自分・この不思議なもの
 
鷲田清一


 わたしたちは、その前にあるものを、大人と子供、男性と女性など区分けしながら生きている。男とは何か女とは何か、大人とは何か子どもとは何かと考えて、どちらかに属すると判断する。男であることは女でないことであり、大人であることは子どもでないことになる。基準を決めてどちらかに決める。この区分けは単純な二分法であり、中間の存在を認めない。その区分けの中に当てはまる、区分けの仕方を共有する人は普通の人である。しかし、男でもない女でもないニューハーフのような、意味の分割線を混乱させた不明にしたり無視したりする人は普通ではないとみなす。
 わたしたちが区分けに固執する理由は、「〜である/〜でない」という区分けでしか自分を感じたり理解したりできないからである。自分を二つに一つの区分けに分類できない時は自分は誰なのか、自分の輪郭が失われてしまう。わたしはもう大人なのだろうか、まだ子どもなのだろうか、わたしは優しいのだろうか優しくないのでろうかわからなくなる。それほど〈わたし〉はもろく不可解な存在である。
 例えば、〈わたし〉と身体の関係について、この体はわたしなのだろうか、あるいはわたしはこの体を持っているにすぎないのか。持っている、所有しているとは譲り渡したり交換できるということである。部分に分けてみると、足は交換しても私だから持っているになる。声が変わっても私だろうか。顔が変われば私ではないか。でも、目だけとか鼻だけならどうか。と考えると、自分が身体であるのか身体を持つのかはっきりしないまま、なんとなく自分が身体の皮膚の内側にあると思い込んでいる。
 わたしたちが「〜である/〜でない」という区切り方で理解しているとすれば、自分は誰であるかという問いは、自分は誰でないかという問いと背中合わせになる。つまり、誰を自分と異なる者と見なしているかということになる。その区切りの意味の軸線に当てはまる、意味の軸線を共有している人はその意味の軸線を自然的なものと考える。そして、意味の軸線を共有しない人は普通でないとみなす。しかし、この意味の軸線は自然ではなく歴史的に人が作り上げたものである。そこには政治の力が働き、常に解釈の規準を示し、それを共有できないもの排除し、それを外れる者に欠陥がある劣った者と反省することを強いる。だから、自分は誰かという問いは、誰が自分でない者だと差別することである。自分はだれかという問いは、誰が自分でないかという違いの基準を一つ一つ話の流れの中で確かめていかなければ答えられない。自分以外の人を知ることを通してしか、人との違いはわからないはずである。しかし、私たちは、人を知ることをせずに、自分の中だけに自分は誰なのかという答えを求める。そのために、自分でない者を隔離するようになる。
 他人から自分を引き離したいという願望は、他人の体に触れることを避けるような、体レベルの意識として現れる。他人の体臭や煙草の匂いがうつるのを嫌ったり、自分の口臭をて気にしたりする。初めて異性と接する時も、いきなり抱きついたりせずに、まず指先で触れてから段々と進んでいく。指先が自分の先っぽになっている。それだけ表面的な接触しかできなくなっている。体に触れることは失礼なことだと思うようになっている。しかし、わたしたちは過去に母親に抱かれてオッパイを飲んだり、父親に抱かれたり、風呂場で裸の体を洗ってもらったり、体全体で人と接して「存在の世話」、他人に何かをしてもらう体験をしているはずだ。それなのに成長した自分は体の表面、自分と自分でない者が接する表面に意識過剰になっている。相手の目や表情ばかり気にして、体と体の触れ合いを避けている。
みんなが自分と隔離された、画像の中の存在、ショーウィンドウ越し 存在、透明ラップに包まれた存在になっている。
 どうしてそれほど自分を防衛しなければならないのか。
 八〇年代は清潔への強迫観念がエスカレートした時代である。女子高校生は朝シャンやエチケット商品が大いに売れて清潔症候群と呼ばれた。大人も禁煙や禁酒、低カロリーに低脂肪、ジョギング、純愛ブーム、クリーンな政治など、自己抑制の美学や清潔願望まで、
清浄への志向がエスカレートした。
 〈清浄〉とは混じり気のないこと、異質なものが混入していないことを意味する。それは、異物をたえず摘発し続けないでは自分の存在を保持できないような、〈わたし〉の衰弱した状態がある。自分は自分であるという自己同一性についても、免疫力が低下しているから、自分を防衛するために自分でないものを徹底的に排除する。しかし、それによって免疫力はますます低下するというパラドックスが悪循環する。それはボードリヤールの言う通りである。このパラドックスは文化全体についても言える。


1.学習プリントを配布し、漢字の読みと語句の意味を調べさせる。
2.漢字の読みと語句の意味を確認する。
 固執  不可解  譲渡  翻す  強いる  覆い隠す  隔離  嫌悪  口臭 腿  脛  顎  上海  躍起  摘発  隔たり  脆弱
2.語句の意味を国語辞典で調べなさい。
ヒステリック 異常に興奮しているさま。
固執
自分の意見を主張して譲らないこと。
不可解
理解しようとしても理解できないこと。
コンテクスト 文脈。                            
丹念
細かいところにまで注意を払うこと。心を込めて丁寧に行うこと。
躍起
あせってむきになること。
強迫観念
考えまいとしても脳裏に浮かび、自分の意志では払いのけることのできない観念。
摘発
悪事などをあばいて世間に発表すること。
自己同一性
人が時や場面を越えて一個の人格として存在し、自己を自己として確信する自我の統一をもっていること               
シンドローム 同時に起こる一群の状態。
テクノロジー 科学技術。
パラドックス 一見、真理にそむいているようにみえて、実は一面の真理を言い表している表現。                         
3.文に1〜22まで番号を付ける。
4.黙読させ
5.3つの段落に分けさせる。
 第一 1〜8 
 第二 9〜17
 第三 18〜22

第一段落(1〜8)

1.「わたしたちは目の前のものを区分けしながら生きている」について
 1)【W】究極の選択をする。
  ・二つに一つを選ばなければならない体験させる。
 2)【L1】区分けの具体例は。
  ・現実と非現実。自分と自分でないもの。生と死。善と悪。大人と子供。男性と女性。
 3)男性と女性について
  1)【L4】男と女の違いは。男とは何か、女とは何か。
  2)【説】その区分けに従って、自分は男か女かを判断する。
  3)【説】「男である」ことは同時に「女でない」ことになる。
  4)【説】この区切りの仕方は、全体を二つに分け、どちらに属するかを判断する。中    間やその他の存在は認めない。
  5)【説】この区分けに当てはまる人を「普通」だと感じる。
  6)【L4】この区分けに当てはまらない人は。
  7)【説】その人は、男であり女でもある。男でもなく女でもない。
  8)【説】私たちは、その人たちを「普通」でない人とみなす。
 4)【説】つまり、区分けの仕方を共有しているときは、「普通」だと感じる。意味の分   割線を、混乱、不明、無視する人は、「普通でない」と見なす。
   【注】「意味の分割線」は「区分け」の言い換えである。

2.「なぜ、わたしたちは意味の境界に固執するのだろう」について
 1)【説】「意味の境界」は「区分け」の言い換えである。
 2)【L2】その答えは。
  ・「〜である/〜でない」というしかたでしか自分を理解できないから。
 3)【L3】「『〜である/〜でない』というしかた」とは。
  ・男であることはぱ女でない。
  ・生きているものは死んでいないもの。
  ・大人であるものは子どもでない。
  ・「〜である」と認識することは、同時にそれ以外のものを「〜でない」と排除する   認識の仕方。
 4)「そういう意味の分割の中に自分を挿入できない」について
  1)【L1】「そういう」の指示内容は。
   ・「〜である/〜でない」
  2)【L3】意味の分割の中に自分を挿入できないとは。
   ・自分が「〜である」のか「〜でない」のかわからない。
  3)【L4】わたしは大人か子どもか。私は優しいのか優しくないのか。
  4)【L1】そんなとき、どうなるか。
   ・自分はだれなのかという存在の輪郭が失われる。
   ・自分が誰なのかわからなくなる。
 5)【説】つまり、〈わたし〉はもろく、不可解な存在である。
 6)【W】「わたしはだれ」をする。
  ・「わたしは〜である」という文を12個作る。
  ・はっきり言いきれる、自分にしか当てはまらないものに【○】、そうでないものに   【×】を記入する。

3.〈わたし〉が不可解な存在であることの例として、〈わたし〉と身体の関係について
 1)【L4】「わたしは身体である」のか「わたしは身体を持つ」のか問う。
  ・この体はすべて私自身なのか、この体はわたしの持ち物なのか。
 2)【L4】「足」の場合は、「声」は、「顔」は、「目」や「鼻」だけなら、「胃」なら、
   「心臓」は、「脳」なら。
 3)【L1】「持つ」とは
  ・交換が可能である。
  ・体を交換してもし文である。
 4)【L2】「である」とは。
  ゙体を交換したら自分でなくなる。
 5)【L4】もう一度、「わたしは身体である」のか「わたしは身体を持つ」のか問う。
 6)【L1】〈わたし〉と身体の関係は。
  ・なんとなく自分の身体が皮膚の内側にあると思い込んでいる。

6.このように考えてくると、「わたしがだれであるか」という問いについて
 1)【L1】「わたしがだれであるか」という問いは、どのように言い換えられるか。
  ・わたしがだれでないか。
   ・「〜でない」は「〜でない」と同時。
  ・だれを自分とは異なるものと見なすか。
 2)【L2】だれを自分とは異なるものと見なすかに必要なものは。
  ・他者との差異を確認する意味の軸線。
 3)【説】「意味の軸線」は「区切り」の言い換えである。
 4)【L2】「それによって他者との差異を確認する」の「それ」の指示内容は。
  ・意味の軸線
  【注】指示内容が指示語の後ろにある。
 5)【L1】「意味の軸線」はどのようなものと見なされているか。
  ・「自然」的なもの。
  ・昔から自然にあった。
 6)【L2】実際はどうか。
  ・歴史的に人間が形成してきたもの。
 7)【L3】「政治的なプロセス」とは何か。
  ・支配者が権力や武力によって規準を決める。
  ・歴史の中で絶えず働いている力。
 8)【説】「子供の誕生」について説明する。
・昔は、7〜8歳になれば徒弟修業に出され、大人と同等に扱われた。飲酒も恋愛も自由とされた。小さな大人。
  ・小さな子供は死ぬ可能性が高いために、人間の範疇には入っていなかった。
  ・学校教育制度の発足に伴い、生徒と教師という構図が生まれる。これは言い換える   と、大人と子供の分離がなされた。
 9)【説】「世界の解釈の一体系」にすぎず、他にもお得の解釈の体系がある。それなの  に、唯一絶対的なものと見なしている。違う体系から見れば、わたしたちの方が「普  通」でないこともある。

7.再度、「わたしはだれか」という問いについて
 1)【L1】問いを言い換えると。
  ・わたしはだれを〈非−わたし〉として差異化(=差別)することによってわたしで   あり得ているか。
  ・「わたしはだれか」という問いは、差別であり、わたしたちは平等ではない。
 2)【L2】その答えを見つける2つの方法は。
 1)〈わたし〉を形作っている差異の軸線をそのつど具体的なコンテキスト(文脈)に則して検証していく。
   ・自分以外の人を知ることを通して、答えを求める。
   ・外部の人とつながる。
   【注】「差異の軸線」は「意味の軸線」の言い換え。
  2)自分の内部に向ける。
   ・自分の中に答えを求める。
   ・自分ではないものから隔離する。

第二段落(9〜17)

1.他人の身体に触れることを回避する意識について
 1)【L1】「自分の存在を他人から隔離しておきたい願望」は、どのような身体感覚とし  てあらわれるか。
  ・他人の身体に触れることを回避する意識。
 2)【L2】その例は。
  ・他人の体臭やたばこの匂いが自分につくことへの嫌悪。
  ・自分の口臭が他人に不快感を与えているのではないかという恐れ。
  ・初めて異性に接するとき指先をちょこんと触れる。
  ・手をつながなくなった。
  ・他人のからだと接触したときに「失礼」と感じる。
 3)【L4】初めて異性の体に触れた時の様子を聞く。
 4)【L3】「皮膚の表面が自分の先っぽになっている」とは。
  ・自分の表面で他人の存在を鋭く感じる。
  ・他人との接触が表面的になっている。
 5)【L2】その様子を表している表現は。
  ・ちょこんと、おずおず、そっと、ベールのような、ひりひり、ピリピリ。

2.からだの内部で感知し合う関係について
 1)【W】内観をする。
 2)【L2】「皮膚の表面が自分の先っぽになっている」と反対の感じ方は。
  ・からだの内部で感知し合う。
 3)【L2】その例として、母を頬や唇で感じるとは。
  ・頬擦りをしてもらったり、おっぱいを飲んだりしたこと。
 4)【L2】父を背や腿の裏で感じたり、脛を毛をつまんだりとは。
  ・抱っこしてもらったり、膝の上にすわったりしたこと。
 5)【L4】風呂場で体を洗ってもらった記憶があるか。
  ・何歳まで親と風呂に入っていたか。
 6)【L1】これらの経験をまとめて言うと。
  ・「存在の世話」をしてもらう。
  ・他人に何かをしてもらうという経験のコアとでもいうべき経験。

3.第二段落のまとめ
 1)【L1】以上のことから何が言えるのか。
  ・自分の表面、自分が自分でなくなる場所に意識過剰になっている。
 2)【L3】「自分の表面」が「自分が自分でなくなる場所」である理由は。
  ・自分の表面だけが、自分と他人の意識が行ったり来たりする場所である。
  ・相手の目や表情ばかりを気にしていて、相手が気に入るようなものにしてしまうので、本当の自分らしい自分が失われていく。
 3)【L1】「自分が自分でなくなる場所」と反対の場所は。
  ・自分と他人の意識が行き来するような場所
 4)【L1】それをどのような存在と比喩しているか。
 ・画像の中の存在。
 ・ショーウィンドウ越しの存在。
 ・透明ラップに包まれた存在。
5)【L3】これらの存在を言い換えると。
 ・見えているが、触れることのできない存在。
  ・バーチャルな世界でしか接触できない存在。

第三段落(18〜22)

1.【説】「どうしてそんなに自分を防衛しなければならないのか」という問題提起を抑 える。
2.八〇年代の清潔への強迫観念について
 1)【L1】八〇年代はどんな時代だったか。
  ・清潔への強迫観念が異様なまでにエスカレートした時代。
 2)【L4】清潔への強迫観念について、生徒に聞いてみる。
  ・朝シャンしているか。
  ・どんなシャンプーやリンスを使用しているか。
  ・デオドラント製品(汗の匂いや体臭を防ぐ化粧品)を使用しているか。
    ・ソフトストーン、ジョンソンベビーパウダー、サラサラパウダー
  ・オーラルケア商品(歯や口の中を手入れする品物)を使用しているか。
  ・洗顔料を使用しているか。
  ・その他清潔にするためにどんなものを使用しているか。
 3)【L1】大人の〈清浄〉への志向は。
  ・禁煙、禁酒、禁カフェイン、禁防腐剤。
  ・純愛ブーム。(『世界の中心で愛を叫ぶ』、韓国ドラマ)
  ・ピュアな行動
  ・クリーンな政治
  ・低カロリー、低脂肪食品。
  ・ジョギング。(排気ガスを吸いながら走るのは体に悪い)
  ・3K。(キツイ、キタナイ、キケン)
  ・3S。(さらさら、すべすべ、すっきり)
  (自然食品。無添加食品。(悪徳商品)
  (抗菌グッズ。(下敷きになぜ抗菌が必要か)
 4)【L2】「清潔への強迫観念」の言い換えを確認する。
  ・清潔症候群
  ・〈清浄〉へのヒステリックとも言える志向
  ・自己抑制の美学
  ・清潔願望
  ・〈清浄〉の志向
  ・〈ピュア〉〈クリーン〉
  ・清潔シンドローム

3.清潔願望の意味について
 1)【L1】〈ピュア〉〈クリーン〉の意味は。
  ・異質なものを混入しないこと。
 2)【L3】なぜ、異質なものを混入させないようにするのか。
  ・自分の存在を維持できないから。
 3)【L1】そういう状態はどんな状態か。
  ・衰弱した状態。

4.自己同一性の免疫力の低下について
 1)【説】「自己同一性」の一般的な意味を説明する。
  ・いつでもどこでも変わらない本当の自分を、自分に対しても他人に対しても保証す   ること。
 2)【説】免疫力の一般的な意味を説明する。
  ・体内の自分と自分でないものを弁別し、自分でないものを攻撃して排除する力。
 3)【L3】「自己同一性の免疫力」とは。
  ・自分でないものを体内に取り入れ、自分がだれであるかを明確にし、免疫力によっ   て自分でないものを体外に排除していくことで自己同一性を確保する。
 4)【L2】自己同一性を第一段落の言葉で言えば。
  ・わたしがだれであるか。
 5)【L2】それをどのようにして理解しようとしたか。
  ・だれが自分でないか。
 6)【L3】誰が自分でないかを知ろうとすれば、どうしなければならないか。
  ・他人と多く接触して、比較する。
 7)【L2】ところが、どうしたか。
  ・自分はだれかという問いを内部に向けた。
 8)【L2】そして、どうしたか。
  ・自分の存在を自分でないものから隔離した。
 9)【L3】そうすれば、自己同一性の免疫力はどうなるか。
  ・機能しなくてもよくなり、低下する。
 10)【L3】自己同一性の免疫力が低下すればどうしなければならないか。
  ・異質なものが混入してこないように防衛しなければならなくなる。
 11)そうすれば自己同一性の免疫力はどうなるか。
  ・ますます低下する。
  ・悪循環。

5.ボードリヤールの清潔シンドロームについての解釈について
 1)【L1】現代の文明は、人体を菌感染から保護するためにどうしたか。
  ・環境をテクノロジカルに純粋化した。
  ・それによって、人間の内的免疫システムの負担を減らして補強しようとした。
 2)【L1】ところが、どうなったか。。
  ・菌が入って来ないために、自己防衛システムが退化した。
  ・ますます人体を菌感染から保護する必要がでてきた。
 3)【説】環境を純粋化したことが、内的免疫システムを脆弱化してしまう、という逆説  に陥ることを確認する。

6.これを文化全体についてあてはめると。



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自分・この不思議な存在 
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学習の準備
1.読み方を書きなさい。

 固執  不可解  譲渡  翻す  強いる  覆い隠す  隔離  嫌悪  口臭
 
 腿  脛  顎  上海  躍起  摘発  隔たり  脆弱
2.語句の意味を国語辞典で調べなさい。

ヒステリック
固執
不可解
コンテクスト
丹念
躍起
強迫観念
摘発
自己同一性
シンドローム
テクノロジー
パラドックス

学習のポイント
1.私たちは目の前のものを区分けして生きていることを理解する。
2.どういう基準で「普通」を決めているか理解する。
3.わたしたちが意味の境界に固執している理由を理解する。
4.〈わたし〉と身体の関係を理解する。
5.「わたしがだれであるか」という問いの意味を理解する。
6.他人の身体に触れることを回避しようとする意識を理解する。
7.自分を防御しなければならない理由を理解する。
8.身体の自己防衛の逆説を文化全体に当てはめて考える。