8.アサーション・トレーニング1 6月14日(月)
ようやく、交流分析が終わり、新シリーズは、アサーション・トレーニング、自己主張訓練です。
どのように入ろうか考えました。ちょっと沈滞ムードなので、ここらでパッとゲームでもして盛り上げようと決めました。これがはずれるとちょっと怖いのですが、怖がっていては前に進みません。
話し合いの中で自分がどのように自己主張したか、どのような役割を果たしたか、を確認することにあります。そのことを最後に振り返ります。
時間 | 学習項目 | 活 動 内 容(★留意点 ▼生徒の反応) |
35 | 組み合わせ要約 |
1)前回提出させたものを添削して返却。ポイントを説明する。 ★どこがポイントになるかを説明するので、組み合わせ作文の解説よりもう少し時間がかかる。 2)要約第3弾「人はなぜ嘘をつくのか」を配布して、30分間で要約させ、回収する。 |
5 | 前回のまとめ |
1)前回の採点の集計とコメントをまとめたプリントを配布する。 2)前回で交流分析の学習が終わったことを確認する。 |
5 |
班分け | 1)今日から、新しい単元であるアサーション・トレーニングに入ることを告げる。 2)新しい単元に入るので、また、適性人数も4人になるので、改めて班分けをする。 |
10 | 振り返り |
1)『自己主張評定シート』を配布し、自分のこのゲームでの役割について、持ち点を10点とし、それぞれの役割に配当させる。 ★伊東博先生の『ニューカウンセリング』のシートでは11項目あったものを、アサーションの「攻撃的」「受け身的」「アサーション的」それぞれ3つずつの合計9項目にまとめました。 2)つぎに、他のメンバーに自分の役割を評定してもらう。 3)自分の自己主張の強さ、自分の認識と人の認識が違うことに注意させる。 4)感想を書かせる。 |
役割 | 内容 | 氏名 | 自分 | ||||||
攻撃 | 1 | ボス | 話し合いの主導権をとろうとした | ||||||
2 | ファイター | 自分の信じる所を強く主張した | |||||||
3 | トチブルメーカー | 他人を困らせイライラさせた | |||||||
受け身 | 4 | 配慮する人 | 他人の興味や発言に敏感でそれに注意した | ||||||
5 | イエスマン | 他人の意見に対し簡単に自分の意見を引き下げた | |||||||
6 | 責任のがれ | 発言も少なく話し合いに積極的に入らなかった | |||||||
アサーション | 7 | まとめ役 | 話し合いを明確にし進行をすすめた | ||||||
8 | アイデアマン | 色々な考え方や話し合いの仕方について提案した | |||||||
9 | 参加者 | よく発言し熱心に参加した | |||||||
感想 |
▼久しぶりに違った内容の授業をしたのですごく楽しかった。でも、すごく難しかった。▼完成できなくて悔しかった。▼みんなが発言をいっぱいしてよい雰囲気だった。▼皆で情報を出し合いまとめることの難しさがわかりました。▼一人でも不参加だと1位になっていなかったとおもう。ポイントの物をしっかり言える人もいてすぐ完成した。1人ではできなかったと思う。チームワークの力で1番にできた。▼他人の意見と自分の意見があわなかったりで、すごく迷ったところがあった。自分の考えを大切にしつつ人の考えも大切にすることが必要だと思った。▼この結果を見ると攻撃的であったことがわかる。自分で採点したとおり、他の人々も同じように思っている。また、アサーションも多いほうである。やっぱり野球部のキャプテンをしているということで、けっこうしきるタイプであり、攻撃的な性格だった。▼自分に受け身がないのに驚いた。3人が協力して進められたのでよかった。けっこう人をまとめるのが好きな自分を改めて発見。雰囲気を壊さないように注意するのも大変だ。▼主導権をそんなにとっているとは思わなかったけどとっていたようです。けど、主導権はみんなにあったように思います。みんな意見を出し合ってうまく進めていきました。
教師の感想
起死回生の一発。はじめはどうするんだというブーイングに近いものもありましたが、話が進むに連れて熱中していたようです。参加しないせいとも、巡回中に声をかけることによって最終的には全員が参加していました。最短完成グループは22分、立派でした。30分以内に完成したグループが他に2つ。こんなもんでしょう。
他のグループも最後まであきらめずにやっていました。チェンジ・オブ・ペースで楽しさが復活。1つの教材を長くやるのは無理があるようです。
ふり返りも納得しながらやっていました。自分のタイプに気づいている生徒も多く、導入としては成功の部類でしょう。また、グループの結束力を高める意味でもすぐれたプログラムです。生徒の感想にも「またやりたい」というのが多かったけれど、やりすぎると有難味が薄れます。まだまだ、切り札はあります。
参考文献
・伊東博『ニュー・カウンセリング』誠信書房
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