檸檬
梶井基次郎
『檸檬』は鬱屈した青年の内面を鋭く描いた小説である。同年代の生徒にとっても共感するところがあるはずである。しかし、時代は変わった。自分の鬱屈した内面に深く悩まなくなった。本当だろうか。どの時代も、子どもから大人へのこの時期は不安定なものである。必ずや現代の生徒も悩んでいるはずである。もっとも梶井のように内面を掘り下げる若者は当時においても稀少であろう。ゆえに、この作品が長く読み続けられる理由でもある。『檸檬』を読み深めていくことによって現在の生徒が自己を洞察していく契機になるように、それが高校最後の現代文の教材としての位置づけである。
「えたいの知れない不吉な塊」。正体がわからず、しかも不吉である。焦燥のようでもあり、嫌悪のようでもあり、宿酔のようでもある。将来に対する焦り、そういう自分への嫌悪感、それが原因と思われる毎日の宿酔。そうした精神状態や不摂生が原因となった肺尖カタルや神経衰弱の身体的影響、借金の経済的影響。それらが「いけないのではない」と言いながら明らかにそれらが原因である。私はそれを認めたくないだけである。その「えたいの知れない不吉な塊」が私をして街を浮浪させる。
生活が蝕まれていなかったころ私が好きだったのは、高級舶来品を扱う「丸善」であった。しかし、そこでささやかな贅沢を重ねるような生活をした結果、そこは借金取りの亡霊のような場所になってしまった。
そして蝕まれた生活をしてた頃のわたしを引きつけたものは、「みすぼらしくて美しいもの」「二銭や三銭のものといって贅沢なもの」、「美しいものといって無気力なわたしの触角にむしろ媚びてくるもの」であった。具体的には、壊れかかった町の裏通りであったり、おはじきであったり。街は、京都から遠く離れた場所にいるような錯覚を起こさせてくれ、おはじきは幼児時の甘い記憶を呼び起こしてくれる。つまり、現実から逃避させていれる安価なものである。
ある朝、私は最も好きな店であった果物屋を訪れる。その店が好きであった理由は果物の色や形が引き立った美しさがあった。また、夜も魅力であった。
その店でいつになく檸檬を買った。単純な色や、丈の詰まった紡錘形の形や、肺尖カタルで熱のあった身体に心地よい冷たさや、吸い込めば胸いっぱいに広がる匂いや、すべての善いものや美しいものを換算したような重さがよかった。檸檬を手に入れた私は、不吉な塊が弛んで非常に幸福になった。
私は檸檬に勇気づけられて丸善に入る。途端に、幸福な感情は逃げていき、憂鬱が立て込めてくる。私は一つの試みを思いつく。本を積み重ねてその上に檸檬を置く。善や美の象徴である檸檬が不吉な塊の象徴である本を吸収してしまったのだ。さらに私は第二のアイディアを思いつく。檸檬を爆弾に見立てて丸善全体を破壊すると想像することである。それは建設的な想像なのか、破滅的な想像なのか。
この小説で起こったことは、正体のわからない不吉に苛まれた私が、さまざまな解消法を求めて街を浮浪し、ある朝果物屋で買った檸檬を持って丸善に入り、本を積み上げてその上に檸檬を置き、それを放置して店を出た。その間、さまざまな想像を塗り重ねていく。
さて、この小説を協同学習でどのように扱うか。生徒がプリントをもとに協同で考える時間と、教師が内容を整理する時間と、生徒の意見を交流させる時間に分かれる。それらをうまく組み合わせながら構成していくところに醍醐味がある。しかも、人間の内面をえぐる作品であるので、時間をかけてじっくりと考える必要もある。講義中心の一斉授業ならば抑えたいところがいくつもある。しかし、協同学習に仕立て、しかも時間に制限があるので割愛していく部分も必要である。最低限抑えなければならないところは確認させ、大きな問題を協同で考えさせる、その中で気づくチームがあればよし。教師のまとめ整理の部分で紹介するのもよいだろう。また、生徒の内面と対照させたい部分については時間をしける必要もあるだろう。その部部はさまざまな解釈がある部分でもある。
1)不吉な塊では、基本問題をふまえて、不吉な塊の正体を、焦燥・嫌悪・二日酔・肺尖カタル・神経衰弱・借金を付箋にかいて並べ替えて考えさせる。
2)みすぼらしくて美しいものは、基本問題をふまえて、なぜそれに引きつけられたのかをキーワードを考えさせて、用紙に書かせて張り出す。
3)檸檬については、○×問題で板書させる。
4)2つのアイディアについては、基本的なことを講義した後で、2つのアイディアの意味と新京極を下る時の不吉な塊について用紙に書かせて張り出す。
1.生活が蝕まれていた頃、私を始終抑えつけていたものについて
生活が蝕まれていた頃、私は、えたいの知れない不吉な塊に始終抑えつけられていた。焦燥や嫌悪や宿酔と言おうか、はっきりと命名しがたい。肺尖カタルや神経衰弱や借金がいけないのではない、と言いながらそれも一因である。つまり、それらが絡み合って複雑になったものが不吉な塊である。将来に対する不安から焦燥感が起こり、現実の自分を嫌悪し、それを紛らすために酒を飲む。体を壊し、金銭的にも困窮し、神経もまいってくる。
以前は、美しい音楽や詩によって解消できたが、今ではそんなものでは辛抱ができなくなった。
えたいの知れない不吉な塊によって、私は街を浮浪した。
2.そのころ、私を引きつけたものについて。
そのころ私を引きつけたものは、みすぼらしくて美しいという矛盾するものであった。それは言い換えれば、二銭や三銭で贅沢なもの、美しくて無気力なわたしに媚びてくるものであった。
例えば、場所で言えば壊れかかった街の裏通りであった。そこを歩きながら、そこが京都から遠く離れた場所であると錯覚を起こし自分をそこに見失うのを楽しんだ。
物で言えば、花火の絵やおはじきや南京玉であった。それをなめてみて、父母に叱られた甘い記憶を蘇られるのを楽しんだ。
つまり、空間的にも時間的にも、現実から逃避したかったのである。
生活が蝕まれていなっか以前好きだったのが丸善であった。そこでささやかな贅沢を楽しんだが、それが蓄積して今では借金取りの亡霊のような憂鬱な場所になってしまった。
3.お気に入りの果物屋について
そのころのある朝、いつものように不吉な塊に追い立てられた私はお気に入りの果物屋で足を止める。そこは、果物屋固有の美しさがある。そこでは果物が「何か華やかな美しい音楽の快速調の流れが、見る人を石に化したというゴルゴンの鬼面的なものを差し付けられて、あんな色彩やヴォリュウムに凝り固まっ」ている。また、その店は夜が美しかった。周囲の暗さと店頭の明るさのコントラストが美しかった。
ここには梶井の美的センスが見て取れるのだが、生徒にもお気に入りの店を最大級の言葉を使って紹介させてみる。
4.檸檬の魅力について
その日、私はその果物屋で檸檬を買う。色、形、冷たさ、匂い、重さが気に入ったのだった。複雑な不吉な塊の対照的な単純な色、中身が充満していそうな丈の詰まった紡錘形の形、肺尖カタルで熱があった私に心地よい冷たさ、カリフォルニアを想像させる匂いを嗅ぐために息を吸い込む心地よさ、それらすべてをまとめてすべての美しいもの善いものの象徴のようなずっしりとした重さ。
檸檬を手に入れた私は、不吉な塊が紛らされて、非常に幸福であった。
5.丸善での錯覚について
檸檬を手に入れた幸福感で借金取りの亡霊のような丸善に入る。すると、幸福な感情はだんだん逃げていき、憂鬱が立て込めてくる。生活が蝕まれていなかった以前みて楽しんだ画本にも心が乗らない。
そこで、檸檬を使った試みを思いつく。画本を積み上げてその上に檸檬を置いてみる。画本は不吉な塊の象徴であり、檸檬はすべての美しいもの善いものの象徴である。私に再び先程の軽やかな昂奮が蘇ってきた。
すると不意に第二のアイディアが浮かんだ。檸檬を爆弾に見立てて、画本の上に置いたまま丸善を出て、気詰まりな丸善を爆破させると想像することである。この想像は私にとって面白いものであり、私をくすぐったい気持ちにさせた。このアイディアの意味するところは、破壊的であり健全な想像ではない。壊れかかった街の裏通りやおはじきと同じ頽廃的なものである。
そんな気持ちを抱いて、私は京極を下っていく。
全体
1.小段落番号をふる。
・1〜29
2.【説】全文を音読する。
3.全体を5段落に分ける。
1) 1) えたいの知れない不吉な塊
2) 2)〜7) みすぼらしくて美しいもの
3) 8)〜9) お気に入れの果物屋
4) 10)〜15) 檸檬
5) 16)〜29) 檸檬対丸善
4.3つの時間
1)生活が蝕まれていない以前
2)生活が蝕まれていたその頃
3)『檸檬』を回想している現在
5.京都の地図を説明する。
第一段落(1))
1.次のカタカナを漢字に直せ。
1)不吉なカタマリ(塊 ) 2)シジュウ(始終 )おさえつける 3)ショウソウ(焦燥 ) 4)ケンオ(嫌悪 )といおうか 5)シンケイスイジャク(神経衰弱 ) 6)シンボウ(辛抱 )がならない
7)フロウ(浮浪 )し続ける
2.語句の意味を書け。
1)焦燥(いらいらすること。あせること。
2)いたたまれない(それ以上がまんできない。
3.次の設問に答えよ。【L1】文中の語をそのまま抜き出す。【L2】文中の語を使って答える。 【L3】文中の表現を参考にして自分の言葉で答える。
1)【L1】生活が蝕まれていた「そのころ」、私の心を抑えつけていた「えたいの知れない不吉な塊」はどのようなものか。
2)【L1】その原因として私は否定しているが、おそらく原因と思われるものはものは何か、
3)【L1】生活が蝕まれいなかった以前、私を楽しませたものは何か。
4)【L1】私を街から街へ浮浪させ続けた「何か」とは何か。
5)【L3】「不吉な塊」とそれ関する1)2)の6つの語をつなげて、その正体を説明せよ。
不吉な塊から焦燥が起こる。
悩んで神経衰弱になる。
そんな自分を嫌悪する。
自分を忘れるために毎日酒を飲んで宿酔になる。
飲み代が増えて借金が増える。
同時に体を壊して肺尖カタルになる。
するとますます焦燥が強くなる。
|
・付箋を配布し、「不吉な塊」「焦燥」「嫌悪」「宿酔」「肺尖カタル」「神経衰弱」「借金」と書かせ、それを並べ替えながら考える。
・貼らせた用紙を、黒板に掲示する。
★正解はない。7つの言葉の関係を考えることによって、正体のわからなさ、複雑さを実感させるのがねらいである。
第一段落(1)
A 不吉な塊=複雑なもの、混沌としたもの
・焦燥
・嫌悪
・宿酔
・肺尖カタル
・神経衰弱
・借金
⇔
・美しい音楽
・美しい詩
↓
・街から街へ浮遊し続ける
第二段落(2)〜7))
1.次のカタカナを漢字に直せ。
1)オモムキ(趣 )がある 2)サッカク(錯覚 )を起こそうとツト(努 )める 3)清浄なフトン(布団 ) 4)色ガラス(硝子 ) 5)味覚がタダヨ(漂 )う 6)ゼイタク(贅沢 )が必要 7)テンガ(典雅 )な模様
8)カンジョウ(勘定 )台 9)借金取りのボウレイ(亡霊 )
2.語句の意味を書け。
1)願わくは(できることなら。
2)享楽(思いのままに快楽を味わうこと。
3)察しがつく(おしはかること。
4)小一時間(一時間弱。
3.次の設問に答えよ。【L1】文中の語をそのまま抜き出す。【L2】文中の語を組み合わせる。 【L3】文中の表現を参考にして自分の言葉で答える。
1)【L1】生活が蝕まれていた頃、私は「みすぼらしくて」「美しいもの」という、矛盾したものに強く引きつけられていたが、同じような表現は。
二銭や三銭のものといって贅沢なもの
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美しいものといって無気力な私の触覚にむしろ媚びてくるもの
|
2)【L1】風景で言えば、どんな場所か。
・汚い洗濯物が干してある
・がらくたが転がっている
・むさ苦しい部屋がのぞいている
・雨や風が蝕んでやがて土に帰ってしまう
・土塀が崩れていたり家並みが傾きかかっていたり
・勢いのいい向日葵やカンナ
★・写真を見せる。
3)【L2】私はそこで何をしようとしたのか。
そこが京都から遠く離れた場所であるかのような錯覚を起こす。
|
・不吉な塊の原因になった京都から逃避したかった。
4)【L1】物で言えば、何か。
5)【L2】南京玉などをなめると、なぜ幽かな爽やかな詩美といった味覚を感じるのか。
口に入れて親に叱られた、幼児のあまい記憶をよみがえるから。
|
・不吉な塊に抑えつけられている現在から逃避したかった。
★実物を見せて、なめてみる。
○【L2】生活が蝕まれていない以前、私が好きだった丸善で売っている、オードコロンや香水瓶や煙管や石鹸や鉛筆などは、「みすぼらしくて美しいもの」に対して、何と表現できるか。
6)【L3】なぜ、「みすぼらしくて美しいもの」に引きつけられたのか。3)5)を参考にして、キーワードを一つ考えて設定して説明せよ。
京都以外の場所にいるような錯覚を求めたり、
楽しかった幼児時代に思い出したり、
不吉な塊の現在の京都から、空間的、時間的に現実逃避できるから。
|
・壊れかかった街の裏通りは、京都らしい場所ではなく、そこにいることで不吉な塊の充満している京都から空間的に逃避することができる。
・南京玉などは、親の愛情に包まれた幸せな幼年時代を思い出させてくれ、不吉な塊に押さえつけられている現在から時間的に逃避することができる。第二段落(2〜7)
1.不吉な塊に悩まされていたその頃、私を強く引きつけたもの
・みすぼらしくて(−)−美しいもの(+)
・二銭や三銭のもの(−)−贅沢なもの(+)
・美しいもの(+)−無気力な私の触覚にむしろ媚びてくるもの(−)
(例1)
・壊れかかった街の裏通り
‖錯覚
・京都から遠く離れた場所→空間的現実逃避
(例2)
・花火の絵、おはじき、南京玉。
↓なめる
・父母に叱られた幼児の甘い記憶→時間的現実逃避
⇔
2.生活が蝕まれていなかった以前、私が好きだった所
・丸善=高級で美しいもの。
↓ささやかな贅沢
・借金取りの亡霊
第三・四段落(8)〜15))
1.次のカタカナを漢字に直せ。
1)ウルシヌ(漆塗 )り 2)コ(凝 )り固まった 3)ユウウツ(憂鬱 )をマギ(紛 )らす 4)私のテノヒラ(掌 ) 5)フカシギ(不可思議 )なやつ 6)美的ショウゾク(装束 ) 7)街をカッポ(闊歩 )する
8)反映をハカ(量 )る 9)カイギャク(諧謔 )心
2.語句の意味を書け。
1)興がらせる(おもしろがらせる。
2)いったい(そもそも。もともと。
3)紡錘形(円柱状でまん中が太く、両端がしだいに細くなる形。
4)逆説(一見真理にそむいているようにみえて実は一面の真理を言い表している表現。
5)ついぞ(いまだかつて。
6)闊歩(大またで堂々と歩くこと。
7)あぐむ(行き詰まってどうしようもなくなる。
8)諧謔(こっけいみのある気のきいた言葉。しゃれや冗談。ユーモア。
3.次の設問に答えよ。【L1】○×で答え、×の場合は修正する。【L2】指示に従う。
1)【L1】私を追い立てていた「何か」とは借金取りである。(不吉な塊)
2)【L1】その果物屋が好きな理由は、果物屋らしい美しさと、夜の暗さと、深い廂であ る。●
3)【L1】この店は二条通りと寺町通りの角にあるが、二条通りはさびれていて、寺町通 りは賑やかである。●
4)【L1】私はこの店でよく買い物をする。(いつになく買い物をした)
5)【L1】檸檬はありふれた果物で、この店の店頭にいつも飾ってあった。(珍しく)
6)【L1】檸檬の色が気に入ったのは、レモンイエロウの色より、単純な色だったからで ある。●
7)【L1】檸檬の形がよかったのは、紡錘形の格好より、丈が詰まっていたからである。 ●
8)【L1】冷たさや匂いがよかったのは、私が肺尖カタルだったからである。●
9)【L1】私は病気を苦にしていた。(自慢していた)
10)【L1】13段落の「これ」は檸檬を指している。(不吉な塊を消してくれるもの)
11)【L1】檸檬の重さを「すべての善いものすべての美しいものを重さに換算した重さ」 だと感じたのは、檸檬が予想より重かったからである。●
12)【L1】私は檸檬を買ってルンルン気分になった理由は、好きなものを手に入れたからである。(不吉な塊が弛んだから)
第三・四段落(8〜15)
1.お気に入りの果物屋
・果物屋固有の美しさ
・夜の暗さ
・廂の深さ
2.檸檬を買う
・レモンイエロウの単純な色(視覚)↕複雑な不吉な塊
・丈の詰まった紡錘形の格好(視覚)→充実
・冷たさ(冷覚)─┬─肺尖カタル
・匂い(嗅覚)──┘
・重さ(触覚)=すべての善いものすべての美しいもの
↓
・不吉な塊が弛む
↓
・軽やかな興奮。
・一種誇りやかな気持ち。
・非常に幸福な気持ち
第5段落(16)〜29))
1.次のカタカナを漢字に直せ。
1)ノロ(呪 )われた 2)タ(堪 )えガタ(難 )さ 3)ジンジョウ(尋常 )な周囲
4)手当たりシダイ(次第 ) 5)アワ(慌 )ただしい 6)城壁のイタダキ(頂 ) 7)色のカイチョウ(諧調 )
8)キカイ(奇怪 )なアッカン(悪漢 ) 9)熱心にツイキュウ(追求 )する 10)キヅ(気詰 )まり
2.語句の意味を書け。
1)尋常(あたりまえ。ふつう。
2)そぐわない(釣り合わない。似合わない。
3)手当たり次第(かたっぱしから。
4)諧調(濃淡の変化の度合い。グラデーション。
5)何くわぬ(何もなかったような。
6)くすぐったい(てれくさい。はずかしい。決まりが悪い。
3.次の設問に答えよ。【L1】文中の語をそのまま抜き出す。【L2】文中の語を組み合わせる。 【L3】文中の表現を参考にして自分の言葉で答える。
1)【L1】私が行き着いたところはどこか。
・丸善。
2)【L1】丸善に入る前の私の感情は。
・幸福。
3)【L1】丸善に入った後の私の気持ちは。
・憂鬱。
4)【L1】私は丸善の中のどこへ行ったのか。
・画本の棚。
5)【L1】なぜ、画本の棚へ行ったのか。
・以前には私を引きつけたから。
6)【L2】そこで私が袂の中の檸檬を思い出して試した第一のアイディアは何か。
・画本を積み重ねて、その上に檸檬を置く。
7)【L1】檸檬と積み上げた画本の様子を表す擬態語は。
・檸檬=カーン
・画本=ゴチャゴチャ、ガチャガチャ
8)【L2】不意に起こった第二のアイディアとは何か。
・檸檬を丸善に置いて出て、檸檬が爆弾になって、丸善を爆破すると想像すること。
9)【L1】私が丸善を出て街に出た時の気持ちは。
・変にくすぐったい気持ち。
10)【L3】第一のアイディアにはどんな意味があるのか。
不吉な塊の象徴である画本を、すべての善いもの美しいものの象徴である檸檬が吸収することによって、不吉な塊を解消する。
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11)【L3】第二のアイディアにはどんな意味があるのか。
不吉な塊の元凶である丸善全体を破壊することによって、不吉な塊を解消する。
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12)【L4】活動写真の奇体な看板画が彩る京極下っていく私の中で、「不吉な塊」はどうなったのか。
第五段落(16〜29)
1.丸善に入る
・幸福→憂鬱
×画本の棚
以前には私を引きつけた
2.第一のアイディア
・画本の上に 檸檬を置く。
ゴチャゴチャ カーン
ガチャガチャ
3.第二のアイディア
・檸檬が丸善を爆破すると想像する
爆弾 気詰まりな
↓
・くすぐったい気持ち。
4.奇体な看板画の彩る京極を下る
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