アサーション・トレーニング(5)
 
ストレス・マネジメントを考える。
 
 自己表現をしなければならない時は、何かをしようとしてできなかったり、思いがけない問題がふりかかったりして、心がイライラすることがよくあります。こうした心のイライラの原因にストレスがあります。ストレスの仕組みを知っておくことは大切なことです。
 
1.ストレスの仕組みを知る。
 1)「心のイライラに気づこう」を配布する。
 2)ストレスマネジメントの必要性を説明する。
 3)ストレスの種類を説明する。
ストレッサ|    環境の問題 暑い・温かい・痛い
気持ちの問題 叱られた・いじめられた・ほめられた
ライフイベンツ 別れ・テストの結果・友達とのトラブルなど、人生の中で起こるちょっとした出来事
デイリーハッスル いつもイライラする・ワクワクする・落ち着かないなど、特別な出来事でない日常的な出来事
ストレス反応      気持ちに出る反応 怒り・不安・喜び
体に出る反応   汗をかく・ドキドキする・緊張する
行動に出る反応  落ち着かない・キレやすい
悪玉ストレス           好ましくない反応を引き起こす
「試験が近づくと不安になる」
善玉ストレス           好ましい反応を導く
強い相手と戦うとファイトがわく
 4)ストレスの仕組みを説明する。
ストレッサー      評価            ストレス反応        


テストの点数が悪かった                      
たまたまできなかっただけだ 今度はがんばろう      
頭が悪かったからだ     いくら努力してもだめだ
点数なんか気にしない    テストなんてどうでもいい

 5)コーピングの種類を説明する。
(1)「ストレッサー」に働きかける
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積極的、計画的に問題を解決する。
嫌だと言えるスキル、素直に謝るスキルなど、社会的スキルを獲得する。
家族、先生、友人、専門家など、他者の援助を求める。
我慢して、解決のチャンスを待つ。
趣味に没頭したり、楽しいことを想像したりして、現実から逃げる。
(2)「評価」に働きかける 
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人から気持ちのいい、プラスのストロークをもらう。
不合理で頑固な思い込みを、合理的で柔軟な考え方に変える。
(3)「ストレス反応」に働きかける 
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ぐっすり寝たり、好きなものを食べたり、趣味をしたり、気分転換をする。
腹式呼吸法などで体中に酸素を送り込み、落ち着いたゆったりした気分になる。
自律訓練法、漸進的弛緩法、動作法など、リラクセーションをする。
 
2.ストレスを調べる。
 1)「ストレス・チェック〜こころのイライラに気づく〜」を配布する。
 2)質問に解答させ、集計させる。
 3)「ストレスチェック」を配布する。
 4)自分のストレスを判定する。
 
3.リラクセーションを体験する。
 1)丹田式呼吸法をする。
 
4.さまざまなコーピングを考える。
 1)「さまざまなコーピング」を配布する。
 2)付箋を一人10枚配る。
 3)各自で、ストレス解消法を書き出す。
 4)4〜5人組になる。
 5)机を合わせて場を設定し、中央に大きな台紙を置く。
 6)一人ずつ順番に自分のカードを読み上げて、台紙の上に置く。
  すでに出ているものは出さない。
  新たなカードを書き加えてもよい。
 7)出されたカードを、コーピングの種類(ストレッサーに働きかけるか、評価に働きかけるか



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