本文

1.前置きをせずに、教材プリントを配布する。
 ・裏表印刷で6枚、重ねて真ん中を綴じれば冊子になるようにしてある。

2.第一段を教師が音読する。

3.通り魔事件について考える
 (1)事件の特徴はを質問する。
  ・七月二日の夜に最初の事件が起こった。
  ・七月に八件、八月に十三件起こっている。
  ・後ろから自転車で近づいて来て棒で殴る。
  ・被害者は女性だけ。
 (2)犯人の噂について考える。
  1)事件の特徴から犯人像を探る。
   ・犯人には夏休みがある。
   ・女性ばかりを狙い、軽傷であるから、力が弱い。
  2)どんな噂があったか。
   ・東南アジア系の外国人
   ・三浪中の予備校生
   ・会社をリストラされたオヤジ
  3)それらの共通点を考える。
   ・社会に不満や、ストレスがある。
   ・東南アジア系の外国人は、言葉の不自由や差別による抑圧感もあるが、日本人の偏見も強い。
   ★事件がある毎に、どんな人物が疑われるか。そこにはどんな感情が働いているかを考える。それが、差別となって現れる。
  4)通り魔についての疑問を考える。
   a)通り魔とは何かを確認する。
    ・突然あらわれて、通りすがりの人に危害を加えて、さっと去るという悪漢。
   b )どんな疑問を持ったか確認する。
    ・どうして見ず知らずの通行人を殴るのか。
   c)なぜそれが疑問なのか考える。
    ・むかつく奴がいるから、そいつを殴る。
    ・むかつく奴がいないから、好き嫌いもない無関係の人を殴る。
    ★これといった動機がないのに犯行を起こす最近の事件との共通性に注意する。

4.ツカちゃんについて考える。
 (1)どんな少年かまとめる。
  ・ワルぶった態度をとる。
  ・ウケねらい。
 (2)内面はどうか考える。
  ・周囲の反応に敏感で、話が空回りするのがこわい。
  ★一見お調子者の少年も、内面は反対のものを持っていることに注意する。

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  本文

1.教師が音読する。

2.通り魔の犯人がわかっていく過程を確認する。
 ・通り魔が逮捕された。
 ・犯人は中学生らしい。
 ・職員室の様子から、犯人は同じ中学の可能性がある。
 ・犯人は今日学校に来ていない筈である。
 ・ツカちゃんが来ていない。→犯人ではないかと疑う。
 ・ツカちゃんが登校する。
  ・安心した、拍子抜けした、妙な気分。
 ・タカやんがいない。
 ・出席を採った先生の声が震えている。

3.この小説の執筆動機を説明する。
 ・最近話題になっている少年犯罪を題材にした小説である。
 ・神戸の児童殺害事件を子供の視点から追究する動機で書かれた。

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  本文

1.教師が音読する。

2.新聞報道について考える。
 (1)タカやんが主人公でなく、中学生なら誰でもよかったことを確認する。
   ・犯人が中学生だったことが事件のウリであるから。
 (2)中学生にくっつく言葉を確認する。
   ・キレる、荒れる、病んだ、疲れた、きしみ、ひずみ、悲鳴、SOS、行き詰まり、窒息
 (3)なぜ中学生だと注目されるのか考える。
   ・子供だから。
   ・子供は犯罪は起こさないと信じられているから。

3.ここまでの感想を書かせる。
 ・中学生の犯罪、身近に犯人がいたことについての感想になる。
 ・昨年度、日野小学校の事件の近くの中学校に在校していた生徒がいるので、非常に身近な問題である。

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  本文

1.教師が音読する。

2.先生が事件について話さない理由を質問する。
 ・まだ処分が決まっていないから。
 ・十一月中に学校に帰ってくる可能性が強いから。

3.少年法についてまとめる。
 (1)事件の本人であることを推知できる記事や写真を掲載してはならない。
  ・氏名、年齢、職業、住居、容貌もいけない。
  ・桜丘ニュータウン(住居)、中学生(職業)、十四歳(年齢)も不可。
  ・最近、顔写真を掲載するかどうかが問題になっている。
 (2)処分を受ければ、将来に向かって刑の言渡しを受けなかったものと見なす。
  ・立ち直るチャンスがあるから。
  ・経歴には残らないが、人の記憶は残る。
 (3)少年法についての説明。(「人生教科書『よのなか』筑摩書房より、一部変更)
・少年事件の手続きを定めた少年法は、犯罪を犯した少年を非難し処罰するのではなくて、少年が犯罪を犯した原因を改善し、更生させるために国が援助し、少年を保護しようとするものです。少年犯罪の背景には、生い立ちなどの環境の問題があって本人だけを責めることはできず、そして少年は教育をしたり環境を調整していくことによって改善していく柔軟な可能性があると考えられているからです。少年法は、少年の時に犯罪を犯した者の実名を報道してはならないとしていますが、これも、改善する可能性のある少年の将来の利益を守ろうとするものです。
4.少年審判について
 (1)本文を読んでフローチャートを図に書かせる。

 (2)保護観察なら、学校に帰ってくる日を計算する。
  ・20日間+3週間=40日間程。
  ・十月七、八日から40日間だと、十一月中旬。
 (3)少年審判について説明する。(「人生教科書『よのなか』筑摩書房より、一部変更)
・14歳未満の児童であれば、刑事責任能力はないということで逮捕されることはないのだが、同じ20歳未満の少年でも、14歳以上の場合、刑事責任能力があるとみなされて逮捕される。
 逮捕のあと、警察官は48時間以内に検察官に身柄と書頚を送る。検察官は24時間以内に裁判所に勾留を請求し、裁判所の勾留決定によって10〜20日間、警察署内の留置場に勾留して取り調べる。同じ期間内に警察官や検察官は目撃者や関係者、少年の家族などから事情を聴取し、現場の実況見分その他必要な技査をおこなう。次に、家庭裁判所にこの事件を送致する。その後、少年鑑別所に送られて2週間から3週間(限度は4週間)、心理的な分析や家庭環境などの調査が行われる。
 少年は、公開の法廷における裁判ではなく、非公開の審判廷で審判を受ける。裁判官(審判官)は、調査官(裁判所の職員で少年の問題点などを分析する人)や付添人(弁護士)の協力のもとで審理を進めるが、検察官は審判廷には立ち会えない。「審判は、懇切を旨として、なごやかに、これを行わなけれぼならない」(少年法第22条)。少年の責任を追及する立場の検察官のいない審判廷で、審判官が、少年と人格を通してふれあい、その少年が犯罪に至った原因を探り出し、改善更生させる方法を見す。
 家庭裁判所が、「不開始」か、「不処分」か、「保護処分」かを決める。「不開始」とは、犯罪をやっていないということで、審判を開始しないという意味。「不処分」は、反省もしているようだし、家庭環境も地域社会の影響もとくに問題ないようだから、処分しない、家に帰って普通にやり直しなさいという決定。
 非行事実(犯罪行為、触法行為、虞犯行為)があり、かつ保護する必要があれぼ、原則として「保護処分」を受ける。保護処分には、@保護観察、A児童自立支援施設・養護施設送致B少年院送致等がある。
 まず、「保護観察」は、少年を家に帰らせ、通常のように学校や会社に通勤通学させたままで、保蒙観察官や保護司が指導援助をおこなつて、少年をとりまく家庭環境や地域社会との調整を行う。「少年院送致」は、対象年齢に応じて初等、中等、特別、医療の各少年院に送致する。
 なお、16歳以上になると、犯罪が悪質な場合には、「逆送」といって、家庭裁判所からふたたび検察官に事件が戻され、成人と同様に検察官も入った通常の刑事裁判を受けることがある。この場合には家庭裁判所ではなく、地方裁判所か簡易裁判所の刑事法廷が裁判の舞台となり、処分も少年刑務所での懲役や罰金で、大人同様、前科が残る。
 逆に14歳末満の場合には、「全ての事件は家庭裁判所に送られて保護処分の審判を受ける」という少年法の原則からはずれて児童相談所送りとなり、児童福祉法のなかで保護される。
 つまり、おなじ窃盗行為や喧嘩で他人を傷つけたりする犯罪行為があったとしても、13歳以下の児童がやった場合、14歳から15歳の少年がやった場合、16歳以上の少年がやった場合と、処分のされ方が違うということが起こる。

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  本文

1.はじめ〜「問うべきだそうだ」を音読する。

2.流産した人の夫の手記について
 (1)手記の前半の内容をまとめる。
  ・妻の様子。
  ・事件直後は、半狂乱。
  ・今も精神的にひどく不安定。
  ・「助けて」でなく「許してください」と叫ぶ。
 (2)「助けて」と「許してください」違いを考える。
  ・「助けて」は被害者の立場。
  ・「許してください」は自分に非があるような感じ。
  ・それだけに悲壮である。
 (3)手記の後半の内容をまとめる。
  ・少年の罪と罰とのギャップについて。
  ・少年法への疑問。

3.手記に対するぼくらの気持について考える。
 (1)どんな反応をしたか確認する。
  ・先を争うようにどうでもいいことをはしゃいだ声で話す。
 (2)なぜそのような反応をしたのか考える。
  ・自分たちが責められているような気がしたから。

4.「まあ、しょうがないかもね」〜おわりを音読する。

5.「ふつう」「まじめ」「おとなしい」について考える。
 ・まじめでなく、おとなしくないが、ふつうである。
 ・「オレ」「マジ」と言う→まじめでない。
 ・直ぐにあやまる→まじめ。

6.タカやんに対する気持について考える。
 ・母=かわいそう
 ・被害者の夫=許さない
 ・エイジ=「かわいそう」と「許さない」の間。

7.次のことについて意見を書かせる
 イ少年法について、少年を保護するべきか、もっと厳しくするべきか。
 ウ「まじめ」「おとなしい」「ふつうか」について

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  本文

1.教師が音読する。

2.ツカちゃんのインタビューについてまとめる。
 (1)ツカちゃんの服装や態度、インタビューの内容を確認する。
 (2)ツカちゃんは、なぜこんなことをしたのか確認する。
  ・ウケを狙おうとした。
 (3)ツカちゃんをどう思うか、生徒に質問する。
  ・バカと思うか。
  ・わかるところがあるか。
 (4)自分ならインタビュー(事件のことをどう思うか)にどのように答えるか考える。

3.父の言葉について考える
 (1)「塚本くん通り魔になるタイプじゃない」について、
   1)なぜ塚本くんは通り魔にならないのか考える。
    ・悪いことをして適当に発散している。
    ・思い詰めたりしないから。
    ・イライラしていない。
   2)通り魔になるタイプとは何か考える。
    ・普段は悪いことをしない。
    ・思い詰める。
    ・イライラしている。
    ★しかし、こんな人がすべて通り魔になるのではない。
 (2)「おまえは、いまの、どう思うんだ」について、父は何を言いたかったのか考える。
   ・エイジも通り魔になる可能性があるのではないかという不安。

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  本文

1.教師が音読する。
 ・省略部分で、いじめめられていた少年が、逆ギレして、いじめていた子をナイフで刺して殺した事件が起こったことを説明する。

2.マスコミの事件報道についてまとめる。
 ・いじめ+逆ギレ+凶器=「おいしい」ニュース
 ・加害者と被害者の当事者以外が、好きなことを語る。
 ・犯人が誰かより、「十四歳」「中学生」なら誰でもよかった。

3.タカやんの話題について考える。
 (1)「少年」じゃなくて、タカやんの話をするようになったことを確認する。
 (2)「なんであんなことをしたのか」と口にしなかった理由を考える。
  ・一番知りたいことだから。
  ・答えが見つからないまま問いだけが残るのが気持ち悪いから。
 (3)通り魔になったタカやんの変化に気がつかなかったことを確認する。
  ・「たまたま」だったんじゃなかったか。
  ・誰もが通り魔になりうる。
 (4)もしこのクラス昨日通り魔をした人がいたとして、その変化に気がつくか、質問する。

4.通り魔をしたタカやんの心理について体験する。
 (1)目を閉じて、通り魔をするシーンを聞いて、イメージする。
 まず、自転車だ。マウンテンバイク。キャップを目深にかぶる。色は、黒。ナイキかdjホンダ。デイパックを背負う。黒っぽい色。デイパックのポケットに特殊警棒。後ろ手に取り出せるよう、ファスナーを半分開けて。夜の闇に紛れて、マウンテンバイクはゆっくりと走る。人通りの少ない道で標的を見つける。標的に気づかれないようライトを消して、後ろからそっと近づいていく。なにも知らない標的は、隙だらけで歩いている。女の人だ。年齢や外見の特徴はばらばらでも、とにかく女の人。距離が少しずつ詰まっていく。静かに、静かに、マウンテンバイクは標的に迫る。デイパックのポケットから、特殊警棒を取り出す。右手で。タイミングを計って、ペダルを踏み込み、一気にスピードを上げる。特殊警棒を握りしめた右手を振りかざす。向かい風。特殊警棒の重みと手ざわり。標的の背中を、殴りつける。
 (2)どんな感じがするか、質問する。
 (3)タカやんは、どんな気持ちだったかまとめる。
  ・興奮していた。
  ・冷静だった。
  ・襲う瞬間を思い描いて舌なめずりしていた。
  ・失敗したときのことを思って不安に震えていた。
  ・成功が間違いないからこそ、震える。

5.事件後の考えごとについてまとめる。
 ・何も考えていなかった。
 ・自分で答えの出せることしか考えていなかった。
   ↓
 ・疑問形のまま終わってしまうことが増えた。
 ・問いまでわからなくなってしまう。
 ・何を「わからない」と思っているかがわからない。
 ・「わからない」がいくつも心に残り、同じだけ「わかる」が体から離れてふわふわ漂う。

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  本文

1.教師が音読する。

2.おやじ狩を見たツカちゃんの変化を説明する。

3.タカやんが帰ってくることに対するクラスメイトの反応を確認する。

4.「その気」について体験する。
 (1)目を閉じて、「その気」の部分を聞いて、イメージさせる。
 缶ペンからコンパスを取り出しても、海老沢は気づかないだろう。握りしめてもだいじょうぶ。針を向けてもわからない。息を詰め、タイミングを計る。振りかざさなくても、ただまっすぐに突けばいい。コンパスを握る指先に力を込めて、背中の一点をじっと見つめる。海老沢の背中は、息づかいに合わせてゆっくりと上下している。まったく警戒していない。後ろから刺されるかもしれない、なんて頭の片隅をよぎることすらないんだろう。かんたんだ。その気にさえなれば、かんたんに刺せる。狙う位置を背中から首筋に変えれば、殺すことだって……。
 幻のコンパスの針が、海老沢の背中に突き刺さった。手応えがあった。血が噴き出した。返り血を浴びた頬の、ぬるりとした温みがわかる。生ぐさい、鉄錆のにおい。初めてなのに懐かしい。ずっと昔、ぼくはあふれ出る血の中にいた。血に包み込まれ、血の中を泳いでいた。いつだろう。どこでだろう。チャイムが鳴る。
 (2)どんな感じがしたか、質問する。
 (3)エイジの」の変化についてまとめる。
  1)「その気」になるギリギリまで思いを強めて、深く息をつく。
  2)何度も繰り返す。
  3)「その気」になるかどうかの境界線があやしくなる。
  4)「その気」が近づくほど、ちっぽけなものに思えてくる。
  5)血のイメージをまとめる。
   ・ぬるりとした温かみ。
   ・生ぐさい、鉄錆のにおい
   ・初めてなのに懐かしい
     ↓
    いつだろう
    どこでだろう
  6)「その気」をどこに隠しておけばいいかわからない。
   ・買い物帰りのおばさんを追い越しざま、幻の特殊警棒で殴る。
   ・信号待ちをしている小学生を、幻の両手でバス通りに突き飛ばす。
     ↓
   ・タカやんは、通り魔の犯行と犯行の間、「その気」をどこに隠していたのか?

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  本文

1.教師が音読する。

2.相次ぐ傷害事件について説明する。
 ・通り魔(この犯人は中年の男であったことが後に分かる)
 ・オヤジ狩り
 ・エアガン
 ・レーザーポインター
 ・僕たちも、「めちゃくちゃ」が「ふつう」の世の中で生きて状況を確認する。

3.タモツ君の理論について考える。
 (1)犯人が『愚連』ではない理由。
  ・『愚連』は地域の非行グループ。
  ・ずぶ濡れになって金も取らずに襲う必然性がない。
  ・集団でやる。
  ・スタンガンの威力もそれほどでもない。
  ・(被害者が男の大学生だったことから)逆襲され捕まる可能性もある。
  ★タモツくんの論理性を理解する。
 (2)犯行の動機。
  ・個人的な恨み。
  ・暴力衝動=「その気」=タカやんの動機
  ★第八段で発見した「その気」の正体が明らかになったことに注意する。
  ★暴力衝動なら、みんなの中にもあるのではないかと問いかける。
 (3)人間の本性。
  ・通りすがりの人に優しくしてもらう=善意があるなら、
   ・席を譲ってもらう
  ・通りすがりの人にひどい目にあわされる=悪意もある。
   ・通り魔に襲われる
    ↓
  ・善意は求めるのに、悪意は認めないのは身勝手である。
 (4)タモツくんの理論をどう思うか、質問する。

4.ツカちゃんの怒りの理由をまとめる。
 ・何も悪いことをしていないのに殴られる。
 ・下手をすれば死ぬ。
 ・家族が襲われる可能性もある。

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10  本文

1.教師が音読する。

2.「キレる」について考える。
 (1)定義をまとめる。
  ×我慢、辛抱、感情を抑えるのが、プツンと切れること
  ○自分と相手とのつながりがわずらわしなって断ち切ってしまうこと
 (2)「体じゅうチューブでつながれた重病人」の比喩の意味を考える。
  ・いろいろな相手とつながっていること。
 (3)「太いチューブ」の比喩の意味を考える。
  ・家族
  ・自分
 (4)エイジのチューブを図示する。
  ・中学生
  ・父と母−「息子」
  ・姉−「弟」
  ・岡野やツカちゃんやタモツくん−「友だち」
  ・本条めぐみ−「カレシ」
  ・相沢志穂−「ひきょう者」
  ・タカやん−同級生
  ・バスケ部の三年生−「後輩」
  ・一年生−「先輩」
  ・「十四歳」
  ・「オトコ」
  ・「ぼく」
  ★真ん中に「エイジ」と書いて○で囲み、放射線上に様々な関係を記入する。
 (5)生徒にとってのチューブを書かせる。
  ・エイジの図と同じ形式で書かせる。
  ・自分にとって切ることのできない太いチューブを二重線でつなげさせる。
  ★自分のつながりを考えさせる。

3.エイジの「その気」について体験し、まとめる。
 (1)コンパスの針で消しゴムを刺す体験をさせ、感想を聞く。
  ・最初はグッと押し返してくる感触が伝わる。
  ・あとはすんなり奥まで入っていく。
  ・針の根元まで沈めると、いったん抜き取って繰り返す。
  ・「胸がざらつく」感触=「その気」を味わう。
 (2)エイジがキレていく様子をまとめる。
  ・「授業を受ける中学生」からキレる。
  ・「学校」からキレる。
  ・「家」からキレる。
  ・「桜ヶ丘」からキレる。
  ・繁華街には、慢性にキレている奴がたくさんいる。
  ・一人で歩いている奴はキレている。
  ・グループの中にもキレている奴はいる。
  ・すれ違うオトコの脇腹を幻のナイフで刺す。
  ・自分もいろんな奴らの幻のナイフで刺される。
 (3)「うっとおしい」「うざったい」「うざい」の違いを考える。
 (4)悪意と善意について考える。
  ・悪意は善意より強いのか?
  ・善意は連戦連敗である。=様々な傷害事件が連続して起こる。

4.「エイジ」のビデオを見せる。
 ・7月20日にNHK総合テレビで放映された番組を50分に編集した。
 ・エイジ=田中聖、父親=中村雅俊、母親=浅田美代子。
 ・教材同様、岡野との友情などについてはカットした。
 ・最初にテキストとして渡していなかったタカやんが戻ってくるシーンも入っている。
 ・生徒は、非常に興味深く見ていた。大好評だった。

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11  本文

1.教師が音読する。

2.通り魔に間違えられた時のエイジの様子を確認する。
 ・「違います、違います」と繰り返していた。
 ・腰が抜けていた。
 ・泣いていた。
 ★「その気」や暴力衝動から通り魔になるのではない。

3.エイジとタカやんの相違点の、事件前と事件後の変化をまとめる。
 ・同じなんだと噛みしめる→タカやんにはならない
   ↓
 ・ここまでお前と一緒になった→オレはおまえじゃない

4.親に対する考え方の、事件前と事件後の変化をまとめる。
 ・嫌な親にむかつく方が子供は楽になれる。=太いチューブからキレる
   ↓
 ・親は、僕が「少年」にならないことを信じている。
 ・「少年」になった僕のことも信じてもらいたい。
 ・嫌いになってもかまわないから。
 ・少年とは、事件を起こす子ども。
 ★家族というチューブの肯定。

5.小説の最後の部分を配布して音読する。

6.テーマを絞って感想を書かせる

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