こころ〜私の自殺〜


一.私の結婚生活
 Kの葬式で、私はKの自殺の原因について質問される。第一発見者であり、唯一の親友であったのだから当然の人選だが、私はその質問の裏に、お前が殺したのだろうという声を聞く。それはそういう自覚があったからである。遺書のおかげで、私の罪はばれず、Kはきちがい扱いまでされる。しかし、ばれなかったことが却って真綿で首を絞めるように私を苦しめる。ただ、お嬢さんの名前が出なかったことは幸いだった。
 引っ越し、卒業、結婚。私は外面上は幸福の連続であった。しかし、この結婚が自殺への導火線に火をつけたことになっていたのであった。
 私が自殺の導火線になる結婚に不安があったが、もしかしたら新しい生涯へのプロローグになるかもしれないとの一縷の望みをかけたが、無残にうち砕かれる。妻が中間に立ってKと私をどこまでも結びつける。私はこの一点おいて妻を遠ざける。妻からは詰問や怨言を受ける。そのころの私には結婚前のような自尊心はなく自分を飾る必要はなかった。ありのままを話せば妻も許してくれることは分かりながら、妻にKの自殺に関係していることを知らせないために、つまり妻の記憶に暗黒な一点を印するに忍びなかった、純白なものに一滴のインキも振りかけるのは苦痛であった。とすれば、Kが遺書にお嬢さんの名前を書かなかった理由も自然と納得される。Kも自分の自殺にお嬢さんを巻き込みたくなかったのだ。ただ、穿った見方をすれば、妻はそんなことは先刻承知で私のひとり相撲だったかもしれない。

二.Kの死因
 私は腕組みをして世の中を眺めだした(何もしないで過ごすようになった)。妻は心の弛みだと言うが、実際は叔父に裏切られ人に愛想を尽かしたのに、Kを裏切ってしまい自分にも愛想を尽かしてしまったのだ。
 それを妻に説明できない自分が悪いのだが、たった一人親愛する妻にも理解してもらえない寂しさを痛感する。その時、はたと、Kも唯一の親友だと思っていた私に理解されない寂しさのために自殺したのではないかと思い当たる。Kは奥さんから婚約の話を聞かされた時、「覚悟」の意味をお嬢さんに進むと誤解されたことに気づいて、驚いたのだ。自分はそんな人間に見られていたのかというショックである。そして、私は、私もKと同様自殺するのかとこの時初めて自覚して、ぞっとする。

三.私の内面の苦しい戦争
 私が世の中に意欲を持とうとすると、そんな資格はないと私を押さえつける力が働く。私の内面には常にこうした苦しい戦争があった。そんな繰り返しに私は疲れ果てる。その時、一番楽な努力で遂行できる道として、自殺が手を広げて待っている。Kの遺書にあった「薄志弱行」とはこのことだったのだろう。しかし、私は妻を一人残すことが不憫で、また一緒に死ぬ勇気もなく思い止まる。穿った見方をすれば、妻は一人でも生きていけるし、それを願っていたと考えると、身も蓋もなくなってしまう。

四.私の自殺
 そんな私もついに自殺を決意する日がくる。その引金になったのが、明治天皇の死であり、乃木大将の殉死である。明治の精神は天皇に始まって天皇に終わった。厳格と完全を求める古い部分と、自由と独立を求める新しい部分を表裏一体に併せ持った明治の精神を生きた自分の、そろそろ引き際だと思った。お嬢さんへの恋に代表される新しい精神と、Kに体する罪悪感を担い続けた古い精神。そんな明治の精神を体現している自分が次の時代を生きるのは時代後れだと感じた。
 気になる妻も一人で残す決意をした。乃木大将のように妻を道連れにするのは、忍びなかった。たが、妻には残酷な血の色は見せたくないし、自分のおぞましい過去も知らせたくない。妻はいつまでも純白のままでいてほしい。Kが襖を開けたまま自殺したのも、私に発見させることでお嬢さんに血の色を見せたくない思いからだったのだろう。たとえ、きちがい扱いされてもいいとも思ったのだろう。
 私は、Kに対する罪悪感で何をするのも許されない人間であったが、最後に長い遺書を書くことによって、こんなふうにして生きてきた自分を、明治の精神を、青年の胸に記憶してもらおうとした。その試みは、成功したのだろう。


導入

1.学習プリントを配布し、学習の準備を宿題にする。
2.読み方を確認する。
 懐 厭世 始終 端緒 卒然 脅かされ 映り 詰問 差し支え 癇 怨言 間際
 懺悔 容赦 駆逐 欺く 愛想 寂寞 処決 畢竟 天寿 所作 述懐 躊躇 崩御
 殉死 刹那 頓死 酔狂 徒労
3.語句の意味を確認する。
 厭世=世の中をいやなもの、人生を価値のないものと思うこと。
 端緒=物事の始まり。
 卒然=突然
 詰問=相手を責めて厳しく問いただすこと。  
 癇=ちょっとしたことにも興奮し、いらいらする性質・気持ち。
 怨言=恨み言を言うこと。
 懺悔=犯した罪悪を告白して許しを請うこと。
 容赦=ゆるすこと。大目に見ること。手加減すること。控え目にすること。
 駆逐=追い払うこと。
 スポイル=損なうこと。台なしにすること。  
 愛想をつかす=あきれて好意や親愛の情をなくす。見限る。
 寂寞=ひっそりしていてさびしいこと。
 処決=自分の進退・生死の覚悟を決めること。
 畢竟=さまざまな経過を経ても最終的な結論としては。つまるところ。結局。  
 天寿=寿命を完うすること。
 ふびん=かわいそうなこと。
 述懐=思いをのべること。過去の出来事や思い出などをのべること。
 崩御=天皇・皇后・皇太后・太皇太后を敬ってその死をいう語。 
 殉死=君が死亡したときに、臣下があとを追って自殺すること。
 刹那=きわめて短い時間。瞬間。
 頓死=突然死ぬこと。急死。
 酔狂=好奇心から人と異なる行動をとること。物好きなこと。
 徒労=むだな骨折り。無益な苦労。
4.「こころ〜Kの自殺〜」を配布し、解答させる。

一 私の結婚生活
        
1.【指】ペアリーディングさせる。

2.Kの自殺の原因について、
 1)【L1】Kの自殺の原因を聞かれたときの私の気持ちは。
  ・良心がちくちく刺される。
  ・早くお前が殺したと白状してしまえという声を聞く。
 2)【L1】新聞にはどのように報道されていたか。
  ・勘当された結果厭世的な考えを起こして自殺した。
  ・気が狂って自殺した。
 3)【L1】私は何を気にしていたかを読み取る。
  ・うちの者に迷惑になることを恐れた。
  ・お嬢さんが引き合いだ出されたらたまらない。

3.私とお嬢さんの関係について
 1)【L1】その後の展開は。
  ・まもなく引っ越す。
  ・二カ月後に大学を卒業する。
  ・半年後に結婚する。
 2)【L1】奥さんやお嬢さんにとっての結婚は。
  ・幸福らしく見えた。
 3)【L1】私にとっての結婚は。
  ・黒い影。
  ・悲しい運命に連れて行く導火線。
 4)【L2】悲しい運命とは
 ・私の自殺
 
4.二人の結婚生活について
 1)【L1】私が結婚に踏み切った理由は。
  ・私の気持ちを一転して新しい生涯にはいる端緒になるかもしれない。
 2)【L2】新しい生涯とは。
  ・Kを忘れて生活する。
 3)【L1】実際はどうだったか。
  ・Kに脅かされる。
  ・妻が中間に立って、Kと私を結びつけて離さない。
 4)【L1】妻との関係は。
  ・私は妻を遠ざける。
  ・妻は気にいらないことがあるのか詰問する。
  ・私は苦しむ。
 5)【L2】「ありのまま」とは何か。
  ・先にKが私に恋の告白をしたのに、私はKを裏切って妻と結婚した。
  ・私がKを自殺に追い込んだ。
  ・妻を見ていると、Kが思い出されて、遠ざけてしまう。
 6)【L1】私が妻にありのままを打ち明けられない理由は。
  ○自分以外のある力が抑え付ける。
  ×自分を飾る気はなかった。
   【説】自分の為ではない。
 7)【L1】「自分以外のある力」とは。
  ・妻の記憶に暗黒な一点を印するに忍びなかった。
  ・純白なものにひと滴のインキも振りかけたくなかった。
 8)【L3】「暗黒な一点」とは何かを考える。
  ・Kが妻を恋していたために自殺したこと。
  ・Kの自殺が妻に関係すること。
 9)【L3】Q6Kが遺書にお嬢さんの名前を書かなかった理由は。
  ・Kも純白なお嬢さんの記憶に暗黒な一点を残したくなかった。

二 Kの死因

1.【指】ペアリーディングさせる。

2.私の生活について
 1)【L1】私はどのような生活をし始めたか。
  ・腕組みをして世の中を眺めだした。
 2)【L3】具体的にどんな生活か。
  ・何も生産的なことをしないでただ生きている。
 3)【L1】妻はどう見ていたか。
  ・今日の生活に困らないから心にたるみができた。
 4)【L2】私が動かなくなった理由は。
  1)叔父に欺かれる。
  2)人は頼みにならない。
  3)自分だけは立派な人間だという信念があった。
  4)Kのために破壊された。
  5)自分も叔父と同じ人間だと意識した。
  6)人に愛想を尽かし、自分にも愛想を尽かした。
 5)【L1】妻に対する気持ちは。
  ・世の中で最も信愛しているたった一人の人間すら、自分を理解していないかと思う   と悲しい。
  ・どこからも切り離されて世の中にたった一人で住んでいるようで寂寞であった。

3.Kの自殺の原因
 1)【L1】Kの自殺の原因について、当時私はどう考えていたか。
  ・失恋のために死んだ。
  ・現実と理想の衝突。
 2)【L3】「現実」「理想」とは何か。
  ・理想はお嬢さんに打ち明ける、現実は打ち明けられない。
  ・理想はお嬢さんを諦めて道に戻る、現実はお嬢さんを諦められない。
 3)【L1】どのように考え直したか。
  ・私のようにたった一人で寂しくて仕方なくなったから。
 4)【L3】私の寂しさとは。
  ・私は、最も信頼している妻に、理解されなかったので淋しかった。
 5)【L3】Kの淋しさとは。
  ・Kは、最も信頼している私に、理解されなかったので淋しかった。
  【注】お嬢さんへの失恋から淋しいのではない。
 6)【L3】Kは私に何を理解されなかったのか。Q1
  ・お嬢さんをあきらめる覚悟があると言ったこと。
  【説】しかし、私は告白する覚悟だと勘違いしていた。
 7)【L3】Kが私に理解されていないとわかったのはいつか。
  ・奥さんから私とお嬢さんの婚約を聞いた時。
 8)【L3】最も落ち着いた驚きであったのはなぜか。
  ・私もお嬢さんが好きであったことに気づいていた。
 9)【L3】その時、何に対して最も落ち着いた驚きを示したのか。Q3
  ・私が「覚悟」をお嬢さんに進むことであると解釈していたことに対する驚き。
  ・自分が私をそこまで追い詰めていたことに対する驚き。
  【注】私にお嬢さんを盗られて裏切られたからではない。
 10)【L3】Kは私もお嬢さんが好きであることにいつ気づいたか。
  ・上野公園の夜。
 11)【L3】とすれば、なぜ8)の晩にふすまを開けたのか。Q2
  ・私は苦しんでいるに違いないと思い、ふすまを開けて謝ろうとした。
  ×お嬢さんに告白をする相談ではない。
 ×落ち着いていたので、お嬢さんのことに関する相談でもない。
 12)【L1】私が「ぞっと」した理由は。
  ・私もKと同じ道をたどっている。
 13)【L2】「同じ道」とは何か。
  ・自殺する。

三 私の内面の苦しい戦争

1.【指】ペアリーディングさせる。

2.苦しい戦争について
 1)【L1】私の中の苦しい戦争とは。
 ・外界の刺激に躍り上がる。
 ・恐ろしい力がお前は何もする資格がない男だと押さえつける。
 ・ぐたりとしおれてうまう。
 ・また立ち上がろうとする。
 【注】この繰り返し。
2)【L1】私に残された道は。
 ・自殺。
3)【L1】私にとって自殺とは。
  ・一番楽な努力で遂行できるもの。
  ・運命の導いてくれる最も楽な方向。
 4)【L3】Q5Kの「薄志弱行」とは。
  ・Kにとって自殺が最も楽な道であった。
  ・意志薄弱とは、生きていく苦しさに耐えられず、自殺という楽な道を選んだこと。
 5)【L1】私が自殺を思い止まったのはなぜか。
  ・妻を一緒に連れて行く勇気がない。
  ・妻の天寿を奪うという手荒な所作はしたくない。
  【注】妻と一緒に死ぬことである。
  ・私だけがいなくなった後の妻を想像するとふびんになる。
  【注】母を亡くし、頼りにできるのは私だけである。
 5)【L3】私の後ろの黒い影とは。
    ・生きているのも苦しいが、死ぬことも許されない。
  【注】乃木大将の殉死につながる。

四 私の自殺

1.【指】ペアリーディングさせる。

1.明治天皇の死について
 1)【L1】明治天皇の崩御を知ってどう思ったか。
  ・明治の精神が終わった。
  ・最も強く明治の影響を受けた私が生き残るのは時勢遅れだ。
 2)明治の精神について
  1)【説】私もKも明治を生きてきた。
  2)【L2】私とKの生き方は。
   ・私=自分だけは正しい人間であると信念を持っていたが、Kを裏切って、自殺させた。
   ・K=道を極めようとしたが、お嬢さんに恋をし、私を苦しめた。
  3)【L2】共通点は。
   ・人のために善かれと思ってしたことが、相手を苦しめる。
  4)【L3】明治の精神とは。
   ・日本の繁栄のために富国強兵にはしったが、日本文化をないがしろにした。
 3)【説】妻が「殉死」でもしたらよかろうと言う。
 4)【説】乃木大将の殉死について説明する。
  ・西南戦争の時に敵に旗を奪われ、死のうと思った。
  ・明治天皇に許された。
  ・天皇のために死のうと思って生きてきた。
  ・生きていた三十五年が苦しいか、刀を腹に突きたてた一刹那が苦しいか。
 4)【L1】乃木大将は明治天皇のために殉死したが、私は何のために殉死するのか。。
  ・明治の精神。

2.妻への配慮について
 1)【L1】自殺する私の妻への配慮は。
  ・血の色を見せないで死ぬ。
  ・残酷な恐怖を与えたくない。
 2)【L3】Q4Kがふすまを開けて自殺したのはなぜか。
  ・自殺を私に発見させ、お嬢さんが血を見ることがないようにした。

3.長い手紙を書いた理由
 1)【L1】この手紙を書くのに何日かかったか。
  ・十日以上。
 2)【L2】何のために書いたのか。
  ・あなたや他の人が人間を知る上で役立つから。
  ・自分の生きてきた道を振り返るため。
 3)【L1】妻に何も知らせない理由は。
  ・妻が私の過去に対して持つ記憶を純白に保存しておいてやりたい。
 4)【L3】妻に真実を知らせるとどうなるか。
  ・私がお嬢さんを自分のものにするためにKをだまして自殺させた。
  ・Kの自殺に妻が関係していることになる。
 5)【L3】Q6Kの遺書にお嬢さんの名前がないのはなぜか。
  ・Kの自殺の一因がお嬢さんあることを感じさせないようにするため。
 6)【L3】Kが短い遺書しか書かなかった理由は。
  ・お嬢さんや私に気づかった。
 7)【L3】しかし、そのためにどうなったか。
  ・私はKの自殺の真意がわからず苦しんだ。
 【説】Kが長い遺書を書かなかったのも「明治の精神」である。




コメント

ホーム


















こころ〜Kの自殺〜
 
1)裕福な家に生まれた私は、中学時代に両親を失い、遺産の管理を任せていた叔父が使い込んでいたことを知り、人間不信に陥り、故郷を捨てて上京する。
2)下宿の奥さんやお嬢さんの温かい態度に接するうちに、次第に心を開き、お嬢さんが好きになる。
3)同郷の友人Kは、医者の家に養子に行くが、医者の道に進まず哲学の道に進み勘当され、経済的に困窮し精神衰弱に陥る。
4)私はKを下宿に同居させる。
5)Kは回復するが、お嬢さんと親しくなり、私は嫉妬するようになる。
6)正月のある日、Kからお嬢さんが好きだと告白され、私は苦しさと恐ろしさの塊になり、自分もお嬢さんが好きだと言えなかった。
7)ある日上野公園で、Kからお嬢さんに告白すべきか自分の道を進むべきかと相談を受け、私は「精神的に向上心のないものはばかだ」と言ってお嬢さんを諦めさせようとする。Kは「覚悟ならある」と言う。
Q1 Kの「覚悟」とは何か?
8)その夜、Kは部屋の間のふすまを開け「もう寝たのか」と言う。さらに翌朝「近頃は熟睡できるのか」と問う。
Q2 Kがふすまを開けたのはなぜか?
9)私はKの「覚悟」を、最初はお嬢さんを諦める覚悟だと思っていたが、ふすま事件でお嬢さんに告白する覚悟だと思い直す。
10)私はKを出し抜いて、奥さんに「お嬢さんをください」と言い婚約が成立する。
11)奥さんから、二人の婚約の話を聞いたKは、最も落ち着いた驚きで受け止める。
Q3 Kがあまり驚かなかったのはなぜか?
12)二日後の土曜日の晩、私が目を覚ますと、ふすまが8)の晩と同じように開いていて、Kが自殺していた。遺書には、a)薄志弱行で行き先に望みがない、b)お嬢さんの名前がない、c)もっと早く死ぬべきだったと書いてあった。
Q4 ふすまが開いていたのはなぜか?
Q5 薄志弱行とは、何に対する意志が弱かったのかQ6 お嬢さんの名前がないのはなぜか?
Q7 もっと早く死ぬべきだったとはいつか?





















こころ』〜私の自殺〜  学習プリント
点検  月  日
                   組  番 氏名
学習の準備
1.読み方を書きなさい。
 懐 厭世 始終 端緒 卒然 脅かされ 映り 詰問 差し支え 癇 怨言 間際
 懺悔 容赦 駆逐 欺く 愛想 寂寞 処決 畢竟 天寿 所作 述懐 躊躇 崩御
 殉死 刹那 頓死 酔狂 徒労
2.語句の意味を調べなさい。
厭世
端緒
卒然
詰問
怨言
懺悔
容赦
駆逐
スポイル
愛想を尽かす
寂寞
処決
歯がゆい
畢竟
天寿
ふびん
述懐
崩御
殉死
刹那
頓死
酔狂
徒労

学習の準備
1.Kの自殺の原因に対する質問を私はどのように受け止めたかを理解する。
2.Kの自殺の原因に関する報道を確認する。
3.Kの自殺の記事について私が恐れていたことを理解する。
4.Kの自殺後の私とお嬢さんの関係を整理する。
5.Kの墓参りの時の私と妻の気持ちを理解する。     
6.結婚に対する私の期待と現実を理解する。
7.妻にKの自殺の原因を話さなかった理由を理解する。
8.私の結婚生活の様子を理解する。
9.私が自分に愛想を尽かした理由を理解する。
10.私の孤独感を理解する。
11.Kの自殺の原因に対する私の最終的な考えを理解する。
12.私の内面の戦争を理解する。
13.私にとっての自殺の意味を理解する。
14.私が自殺を躊躇した理由を理解する。
15.私の明治天皇の崩御の受け止め方を理解する。
16.明治の精神とは何かを理解する。
17.私の乃木大将の殉死の受け止め方を理解する。
18.私の自殺について理解する。