快走!有峰林道ツーリング+安房峠越え
〜美しい森と冠雪の立山連峰〜

R471で神岡方面へ下っていく。この道はストレート主体の単調な道で、正直言ってあまり面白くない。
神岡方面へ15キロほど下ったところで、「有峰有料林道」の標識を見つけて右折。

果たして、こんな山奥に快走路が有るのだろうか?俄かには信じがたい。

高山大山林道

 

暫らくは双六渓谷という名称沿いに走る。交通量はごく僅か。結構良い道だが、この先は山ばかり。本当に快走路はあるのか???
人家が姿を消すと共に、カーブが多くなり、遥かな山の稜線に向かって高度を上げていく。道幅も十分あるし、舗装状態も良好!タイトコーナーから緩やかなカーブまで、あらゆるコーナーが連続する。

うほっ、はっきし言って、面白すぎ!

しかも、こんないい山道を独り占め。対向車すらほとんど来ない。い、いったいどうなってるんだ?

のどかな山並みが続く。

急カーブが続く峠を越えると、なだらかな高原風景が広がった。意外な展開だ。
更に進むと、集落が現れた。こんな山奥に集落があるとは!驚愕しつつ先へ進む。

後で調べたところ、この地区は山之村と呼ばれていて、人口は200人ほどだそうだ。東京から遠く離れ、山を越えたところにある隔絶した小平野という地理的条件のせいか、ふと遠野物語の世界を思い出した。(実際の遠野の方は、今や立派な大都会と化しているが・・・)

集落を離れ、更に山奥へと進む。高度を上げるにつれ、山々は錦に彩られ・・・
その向こうには冠雪した立山が見えてきた。広大な美しい森に息を呑む。

道は次第に高度感を増し、稜線へと近づいていく。
飛越トンネルを過ぎると、いよいよ有峰だ。

有峰林道 東谷線

 
トンネル出ると料金所があった。ここからは有峰有料林道だ。通行料は二輪300円、小型車1800円。
有峰湖を目指して下っていく。

暫らくは2車線の良い道が続く。紅葉が美しい。

有峰林道 湖岸線

 
湖岸線に入ると、道は狭くなってしまった。しかし、こ、この森は・・・!

道の両側には、今だかって見たこともないような、深いブナの森が広がっていた。バイクに乗ったままのあまりにもお手軽な、ブナの森の探索が続く。

林道だから人工林化が進んでいるのかと想像していたのだが、手付かずの原生林がほとんど。この林道は日本で最も手軽に、原生のブナ林に近づける道かもしれない。
林道の随所から立山を眺めることが出来る。10月下旬とは思えない程の大量の冠雪が立山らしい。

細かいカーブを重ねて、有峰湖へと降りていく。
有峰林道、大和田線  
支線である大和田峠方面へと向かってみた。

道幅は1.4車線位で、路面状態は良好。終点の峠には立山を遠望する展望所と料金所が設けられている。その先はダートなのでUターン。

大和田線の特徴は周囲の森の美しさだと思う。森を見たい方にはぜひお勧めしたい。

 

有峰林道、小口川線  

続いて小口川線へ入ってみた。

こちらの方は険しい岩場を伝う山岳道路。道路脇は目もくらむような絶壁だ。転落したら命は無い。

残念ながらこの道は大規模な崩落があった模様で、途中で通行止めだった。復旧は大分先とのこと。Uターンして一旦ダムのところまで戻る。

有峰林道 折立線  

折立線は2車線の快走路だった。距離は短い。立山に近いせいか、時折白いものが舞い、冬の到来を感じさせる。

終点は無料のキャンプ場になっていたが・・・。

・・・ここは絶対熊が出ると思う。最寄の集落まで車で2時間はかかりそう。キャ、キャンプなんか無理じゃまいか?

有峰湖展望台

 
ダムサイトの高台にある有峰湖展望台に寄ってみた。一応観光地になっているようで、バスから降りた観光客がはしゃいでいる。でも展望台からの風景は、ごくありきたりのもの。

むしろ、道から眺める風景にこそ、有峰ならではの美しさと迫力を感じることが出来るように思う。

有峰林道、小見線

 
小見線は富山へと下る道だ。断崖絶壁に張り付くようにして続いている。
カーブを重ねて快調に下っていくと・・・
ドワワアッ、トトト!。いきなりダート出現、車体を起こしつつ急ブレーキ。多少滑ってもリカバリーし易いのが軽量VTRの良いところ。ギリギリで一旦停車。一応路面の汚れ具合からダート出現は予想していたのだが(未知の道を行くロングツーリングにおいて、こういった危険予測は必須だ)。

しかしブラインドコーナー、ダート、道幅縮小のトリプルパンチとは・・・。下手に突っ込んだら崖から300メートルは飛べそう・・・(汗)

ちなみに、同地点から後ろを振り返ったのがこの写真(後続が暫らく来ないことは確認済み)。工事看板は・・・見落としたかな?(多分、工事中看板は無数にあるのと、景色に見とれていたので見逃してしまったのだと思う)

崖ッぷちから先を見通す。グワッ!、あ、あんなところを通るのかョ・・・

と思ったら真新しいトンネルが出来ていてホッ。でも、トンネル出来たの21世紀に入ってからなんだよなー。つい最近まで、あんなところを通っていたらしい。

険しい崖ッぷちの道を進む。とはいえ、目に余るほどの酷い部分はあらかた改良されている様子。数年前だったらトンデモな道だっただろうけど。

称名の滝

 

林道を降りて、立山街道を称名滝へ向かう。途中の悪城の壁がすさまじい。
立山街道の終点は無料の駐車場になっていた。バイクを停めて遊歩道を30分程歩くと、凄い絶壁が姿を表した。

もしかして、ここはギアナ高地か?この崖上にはロストワールドがあるんじゃないか?そんな気さえする凄い風景だ。

左側が350メートルという日本一の落差を誇る称名滝、右側が増水期にしか現れない落差500メートルのハンノキ滝だ。
1時間程の滝の散策を終えて、戻ってくる頃には薄暗くなっていた。秋の夕暮れは早い。称名滝を出るとすぐに真っ暗になってしまった。

夕闇の中、R8に向かうが、夕方の通勤ラッシュでペースは上がらず。糸魚川からはR148で南下。白馬村の辺りでは気温が7度まで下がり、チョッと寒かった。

蓼科着は夜11時。晩秋を迎えた蓼科で、お客さんがこの時間にバイクで来たら、おそらく見るのも辛いと思うが・・・、自分自身だと割りと平気なのが不思議。暑いお茶を沸かしてホッ。・・・と、まあ、そんな感じで日帰りツーリングは終了。走行距離は500キロほど。もし川崎発だったら900キロ位になると思う。


さて、有峰ツーリングですが、はっきり言って、とっっっても良かったです。紅葉の安房峠、快走出来る高山大山林道、深く美しいブナの森、大迫力の称名滝、ぜひお勧めしたいです。シーズンとしては天候を考えると8月か10月がいいのではないかと思います。11月〜5月は雪の中と思った方がいいでしょう。

屈曲路が多くて所要時間が読みにくいと思うので、今回の大まかな時間をマップに記しておきます。自分の場合は写真撮影などに時間をかけているので、ただ走るだけだったら、もう少し短時間で回れるでしょう。

なお立山IC〜朝日ICは、R8にしろ山沿いの県道や広域農道にしろ、クロスする道が多くて夕方は時間がかかるので、高速を使うとだいぶ時間短縮出来ると思います。

では、次のツーリングでお会いしましょう!


(補足)

今回快走した高山大山林道ですが、飛越山地大規模林業圏開発林道の一部であることが判りました。

計画を調べて見ると、なんと!関ヶ原から神岡に至る総延長335km(もっとも、かなりの部分が国道・県道利用)、完成予定平成30年、原則2車線幅員7mの長大な舗装林道だそうです。人里離れた山奥に高規格道路が走っている理由が判りました。いやー、幅員7メートルですよ!うーん、さすが岐阜県、なんて土木立県なんだ・・・。

一応、事業主体の独立行政法人緑資源公団(こういう費用対効果の低そうな所に税金とか財政投融資が使われているのね・・・)のHPに掲載されているマップと道路地図を照合してみたところ、岐阜県内でほぼ完成していると思われる路線は、関が原〜揖斐高原付近、金山湖周辺、そして今回の神岡〜有峰あたりになるようです。

PART1/PART2

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