春の九州縦断の旅

PART1 1日目 九州へ

冬の旅では九州最南端佐多岬に到達したものの、
(それはそれで十分いい旅ではあったのですが)
大隅半島を一周したに過ぎません。がしかし!今春短期間ながら
別府温泉、九重連山、阿蘇、えびの高原、桜島の5カ所の走破に成功しました。
想像以上に良かった九州の旅、報告させていただきます!
川崎>>>大阪南港フェリーターミナル
午前7時に横浜IC発を出発、愛知県まで東名高速を走り11時頃に音羽蒲郡ICで降りる。そこからは下道でR1、R23と乗り継ぐが、昼間の名古屋市内は大型トラックの大渋滞。四方をトラックに囲まれたまま身動きがとれず、排ガスをたっぷり浴びてしまう。首都圏では粒子状物質低減装置のおかげでディーゼルの黒煙が減り、だいぶ楽になってきたのだが(多分これが本来の姿なのと思う)、地方では未だの様だ。普及求む。

13時30分頃、名阪国道に入る。フェリーの時間に間に合うか気にしながら走ってきたのだが、ココまで来ると時間が読めるようになるのでホッする。

紀伊山地の山並みは標高の高い所まで新緑真っ盛り。例年より季節は早く進んでいる様だ。これなら阿蘇でも新緑が拝めるんじゃないかとホッとする。4月下旬でも気温が低いと阿蘇の辺りは野焼きで真っ黒だったという報告もあるようだから・・・だって、阿蘇に着いて一面緑のハズが、見渡す限り真っ黒だったら、かなりショックでしょ。

目指せ九州、緑の絨毯!

ということでやって来たのが、大阪南港フェリーターミナル。もうこの辺りの道はだいぶ詳しくなって、庭みたいな物である。あまり緊張感もなくチケットを買い求め、コンビニで弁当を買いこんでから乗船手続きをする。

名門大洋フェリー 大阪南港>新門司
今回お世話になるのは、大阪南港<>新門司の航路をもつ名門大洋フェリーだ。時間と料金は以下の通り(2004.4月現在)

経路と時間:大阪南港17:30発>新門司5:30着 (注:20:00発の第2便もあり)
料金(人は2等で計算):2輪750未満9900円、乗用車4m未満15800円、5m未満19800円

はっきり言って、かなり安いのである。バイクで1万円未満というのもお得だが、4輪でもその6千円アップというのはかなり安い。高速代+ガス代位だ。夜寝ているうちに移動できてしまうという時間的メリット、体力を温存できるというメリットを考えると絶対お得である。ちなみに復路を利用すると季節にもよるが復路分だけ1〜2割引になる。

実はフェリーターミナルに着く前は、関西汽船(大阪南港<>別府)を考えていたのだが、料金の安さにつられて急遽変更してしまったのだ。予約してなかったのかって?今日はGW直前の平日だったので、どこかの船には乗れるだろうと思って・・・。スケジュールには縛られたくないのである。いつもながら行き当たりばったりの旅なのである。(天候と帰宅日だけはどうしようもないが・・・)。

ちなみに関西汽船と名門大洋フェリーの窓口は隣り合っている。パンフなどを後で見たら、名門大洋フェリーの売りは一番安いことらしい・・・。

安いだけに何かあるのではと勘ぐりつつ乗船し、係員の指示通りバイクを止める。係員のさんはテキパキと・・・ええっ!何するんですかあ、あなた・・・。と口には出さないが心底びっくりした。だって、トレーラーの荷台に我がVTR繋ぐんですもの。確かにこんなでかいものが動いたら船がヤバイから動かないんだろうけど、VTRは愛車なのである。走っている時は一心同体なのである。気分的にイヤなのである。ちゃんと船体に繋いで欲しい。

 

ちょっと心配だが、でもこれがココの流儀なら仕方ない。あきらめて客室へと向かう。

午後の日射しを浴びたデッキを歩いていく。船体はちょっとボロく、フェリーでありがちな華美な装飾とか、豪華な演出は見られない。質実剛健といった作りだ。安いんだから当たり前である。その方が私にとってはいい。

ここが2等客室である。ごく普通の作り。40名収容の客室に乗客は10人程。明日は凄く混んでるかもしれないが、1日ずらすだけで全然違ってくる。

この航路のメリットの1つは明石海峡大橋と瀬戸大橋の下を通ること。なのだが、意外に静かな船室は熟睡を誘い、残念ながら通過時間に起きることは出来なかった。

 

注)PM8発の第二便は新型船が就航したばかりでGOODらしい

ところで、何故か今回の旅はいつもと違って睡眠不足とは無縁でした。長距離ツーリングでいつも眠い眠いと騒いでいるのが嘘の様。今回のスケジューリングは(ホントは行き当たりばったりですけど結果的に)会心の出来でした。読者の皆様も参考にしていただければなんて思ったりする(←ちょっと得意気)今日この頃。

特に船酔いすることもなく、早朝5時頃、門司の明かりが見えてきた。何事もなく接岸。

新門司〜R496〜R500〜R212


九州1日目の走行ルート、よく走ったが、まだゆとり有り

第一の目的地は別府温泉。別府を目指すのは、多分某サザエさんの影響に違いない。なんか**地獄に行ってみたいのだ。血の池地獄なんて、どうなっちゃってるんだろう。興味津々なのである。

さて、フェリー代をケチって新門司港スタートとなったので、別府まで自走していかなければならない。最短距離はR10なのだが、九州きっての幹線であり、トラックその他がひしめき合い排ガスが充満する道路に違いない。せっかく九州来たのに、いきなりそれは勘弁である。別のルートにしよう。

門司〜別府は椎田バイパスというほとんど高速道路作りかけみたいな有料バイパスが有るのだから、とっとと延長して全部自動車専用道路にして欲しいのだが。もしかして作っちゃうと高速道路建設の障害になるから止めてるのかな?
(違ったらゴメンナサイ・・・そういう我が川崎市は政令指定都市にもかかわらずまともな幹線道路が一本も無い市なんだけどね)

R10の代わりに選んだ道がコレである。九州の豊かな自然、しっとりとした美しい山村風景。でも道が少しショボイ。

道間違えちゃったかと思ったのだが、道端の小さい標識(写真左側電信柱の手前)をみると国道496のおにぎり表示が見える。よかった間違えてなくて・・・。でもガードレールが真っ黒に汚れているのがもの悲しい。

特に曲がりくねっている訳でもなく、なんの変哲も無い田舎道が延々と続く。バイクなので狭い事はあまり問題でないが、スピードは出せない。車だったら狭さに閉口しそう。時間に余裕がある時にのんびり走る分にはいいかもしれない。

今回は、とにかく早く阿蘇に行きたい、出来れば3日で鹿児島まで行きたいと思っていたので、走りながらちょっと後悔した。
(この時点では最終日に鹿児島まで行き着けるとは思っていない)

R496の終点は英彦山という山岳観光地らしいのだが、霧に阻まれて何も見えなかった。また機会があればお会いしましょうと言うことで、そそくさと立ち去る。

次は耶馬渓(ヤバケイ)で有る。実は10年前に訪問したことがあって、その時の印象はショボイであった。しかしながら耶馬渓といえば全国区の有名観光地だ。(例えば秋田の抱返渓谷は東北の耶馬渓と呼ばれている)。ショボイハズは無い。もう一度行ってみよう。

耶馬渓

R212は山国川に沿って走るが、この川が形成した渓谷が耶馬渓である。そのエリアは広く、川の流れに沿って奥耶馬渓、耶馬渓、本耶馬渓と続いていく。写真の交差点を右折すると支流となる深耶馬渓である(ここには行っていない)

ちなみに、写真の交差点は朝の通勤渋滞中である。もう耶馬渓の中心部に来ているハズなのだが、山には囲まれているものの、普通の市街地って感じである。

一番有名な青の洞門にやって来た。駐車場は無料(昔の記憶では有料だったが)である。なるほど、新緑はきれいだし、紅葉はもっときれいそうだが・・・

洞門入り口だ。ふむふむ、なるほど・・・
洞門である。ちなみに菊池寛「恩讐の彼方に」で描かれたという手彫りの洞門は、当たり前だがもっと小さく、今では80メートル程を残すのみ。もっともノミで掘ったとしたら80メートルだけでも何年もかかるだろう。

もし、ここを訪れるつもりで読んだことがなければ読むことをお勧めする。短編ですぐ読めるし。(読むと来たくなっちゃうとは思う)

しかし、視野を対岸に移すと、住宅地が延々と続いている。川の流れも穏やかで、船を浮かべたら風流かも。川には木の歩道橋も架かっている。

・・・・・ってな感じで、急峻な渓谷に足を踏み外し人や馬が流され困っているという話を聞いて、主人公が洞門を掘った物語とは、ちょっと結びつかない気がしないでもない。

 

渓谷というと、人里離れた深山の山水画に描かれるような幽玄なイメージが自分には有るので、どうも耶馬渓は違うと思ってしまう。周囲が人里で、あまりに生活感が有りすぎるのだ。ただ、人里の中に意外な奇岩渓谷があると捉えれば面白いのかも(無理矢理かな)。

尤も、じっくり回れば面白い所はあるのだろう。緑に覆われた奥耶馬渓は歩くと楽しそうだったし、廃軌道跡のサイクリングコースも面白そうだった。レンタサイクル乗り捨て出来るみたいだし。機会があれば訪問してみたい。
(と一応フォローしつつ次へ行きます)

R500〜別府

青の洞門からR500で別府に向かう。峠付近は1〜1.5車線と少し狭いが、それ以外は1.5〜2車線の普通の田舎道だった。ツーリングマップルに九重連山の山並みが見えると記してあったが、曇っていてそこまで展望は利かない。でも雨が上がり少しずつ雲が薄くなっていく。

別府に近づくにつれて展望が開けて牧草地が左右に広がる。空には晴れ間が見えてきた。なんかもう阿蘇に来たみたいだ。開放感があって気持ちよく走れる。

峠を越え、別府湾に向かって降りていく。R500の安心院〜別府は展望が良くてGOOD!だった。交通量は多いけど。

別府温泉

地獄巡りの中心地にやって来た。あちらこちらに地獄が有るらしい。凄い所だ。

各地獄は1カ所400百円で、共通券は2000円との事である。温泉見るだけで2000円はちょっと高い気がする。半額位が妥当な値段ではないだろうか。(もうこれ以上無いという位、壮絶な光景が展開する阿蘇山の火口でさえバイク100円軽320円普通車520円歩行者無料なのだし)

 


凄い勢いで湧いている(お湯がもったいないヨ〜)

名前的に一番凄そうな血の池地獄を訪問してみた。地獄シリーズでここだけ少し離れたところにある。駐車場は広いのが無料だが、入場料は400円である。土産物屋の中を通り抜けると、赤い色をした池があった。一目で何が起きているか理解した。湯はほぼ透明で、池の底に赤い沈殿物が溜まっているようだ。

多分これが街中を歩いていて突然現れたらびっくりするだろうけど、400円分の見返りを期待していくと、ちょっとガッカリする。そんな感じのとこでした。ココは。でも写真写りはエエね。

さて、別府温泉は別府八湯と呼ばれ、多くの温泉の総称なのだ。街中温泉だらけなのだ。どこかには入らなければ・・・。

ということでやって来たのが鉄輪温泉の「市営 熱の湯」。ココにした理由は別府らしい共同湯であることと、安いからと(っていうか無料である)、駐車場があるから(15台分位)。街角に点在する観光案内地図には必ずのっているのだが、周囲の道は入り組んだ狭い2m位の路地なので、バイクで走り回ってやっと見つけた。カプチだったらあきらめていたかも。

「市営熱の湯」超ひなびた何もない湯船は、でも湯がいい感じで満足。血の池地獄は高いなと感じたが、こちらは無料で安すぎ。まあ建物は汚いが。でも相殺してなお余りある幸せな気分で別府を後にした。
由布岳

県道11号線を西へ向かう。この道が良かった。

別府というのは海沿いの街ながら坂の街で、町外れからいきなり急登の山道なのである。そんな地形がダイナミックで眺望の良い風景を生み出していると思う。ただ、県道11は別府〜湯布の幹線であり、福岡〜別府を繋ぐ道でもあるので、残念ながら交通量は多い

 

走る!もう、なんか新緑に吸い込まれそうな感じなのである。

柔らかい緑に覆われる湯布の山。

ごみごみした別府の街から数キロ走っただけで大自然のまっただ中といった感じ。ちょっと不思議である。

ココは一体どこ?と思ったら、由布岳登山口があった。由布岳の中腹を走っていたのだ。これで大自然のまっただ中を走っているというのも納得がいった。
湯布院の街へと降りていく。

すごい展望。
湯布院

湯布院にはちょっとびっくりした。噂には聞いていたが、若い女性に人気があるのも頷ける。レトロモダンで統一された街並みは統一の仕方が半端でなく、住人の強い意志を感じる程。成功の秘訣はコンセプトの徹底共有なのだろうが、なかなか真似できるものではない。この街を視察に来て、ため息をついて帰っていった温泉関係者は数知れずいるに違いない。

一旦引き返し、県道11号に戻る。由布岳が見えている。湯布院の街並みには欠かせない存在だろう。双耳の頂が特徴的な美しい火山である。

県道11号線といえば、「やまなみハイウェイ」そのものである。だったら、直進すればいいじゃんと思って進んだら・・・。深く後悔しました。20分走って対向車は1台位だったかな。路面には落ち葉や砂が積もっていて滑りやすい。狭い道が好きな人は止めないが・・・。

湯布院から「やまなみハイウェイ」入口の水分峠までは、R210の使用をお勧めします。

という訳で道の選択にちょっと失敗しましたが、この先の快走に比べたら大した事はありません。


新緑きれいだけど道狭すぎの県道11水口峠東側

さて、次はいよいよ「やまなみハイウェイ」です。

>>PART2

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