アサーション・トレーニング(2)
 
自分の表現パターンを知り、3種類の自己表現のパターンを理解する。
                                      
1.「自己表現チェック」をする。
 ★自分の自己表現の特徴を質問紙で知る。
 ・結果は後で解説する。
2.「見たくない映画に誘われたら1」
 ★自分の自己表現の特徴を、台本のないロールプレイで知る。
 1)2人組になる。
 2)次の状況で、あなたならどのように対応するか。交互にやってみる。
  「友だちと映画を見ようと待ち合わせをしました。見る映画は決めていませんでした。友だちが先にホラー映画が見たいと言い出しました。あなたはホラー映画が苦手で、ラブ・ストーリーがいいと思っていますが、言いおくれてしまいました。

 3)感想を話し合う。
3.「見たくない映画に誘われたら2」
 ★3種類のロールプレイをして、自分にあった自己表現の方法を知る。
 1)さっきの2人組でする。
 2)プリントを配布する。
 3)1人が続けて3つのパターンをロールプレイする。
 4)交替してする。
 5)どの自己表現が一番自分に合っているか話し合う。
 6)発表させる。
 7)それぞれのパターンの説明をする。
  aパターン
・ラブストーリーが見たいという自分の意志を全く表現できないまま、相手に合わせて気の進まないホラー映画を見ることになる。
  bパターン
・ラブストーリーを見たいという自分の意志ははっきりと表現できているが、相手に対する気配りが全くない。
  cパターン
・ホラー映画が見たいという相手の気持ちを受け止めたうえで、ホラー映画は苦手であるという自分の気持ちを素直に表現している。
4.「自己表現の仕方を理解しよう」
 ★3つの自己表現の特徴を知る。
 1)プリントを配布する。 
 2)aをディフェンシブ、bをアグレッシブ、cをアサーティブと呼ぶ。
 3)それぞれの、特徴、気持、態度、人間関係、留意点を説明する。
5.「自己表現の仕方を理解しよう」
 ★3つの自己表現の違いを確認する。
 1)プリントを配布する。
 2)各自考えさせる。
 3)解答・解説をする。
10
理解ができたか
興味が持てたか
役に立ちそうか
 


生徒の感想
1)人とのコミュニケーションがこんなに難しいとは思ってなかったです。性格が自己表現にとても影響している気がした。▼2)話の展開でこんなふうに人格も分けてしまうことができるんだなぁと少し感心。面白いことに、そのパターンは日常でもよくあるからこういうことも意識してしゃべってみるのもいいかもしれない。▼3)やっぱり当たっているような気がした。どれがよいか悪いかを決めたらいけない気もするけど、アサーティブはよいと思う。そういう人間を目指したい。▼4)いろんなパージョンの会話をするのが楽しかった。相手のことを思いやる気持ちと主張することが大切だと思った。▼5)テストするのもセリフを言うのも面白かった。私はテストで「c」と出ていたけど、「a」の部分も大きいと思った。「b」の人ってどんな人なんだろうと興味がわいた。▼6)実際よくある場面でのやりとりでとても▼身近に感じた。今日もまた自分の性格がよく分かった。▼7)映画の話は似たようなことを経験したことが何度もある。相手が「a」みたいな子だったらこっちも気を使うし、「b」だったら絶対喧嘩になるし、「c」もなかなか決まらなさそう。相手に合わせて自分を変えなければいけないと思った。▼8)映画のやつは普段似たような場面があるなぁと思った。
あまりないと思うけど、アグレッシブな人は友だちできないだろうなぁと思った。▼9)相手に自分の気持ちを表現するのはとても難しいことだと思いました。相手の受け取り方も違うので気をつけなければいけないと思った。▼10)2人で会話をするのがとても楽しかった。いろんなパターンに合わせて言い方がきつくなったり、おどおどしたりした。声が小さい人って消極的な人が多いし、声の大きい人と性格は関係ありそうに思う。▼11)小さい頃はアグレッシブだったと思う。最近は後悔して遠慮することがいいんだと思っていたけど、それも違うことがわかった。▼12)3つの性質がバランスよくとれて、時と場合によって上手に使い分けることが大切なんだろうなと思いました。私は人に怒るのが苦手なので上手な怒り方が知りたいです。▼13)自分の相手に対応することによって、その時相手が感じることや自分が感じることも違ってくるんだなと思った。とても面白かった。

教師の感想
管理職の参観と外部からのゲストもあって、とても緊張した。でも、そのおかげが、授業直前まで展開をチェックしたのでいい授業ができた。心地よい緊張感は必要です。自己表現のパターンを質問紙とロールプレイで確認した後、3つの自己紹介のパターンをロールプレイした。その感想を、思いついて板書したのがよかった。授業らしくなったし、いい意見が出た。アサーション・トレーニングだからアサーティブが一番いいんだろうと思っていると、アサーティブにもぎこちなさや、最終的には自分の都合のよい方に引き込もうとしたりする意図を感じたり、生徒も鋭いなぁと思いました。そして、抑えのために、確認テストのようなものをして、知識の確認をしました。構造的にきっちりした授業ができました。管理職の授業評も上々でした。               



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