小論文の書き方
 
課題 「エンプティセルフ」を読んで、四〜六〇〇字で自分の意見を書きなさい。
 
作文と小論文の違い
作文  ある事実や体験を、そのまま、自分の「思い」を強く打ち出しながら書く文章。
小論文 ある問題についての意見を、筋道をきちんと立てて述べる文章。
 
小論文を書く手順
1.主題文を書く。
 1)何について書くかを決める。
  例えば、少年犯罪が「自己確認型犯罪」であることについて
      少年は生きる楽しさも目的もない「空虚感」に満たされていることについて
      「真の自己」と他人に合わそうとする「偽りの自己」について
      自分の姿を映す「鏡」がないことや見たくないことについて
      少年犯罪の解決策について
      少年犯罪の被害者について
 2)どういう立場で、どういう結論を書くかを決める。
  1)作者の意見に賛成の立場で書く。
   例えば、少年犯罪の動機が空虚感のためであるという立場で書く。
  2)作者の意見に反対の立場で書く。
   例えば、少年に空虚感はないという立場で書く。
  3)作者と意見に賛成でも反対でもなく、違う観点で書く。
   例えば、少年犯罪の別の原因について、それが何であるかについて書く。
 3)主題文を三〇〜五〇字程度で書く。
2.主題文を説明する材料をいくつか探す。
 ・作者の意見に賛成(反対)する理由、自分の意見の根拠を書き並べる。
 ・自分の経験の中から探す。
 ・新聞やTVのニュースや他の本や人の話の中から探す。
3.文章の組み立てを考える。(四〇〇〜六〇〇字の場合の分量の目安)
 1)序論(六〇〜一〇〇字)
  ・取り上げようとする作者の意見やテーマをはっきりと書く。
  ・その意見やテーマに対する自分の立場を明らかにする。
 2)本論
  ・いくつのまとまった意見を書くかによって、段落の数を決める。
  ・自分の意見や、その根拠になる経験や事実を書く。
  ・同じことの繰り返しにならないように注意する。
 3)結論(六〇〜一〇〇字)
  ・主題文を書く。
  ・解決策があれば書く。
4.書く。
 1)原稿用紙の使い方に注意する。
  1)一マスに一字。
  2)句読点(、。)や会話文のカッコ(「 」)は一字分として扱う。ただし、それらが行の頭に来る場合は、前の行の最後のマスに一緒に書くか、欄外下に書く。
  3)一文ごとでなく、段落ごとに改行する。
  4)書き出しや段落の初めは一マスあけて書き出す。
 2)「である」体で書く。
 3)話し言葉でなく、書き言葉で書く。
 4)的確で高校生らしい用語を使う。
 5)誤字や脱字をしない。当然漢字で書くべき語は漢字で書く。
 6)主語と述語がつながるようにする。
 7)一文は短く、長くても三〇〜四〇字までにする。
 8)適切な接続語を使う。
 9)句読点(、。)を打ち、読みやすく、誤解のないようにする。
  1)長い主語の後。 2)内容のまとまって所。 3)接続語の後。
5.題をつける。
 ・内容をよく表し、注意を引きつけるようなものを選ぶ。
 
小論文評価のポイント
■内容
1.課題文の趣旨に関連しているか。
2.主題がはっきりしているか。
3.自分独自の意見になっているか。
4.ひとりよがりでなく、説得力があるか。簡単に反論されないか。
5.論理的に展開しているか。矛盾はないか。同じことを繰り返していないか。
6.材料が適切か。新鮮で、幅広く奥深い視野に立っているか。
■文章表現
1.主語と述語が対応しているか。分かりやすい文になっているか。
2.文が長すぎないか。
3.「である」体で統一されているか。
4.適切な語句を用いているか。
■表記
1.漢字やかなづかいの誤りがないか。当然漢字で書くべき語をかな書きしていないか。
2.句読点の使い方が適切か。
3.文字はていねいか。鉛筆の濃さは適切か。
4.原稿用紙の使い方は正しいか。

























小論文構想メモ
 
1.何について書くか。
 
 
2.どういう立場で書くか。
 (  )賛成 (  )反対 (  )違う観点[               ]
 
3.主題文を書く。
  
 
4.主題文を説明する材料を集める。
 
 
 
5.題を考える。                                 
 
 
6.書き出しを書いてみる。