1.「みんなの声」を配布し、前回をふりかえる。
2.「漢字・語句100選」(三省堂)から、熟語づくりの2種類の小プリントをして、ウォーミングアップする。
対義語・類義語の言葉の横の広がりを考える。単なる知識ではなく、語の広がりや複雑さを考える材料にする。
3.「対義語・類義語」を配布する。
4.「1.次の言葉の対義語を書いてください。」
1)原因 (結果 ) 2)時間 (空間 )
3)特殊 (普遍 ) 4)現象 (本質 )
5)薄い (墨が)濃い、(本が)厚い
6)かける (月が)満ちる、(メンバーが)揃う、割る、(眼鏡を)はずす、(鍵を)開ける、(魔法を)解く
★1)〜4)は現代文の重要語。抽象的な基本概念なので難しい。
5)6)は多義語で、対義語を考えることで違いを明確にさせる。
5.「2.次の言葉の類義語を3つ以上書いてください。」
1)教師 (教員 教官 教授 師 師匠 指南番 ティーチャー インストラクター)
2)なぐる (たたく 打つ ぶつ はたく はる 小突く)
3)しかし (ところが だが されど しかしながら けれども けれど だけど それにしても その代わり)
★対義語は1対1対応のものが多いが、類義語は複数ある。それぞれニュアンスの違いに触れる。グループで競わせてもよい。
6.「3.おかしな表現の部分を直してください。」
1)川の水は寒かった。(冷たかった)
2)目をしめて下さい。(とじて)
3)して良いことと悪いことぐらい差別しなさい。(区別)
4)私はマンガや週刊誌のような書籍は読みません。(雑誌)
5)赤ちゃんはニヤニヤ笑って可愛い。(ニコニコ)
7.「4.次の類義語の中から適当なものを( )の中に入れてください。」
1)あるきまわる・ぶらつく・うろつく
1)家の前を怪しい男が(うろつく) 好ましくない動作。
2)寄付を集めに町内を(あるきまわる)目的を持っている。
3)ちょっとそこらを (ぶらつく) 動作そのものを楽しむ。
2)はぐ・むく・めくる・はがす
1)リンゴの皮を(むく) 無理なく本体の一部を分離して中身を出す。
2)シールを (はがす)多少無理に本体についているものを分離する。
3)頭の皮を (はぐ) 無理に本体の一部を分離する。
4)本のペ─ジを(めくる)無理なく回転運動で分離する。
★違いを定義する。
類義語の中の語種について、それぞれの長所と短所を考える。
8.「和語・漢語・外来語」を配布する。
9.「1.下線部の和語を意味の区別が分かる漢語の類義語に直してください。」
1)彼女は多く観客の前でピアノをひいた。 (演奏した )
2)正当性を証明するために多くの例をひいた。 (引用した )
3)犯人が警官にひかれて建物の中に入った。 (連行されて )
4)王家の血筋をひく者が断絶しないようにする。(継承する )
5)戦況が悪化してやむを得ず兵をひく。 (退却する )
10.「2.下線部の漢語をわかりやすい和語の類義語に直してください。」
1)迎賓館の周囲の取り間締まりを強化する。 (強める )
2)迷宮入りしそうだった事件の真相が判明する。(わかる )
3)今後の日本の進むべき方向を示唆する。 (ほのめかす )
4)公園からホームレスのテントを撤去する。 (取り去る )
5)相次ぐ不祥事で株主総会が紛糾する。 (もめる )
11.「3.下線部の外来語を和語や漢語の類義語に直してください。」
1)この事件はインパクトが強かった。 (衝撃 )
2)彼のカジュアル・ウェアは感じがよい。 (普段着 )
3)彼はコンスタントによい成績をとる。 (接触 )
4)たえず生徒とコンタクトをとるよう心掛けよう。(接触 )
5)あの会社のプロバガンダは効果的だ。 (宣伝 )
上位・同位・下位語の位相について、問題をしながら理解する。
12.「上位語・同位語・下位語」を配布する。
13.「1.次の言葉の上位語を書いてください。」
1)(家事 ) 掃除・洗濯・炊事・裁縫
2)(文字 ) 漢字・ひらがな・カタカナ・ロ─マ字
3)(単位 ) メ─トル・匹・ペ─ジ・ダ─ス
4)(あいさつ ) おはよう・さよなら・ただいま・やぁ
5)(歩く の様子) すたすた・よちよち・とぼとぼ
6)(災害 ) 地震・雪崩・火事・洪水
7)(自然現象 ) 地震・雪崩・オ─ロラ・蜃気楼
8)(犯罪 ) 泥棒・すり・放火・殺人
9)(職業 ) 泥棒・すり・教師・八百屋
★1)2)は具体的だが、3)4)5)は少し抽象的になる。
★6)7)と8)9)は後の2つを違えることによって、上位語が変わることを理解させる。
自然現象
災害 ┌───┬─┴─┬────┐
┌──┬─┴─┬┼──┐│ │ │
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│洪水││火事││雪崩││地震││オーロラ ││蜃気楼│
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14.「ふりかえりシート」を書かせる。