| 品詞 | 活用 | 動詞 | 形容詞・形容動詞 | 助動詞 | 過去の助動詞 | 完了の助動詞 | 推量の助動詞1 | 推量の助動詞2 | 打消の助動詞 | 断定の助動詞 | 受身・尊敬・可能・自発の助動詞 | 使役・尊敬の助動詞 | 願望・比況の助動詞 | 接続助詞 | 格助詞 | 係助詞 | 終助詞 | 敬語 | 古典文法ハイパーマグナムプリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。) |


品詞  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

1.品詞の種類

 1)品詞の種類を挙げさせ、板書する。

 2)それぞれの品詞に属する語を現代語で挙げさせる。

 3)品詞名を書いたカードを黒板にマグネットで貼る。

2.品詞の分類

 1)自立語と付属語について説明する。

 2)自立語と付属語にカードを分ける。

 3)活用について説明する。

 4)活用の有無によってカードを分ける。

       活用×=名詞、副詞、連体詞、接続詞、感動詞

       活用×=助詞

 5)文節の種類によってカードを分ける。

   主語×=副詞、連体詞、接続詞、感動詞

   修飾語×=接続詞、感動詞

 6)最後の分類をする。

   「い」(「し」)で終わる=形容詞

   「だ」(「なり・たり」)で終わる=形容動詞

   体言を修飾する=連体詞

   接続×=感動詞

                              ┌─ウ段で終わる───−─────動詞

       ┌─活用○───述語○=用言─┼─い(し)で終わる───−−───形容詞

 自立語─┤                     └─だ(なり・たり)で終わる─−−−─形容動詞

       │        ┌─主語○=体言─────────────────名詞

       └─活用×─┤         ┌─修飾語○─┬─用言を修飾─────副詞

                └─主語×─┤          └─体言を修飾─────連体詞

                         └─修飾語×─┬─接続○───────接続詞

                                    └─接続×───────感動詞

 付属語─┬─活用○──────────────────────────助動詞

       └─活用×──────────────────────────助詞


活用  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

1.「泣く」が変化することを確認する。

   泣き−ます(たり)

   泣く−。

   泣く−時

   泣け−ば(ども)

   泣け

2.語幹と語尾を説明する。

   「か、き、く、く、け、け」の部分は変化する。

   変化する部分を「語尾」と言う。

3.活用形の名称を確認する。

   古 典=未然形、連用形、終止形、連体形、已然形、命令形

   連用形=言になる。ます(たり)をつける。

   終止形=終止する。

   連体形=言になる。時をつける。

   已然形=り。すでにそうなっている。ば(ども)をつける。

   命令形=命令する。


動詞  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

1.活用の種類を現代文と古文で比較する。

   古 文=四段、上一段,上二段、下一段、下二段、カ変、サ変、ナ変、ラ変

2.活用の種類

 1)動詞の活用プリントを配布し、各活用の種類のパターンを説明する。

 2)「行く、着る、起く、蹴る、受くり」の活用表を書く。

   着る=き−き−きる−きる−きれ−きよ

   起く=き−き−く−くる−くれ−きよ

   蹴る=け−け−ける−ける−けれ−けよ

   受く=け−け−く−くる−くれ−けよ

  ★同じカ行でも、パターンが違うことを確認する。

 3)各活用の種類のパターンを説明する。

  1)四 段=a ・i ・u ・u ・e ・e 

  2)上一段=i ・i ・iる・iる・iれ・iよ 語幹に( )が付く。

  3)上二段=i ・i ・u ・uる・uれ・iよ

  4)下一段=e ・e ・eる・eる・eれ・eよ

  5)下二段=e ・e ・u ・uる・uれ・eよ

 4)「来、す、死ぬ、あり」の活用表を書く。

       o・i・u・uる・uれ・oよ

      ★終止〜已然は上下二段と似ている。オ段があるのはこれだけ。

    す =せ・し・す・する・すれ・せよ

        e・i・u・uる・uれ・eよ

      ★連用以外は下二段。

   死ぬ=な・に・ぬ・ぬる・ぬれ・ねよ

       a・i・u・uる・uれ・eよ

      ★未然〜連用は四段、終止〜已然は下二段。

   あり=ら・り・り・る・れ・れ

       a・i・i・u・e・e

      ★終止以外は四段。

 5)動詞マスターを配布し、基本パターンと各行の活用を書かせる。

3.活用の種類の見分け方

 1)所属する語が少ないものは覚える。

    サ変=す、おはす

    ナ変=死ぬ、往(去)ぬ

    ラ変=あり、をり、はべり、いまそかり

   下一段=蹴る

   上一段=着る、似る、煮る、干る、見る、射(い)る、鋳(い)る、居(ゐ)る、率(ゐ)るの基本9語。

 2)その他は未然形で見分ける。

    上二段=語尾がイ段(ウ段より上)。

    下二段=語尾がエ段(ウ段より下)。

 3)行の見分け方を説明する。

 4)動詞マスターに見分け方を書き込ませる。

 5)動詞活用表を配布し、次の語の行と活用の種類を見分け、活用表を書かせる。

    上二段=起く、落つ、恋ふ、試む、老ゆ、下る、過ぐ、閉づ、滅ぶ

    下二段=得、明く、寄す、捨つ、連ぬ、迎ふ、求む、覚ゆ、恐る、植う、上ぐ、出づ、食ぶ

 6)注意すべき語。

5.文中の動詞の、基本形(終止形)・行・活用の種類・活用形を考える。 

 1)行と活用の種類は、所属語の少ないものは覚え、その他は未然形で判断する。

 2)活用形は、四段と上一段と下一段の、終止形と連体形、

         上一段と上二段と下一段と下二段の、未然形と連用形の見分けが、助動詞などを学習しなければ難しいので、その都度説明する。

 3)文法書の22頁の基本練習三をする。

 4)「児のそら寝」「かぐや姫」の動詞を指摘して、基本形(終止形)・行・活用の種類


形容詞・形容動詞  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

1.形容詞について

 1)活用の種類

 2)活用

2.形容動詞について

 1)活用の種類

 2)活用

3.文中の語を指摘し、活用の種類と活用形を答えさせる。


助動詞  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

1.助動詞の性質

 1)付属語で、2)活用があり、3)用言に接続し、4)さまざまな意味を添える。     

 例 京には見え鳥なれば、皆人知ら

 訳 都では見ない鳥なので、みんな人は知らない
 
 1)「ぬ」「ず」は動詞に接続して、「打消」の意味を付け加えている。
 2)「ぬ」も「ず」も同じ語で、活用して、それぞれ連体形・終止形になっている。
 3)どちらも、上の動詞の未然形に接続している。
2.助動詞のポイント
 1)意味
 2)活用(パターンがある)
 3)接続(上の単語の品詞や活用形)
 
3.助動詞の種類意味による分類
 過去(き)(けり)
 完了(つ)(ぬ)(たり)(り)
 推量・推定・反実仮想(む)(むず)(べし)(らむ)(けむ)(らし)(めり)(なり)(まし) 
 打消・打消推量(ず)(じ)(まじ)
 断定(なり)(たり)
 自発・可能・受身・尊敬(る)(らる)
 使役・尊敬(す)(さす)(しむ)
 願望(まほし)(たし)
 比況(ごとし)

過去の助動詞  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

「き」について

「けりについて

「き」と「けり」の違い

基本問題

 1)あはでやみに(過去・体)憂さを思ひ

 2)みなとりどりにこそありしか(過去・已然)ども、

 3)「花見にまかれりける(過去・体)に、早く散り過ぎにけれ(過去・已然)ば。」


完了の助動詞  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

「つ」について

「ぬ」について

「たり」について

「り」について

「つ」と「ぬ」の違い

強意の用法

基本問題

 1)かしらおろし(完了・用)けり。           

 2)「年ごろ思ひつる(存続・体)こと、果たし侍り(完了・止)。」  

 3)ほどよきほどにて出で給ひぬれ(完了・已然)ど      

 4)「このこと、試み(強意・未)む。」←下に推量の助動詞がある。         

 5)「ここをたち(強意・未)むことも、あはれに悲しきに、←下に推量の助動詞がある。

 6)行き通ふ所出で来(完了・用)けり。

 7)庵なども浮きぬばかりになりぬれ(完了・止)ば

 8)「えい」といらへたり(完了・用)ければ、

 9)今生ひたる(完了・体)ぞ混じれる。

 10)心知れ(存続・体)人と言へ(存続・体)ける歌、


推量の助動詞1  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

「む」について

「むず」について

「べし」について

「む」の意味の識別

 1)推量─────主語が三人称。文末。疑問を受ける。

 2)意志─────主語が一人称。

 3)適当・勧誘──主語が二人称。「こそ〜」「な」「て

 4)仮定・婉曲──文中の連体形。

「む」と「べし」の違い

基本問題

 1)われは討ち死にせ(意志・止)と思ふなり。   

 2)さだめてならひあることにあら(推量・止)。  

 3)とくこそ試みさせ給は(適当・已然)。←係り結び。      

 4)重ねてねんごろに修せ(婉曲・体)ことを期す。←体言が接続。 

 5)このいましめ、万事にわたるべし(推量・止)。

 6)この一矢に定むべし(意志・止)と思へ。

 7)羽なければ、空をも飛ぶべから(可能・未)ず。

 8)これ、罪得べき(当然・体)ことにあらず。


推量の助動詞2  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

「らむ」について

「けむ」について

「らし」について

「めり」について

「なり」について

「まし」について

「む」「らむ」「けむ」の違い

「らし」「めり」「なり」の違い

反実仮想の意味

基本問題

 1)いかに思ふらむ(現推・止)と、わびし。

 2)おうむ、いとあはれなり。人の言ふらむ(婉曲・体)ことをまねぶらむ(現伝・止)よ。

 3)帝、さうざうしとやおぼしめしけむ(過原推・体)、殿上に出でさせおはしまして←係り結び。

 4)春過ぎて夏来たるらし(推定・止)白妙の衣干したり天の香具山←「白妙の衣干したり」が根拠。

 5)すだれ少し上げて、花奉るめり(推定・止)。

 6)男もすなる(伝聞・体)日記といふものを、女もしてみむとてするなり。

 7)やがてかけこもらましか(反実仮想・未)ば、くちをしからまし(反実仮想・止)。

 8)白玉か何ぞと人の問ひしとき露と答へて消えなまし(希望・体)ものを


打消の助動詞  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

「ず」について

「じ」について

「まじ」について

「む」「べし」「じ」「まじ」の関係

  |           |

 (強意 )       (強意 )

  ↓           ↓

  べし──(打消 )──→まじ

基本問題

 1)馬のかしらも見えざり(打消・用)けり。

 2)今は、よも烏に取られ(打消意志・止)。

 3)雀などのやうに、常にある鳥ならば、さもおぼゆまじ(打消推量・止)。

 4)いとあるまじき(打消当然・体)こと。いかにして。


断定の助動詞  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

「なり」について

「たり」について

「なり」の連用形「に」の用法

伝聞「なり」と断定「なり」の違い

基本問題

 1)人の心も、荒れたるなり(断定・用)けり。

 2)君なら(断定・未)ずしてたれかあぐべき。

 3)四十余ばかり(断定・用)て、いと白うあてに、

 4)この歌、よしと(断定・用)はあらねども、げにと思ひて、人々忘れず。

 5)敦盛、器量たる(断定・体)によつて、持たれたりけるとかや。


受身・尊敬・可能・自発の助動詞  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

「る」について

「らる」について

「る」と「らる」の違い

意味の見分け方

     尊敬の意味の動詞に付く。(尊敬の本動詞+る)

     下に尊敬の補助動詞が付く場合は尊敬ではない。(れ+尊敬の補助動詞)

基本問題

 1)人に許さ(受身・用)て、←上に「に」がある。

 2)おほやけまで聞こしめして、舎人を召して問は(尊敬・用)ければ、←主語が身分の高い人

 3)夜一夜寝ら(可能・未)ず。←下に打消語。

 4)あはれもことに思ひ知ら(自発・用)て、←知覚動詞に接続。

 5)「こは何ぞ」と仰せらるれ(尊敬・已然)ば、

 6)たへがたう思ひ出でられ(自発・用)給へば、←知覚動詞に接続。


使役・尊敬の助動詞  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

「す」について

「さす」について

「しむ」について

「す」「さす」」「しむ」の違い

意味の見分け方

基本問題

 1)声高にものも言はず(使役・未)。

 2)もの申しさぶらはむ。おどろか(尊敬・用)給へ。

 3)髪上げなどさうして、髪上げさせ(使役・用)、裳着す。

 4)山崎にて出家せしめ(尊敬・用)給ひて、

 5)身を破るよりも、心を傷ましむる(使役・体)は、人をそこなふこと、なほはなはだし。


願望・比況の助動詞  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

「まほし」について

「たし」について

「ごとく」について

基本問題

 1)案内しに参らまほしけれ(願望・已然)ど

 2)いよいよしたく(願望・用)おぼえて、

 3)つひに本意のごとく(比況・用)あひにけり。


接続助詞  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

接続助詞とは、活用語に接続し、上の文節を下の文節に続ける助詞。

順接  =上の条件のもとで、順当な結果が起こる。

逆接  =上の条件のもとで、予想に反した結果が起こる。

仮定条件=まだ実現していない事柄を仮に想定する。

確定条件=すでに実現した事柄を前提にする。

順接 て・して・に・を
逆接 と・とも・ど・ども・ものを・ものから・ながら・が

接続助詞「ば」

接続助詞「と・とも・ど・ども」

基本問題

 1)いと幼けれ(原因)、籠に入れて養ふ。

 2)富士の山を見れ(偶然)、五月のつごもりに雪いと高う降れり。

 3)夕され(恒時)小倉の山に鳴く鹿は今夜は鳴かずい寝にけらしも

 4)はかなき疵も打ちつけられな(仮定)、よしなし。

 5)いみじき過ちをしたりとも(逆接・仮定)、何事の出で来べきぞ。

 6)いみじき絵師といへども(逆接・確定)、筆限りありければ、


格助詞  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

格助詞「の・が」

 1)主格   (……ガ)

 2)連体修飾格(……ノ)

 3)体言の代用(……ノモノ)

 4)同格   (……デ)

        格助詞で結ばれる上下の文節が対等な資格で並置されている関係。

        体言+「の」+〜連体形→体言デ〜な体言

        例大きなる柑子の木枝もたわわになりたるが

         訳大きなみかんの木、枝も曲がるほどになっているみかんの木

 5)比喩   (……ノヨウニ)

基本問題

 1)妻(主格)、おのれ(連体格)影(主格)映りたりけるを見て、

 2)まことにかばかり(体言の代用)は見えざりつ。

 3)短き(同格)、袖がちなるを来てありくも、

 4)いと清げなる僧(同格)、黄なる地の袈裟着たる(主格)来て、


係助詞  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

係助詞の意味と結び

意味      結び   
や・か  疑問・反語 連体形
ぞ・なむ 強意
こそ   已然形

    「なむ」は、会話文や手紙文で作者の思いを述べる部分で多く用いられる。

係り結びの留意点

 1)結びの省略

  1)「と」(引用の格助詞)+係助詞→(言ふ、聞く、思ふ)

  2)「に」(断定「なり」連用形)+係助詞→(あらむ、はべらむ)

 2)結びの流れ(消滅)

係助詞の特殊な用法

 1)「こそ」+〜已然形+「、」=逆接

 2)「も+ぞ、も+こそ」=……シタラ困る、……シタラ大変ダ。

基本問題

 1)よろづのことも、初め終はりこそをかしけれ

 2)さても、いくつになり給ひぬる

 3)我ばかりかく思ふに(あらむ)

 4)たとひ耳鼻こそ切れ失すとも、命ばかりはなど生きざら。←「失すれ」で結ぶはずが下に「とも」接続したために流れた。

 5)中垣こそあれ、一つの家のやうなれば、←逆接で訳す。

 6)遅れて来る人もぞある←「〜したら大変だ」と訳す。


終助詞  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

禁止  ……ナ    な そ                       
願望  ……タイ  ……テホシイ ばや・なむ・がな・もがな・しが・にしが・にしがな・てしが・てしがな              
詠嘆  ……ナァ   な か・かな は よ
念押し ……ヨ    かし ぞ                      

基本問題

 1)あなかしこ、あけ給ふ(禁止)。

 2)あはれに悲しきことなり(詠嘆)。

 3)何か射る。な射(禁止)

 4)あさましきことかな(詠嘆)。

 5)あはれ、食はばや(願望)。

 6)ほととぎす無かる国にも行きてしか(願望)。

 7)いかで、この山にさるべき所もがな(願望)。

 8)我はこのごろわろきぞかし(念押し)、


敬語  文法プリント(PDFファイルです。「表示」→「右回転」でご覧ください。)

1.敬語表現の種類

 1)尊敬 ・動作をする人(主語)を高める。

 2)謙譲 ・動作をする人を低めて、動作を受ける人(目的語)を高める。

3)丁寧・直接相手に敬意を表す。○

2.敬意の主体(誰から)と対象(誰へ)

 1)主体(誰から) 1)会話文=話し手

            2)地の文=作者

 2)対象(誰へ)  1)尊敬=動作をする人。主語(〜ガ)に当たる人。

            2)謙譲=動作を受ける人。目的語(〜ヲ・〜ニ)に当たる人。

            3)丁寧 a)会話文=聞き手

                 b)地の文=読者

3.主な敬語(プリント参照)

4.注意すべき敬語

 1)たまふ 1)「与ふ」の尊敬語   2)尊敬の補助動詞(四段)  3)「受く」の謙譲語   4)謙譲の補助動詞(下二段)

 2)はべり・さぶらふ 1)「あり・おり」の謙譲語   2)「仕ふ」の謙譲語   3)「あり・おり」の丁寧語   4)丁寧の補助動詞

 3)たてまつる 1)「食う・飲む・乗る・着る」の尊敬語  2)「与ふ」の謙譲語   3)謙譲の補助動詞

 3)申す・聞こゆ 1)「言う」の謙譲語   2)謙譲の補助動詞

 4)まゐる 1)「食う・飲む」の尊敬語  2)「行く・来る」の謙譲語   3)「与ふ」の謙譲語   4)「す」の謙譲語

 5)まうづ 1)「行く」の謙譲語

 6)まかる・まかづ 1)「行く」の謙譲語   2)「出づ」の謙譲語

 7)めす 1)「食う・飲む・乗る・着る・呼ぶ」の尊敬語

 8)奏す 1)天皇・上皇に「言う」の謙譲語。絶対敬語。

 9)啓す 1)皇后・皇太子に「言う」の謙譲語。絶対敬語。

5.注意すべき敬意表現

 1)謙譲語+尊敬語 ・身分の高い二人に敬意表現をする場合、謙譲語で一旦より身分の低い人を低めてより身分の高い人に敬意を表し、次いで尊敬語でより身分の低い人を高めて敬意を表する。

  かぐや姫、いみじく静かにおほやけに文たてまつりたまふ。

 2)謙譲語+丁寧語 ・会話の中で用いる。

 3)尊敬語+丁寧語 ・会話の中で用いる。

 4)尊敬語+尊敬語 ・最高敬語。天皇や皇后など最高階級の人の場合に用いる。

  (帝は)いとこまやかにありさま問はせたまふ。

  (帝は)いとこまやかにありさま問はせたまふ。

次の文の敬語について、種類と主体と対象を答えよ。

1)(翁がかぐや姫に)「朝ごと夕ごとに見る竹の中におはする(尊敬・翁→姫)にて、知りぬ」

2)(頼清が永秀に)「たよりあらむことは、はばからずのたまは(尊敬・頼清→永秀)せよ」

3)上のおはしまし(尊敬・作者→帝)て大殿籠り(尊敬・作者→帝)たり。

4)(隆家殿は)杯を取り給ひて、あまたたび召し(尊敬・作者→隆家)、

5)右馬頭なる翁つかうまつれり。

6)(聖海上人が神官に)「ちとうけたまはら(謙譲・聖海→神官)ばや」

7)かぐや姫いといたく泣き給ふ(尊敬・作者→姫)。

8)魂は朝夕に給ふれ(謙譲・作者→?)どわが胸痛し恋のしげきに

9)女御・更衣あまた(帝に)候ひ(謙譲・作者→帝)給ひ(尊敬・作者→女御更衣)ける中に

10)(僧都が尼君に)「ただ今なむ聞きつけ侍る(丁寧・僧都→尼)」

11)(天人が)「(かぐや姫が)壺なる御薬奉れ(尊敬・天人→姫)」

12)(尼君は仏に)簾少し上げて、花奉る(謙譲・作者→仏)めり。

13)身を捨てて額をつき、(私が仏像に)祈り申す(謙譲・作者・仏像)ほどに、

14)(命婦が)あはれなること、忍びやかに奏す(作者→帝)。

15)(道長殿が花山天皇に)つれなく申し(謙譲・作者→花山)給ふ(尊敬・作者・道長)に、

16)(中宮様が)「夜さりはとく」と仰せ(尊敬・作者→中宮)らる(尊敬・作者→中宮)。

17)(兼家殿が)(帝のいる)内裏へ参ら(謙譲・作者→帝)(尊敬・作者→兼家)給ひ(尊敬・作者→兼家)ぬ」



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