社会理解のレッスン(2)


05 1.前回のふりかえりと今回の目的を説明する。
1)「voice」を配布する。
2)前回は人生を疑似体験してもらった。どんなイベントがあり、どんな選択を迫られ、どんな価値観を選ぶかを体験した。人生いろいろであった。
3)今回は、人生のイベントをもう少し詳しく考え、選択の基準について考える。
20 2.ライフステージを考える。
1)『ライフステージ』を配布する。
2)人生の中で、年代別に、仕事と家庭でどんな出来事があるのかを考える。
 ・20歳代は、仕事を覚え、家庭を持つ。
 ・30歳代は、働き盛りで、家族が増えトラブルも出てくる。
 ・40歳代は、会社の重要なポストに就き、家庭では子供の教育がテーマで金もかかる。
 ・50歳代は、責任あるポストと同時に定年が迫る。家庭では自身の健康と親の介護や死が問題になる。
 ・60歳代は、社会人としてより家庭人としていかに生きるか。
3)スーパーのキャリアレインボーで、年令ごとの役割の比率を考える
 ・一番外側の「成長、探索、確立、維持、解放」は、各ステージにおける課題である。
 ・労働者としてだけでなく、子供、学生、余暇人、市民、家庭人としての役割を持っている。
 ・役割間の相互作用がある。
 ・各年令によって、中核的な役割が2〜3、その他周辺的な役割が入れ代わっていく。
 ・幼年期は、子供の役割が全て。
 ・青年期は、子供に学生と余暇が加わる。
 ・成人前期は、労働と家庭が中心になる。
 ・成人後期は、労働と家庭に市民が加わる。生涯学習で学生の役割も増える事がある。子供として親の介護も増える。
 ・老年期は、家庭と市民に余暇が増える。
4)ジェラッドの意思決定モデルで、何を基準に選択するのかを考える。
 ・可能性(予測)と好ましさ(価値)で進路を選択する。
 ・可能性は努力によって開拓することもできる。
 ・好ましさは主観だけでなく、適性検査や他人からのアドバイスなど客観的なものも必要。
 ・両者が噛み合えばいいが、どちらかを重視して選択しなければならないことも多い。
5)シャインのキャリアアンカーで、仕事で大切にする価値観を考える
 ・専門的能力、経営管理能力、安定、起業家的創造力、自立、社会貢献、チャレンジ、家庭生活
 ・「LIFE RPG」の価値観を考える。
 ・意思決定もモデルの価値システムに当る。
20 3.人生のイベントとその時の幸福度を考える。
1)『未来予想図』を配布する。
2)書き方を説明する。
 ・『ライフステージ』を参考にして、仕事や家庭で起こるイベントと、それが起こる年令を書く。寿命年令も書く。できるだけ細かく書くと面白い。
 ・その時の満足度を100点満点で予測する。
 ・満足度をつないで折れ線グラフにする。
3)各自記入する。
4)できた人同士で、自分の未来予想図を語り合う。
05 4.ふりかえり  1)『ふりかえり』用紙を配布する。
2)今日の授業の満足度を10点満点で記入させる。
3)今日の授業の感想を書かせる。
4)回収する。
 
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 1)自分の人生を考えてみて、いろんな可能性があることや自分が持っている価値観がわかった。それに相手の人生を1分だけ聞いて、私と違う所があって、人には人の価値観があることがわかった。2)自分の両親の様子を見て、自分も同じような人生を進むのかなと最近思います。だから、自分の未来予想図も親と似てるかも。3)自分の意思決定に何が足りないかとか、キャリアアンカーの何が足りないかにちゃんと気づけたし、自分を見直せた感じがした。ライフステージではこれからの人生を真剣に考えることができた。4)思い切った行動をすればするほど波瀾万丈な人生になって面白そうだと思った。5)自分の将来がどうなっているかわからないから予想するのはすごく楽しかったです。6)ライフステージやライフレインボーみたいにこんなはっきりと具体的に人生を表されていまうと少し人生がつまらなく、短いものに思えた。たいていの人はこのような人生の枠に収まるのだろうし、自分はその例外だとはとても思えない。7)実際どんなことが待っているか不安だったりするが、逆に不安だからこそこの先が楽しみです。8)プリントの人生を見てやっぱり楽しいことよりもしんどいことの方が多いんやなぁと思ったし、現実は厳しいとわかった。9)こうやって長く予想してみると、、一番幸せな時って今やなぁと思った。つらいこともあるけど、人生の中で見たらたいしたことはないし、一定の幸せは保証されているし。今を一瞬一瞬大切にしようと思った。10)自分の人生への予想とか計画性のなさがよくわかりました。やっぱり色々なことに満足して、できるだけ後悔することが少ない人生にしたいです。11)人生はそれぞれ何を大切にするか違うなぁと思った。
ライフレインボーとか、キャリアアンカーとか、きっちり教えるのは初めてで、教えていて自分が気づくこともたくさんあった。50を越えても人生について考えなければならないと改めて思いました。未来予想図にしても、老後に向かうのでなく、第二の人生と考えるともっと広いスペースが必要だなと思った。単純なワークシートだが、前の講義をしっかりしておいたから、生徒もいろいろ深く考えてくれたのだと思う。ちょっと退屈だけれど、理論を勉強することは大切だ。
  



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