ。車の通行はほとんど無く、知られざる高原の良ドライブコースといった感じだ。

チャオから濁河温泉までは超狭路でお勧めしづらい。濁河温泉では露天風呂(日帰り)に入ったが・・・個人的には好みでなかった。

一旦R361まで引き返す。

開田高原
開田高原は御嶽山の北東側に広がる標高1300mの大地。日本のありふれた農村や観光地の景色とは一味違う、クリアーで落ち着いた開田村のたたずまいが印象的。シックな景観の秘密は観光看板を極力廃し、茶色を基調としたセンスの良い村の案内板に統一していること。蕎麦の産地としても有名。一服して蕎麦でも食すのが良い。新蕎麦は10〜11月頃からかな。大勢の蕎麦ファンが押し掛ける。

R361からの開田高原の風景がこれだ!昼を過ぎて雲が多くなってしまったのが残念だが、本州で最も美しい風景の1つであることは間違いない。お勧めは午前中である。

開田高原観光案内所の公式サイト

キャンプ場
王滝村の銀河高原キャンプ場に泊まった。一人1700円で、サイトの床が砂利というのは、内容の割に高い気がする。せめて砂にして欲しい。

キャンプ場については今後調査して良いところが見つかったら報告したいと思っています)

さて御岳をスタート地点とすると魅力的なドライブコースを色々組み立てる事が出来る。高山経由で安房峠なんて日本一のドライブコースかも。高山から下呂温泉なんていうのもいい。ここでは木曽路を南下して馬籠宿、妻籠宿を訪れた。

馬籠宿と妻籠宿
木曽路は全て山の中である(島崎藤村)。江戸時代。深い谷をはしる木曽路は旅情たっぷりの道だったはず。でも現在の19号線はトラック街道でそんな木曽路らしい雰囲気は薄れてしまっている。ちょっと脇道にそれて、木曽路らしい雰囲気を味わってみた。

馬籠宿は山の南斜面に開かれた中山道の宿場町。石畳の急坂の両側には宿場町の面影を残す木造の建物が並び、独特な雰囲気がある。

車が入ってこないのでのんびり買い物や食事が出来る。駐車場は無料なので気軽に立ち寄って散策するのが楽しい。

町おこしとしてとりあえず成功したが、古い町並みを維持するのはかなり大変そう。来世紀まで維持できるだろうか

妻籠宿には中山道の宿場町の町並みが残る。

本陣、馬屋、一般の家屋等が復元され、江戸時代にタイムスリップしたような感じ。宿場町の復元という点では馬篭以上に徹底している。

車両は昼間通行止め。駐車場は大規模なものが3カ所位ありどこに止めても大差はない。駐車料は500円で、古い町並みの復元保存に使われるとのこと。

散策後は木曽路を北上し帰路につきました。寝覚の床は有料駐車場に恐れをなして(^^;)通過してしまいました。また再度訪問してレポートしたいと思います。後日取材してこのページは更に充実させたいと思っています。

ところで御嶽山といえば信仰の山です。夏は観光バスがスカイラインに連なり、詣でる人で登山道が埋め尽くされるといいます。ドライブで行くなら登山シーズンは外したいところです。

ちなみに「おんたけ」の「たけ」の表記ですが、御嶽山は嶽を使用し、御岳高原、御岳湖などは岳を使用しています。嶽は当用、常用漢字に無いので、近年つけられた名前では岳の字が使用されているのでしょう。

では、今日はこのへんで失礼します。良い旅を!

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