21.Life Simulation 11月8日(月)
〜自分史を書こう2〜
身内に不幸があって、今回は課題自習になってしまいました。しかし、この授業のねらいの一つは、誰でもができるワークなので、よいテストパターンになります。と、いつもプラス思考。
今回の仕掛けは、『Life Simulation』です。人生を、アンケートや心理テストやVSテストでシュミレーションしていきます。
1st stageは、就職です。ここでは、自我同一性測定、働く目的ランクづけ、働く目的VSテストをします。
2nd stageは、結婚です。ここでは、結婚の意志・年齢・利点・不利益・条件をアンケートし、スイートホーム度・生活能力度・マイホーム度診断の心理テスト、結婚の条件VSテストをします。
3rd stageは、出産・育児です。子供の数・性別・教育・子育ての意味・出産と仕事・母親が働く影響・少子化の原因をアンケートします。
4th stageは、中年期です。仕事と余暇・家事の分担をアンケートします。
5th stageは、老年期です。働く年齢・親の介護、自分の介護・寿命・生まれ変わりをアンケートします。
最後に終えた感想を書いてもらいます。
そうしてこれからの人生の概観を描いてから、自分史の『個人年表』づくりや目次づくりをさせていきます。
こうした指示を「国語表現マニュアル」というプリントで指示しておきます。代行の先生にプリント類を配布してもらい、後は先生は教室にいなくて生徒がマニュアルにしたがって作業を進めていきます。
11月8日「国語表現」マニュアル 1.「life simulation」をやって、回答用紙を提出する。 (やり方のわからない所は相談するか、それでもわからない時は空欄にしておく) 2.「MY LIFE 個人年表」を完成する。 1999年まで 1)「自分の出来事」に、誕生(病院名や出産の様子なども書く)、幼稚(保育)園入園(園名も書く)、小学校中学(校名も書く)、中学入学、高校入学 2)「社会の出来事」に、「MY LIFE 社会年表」を見ながら、自分に関係のある出来事や興味のある出来事を記入する。 3)「自分の出来事」に、「MY LIFE 出来事」を見ながら、思い出すことを記入する。 2000年から 4)進学、就職、結婚、出産、定年、死など、これからの人生で起こる大きな出来事の予定を記入する。 3.構成・テーマを決め、目次をつくる 1)「目次サンプル」を参考にして、構想をたてる。 1)年代を追って出来事を書く。(過去だけ書く・未来だけ書く・過去も未来も書く) 2)ある出来事やテーマや時代に絞って重点的に書く。 2)「目次用紙」に目次を作成する。 4.資料を集める ・日記・写真・卒業アルバム・文集・作文・絵・手紙・通信簿・表彰状・免状・記 念品・レコードやCD・年賀状・愛読書など ・親・親戚・友人・近所の人など出来るだけ多くの人に話を聞く。 ・アンケートをして自分の価値観や考え方を確かめる。 5.書きやすい所から書き始める。 6.ふりかえりシートを記入し提出する。 |
資料
1st STAGE 就職 A 自我同一性測定 現在のあなたの気持ちや生き方にどのくらいあてはまるかを、全くその通りだ=6〜全然そうではない=1まで数字で記入してください。 a( )私は今,自分の目標をなしとげるために努力している b( )私には,特にうちこむものはない c( )私は,自分がどんな人間で何を望み,おこなおうとし ているのかを知っている d( )私は,「こんなことがしたい」という確かなイメージ をもっていない e( )私はこれまで,自分について自主的に重大な決断をし たことはない f( )私は,自分がどんな人間なのか,何をしたいのかとい うことをかつて真剣に迷い考えたことがある g( )私は,親やまわりの人間の期待にそった生き方をする ことに疑問を感じたことはない h( )私は以前 自分のそれまでの生き方に自信がもてなく なったことがある i( )私は,一生懸命にうちこめるものを積極的に探し求め ている j( )私は,環境に応じて,何をすることになっても特にか まわない k( )私は,自分がどういう人間であり,何をしようとして いるのかを,今いくつかの可能な選択を比べながら真剣に考 えている l( )私には,自分がこの人生で何か意味あることができる とは思えない |
以下の式に各問の点数をあてはめて『現在の自己投入』『過去の危機』『将来の自己投入の希求』の点数を算出してください。各点数の流れ図から自分の自我同一性地位を見つけてみてください。 a b c d ・( )−( )+( )−( )+14=『現在の自己投入』 h g f e(←順番に注意!) ・( )−( )+( )−( )+14=『過去の危機』 i j k l ・( )−( )+( )−( )+14=『将来の自己投入の希求』 現在の自己投入 20以上→過去の危機 19以下→将来の自己投入 過去の危機 18以上→1.同一性達成 17以下→2.早期完了 将来の自己投入 20以上→3.モラトリアム 現在の自己投入が12以下で将来の自己投入が14以下 あてはまらない→4.同一性拡散(危機前拡散) あてはまる→5.同一性拡散(危機後拡散) 「危機」とは,自分にとって意味のあるいくつかの可能性の中から1つを選ぼうと悩み,意志決定をおこなうこと。 「傾倒」とは,選んだものに対して積極的にそれにかかわろうとする姿勢のこと。 |
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1)テスト用紙に記入した○印を整理表に写す。2)○印の数をヨコに数えて合計数を得点欄に書く。3)得点の多い順番に順位をつける。4)2項目が同得点の場合は該当項目同士の選択結果から見て、順位を決める。5)3項目が同得点の場合で3すくみになった場合には同順位である。
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判定は11ページ |
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I.あなたはa・bどちらに価値を置きますか。各項目ごとに判断して価値のある方に○印をつけてください。
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1)テスト用紙に記入した○印を整理表に写す。2)○印の数をヨコに数えて合計数を得点欄に書く。3)得点の多い順番に順位をつける。4)2項目が同得点の場合は該当項目同士の選択結果から見て、順位を決める。5)3項目が同得点の場合で3すくみになった場合には同順位である。
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F あなたは将来どんな家庭を築くでしようか。このテストで、あなたのスイート・ホーム度が分かります。 |
4.生活感覚をしっかり持った現実的なタイプです。生活能力もきちんと持っていて、失敗しない人です。しかし、しっかり者の面が強く出過ぎないよう注意しましょう。さもないと、生活面で潤いがなくなり、ギスギスしてきます。 5.生活感覚が過剰のタイプです。ムダを嫌がり、しっかりしてはいるのですが、なんでも枠にはめて物事を考えてしまう人です。生活を楽しむことも考え、余裕を持って何事も行ないたいものです。 H あなたは、仕事と家庭のどつちを選ぶタイプでしようか。 将来のあなたのマイホーム度をチェックします。 1.家庭第一主義のマイホームタイプです。暖かな家族団欒を求めている人です。仕事もそこそこやりますが、仕事のために家庭を犠牲にしません。休みはきちんととり、家庭サービスを楽しむ人です。 2.マイホーム度はしっかりあるタイプです。家庭サービスもきちんとやりますが、仕事もしっかりやる人です。そのときどきに応じて、重要なほうを重視します。仕事も家庭もという欲張りなタイプなのです。 3.仕事優先のタイプです。ちょっとマイホーム度が薄い人です。少しは家庭のことを気にかけてはいますが、どうしても仕事を第一に選んでしまいます。仕事のためなら家庭も犠牲にする傾向があります。 4.仕事中毒タイプです。頭の中には仕事のことしかありせん。家庭は単に眠るための場所と考えています。休日で家にいても、落ち着きません。何のかんのと、会社へ行く口実をさがす人です。 5.結婚できないタイプです。だから、マイホーム度ゼロと言ってもいいでしょう。だから仕事人間か、というとそうではなく、単にどうしようもない人なのです。心を入れ替え、物事に真面目に対処するようにしたいものです。 |
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生徒の感想
▼なんかよくわからへんかった。やっぱその時にならなかったらわからへん。でも、なんか心理テストみたいで面白い所も合った。▼凄く楽しかった。▼自分の将来を試されているみたいな気がしてあまりいい気はしなかった。面白いと言えば面白いのだが、少し嫌な気がした。▼今まで全然考えたこともないような質問がでていてとても迷った。なんか自分も知らなかった自分が見れて良かったような気がする。▼とてもおもしろく時間が過ごせた。▼なんかややこしかった。けどおもしろい。将来が楽しみだ。▼私の仕事の価値観や結婚観などがいろいろ分かった。やっていて面白かった。▼具体的なことが多かったから疲れた。自分の性格が分かってきたかもしれない。▼面白かった。でもいろいろなことを考えると何もかもが大切に思えてきて悩んだ。▼自分が描いていた理想と結構近かった。でもまだ先のことはよく分からない。▼中年期は今の家を想像して書いてみた。このアンケートして結果か何か出てくるんかなと思ってやっていた。▼結婚ということを、こんなに考えたことはなかったので楽しかった。考えてみると、昔描いていたのとはだいぶ変わって、愛情と資産は同じぐらい大切だなと思っている自分に気づいてぴっくりした。▼自分の全盛期(20〜30)ぐらいまでの夢とか目標は考えていたけれど、老後のことまで考えてもいなかった。自分の10年後、20年後は本当にどうなっているのかなと不安と期待が入り交じった。▼価値の選択は大変悩みました。仕事か地位か、将来性か資産かとか現実に考えたことがなかったので難しかった。けど、とても面白かった。▼ほとんどあまり日常考えていないことだったので面白かった。自分の考えが引き出せた。▼いっぱい友だちとお喋りをしてしまいあまり進まなかった。▼あまり進まなかった。でも自分についてってゆうので、いろいろ話せていい時間だと思う。▼life simulationに時間がかかって年表があまりできなかった。
教師の感想
仕掛けは大成功。しかし、時間がかかり過ぎて本業の自分史づくりはあまり進まなかったようだ。自分の将来を具体的に考える機会など滅多にないので、いい経験になったと思う。まして、老後のことなど考えたこともなかったと思う。しかし、介護保険とか話題になっていて、若いころから老後のことも考えなければならない時代です。死ぬ時点から逆算していくと今の自分の生き方在り方が見えてくるかもしれない。進路学習や「総合的な学習の時間」に最適の教材ではないかと自負しています。
自分史は間に合うのでしょうか。まぁ、冬休みの宿題になりそうです。年末年始、じっくり人生を考えるのもいいかもしれない。
参考文献
・野口悠紀雄「『超』自分史ガイド」ダイヤモンド社
・インターネットホームページ「自分史を作ろう」(http://www2s.biglobe.ne.jp/~itonaga/index.html)
・牧野カツコ「家庭科ワークブック」国土社
・川瀬正裕・松本真理子「自分さがしの心理学」ナカニシヤ出版
・森岡清美・望月嵩「新しい家族社会学」培風館
・岡堂哲雄「家族心理学入門」培風館
・坂口順治「実践・教育訓練ゲーム」日本生産性本部
・経済企画庁「平成4年国民生活選好度調査」
・富田隆「恋愛IQテスト」CBSソニー出版
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